2008年1月アーカイブ
★ 立法委員当選者を買収の容疑で起訴。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/24/today-t1.htm (自由時報)
今日の自由時報のトップはこれ。国民党の新立法委員、李乙廷とその運動員2人が懲役2年で起訴されますた。電子版ではご丁寧にも、李乙廷と並んで拳を振り上げる馬英九の写真まであるし。記事によると買収には現金やビールのほかに、なぜか牛乳も配られたとか。牛乳かあ。
★ 張俊雄・行政院長が総辞職。後任巡って一波乱の予感。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/24/today-p1.htm (自由時報)
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/24/today-p1-2.htm (自由時報)
http://www.udn.com/2008/1/24/NEWS/NATIONAL/NATS1/4194261.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/1/24/NEWS/NATIONAL/NATS1/4194536.shtml (聯合報)
日本で言う内閣総辞職と違って、立法院新会期を前にしてのお約束の総辞職。もともと謝長廷が「総統になったら」ということで掲げていた経済界からの起用(企業CEOの起用)を前倒しする形になりそう。陳水扁の経済政策がやたら叩かれているので、民進党としては総統選挙の前にできるだけ経済重視の姿勢を打ち出しておきたいみたい。さて、そうは言ってもこれに対する国民党の出方いかんによっては一波乱ある予感。しかも、総統選挙次第によってどうなるかわからないため、実際に受ける財界人がいるのかなという心配もしてみたりする。
報道によれば、国民党がこのCEO行政院長案に反対あるいは態度を留保するような場合には、そのまま張俊雄が行政院長を続けることになるとか。
★ 「大陸の観光客への開放で年間600億元のビジネスチャンスが」と言うけれど。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/24/today-fo1.htm (自由時報)
これまた馬英九発言に対する自由時報の厳しい指摘。旅行業者や観光ホテル業者によると、中国の観光客が台湾に来て使うお金というのは、一日あたり50ドル足らずだとかで、これで600億元は難しいのではないかという指摘。ちなみに馬英九はどう言ったかというと、記事によれば「中国の観光客は平均すると1回の旅行で8日間巡り、一日に7,000元を消費するので、8日で56,000元になる。毎日3,000人に開放すれば年間で110万人が訪れるので600億元の商機になる。4万人の雇用が増加し、失業率は1%に低下する」とのこと。ま、馬小九くらいの収入がある中国人が毎日3,000人来れば可能かもね。
★ 「二二八事件の母」こと李邱己妹女史が101歳で亡くなる。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/24/today-p8.htm (自由時報)
苗栗出身の弁護士で、台北市律師公会会長でもあった李瑞漢の妻だった李邱己妹女史が7日に亡くなられたとのこと。夫の李瑞漢は、二二八事件の際に時の行政長官陳儀を猛烈に批判したため連行され、そのまま帰ることがなかった。また228の日が近づいてきたんですね。61回目の228を迎えるけれど、昨年末の時点で李邱己妹女史のような境遇の人は約100人あまり。忌まわしき記憶まで白く塗りつぶしてはならないのれす。
★ 誤って川に転落した72歳の老婦、奇跡的に生き返る。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/24/today-so2.htm (自由時報)
http://www.udn.com/2008/1/24/NEWS/SOCIETY/SOC7/4193956.shtml (聯合報)
ていうか、自由時報も聯合報も写真載せてる場合じゃないでしょ。水死体と思われた老婦だけど、呼びかけに微かな反応があったことから病院に運ばれ、奇跡的に一命を取り留めたそうです。あれ?生き返るっていうのは正確じゃないじゃん。
★ 銀行が一晩でダムに。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/24/today-so7.htm (自由時報)
しまった。これは漢字で書かないと面白くないじゃん。原文は「合庫一夕変水庫」。つまり「合作金庫銀行(略称が『合庫』)が、一番でダム(『水庫』)に変わった」という、誰が上手いこと言えと、な話。舞台は台北県三重市の合作金庫銀行三重分行。朝になって地下室が半分ほどまで水浸しになっていたそうだけど、詳しい原因の調査はこれからだって。
★ 自殺の方法、首吊りを抜いて1位になった方法は、練炭自殺。
http://www.udn.com/2008/1/24/NEWS/SOCIETY/SOC5/4194489.shtml (聯合報)
一次ソースは中央通訊社。台北市での統計なんだけどね。公表した台北市立聯合医院によると、2005年に台北市で練炭自殺をした人の割合は、全自殺者の38.3%を占めて、首吊り自殺を抜いてトップに。ちなみに、記事によると世界で始めて木炭での自殺を図ったのは、1998年に香港で自殺した女性とのこと。記事によると、その後数年のうちに香港における自殺の主流となって、台湾や日本、韓国、中国にも広まったとか。興味深いのは、世界的に見ても東アジアで比率が高いということ。その理由は「入手が容易」「痛くない」ということのほかに、東アジア人特有の「全身の死体が残る」っていうのがあるからなんだって。
★ 王世堅の飛び込みは1月28日に。
http://www.tvbs.com.tw/NEWS/NEWS_LIST.asp?no=yu20080124185901 (TVBS)
さきの立法委員選挙で、「国民党が台北市8議席を独占したら海に飛び込む」と発言した民進党の立法委員選挙候補者の王世堅。自身も落選した挙句、本当に国民党が議席を独占したから困ったもの。何しろ寒い時期だし本人も体調を崩すし、っていうんでいったいいつになるのか藍色サイドを中心に期待が高まっていたんだけど、TVBSによると28日に台北県萬里郷にある瑪錬漁港から飛び込むらしく、いっしょに支持者約100人もダイブするとか。嬉しそうだなあTVBS。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/24/today-t1.htm (自由時報)
今日の自由時報のトップはこれ。国民党の新立法委員、李乙廷とその運動員2人が懲役2年で起訴されますた。電子版ではご丁寧にも、李乙廷と並んで拳を振り上げる馬英九の写真まであるし。記事によると買収には現金やビールのほかに、なぜか牛乳も配られたとか。牛乳かあ。
★ 張俊雄・行政院長が総辞職。後任巡って一波乱の予感。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/24/today-p1.htm (自由時報)
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/24/today-p1-2.htm (自由時報)
http://www.udn.com/2008/1/24/NEWS/NATIONAL/NATS1/4194261.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/1/24/NEWS/NATIONAL/NATS1/4194536.shtml (聯合報)
日本で言う内閣総辞職と違って、立法院新会期を前にしてのお約束の総辞職。もともと謝長廷が「総統になったら」ということで掲げていた経済界からの起用(企業CEOの起用)を前倒しする形になりそう。陳水扁の経済政策がやたら叩かれているので、民進党としては総統選挙の前にできるだけ経済重視の姿勢を打ち出しておきたいみたい。さて、そうは言ってもこれに対する国民党の出方いかんによっては一波乱ある予感。しかも、総統選挙次第によってどうなるかわからないため、実際に受ける財界人がいるのかなという心配もしてみたりする。
報道によれば、国民党がこのCEO行政院長案に反対あるいは態度を留保するような場合には、そのまま張俊雄が行政院長を続けることになるとか。
★ 「大陸の観光客への開放で年間600億元のビジネスチャンスが」と言うけれど。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/24/today-fo1.htm (自由時報)
これまた馬英九発言に対する自由時報の厳しい指摘。旅行業者や観光ホテル業者によると、中国の観光客が台湾に来て使うお金というのは、一日あたり50ドル足らずだとかで、これで600億元は難しいのではないかという指摘。ちなみに馬英九はどう言ったかというと、記事によれば「中国の観光客は平均すると1回の旅行で8日間巡り、一日に7,000元を消費するので、8日で56,000元になる。毎日3,000人に開放すれば年間で110万人が訪れるので600億元の商機になる。4万人の雇用が増加し、失業率は1%に低下する」とのこと。ま、馬小九くらいの収入がある中国人が毎日3,000人来れば可能かもね。
★ 「二二八事件の母」こと李邱己妹女史が101歳で亡くなる。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/24/today-p8.htm (自由時報)
苗栗出身の弁護士で、台北市律師公会会長でもあった李瑞漢の妻だった李邱己妹女史が7日に亡くなられたとのこと。夫の李瑞漢は、二二八事件の際に時の行政長官陳儀を猛烈に批判したため連行され、そのまま帰ることがなかった。また228の日が近づいてきたんですね。61回目の228を迎えるけれど、昨年末の時点で李邱己妹女史のような境遇の人は約100人あまり。忌まわしき記憶まで白く塗りつぶしてはならないのれす。
★ 誤って川に転落した72歳の老婦、奇跡的に生き返る。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/24/today-so2.htm (自由時報)
http://www.udn.com/2008/1/24/NEWS/SOCIETY/SOC7/4193956.shtml (聯合報)
ていうか、自由時報も聯合報も写真載せてる場合じゃないでしょ。水死体と思われた老婦だけど、呼びかけに微かな反応があったことから病院に運ばれ、奇跡的に一命を取り留めたそうです。あれ?生き返るっていうのは正確じゃないじゃん。
★ 銀行が一晩でダムに。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/24/today-so7.htm (自由時報)
しまった。これは漢字で書かないと面白くないじゃん。原文は「合庫一夕変水庫」。つまり「合作金庫銀行(略称が『合庫』)が、一番でダム(『水庫』)に変わった」という、誰が上手いこと言えと、な話。舞台は台北県三重市の合作金庫銀行三重分行。朝になって地下室が半分ほどまで水浸しになっていたそうだけど、詳しい原因の調査はこれからだって。
★ 自殺の方法、首吊りを抜いて1位になった方法は、練炭自殺。
http://www.udn.com/2008/1/24/NEWS/SOCIETY/SOC5/4194489.shtml (聯合報)
一次ソースは中央通訊社。台北市での統計なんだけどね。公表した台北市立聯合医院によると、2005年に台北市で練炭自殺をした人の割合は、全自殺者の38.3%を占めて、首吊り自殺を抜いてトップに。ちなみに、記事によると世界で始めて木炭での自殺を図ったのは、1998年に香港で自殺した女性とのこと。記事によると、その後数年のうちに香港における自殺の主流となって、台湾や日本、韓国、中国にも広まったとか。興味深いのは、世界的に見ても東アジアで比率が高いということ。その理由は「入手が容易」「痛くない」ということのほかに、東アジア人特有の「全身の死体が残る」っていうのがあるからなんだって。
★ 王世堅の飛び込みは1月28日に。
http://www.tvbs.com.tw/NEWS/NEWS_LIST.asp?no=yu20080124185901 (TVBS)
さきの立法委員選挙で、「国民党が台北市8議席を独占したら海に飛び込む」と発言した民進党の立法委員選挙候補者の王世堅。自身も落選した挙句、本当に国民党が議席を独占したから困ったもの。何しろ寒い時期だし本人も体調を崩すし、っていうんでいったいいつになるのか藍色サイドを中心に期待が高まっていたんだけど、TVBSによると28日に台北県萬里郷にある瑪錬漁港から飛び込むらしく、いっしょに支持者約100人もダイブするとか。嬉しそうだなあTVBS。
★ 賭博マージャンをガサ入れしたら台中港務警察局長が。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/18/today-t1.htm (自由時報)
今日の自由時報のトップはこれ。なんだかなー。
★ 総統選挙で誰に投じるか、43%が「まだ決めていない」
http://1-apple.com.tw/apple/dsp_CheckSec.cfm?SubSec_ID=151&Sec_ID=5&ShowDate=20080118&NewsType=twapple&Art_ID=30183171 (蘋果日報)
なぜかアップルが書くと、「ホントかなあ」と思うから不思議。
★ 謝長廷「民進党と国民党による連立内閣も視野」。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/18/today-fo4.htm (自由時報)
謝長廷が、「財界人を行政院長に」という構想を示した際、馬英九がこれに反対する姿勢を示したことを受けての発言。立法院での国民党多数という情勢が、早くもじわじわ利いてきている予感。確かに、もし謝長廷が当選したとしても、ある程度国民党が譲歩できる人選をする必要があるわけで。となると、ある程度はそういう構想も考えないといけないんだろうなあ。それにしても「両党共治」はなんとなくわかるけど、「謝馬共治」はまったくいいイメージが湧いてこないのはどうしたらいいんだろう。
★ 馬英九「総統府と行政院が同一党のほうが、なにかとスムーズ」
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/18/today-fo5.htm (自由時報)
http://www.udn.com/2008/1/18/NEWS/NATIONAL/NATS5/4186027.shtml (聯合報)
はい、いってよし。
★ 台湾団結聯盟、「解散はしない!」
http://www.udn.com/2008/1/18/NEWS/NATIONAL/NAT1/4186118.shtml (聯合報)
そうは言っても、比例区で得票率3%台では、現状の路線維持は厳しいんじゃないかなあ。
★ 粗出生率が過去最低を更新。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/18/today-p6.htm (自由時報)
昨年の人口1,000人あたりの1年間の出生数が、8.92と、前年の8.96から若干下がり、過去最低を記録。また、男女比の不均衡については、女児100に対して男児109.6と、前年の109.7よりわずかに改善したものの、「重男軽女の伝統的な観念が影響している」と記事では伝えてます。ちなみに、人口1,000人あたりの1年間の死亡数は6.16とこちらは過去最高を更新。ちなみに、日本の粗出生率は平成17年に8.4(人口動態調査)まで下がった後、平成18年は8.7になってます。やっべーじゃん。
★ 台湾全土に強い寒気、玉山や合歓山では積雪。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/18/today-life5.htm (自由時報)
http://www.udn.com/2008/1/18/NEWS/NATIONAL/NAT5/4185962.shtml (聯合報)
強い寒気団に加え、南から湿った空気が流れ込んで山岳部では雪に。各紙とも、雪に大はしゃぎして上半身を脱ぐ男子学生の写真が載ってるけど、さすがにこれは寒いでしょ。淡水で11.8度、台北で12.6度などと(これでも)冷え込み、急激な寒さのせいで心筋梗塞で倒れる人も出てきたとか。
★ 「そうは言うけど、日本人って鯨肉食べなくね?」
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/18/today-int2.htm (自由時報)
自由時報の国際面から。日本が捕鯨の継続を訴えていることに対して疑問を投げかける記事。文化的な面や市場の要求を掲げているけれど、「日本の若者は別に鯨肉を食べることが好きでもないし、値段も高い割に美味しいわけでもないから在庫余りが生じている」とチクリと伝えてます。さらには、日本がそれでも捕鯨にこだわることについて「一部の保守勢力が、『捕鯨を放棄することは欧米の帝国主義に屈服するのと同じことだ』と考えている」から市場の要求が無くても妥協するつもりがないのだとある専門家の分析として伝えてますです。
★ 日本統治時代の「台南市読本」、1年半かけて翻訳を終える。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/18/today-south7.htm (自由時報)
1939年に発行されたこの本、当時の小学生が郷土のことを理解し、ひいては愛郷愛国精神を育むための教材だったそうです。時期が時期だけに、内容はいわゆる「皇民化教育」が見られるけれど、記事では「第二次世界大戦から60年が経過した今の台湾を見ると、我々はもっと郷土を愛し、台湾を愛する情操が必要ではないか」ということで、翻訳にとりかかったという。
★ 中学校の校内放送で、突然の「離婚宣言」。
http://1-apple.com.tw/apple/index.cfm?Fuseaction=Article&Sec_ID=5&ShowDate=20080118&NewsType=twapple&Loc=TP&Art_ID=30182702 (蘋果日報)
さすがアップル。どんな放送だったかというと、「王XXです。私は既に陳XX先生と離婚しました。原因は、陳XX先生が浮気したからです。その人はこの学校の教師です」という、ぶっとんだもの。これが月曜日の8時10分から流れるからびっくりだね。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/18/today-t1.htm (自由時報)
今日の自由時報のトップはこれ。なんだかなー。
★ 総統選挙で誰に投じるか、43%が「まだ決めていない」
http://1-apple.com.tw/apple/dsp_CheckSec.cfm?SubSec_ID=151&Sec_ID=5&ShowDate=20080118&NewsType=twapple&Art_ID=30183171 (蘋果日報)
なぜかアップルが書くと、「ホントかなあ」と思うから不思議。
★ 謝長廷「民進党と国民党による連立内閣も視野」。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/18/today-fo4.htm (自由時報)
謝長廷が、「財界人を行政院長に」という構想を示した際、馬英九がこれに反対する姿勢を示したことを受けての発言。立法院での国民党多数という情勢が、早くもじわじわ利いてきている予感。確かに、もし謝長廷が当選したとしても、ある程度国民党が譲歩できる人選をする必要があるわけで。となると、ある程度はそういう構想も考えないといけないんだろうなあ。それにしても「両党共治」はなんとなくわかるけど、「謝馬共治」はまったくいいイメージが湧いてこないのはどうしたらいいんだろう。
★ 馬英九「総統府と行政院が同一党のほうが、なにかとスムーズ」
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/18/today-fo5.htm (自由時報)
http://www.udn.com/2008/1/18/NEWS/NATIONAL/NATS5/4186027.shtml (聯合報)
はい、いってよし。
★ 台湾団結聯盟、「解散はしない!」
http://www.udn.com/2008/1/18/NEWS/NATIONAL/NAT1/4186118.shtml (聯合報)
そうは言っても、比例区で得票率3%台では、現状の路線維持は厳しいんじゃないかなあ。
★ 粗出生率が過去最低を更新。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/18/today-p6.htm (自由時報)
昨年の人口1,000人あたりの1年間の出生数が、8.92と、前年の8.96から若干下がり、過去最低を記録。また、男女比の不均衡については、女児100に対して男児109.6と、前年の109.7よりわずかに改善したものの、「重男軽女の伝統的な観念が影響している」と記事では伝えてます。ちなみに、人口1,000人あたりの1年間の死亡数は6.16とこちらは過去最高を更新。ちなみに、日本の粗出生率は平成17年に8.4(人口動態調査)まで下がった後、平成18年は8.7になってます。やっべーじゃん。
★ 台湾全土に強い寒気、玉山や合歓山では積雪。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/18/today-life5.htm (自由時報)
http://www.udn.com/2008/1/18/NEWS/NATIONAL/NAT5/4185962.shtml (聯合報)
強い寒気団に加え、南から湿った空気が流れ込んで山岳部では雪に。各紙とも、雪に大はしゃぎして上半身を脱ぐ男子学生の写真が載ってるけど、さすがにこれは寒いでしょ。淡水で11.8度、台北で12.6度などと(これでも)冷え込み、急激な寒さのせいで心筋梗塞で倒れる人も出てきたとか。
★ 「そうは言うけど、日本人って鯨肉食べなくね?」
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/18/today-int2.htm (自由時報)
自由時報の国際面から。日本が捕鯨の継続を訴えていることに対して疑問を投げかける記事。文化的な面や市場の要求を掲げているけれど、「日本の若者は別に鯨肉を食べることが好きでもないし、値段も高い割に美味しいわけでもないから在庫余りが生じている」とチクリと伝えてます。さらには、日本がそれでも捕鯨にこだわることについて「一部の保守勢力が、『捕鯨を放棄することは欧米の帝国主義に屈服するのと同じことだ』と考えている」から市場の要求が無くても妥協するつもりがないのだとある専門家の分析として伝えてますです。
★ 日本統治時代の「台南市読本」、1年半かけて翻訳を終える。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/18/today-south7.htm (自由時報)
1939年に発行されたこの本、当時の小学生が郷土のことを理解し、ひいては愛郷愛国精神を育むための教材だったそうです。時期が時期だけに、内容はいわゆる「皇民化教育」が見られるけれど、記事では「第二次世界大戦から60年が経過した今の台湾を見ると、我々はもっと郷土を愛し、台湾を愛する情操が必要ではないか」ということで、翻訳にとりかかったという。
★ 中学校の校内放送で、突然の「離婚宣言」。
http://1-apple.com.tw/apple/index.cfm?Fuseaction=Article&Sec_ID=5&ShowDate=20080118&NewsType=twapple&Loc=TP&Art_ID=30182702 (蘋果日報)
さすがアップル。どんな放送だったかというと、「王XXです。私は既に陳XX先生と離婚しました。原因は、陳XX先生が浮気したからです。その人はこの学校の教師です」という、ぶっとんだもの。これが月曜日の8時10分から流れるからびっくりだね。
びっくりびっくり。12日に投開票された台湾の立法委員選挙で、民主進歩党が予想外にハデに負けました。
党派別の勢力図は、
・ 中国国民党:81議席 (71.7%)
・ 民主進歩党:27議席 (23.9%)
・ 無党団結聯盟:3議席
・ 親民党:1議席
・ 無所属:1議席
ということで、結論から言うと、国民党が大きく議席を伸ばし(2004年の立法委員選挙時の議席占有率は25.1%だけど、親民党と合わせた場合、50.2%)、民進党が1/4割れを起こし(同39.6%)、台湾団結聯盟や新党は議席を全て失った。というもの。
このあいだ大丈夫かな、と思っちゃう日本メディアの立法委員選挙の伝え方。で、
> 与党の議席が4割にとどまっても一概に「敗北」と言えないのは明らかだと思うんだけど、
とか、
> たぶん民進党は45~50くらい、国民党は50~55くらい(いずれも小政党や無所属の動向によってはプラスアルファ)だと思うよ。
とか書いたけど、すこーんと外れてしまいました。はぅぅ。偉そうなこと書いて本当にごめんなさい。
まず、この数字的な捉え方だけど、国民党の大圧勝で民進党の大敗北かと言うと、一概にそうとも言い切れないと思う。言い訳じゃなくてさ。前回のエントリーで、郵政解散に絡めて
> あの時自民党は小選挙区で47.77%の得票で73%の議席を占めたんです。
って書いたけど、今回国民党はだいたい50%強の得票(選挙区53.5%、比例区51.23%)で7割強の議席を得たんだけど、選挙区に限って言えば、53.5%で78.1%の議席を獲得してます。むむむ。小選挙区制恐るべし。もっと言っちゃうと、民進党は38.17%の票を得たにも係わらず、17.8%しか議席を取れなかったという。
おっと。こうやって書くとあたかも選挙制度のせいにしちゃってるようにも見えるので、過去10年間の主な選挙での各党の得票率を見てみると、こうなります。

と、立法委員選挙に限って言えば、実は民進党にとって最も票を得た選挙でもあったんです。というわけで、必ずしも「民進党離れが進んだ」「台湾の国民は独立より統一を選んだ」なんてことは簡単には言えないんじゃないかな、というのが素直な感想。もっとも、今回から始まった小選挙区制を考えれば、二大政党制に進むことを考えたら本来もっと多くの票が積めたんじゃないかというのもあるし、何より8年間の与党政権(議会少数なので必ずしも順風満帆ではないにせよ)を考えれば支持を大きく伸ばせなかったのはおかしい、というのも正しいと思う。皮肉なことに選挙制度だけが変わって、戦い方にしろメディア体制にしろ十年一日だったっていうのもあるし。なので、負けてなお強し、なんてとても言えるレベルじゃないけれど、負けたけど死んではいない、とは言えるんじゃないかな。
さてさてここで脱線。
実は今回の数字って、前回のエントリーで予想できたんじゃないか?って今さらながらに思い始めています。わあ後出しじゃんけんきたー。というのも、
> 台湾TVBSテレビの世論調査では、国民党が支持率65%を集めているのに対し、民進党は29%にとどまっている。
っていう北海道新聞の記事を一笑に付したんだけど、よくよく考えたら2005年の北高市長選挙であった「国民党系メディアの予想する国民党系の得票率は8掛けする」という法則を考えれば、65%×8割=52%でだいたいぴったりだ。おまけに、上にわざわざ郵政解散のときの議席の傾き方を思い出せば、この勢力図は予想できたんじゃないの?という気がしなくも無い。
さて、話を戻しましょ。ここで当然再来月に迫った総統選挙への影響、そして5月から始まる新勢力での立法院への影響について注目が集まるわけで。東亜のスレをみていていちばん多かったのは「民進党オワタ」なんだけど、上に書いたように必ずしも「終了のお知らせ」では無いと思う。そしてちらちらと見られたのが「国民党が勝ちすぎたから反動が来るのでは」というのだけど、これも過去の投票率や投票傾向を見ると、どうも立法委員選挙と異なってくるから、そのまんまあてはめるのは(反動も含めて)当てはまらないきがする。
一つ目の鍵は、民進党のすばやい対応。党主席を兼任していた陳水扁・総統が、12日夜にはもう党主席を引責辞任。
謝長廷、総統選挙に向けラストスパート 党代理主席就任へ
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/13/today-fo2.htm (自由時報)
後任として謝長廷が代理主席に就任すると見られていることから、これで文字通りの挙党体制に。国民党のイメージが馬英九・総統選挙候補者>>(越えられない壁)>>呉伯雄・党主席だったのを考えれば、これで両党が実質的に総統選挙に向けてガチンコ状態に。結局マイナスのイメージを払拭し切れなかった陳水扁が前面から退き、謝長廷がどこまで得意の政策論争で国民党の一世代前の選挙運動を打破できるか。
民進党は陳水扁を罰せよ、国民党は緑系の有権者を慰めよ
http://www.udn.com/2008/1/13/NEWS/NATIONAL/NATS2/4178531.shtml (聯合報)
と、13日の聯合報の社論は書いてるけど、さてここで「8年間の失政」と毎度毎度好き放題叩いた陳水扁が一歩退いちゃったことで、これからいったいどうするんだろうという素朴な疑問。「同じ民進党だから、やっぱり腐敗してるからダメだ」と書けば「お前が言うな」だし、「謝長廷にも汚職の疑惑があった」と書いても「お前が言うな」になるんだけど、やっぱり藍色はネガティブキャンペーン全開の選挙戦になっちゃうんだろなあ。
もう一つは、今回の立法委員選挙で民進党が上積みできなかった本土派の票をどこまで取り返せるか。今回の立法委員選挙はちょうど去年の参議院選挙に近い状態なんじゃないかなと思ってます。かたや「美しい日本」「戦後レジームの脱却」という概念的かつ大きなテーマを掲げたのに対して、「国民の生活が第一」という具体的かつ身近なテーマをぶつけたあれです。そもそも政治家が「国民の生活が第一」なんていうのは当たり前の話で、そんなことを野党が掲げるという状況を作った与党がおバカな話だし、いわんや「国民の生活が第一、そりゃそうだ、で、それからどうした」にならずに票が伸びるっていうんだから怖いお話です。アイデンティティだけでは飯が食えない、というのは今回の敗戦で民進党もわかったはず。と同時に、今回「国民の生活が第一」という政治家として当たり前のことができていなかったために逃がした票を再び獲得することができなければ、永遠に今の犠牲がMaxということになるわけだし。また逆に言うと、今回そうした批判の声の受け皿となった国民党は、謝長廷と馬英九というキャラを考えると、国民党が今回過半数の票を獲得したからと言ってうかうかできないと思うよ。
台湾は一党独裁体制に逆戻りしてしまうのか?
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/13/today-t1-2.htm (自由時報)
あ、でもこの辺見ると自由時報は頭の切り替えができてないかも。
最後の鍵は、投票率。過去10年の総統選挙・立法委員選挙を見ると、4回の立法委員選挙は58.50%~68.09%であるのに対し、総統選挙は2回とも80%を超えている。もちろん全体的に下降傾向であるとはいえ、この10~20%の分の票をどちらが得るのか、というのが大きな鍵。とかく浮動票はメディアの力が左右するけれど、これをどちらが制するのか。あ、違うな。どこまで台湾の国民がメディアに引っ張られないか、というのにかかっていると思う。
さて、いずれにせよ5月以降の立法院は今回の選挙で選ばれた立法委員たちが席に座ります。さっそく今の段階から、王金平・立法院長(中国国民党)の留任が予想されてますね。馬英九が王金平を抑えておきたいっていう気持ちもあるのかもしんないけど。
王金平・立法院長、4連続で就任へ
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/13/today-fo15-2.htm (自由時報)
今回、実は親民党なども含めると、泛藍系で3/4を超える議席を獲得しています。前回のエントリーで「2/3を超えると総統の罷免案を可決させ国民投票まで持っていける」というのを書いたけど、3/4を超えると今度は憲法改正を国民投票にかけることまでできるという超圧倒的多数。ただこれら伝家の宝刀を抜くのか、というのは今回「意外に勝ちすぎた」というのでちょっと怪しいところ。今回、70%の得票で70%の議席、ならともかく、これは53%の票で得たものだから、ある程度は様子を見るんじゃないかなあ、とちょっと甘めの憶測。今回、民進党の票がそこそこ残ったこと、過激な二択を行ったときに緑に戻る票がいくらかあることを想定すると、このへんがのどの骨。たとえば仮に謝長廷が総統になってからさして致命傷でもないミスで罷免案を可決したところで、逆にやぶへびになってしまうんじゃないだろうか、というのは、ちょっと考えられる。逆に馬英九が仮に総統になったとして、改憲までもっていけるかというと、これまた同様の理由で怪しい。切るも切らぬもそうとう頭を使うことになりそう。立法院の動き(いわゆる国会運営)は国民党が握ることは間違いないけれど、国を二分するような問題については、国民党独裁下の時代に逆行するようなところまではいかないんじゃないかなあ。
これについては国民党も総統選挙へのゆれ戻しを警戒してか
馬英九:少数の人の声を聞く
http://www.udn.com/2008/1/13/NEWS/NATIONAL/NATS2/4178531.shtml (聯合報)
呉伯雄:国会の多数を濫用することはない
http://www.udn.com/2008/1/13/NEWS/NATIONAL/NATS2/4178533.shtml (聯合報)
なんて火消しに躍起だけど、さあどうだろう?否決されるのをわかっていながら総統罷免案を3回も出して立法院を空転させたのは誰さ。軍購案を何度潰したか覚えているのかさ。
思わぬ度合いまで色塗りが変わってしまった台湾の政治勢力図、2ヶ月後、そのカンバスの上に重ねて塗られる色ははたしてどっち?
★ 追記。
敬愛すべき御家人さんも取り上げていたのでTB&Link。
台湾立法院選挙:勝者も敗者も,変わらなきゃ。
党派別の勢力図は、
・ 中国国民党:81議席 (71.7%)
・ 民主進歩党:27議席 (23.9%)
・ 無党団結聯盟:3議席
・ 親民党:1議席
・ 無所属:1議席
ということで、結論から言うと、国民党が大きく議席を伸ばし(2004年の立法委員選挙時の議席占有率は25.1%だけど、親民党と合わせた場合、50.2%)、民進党が1/4割れを起こし(同39.6%)、台湾団結聯盟や新党は議席を全て失った。というもの。
このあいだ大丈夫かな、と思っちゃう日本メディアの立法委員選挙の伝え方。で、
> 与党の議席が4割にとどまっても一概に「敗北」と言えないのは明らかだと思うんだけど、
とか、
> たぶん民進党は45~50くらい、国民党は50~55くらい(いずれも小政党や無所属の動向によってはプラスアルファ)だと思うよ。
とか書いたけど、すこーんと外れてしまいました。はぅぅ。偉そうなこと書いて本当にごめんなさい。
まず、この数字的な捉え方だけど、国民党の大圧勝で民進党の大敗北かと言うと、一概にそうとも言い切れないと思う。言い訳じゃなくてさ。前回のエントリーで、郵政解散に絡めて
> あの時自民党は小選挙区で47.77%の得票で73%の議席を占めたんです。
って書いたけど、今回国民党はだいたい50%強の得票(選挙区53.5%、比例区51.23%)で7割強の議席を得たんだけど、選挙区に限って言えば、53.5%で78.1%の議席を獲得してます。むむむ。小選挙区制恐るべし。もっと言っちゃうと、民進党は38.17%の票を得たにも係わらず、17.8%しか議席を取れなかったという。
おっと。こうやって書くとあたかも選挙制度のせいにしちゃってるようにも見えるので、過去10年間の主な選挙での各党の得票率を見てみると、こうなります。
と、立法委員選挙に限って言えば、実は民進党にとって最も票を得た選挙でもあったんです。というわけで、必ずしも「民進党離れが進んだ」「台湾の国民は独立より統一を選んだ」なんてことは簡単には言えないんじゃないかな、というのが素直な感想。もっとも、今回から始まった小選挙区制を考えれば、二大政党制に進むことを考えたら本来もっと多くの票が積めたんじゃないかというのもあるし、何より8年間の与党政権(議会少数なので必ずしも順風満帆ではないにせよ)を考えれば支持を大きく伸ばせなかったのはおかしい、というのも正しいと思う。皮肉なことに選挙制度だけが変わって、戦い方にしろメディア体制にしろ十年一日だったっていうのもあるし。なので、負けてなお強し、なんてとても言えるレベルじゃないけれど、負けたけど死んではいない、とは言えるんじゃないかな。
さてさてここで脱線。
実は今回の数字って、前回のエントリーで予想できたんじゃないか?って今さらながらに思い始めています。わあ後出しじゃんけんきたー。というのも、
> 台湾TVBSテレビの世論調査では、国民党が支持率65%を集めているのに対し、民進党は29%にとどまっている。
っていう北海道新聞の記事を一笑に付したんだけど、よくよく考えたら2005年の北高市長選挙であった「国民党系メディアの予想する国民党系の得票率は8掛けする」という法則を考えれば、65%×8割=52%でだいたいぴったりだ。おまけに、上にわざわざ郵政解散のときの議席の傾き方を思い出せば、この勢力図は予想できたんじゃないの?という気がしなくも無い。
さて、話を戻しましょ。ここで当然再来月に迫った総統選挙への影響、そして5月から始まる新勢力での立法院への影響について注目が集まるわけで。東亜のスレをみていていちばん多かったのは「民進党オワタ」なんだけど、上に書いたように必ずしも「終了のお知らせ」では無いと思う。そしてちらちらと見られたのが「国民党が勝ちすぎたから反動が来るのでは」というのだけど、これも過去の投票率や投票傾向を見ると、どうも立法委員選挙と異なってくるから、そのまんまあてはめるのは(反動も含めて)当てはまらないきがする。
一つ目の鍵は、民進党のすばやい対応。党主席を兼任していた陳水扁・総統が、12日夜にはもう党主席を引責辞任。
謝長廷、総統選挙に向けラストスパート 党代理主席就任へ
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/13/today-fo2.htm (自由時報)
後任として謝長廷が代理主席に就任すると見られていることから、これで文字通りの挙党体制に。国民党のイメージが馬英九・総統選挙候補者>>(越えられない壁)>>呉伯雄・党主席だったのを考えれば、これで両党が実質的に総統選挙に向けてガチンコ状態に。結局マイナスのイメージを払拭し切れなかった陳水扁が前面から退き、謝長廷がどこまで得意の政策論争で国民党の一世代前の選挙運動を打破できるか。
民進党は陳水扁を罰せよ、国民党は緑系の有権者を慰めよ
http://www.udn.com/2008/1/13/NEWS/NATIONAL/NATS2/4178531.shtml (聯合報)
と、13日の聯合報の社論は書いてるけど、さてここで「8年間の失政」と毎度毎度好き放題叩いた陳水扁が一歩退いちゃったことで、これからいったいどうするんだろうという素朴な疑問。「同じ民進党だから、やっぱり腐敗してるからダメだ」と書けば「お前が言うな」だし、「謝長廷にも汚職の疑惑があった」と書いても「お前が言うな」になるんだけど、やっぱり藍色はネガティブキャンペーン全開の選挙戦になっちゃうんだろなあ。
もう一つは、今回の立法委員選挙で民進党が上積みできなかった本土派の票をどこまで取り返せるか。今回の立法委員選挙はちょうど去年の参議院選挙に近い状態なんじゃないかなと思ってます。かたや「美しい日本」「戦後レジームの脱却」という概念的かつ大きなテーマを掲げたのに対して、「国民の生活が第一」という具体的かつ身近なテーマをぶつけたあれです。そもそも政治家が「国民の生活が第一」なんていうのは当たり前の話で、そんなことを野党が掲げるという状況を作った与党がおバカな話だし、いわんや「国民の生活が第一、そりゃそうだ、で、それからどうした」にならずに票が伸びるっていうんだから怖いお話です。アイデンティティだけでは飯が食えない、というのは今回の敗戦で民進党もわかったはず。と同時に、今回「国民の生活が第一」という政治家として当たり前のことができていなかったために逃がした票を再び獲得することができなければ、永遠に今の犠牲がMaxということになるわけだし。また逆に言うと、今回そうした批判の声の受け皿となった国民党は、謝長廷と馬英九というキャラを考えると、国民党が今回過半数の票を獲得したからと言ってうかうかできないと思うよ。
台湾は一党独裁体制に逆戻りしてしまうのか?
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/13/today-t1-2.htm (自由時報)
あ、でもこの辺見ると自由時報は頭の切り替えができてないかも。
最後の鍵は、投票率。過去10年の総統選挙・立法委員選挙を見ると、4回の立法委員選挙は58.50%~68.09%であるのに対し、総統選挙は2回とも80%を超えている。もちろん全体的に下降傾向であるとはいえ、この10~20%の分の票をどちらが得るのか、というのが大きな鍵。とかく浮動票はメディアの力が左右するけれど、これをどちらが制するのか。あ、違うな。どこまで台湾の国民がメディアに引っ張られないか、というのにかかっていると思う。
さて、いずれにせよ5月以降の立法院は今回の選挙で選ばれた立法委員たちが席に座ります。さっそく今の段階から、王金平・立法院長(中国国民党)の留任が予想されてますね。馬英九が王金平を抑えておきたいっていう気持ちもあるのかもしんないけど。
王金平・立法院長、4連続で就任へ
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/13/today-fo15-2.htm (自由時報)
今回、実は親民党なども含めると、泛藍系で3/4を超える議席を獲得しています。前回のエントリーで「2/3を超えると総統の罷免案を可決させ国民投票まで持っていける」というのを書いたけど、3/4を超えると今度は憲法改正を国民投票にかけることまでできるという超圧倒的多数。ただこれら伝家の宝刀を抜くのか、というのは今回「意外に勝ちすぎた」というのでちょっと怪しいところ。今回、70%の得票で70%の議席、ならともかく、これは53%の票で得たものだから、ある程度は様子を見るんじゃないかなあ、とちょっと甘めの憶測。今回、民進党の票がそこそこ残ったこと、過激な二択を行ったときに緑に戻る票がいくらかあることを想定すると、このへんがのどの骨。たとえば仮に謝長廷が総統になってからさして致命傷でもないミスで罷免案を可決したところで、逆にやぶへびになってしまうんじゃないだろうか、というのは、ちょっと考えられる。逆に馬英九が仮に総統になったとして、改憲までもっていけるかというと、これまた同様の理由で怪しい。切るも切らぬもそうとう頭を使うことになりそう。立法院の動き(いわゆる国会運営)は国民党が握ることは間違いないけれど、国を二分するような問題については、国民党独裁下の時代に逆行するようなところまではいかないんじゃないかなあ。
これについては国民党も総統選挙へのゆれ戻しを警戒してか
馬英九:少数の人の声を聞く
http://www.udn.com/2008/1/13/NEWS/NATIONAL/NATS2/4178531.shtml (聯合報)
呉伯雄:国会の多数を濫用することはない
http://www.udn.com/2008/1/13/NEWS/NATIONAL/NATS2/4178533.shtml (聯合報)
なんて火消しに躍起だけど、さあどうだろう?否決されるのをわかっていながら総統罷免案を3回も出して立法院を空転させたのは誰さ。軍購案を何度潰したか覚えているのかさ。
思わぬ度合いまで色塗りが変わってしまった台湾の政治勢力図、2ヶ月後、そのカンバスの上に重ねて塗られる色ははたしてどっち?
★ 追記。
敬愛すべき御家人さんも取り上げていたのでTB&Link。
台湾立法院選挙:勝者も敗者も,変わらなきゃ。
東亜+でこれまたよくみかけるトンデモ理論として、この「北京オリンピック前は台湾独立の最大のチャンス」というのがあります。誰が最初に言い始めたのかわからないけれど、とりあえず根拠としては「北京オリンピック前は世界の注目が集まり、中国政府も軍事行動をとりづらいから台湾独立の障壁が下がる」というもの。え。台湾の状況とか都合はお構いなしの勝手な青写真じゃないですか。
この問題については台湾のほかにも中共やアメリカとの綱引きも関わってくるけれど、とりあえず台湾の国内情勢や手続き的なものだけを考えたとしても、すごい無理難題というもの。どうもよくわかってない人が言い出したものをよくわかっていない人がイメージし続けているお花畑にしかすぎない気がする。
さて、この理論を展開する人たちがわかっていないなあと思うのは、「『独立する』の意味」と「2008年というタイミング」。そもそも、この人たちは「独立する」というのは、どこから「独立する」こととして考えているんだろうか。実はこれって、考えるのが好きな人にとっては面白いお話なんだけど、ちょっと素人なおいらにとってはあまり深く突っ込むとボロが出る分野です。えへ。
で、逆に、こういう理論を展開する人たちは、どうもあまり考えたことがないような気がするんですよね。平気で「中国から独立」っていいそうだし。ご存知のように、中華人民共和国は建国(と彼らは言う)以来一度たりとも台湾を統治したことはないですし、台湾が中華人民共和国に帰属すると決まったこともない(詳しくは後述)のだから。
じゃあ、これがはたして「中華民国から」と考えている人たちはどうでしょ。これまた、太平洋戦争後に台湾が中華民国に帰属しているのかどうかという問題もさることながら、実態としての「独立」なのかどうかという疑念が生じる。つまり、大陸の中共の領土はおろかモンゴルまで含めていた「固有の領域」を持つ「はず」の中華民国から台湾が独立する、というのは聞こえがよいが、実態としてエアー領土が実態に追いつき表書きを変えただけにすぎず、であれば後述の正名制憲のほうがよいのではないか。っていう気がするんですよね。「独立」っていう単語の響きに酔いたいだけちゃうんかと。
そしていちばん理解が難しいのがいわゆる台湾地位未定論で、
【台湾】高校の歴史教科書の中に「台湾地位未定論」が初めて登場 従来の解釈から大きな転換[08/16]
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1155704049/
【台湾】呂秀蓮・副総統、台湾地位未定論を展開[01/30]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1170171741/
を立てたときに、感情論で「台湾独立」を叫ぶ人にはこれは理解してもらえないのだなと悟った。かいつまんでこの説を書くと「台湾の帰属は未だ定まっていない」という、漢語を和語に直しただけの説明になっちゃいます。
もともと台湾は日清戦争の下関条(この間、下関条約に始まり、カイロ宣言、ポツダム宣言、一般命令第1号、サンフランシスコ平和条約、日華平和条約と延々書き連ねてるけど長いので後から省略)っている、というのが台湾地位未定論の根拠。
仮にこれを採用したとすると、「台湾って今どこの国の領土でもない」ということになり、二つの問題が生じる。一つは、となると台湾は既に独立しているわけでもなく、中華民国政府は正統に統治している政府ではないということになり、建国的な作業が必要になるということ。それって独立っていえるのかなあ。っていう。
もう一つは「台湾って今どこの国の領土でもない」というのが今の台湾の人たちに受け入れられることができるのか、そして実態に即しているのかということ。だって誰がどう見ても台湾(中華民国)は国と言える状態だし、承認している国が20ヶ国以上あるんだから。
最後に、中華民国による台湾という現状を認めつつ、最終的には国号も領土の範囲も台湾に変えるというもの。これがいちばん現実的なのではないかなあ。いずれにせよ台湾の住民の意思表示が必要不可欠だけど。既に独立した国家であるけど、建前が実態にあっていない、ならそれを実態に合わせよう、というだけというのがいちばん整理しやすいでしょ。もっとも、国号にしろ固有の領土の範囲にしろ、改めるためには相当の世論形成、成熟が必要なのでこれまたすぐにというわけにはいかないでしょ。「台湾は中国大陸全土を統治すべき中華民国の一部」という考えの人も少なからず残っているわけだから。ただ、今回ずらずらと並べた話の観点で言うと、統一を捨てて台湾を固有の領土とする国に衣替えするというのは、これまた独立とは言いがたいんじゃないかな。ということです。
「台湾は独立すべき」とカッコよく言いたがる人に「どこから?」と聞きたくなるのは、そういうわけなんです。
もう一つのナゾが、「オリンピック前は世界の注目が集まるから好都合」というよくわかんない理論。いや、天安門を出すまでもなく中共は誰が見ていようがやるときはやるよ。というより、(陳水扁政権の発表なので、危機感を煽っているのかなという疑りもあるけど)既に1,000発以上のミサイルが台湾に向けられている状態で、すでに好機もへったくれもないでしょう。五輪がどうこうというより台湾の内情と同盟諸国の動向のほうがはるかに気になるというもの。なんで五輪なのかなあ、と常々疑問。
むしろ、いわゆる「独立」にしろ「正名制憲」にしろ、五輪前なんてとても時間がなさすぎる。仮に憲法を廃止なり改正するなりにせよ、法治国家(国家、って言っちゃうけど)たるもの手続きは踏まなきゃならない。現在の中華民国憲法の規定では、立法委員1/4以上が発議し、立法委員3/4以上が出席した投票の3/4以上の賛成で公告され、半年間の公告を行った後に国民投票行い、有権者総数の過半数を得る必要がある。ほら、今からじゃ無理じゃん。
ここで(毎回だけど)やっかいになってくるのが立法委員のハードル。3/4以上の出席でその3/4の賛成だなんて、国を二分するようなテーマでは非常に困難になってくる。総統がよほど世論を整えて、立法委員選挙でも勝たない限り無理でしょ。しかも、さらに悩ましいのは今年もそうだけど、総統選挙より前に立法委員選挙が行われるということ。3月に選ばれる総統は、1月に既に選ばれている(いわば前の総統の時代に選ばれた)立法委員らを相手に政権を運営しなければならない。これが今いちばん台湾の政局でやっかいだなと思うんです。どうせなら2年ずれるかどちらかの任期がずれればいいのにね。
それを考えると、3月に選出される次期政権がこの問題を処理するには、まず12日の立法委員選挙で勝つ必要がある。日本のマスコミは「前哨戦」て書くところが多いけど、本番に匹敵する重要度なんです。もし仮に立法委員選挙と総統選挙で結果が違った場合、総統はその後の4年間をすごい苦しい状況で執務を行わなくてはならなくなっちゃうわけだから。となると、今後4年の間に台湾が正しい立ち位置に立てるかどうかというのは、今週末の立法委員選挙にかかっていると言っても過言じゃありません。とはいえ、これまで陳水扁政権がどうにもその足場を作りきれなかったことを鑑みれば、次期総統はこれからの4年間で世論の熟成を行いつつ、2012年の立法委員選挙と総統選挙で勝利を収め、2期目にいよいよ、という形にならざるを得ないんじゃないかな。
これと同じような考え方をしているのが民進党の謝長廷で、
http://www.libertytimes.com.tw/2007/new/aug/2/today-p1-3.htm (自由時報)
「5年以内に正名制憲する」と語っているんですね。別に謝長廷を応援するために後付けで考えたわけじゃないんだけど、クーデターとかそういうのでひっくりかえすのでなければ、少なくともそのくらいのスパンで見るべきだと思う。台湾にとって「最大のチャンス」というのは、2012~2013年だと思うんです。
とりわけ嫌なのは、こういう安直な理論を持つ人たちって、自分たちの描いていた理論が破綻すると簡単に見限っちゃうところ。はっきり言って、「台湾が北京オリンピック前に独立する」なんていうのは、タイミングの面からも独立という響きの面からも無理。で、2008年にそれができなかったからといって「台湾にはがっかり」だとか「統一派の勢力が強いのか」とか、彼らの頑張りを全否定するような反動が起きてしまわないか、今からすごく不安です。オリンピックで人が何人死ぬか、っていう心配とは別次元の心配です。
この問題については台湾のほかにも中共やアメリカとの綱引きも関わってくるけれど、とりあえず台湾の国内情勢や手続き的なものだけを考えたとしても、すごい無理難題というもの。どうもよくわかってない人が言い出したものをよくわかっていない人がイメージし続けているお花畑にしかすぎない気がする。
さて、この理論を展開する人たちがわかっていないなあと思うのは、「『独立する』の意味」と「2008年というタイミング」。そもそも、この人たちは「独立する」というのは、どこから「独立する」こととして考えているんだろうか。実はこれって、考えるのが好きな人にとっては面白いお話なんだけど、ちょっと素人なおいらにとってはあまり深く突っ込むとボロが出る分野です。えへ。
で、逆に、こういう理論を展開する人たちは、どうもあまり考えたことがないような気がするんですよね。平気で「中国から独立」っていいそうだし。ご存知のように、中華人民共和国は建国(と彼らは言う)以来一度たりとも台湾を統治したことはないですし、台湾が中華人民共和国に帰属すると決まったこともない(詳しくは後述)のだから。
じゃあ、これがはたして「中華民国から」と考えている人たちはどうでしょ。これまた、太平洋戦争後に台湾が中華民国に帰属しているのかどうかという問題もさることながら、実態としての「独立」なのかどうかという疑念が生じる。つまり、大陸の中共の領土はおろかモンゴルまで含めていた「固有の領域」を持つ「はず」の中華民国から台湾が独立する、というのは聞こえがよいが、実態としてエアー領土が実態に追いつき表書きを変えただけにすぎず、であれば後述の正名制憲のほうがよいのではないか。っていう気がするんですよね。「独立」っていう単語の響きに酔いたいだけちゃうんかと。
そしていちばん理解が難しいのがいわゆる台湾地位未定論で、
【台湾】高校の歴史教科書の中に「台湾地位未定論」が初めて登場 従来の解釈から大きな転換[08/16]
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1155704049/
【台湾】呂秀蓮・副総統、台湾地位未定論を展開[01/30]
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1170171741/
を立てたときに、感情論で「台湾独立」を叫ぶ人にはこれは理解してもらえないのだなと悟った。かいつまんでこの説を書くと「台湾の帰属は未だ定まっていない」という、漢語を和語に直しただけの説明になっちゃいます。
もともと台湾は日清戦争の下関条(この間、下関条約に始まり、カイロ宣言、ポツダム宣言、一般命令第1号、サンフランシスコ平和条約、日華平和条約と延々書き連ねてるけど長いので後から省略)っている、というのが台湾地位未定論の根拠。
仮にこれを採用したとすると、「台湾って今どこの国の領土でもない」ということになり、二つの問題が生じる。一つは、となると台湾は既に独立しているわけでもなく、中華民国政府は正統に統治している政府ではないということになり、建国的な作業が必要になるということ。それって独立っていえるのかなあ。っていう。
もう一つは「台湾って今どこの国の領土でもない」というのが今の台湾の人たちに受け入れられることができるのか、そして実態に即しているのかということ。だって誰がどう見ても台湾(中華民国)は国と言える状態だし、承認している国が20ヶ国以上あるんだから。
最後に、中華民国による台湾という現状を認めつつ、最終的には国号も領土の範囲も台湾に変えるというもの。これがいちばん現実的なのではないかなあ。いずれにせよ台湾の住民の意思表示が必要不可欠だけど。既に独立した国家であるけど、建前が実態にあっていない、ならそれを実態に合わせよう、というだけというのがいちばん整理しやすいでしょ。もっとも、国号にしろ固有の領土の範囲にしろ、改めるためには相当の世論形成、成熟が必要なのでこれまたすぐにというわけにはいかないでしょ。「台湾は中国大陸全土を統治すべき中華民国の一部」という考えの人も少なからず残っているわけだから。ただ、今回ずらずらと並べた話の観点で言うと、統一を捨てて台湾を固有の領土とする国に衣替えするというのは、これまた独立とは言いがたいんじゃないかな。ということです。
「台湾は独立すべき」とカッコよく言いたがる人に「どこから?」と聞きたくなるのは、そういうわけなんです。
もう一つのナゾが、「オリンピック前は世界の注目が集まるから好都合」というよくわかんない理論。いや、天安門を出すまでもなく中共は誰が見ていようがやるときはやるよ。というより、(陳水扁政権の発表なので、危機感を煽っているのかなという疑りもあるけど)既に1,000発以上のミサイルが台湾に向けられている状態で、すでに好機もへったくれもないでしょう。五輪がどうこうというより台湾の内情と同盟諸国の動向のほうがはるかに気になるというもの。なんで五輪なのかなあ、と常々疑問。
むしろ、いわゆる「独立」にしろ「正名制憲」にしろ、五輪前なんてとても時間がなさすぎる。仮に憲法を廃止なり改正するなりにせよ、法治国家(国家、って言っちゃうけど)たるもの手続きは踏まなきゃならない。現在の中華民国憲法の規定では、立法委員1/4以上が発議し、立法委員3/4以上が出席した投票の3/4以上の賛成で公告され、半年間の公告を行った後に国民投票行い、有権者総数の過半数を得る必要がある。ほら、今からじゃ無理じゃん。
ここで(毎回だけど)やっかいになってくるのが立法委員のハードル。3/4以上の出席でその3/4の賛成だなんて、国を二分するようなテーマでは非常に困難になってくる。総統がよほど世論を整えて、立法委員選挙でも勝たない限り無理でしょ。しかも、さらに悩ましいのは今年もそうだけど、総統選挙より前に立法委員選挙が行われるということ。3月に選ばれる総統は、1月に既に選ばれている(いわば前の総統の時代に選ばれた)立法委員らを相手に政権を運営しなければならない。これが今いちばん台湾の政局でやっかいだなと思うんです。どうせなら2年ずれるかどちらかの任期がずれればいいのにね。
それを考えると、3月に選出される次期政権がこの問題を処理するには、まず12日の立法委員選挙で勝つ必要がある。日本のマスコミは「前哨戦」て書くところが多いけど、本番に匹敵する重要度なんです。もし仮に立法委員選挙と総統選挙で結果が違った場合、総統はその後の4年間をすごい苦しい状況で執務を行わなくてはならなくなっちゃうわけだから。となると、今後4年の間に台湾が正しい立ち位置に立てるかどうかというのは、今週末の立法委員選挙にかかっていると言っても過言じゃありません。とはいえ、これまで陳水扁政権がどうにもその足場を作りきれなかったことを鑑みれば、次期総統はこれからの4年間で世論の熟成を行いつつ、2012年の立法委員選挙と総統選挙で勝利を収め、2期目にいよいよ、という形にならざるを得ないんじゃないかな。
これと同じような考え方をしているのが民進党の謝長廷で、
http://www.libertytimes.com.tw/2007/new/aug/2/today-p1-3.htm (自由時報)
「5年以内に正名制憲する」と語っているんですね。別に謝長廷を応援するために後付けで考えたわけじゃないんだけど、クーデターとかそういうのでひっくりかえすのでなければ、少なくともそのくらいのスパンで見るべきだと思う。台湾にとって「最大のチャンス」というのは、2012~2013年だと思うんです。
とりわけ嫌なのは、こういう安直な理論を持つ人たちって、自分たちの描いていた理論が破綻すると簡単に見限っちゃうところ。はっきり言って、「台湾が北京オリンピック前に独立する」なんていうのは、タイミングの面からも独立という響きの面からも無理。で、2008年にそれができなかったからといって「台湾にはがっかり」だとか「統一派の勢力が強いのか」とか、彼らの頑張りを全否定するような反動が起きてしまわないか、今からすごく不安です。オリンピックで人が何人死ぬか、っていう心配とは別次元の心配です。
今日も立法委員選挙の話題から。
★ 選挙期間残り3日の段階で票の買収等によって検挙された人数が1万人を突破。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/9/today-t1.htm (自由時報)
小選挙区制の導入&定数半減で選挙運動が過激になるのは容易に想像できるけど、これはすごいね。
★ 台湾団結聯盟、政党得票率10%超を期待。
http://www.udn.com/2008/1/9/NEWS/NATIONAL/NATS4/4172847.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/1/9/NEWS/NATIONAL/NATS4/4172934.shtml (聯合報)
前にも書いたけど、政党の得票率が5%に満たない小政党は比例代表でも議席を獲得することができなくなるので、台聯の得票率がちょっと気になっていたところ。小選挙区制の導入でますます二大政党制に拍車がかかっているからね。党主席の黄昆輝が10%という数字を出してきたけど、はたしてこれはどうかなあって気がする。二本目の記事では、「台聯の票がが1%増えれば、2,3議席上積みできる」というもの。いや、それはないと思うよ。
★ 9日午後にも陳水扁総統が"319"の現場に。
http://www.udn.com/2008/1/9/NEWS/DOMESTIC/DOM5/4172176.shtml (聯合報)
http://www.tvbs.com.tw/NEWS/NEWS_LIST.asp?no=blue20080109131657 (TVBS)
”319”というのはもちろん、2004年3月19日に発生した陳水扁・呂秀蓮銃撃事件のこと。現場の台南市金華路には50mピッチで警官を配置して万が一に備えるとのこと。さてさて「あの時できなかった遊説を今ひとたび」というのは聞こえがいいけれど、それを立法委員選挙で切るというのはちょっと不安が。
★ 馬英九の首長特別費事件、検察側が上訴へ。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/9/today-fo1.htm (自由時報)
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/9/today-fo1-2.htm (自由時報)
http://www.udn.com/2008/1/9/NEWS/NATIONAL/NATS3/4172925.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/1/9/NEWS/NATIONAL/NATS3/4172693.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/1/9/NEWS/NATIONAL/NATS3/4172619.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/1/9/NEWS/NATIONAL/NATS3/4172629.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/1/9/NEWS/NATIONAL/NATS3/4172639.shtml (聯合報)
先月、台北市長時代の首長特別費横領疑惑について、第二審が無罪判決を言い渡したことに対するもの。
【台湾】国民党の馬英九・前主席、台北市長時代の横領疑惑で二審も無罪 総統選に「追い風」か[12/28]
判決に関する資料は得ていないので上の読売のソースを見た限りなのだけど、「私利の獲得や、(政府)機関に損害を与える意図はなかった」と公金の支出であるかの如く扱っておきながら、同時に「給与以外の実質的な手当に属する」と公金としての扱いを否定するなどちょっと意味不明な判決。実質的な手当てっていうことなら、そもそも使途の別に言及するはずないんじゃないの?
自由時報の記事では、総統選挙の前に判決が出る可能性を示唆しているけれど、判決が及ぼす影響を考えると、総統選の後になっちゃうんじゃないのかなあっていう気がする。あでも、判決先送りパターンって日本のイメージだから、台湾だと違うのかなあ。
対して、聯合報は検察の対応を非難するそぶりを前面に出した記事構成に。
★ 酔った勢いで別れた彼女の自宅に押しかけ焼身自殺。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/9/today-so3.htm (自由時報)
これで東亜にスレを立てたらどうなるか想像できたのでやめた。
★ 半年間で2人を出産?健康保険証の不正使用が発覚。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/9/today-so14.htm (自由時報)
で、何がすごいって「全国で似たような事例が全部で6件発覚した」というくだり。どう考えてもバレるでしょ、それ。
★ 最も長寿なのは山羊座、最も短命なのは牡羊座、最も事故などで死亡しやすいのは双子座。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/9/today-life1.htm (自由時報)
で、何がすごいって、これを公表したのが中央健康保険局という公的機関だっていうこと。
★ 選挙期間残り3日の段階で票の買収等によって検挙された人数が1万人を突破。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/9/today-t1.htm (自由時報)
小選挙区制の導入&定数半減で選挙運動が過激になるのは容易に想像できるけど、これはすごいね。
★ 台湾団結聯盟、政党得票率10%超を期待。
http://www.udn.com/2008/1/9/NEWS/NATIONAL/NATS4/4172847.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/1/9/NEWS/NATIONAL/NATS4/4172934.shtml (聯合報)
前にも書いたけど、政党の得票率が5%に満たない小政党は比例代表でも議席を獲得することができなくなるので、台聯の得票率がちょっと気になっていたところ。小選挙区制の導入でますます二大政党制に拍車がかかっているからね。党主席の黄昆輝が10%という数字を出してきたけど、はたしてこれはどうかなあって気がする。二本目の記事では、「台聯の票がが1%増えれば、2,3議席上積みできる」というもの。いや、それはないと思うよ。
★ 9日午後にも陳水扁総統が"319"の現場に。
http://www.udn.com/2008/1/9/NEWS/DOMESTIC/DOM5/4172176.shtml (聯合報)
http://www.tvbs.com.tw/NEWS/NEWS_LIST.asp?no=blue20080109131657 (TVBS)
”319”というのはもちろん、2004年3月19日に発生した陳水扁・呂秀蓮銃撃事件のこと。現場の台南市金華路には50mピッチで警官を配置して万が一に備えるとのこと。さてさて「あの時できなかった遊説を今ひとたび」というのは聞こえがいいけれど、それを立法委員選挙で切るというのはちょっと不安が。
★ 馬英九の首長特別費事件、検察側が上訴へ。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/9/today-fo1.htm (自由時報)
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/9/today-fo1-2.htm (自由時報)
http://www.udn.com/2008/1/9/NEWS/NATIONAL/NATS3/4172925.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/1/9/NEWS/NATIONAL/NATS3/4172693.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/1/9/NEWS/NATIONAL/NATS3/4172619.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/1/9/NEWS/NATIONAL/NATS3/4172629.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/1/9/NEWS/NATIONAL/NATS3/4172639.shtml (聯合報)
先月、台北市長時代の首長特別費横領疑惑について、第二審が無罪判決を言い渡したことに対するもの。
【台湾】国民党の馬英九・前主席、台北市長時代の横領疑惑で二審も無罪 総統選に「追い風」か[12/28]
判決に関する資料は得ていないので上の読売のソースを見た限りなのだけど、「私利の獲得や、(政府)機関に損害を与える意図はなかった」と公金の支出であるかの如く扱っておきながら、同時に「給与以外の実質的な手当に属する」と公金としての扱いを否定するなどちょっと意味不明な判決。実質的な手当てっていうことなら、そもそも使途の別に言及するはずないんじゃないの?
自由時報の記事では、総統選挙の前に判決が出る可能性を示唆しているけれど、判決が及ぼす影響を考えると、総統選の後になっちゃうんじゃないのかなあっていう気がする。あでも、判決先送りパターンって日本のイメージだから、台湾だと違うのかなあ。
対して、聯合報は検察の対応を非難するそぶりを前面に出した記事構成に。
★ 酔った勢いで別れた彼女の自宅に押しかけ焼身自殺。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/9/today-so3.htm (自由時報)
これで東亜にスレを立てたらどうなるか想像できたのでやめた。
★ 半年間で2人を出産?健康保険証の不正使用が発覚。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/9/today-so14.htm (自由時報)
で、何がすごいって「全国で似たような事例が全部で6件発覚した」というくだり。どう考えてもバレるでしょ、それ。
★ 最も長寿なのは山羊座、最も短命なのは牡羊座、最も事故などで死亡しやすいのは双子座。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/9/today-life1.htm (自由時報)
で、何がすごいって、これを公表したのが中央健康保険局という公的機関だっていうこと。
まったく立法委員選挙の記事の取捨選択が難しいこと難しいこと!
★ 「公売局の花」が身内を含めた詐欺の被害に。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/8/today-t1.htm(自由時報)
交通事故で寝たきりとなった元「公売局の花」が、実の姉妹に身分証を勝手に使われてしまったというせつなすぎる記事。身体的な傷に加えて精神的にも大打撃。
続いてやっぱり気になる立法委員選挙の話。
★ 小選挙区で激戦化、票の買収はより活発に。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/8/today-fo4.htm (自由時報)
まあ、そりゃそうなるわなー。
★ 陳水扁・総統が「五巨頭」と会談、「目標は50議席」。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/8/today-p1.htm (自由時報)
http://www.udn.com/2008/1/8/NEWS/NATIONAL/NATS4/4171070.shtml (聯合報)
「五巨頭」とは、総統選挙の正副総統候補である謝長廷と蘇貞昌、そして選対本部長を務める游錫堃、副総統の呂秀蓮、行政院長の張俊雄のこと。陳水扁は会談後に「我們一定要達到五十席(我々は必ず50議席を獲得する!)」と気勢を上げたけど、はたしてどうなることやら。記事の中で特筆すべきは、巷に流れている民進党苦戦のニュースに対して「決して諦めない」と述べていること。今回のサバイバル立法委員選挙、小選挙区制の導入によって競っている選挙区では諦めたほうが負けるのは必至。民進党が高投票率を望んだり、陳水扁が「民進党は1つの選挙区たりとも諦めはしない」と発言したりするのは間違ってはいないと思う。
★ 謝長廷「全選挙区に責任を負う。国民党が2/3の議席を得れば台湾にとって災難」。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/8/today-p2.htm (自由時報)
この前書いたエントリーそのまんまの内容だね。
★ 陳水扁「国民党が過半数を取れば、中国がこっそり笑う」。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/8/today-p5.htm (自由時報)
その理由として、「国民党の最終的な目標は中台統一であり、それは中国の勝利であるからだ」というのは、やや使い古された煽り方だなあって思うけど。
★ 一方、国民党も引き締めに必死。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/8/today-p3.htm (自由時報)
選挙戦終盤、何事もなければいいのですが。
★ 聯合報は「社論」で早くも「選挙後」を見越した阿扁叩き。
http://www.udn.com/2008/1/8/NEWS/OPINION/OPI1/4171069.shtml (聯合報)
「民進党若選輸,党主席陳水扁要不要下台?(民進党がもし敗北したら、党主席でもある陳水扁は退陣するの?)」
という出だしで始まるいつも通りの聯合報。これだけスタンスが揺るがないのもすごいね。しょっぱなから「過半数を割り込めば敗戦とみなされる」と勝手に高いハードルをつきつけてるし。まだ投票まで数日あるのに、事前に追い込むあたりこれはさすが。
★ 女子大生の20%、「痩せすぎ」と診断。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/8/today-education2.htm (自由時報)
それはいくない。
★ 緑島の北側海域で1ヶ月にわたって原因不明の魚の死骸が打ち上げられる。
http://www.udn.com/2008/1/8/NEWS/DOMESTIC/DOM7/4170672.shtml (聯合報)
不法な手段による漁法が原因なのか、はたまた地殻変動等によって海中にガスが発生したのか、毒物を含む廃棄物の影響なのか、詳しいことはまだわかってないみたいです。
★ 「公売局の花」が身内を含めた詐欺の被害に。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/8/today-t1.htm(自由時報)
交通事故で寝たきりとなった元「公売局の花」が、実の姉妹に身分証を勝手に使われてしまったというせつなすぎる記事。身体的な傷に加えて精神的にも大打撃。
続いてやっぱり気になる立法委員選挙の話。
★ 小選挙区で激戦化、票の買収はより活発に。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/8/today-fo4.htm (自由時報)
まあ、そりゃそうなるわなー。
★ 陳水扁・総統が「五巨頭」と会談、「目標は50議席」。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/8/today-p1.htm (自由時報)
http://www.udn.com/2008/1/8/NEWS/NATIONAL/NATS4/4171070.shtml (聯合報)
「五巨頭」とは、総統選挙の正副総統候補である謝長廷と蘇貞昌、そして選対本部長を務める游錫堃、副総統の呂秀蓮、行政院長の張俊雄のこと。陳水扁は会談後に「我們一定要達到五十席(我々は必ず50議席を獲得する!)」と気勢を上げたけど、はたしてどうなることやら。記事の中で特筆すべきは、巷に流れている民進党苦戦のニュースに対して「決して諦めない」と述べていること。今回のサバイバル立法委員選挙、小選挙区制の導入によって競っている選挙区では諦めたほうが負けるのは必至。民進党が高投票率を望んだり、陳水扁が「民進党は1つの選挙区たりとも諦めはしない」と発言したりするのは間違ってはいないと思う。
★ 謝長廷「全選挙区に責任を負う。国民党が2/3の議席を得れば台湾にとって災難」。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/8/today-p2.htm (自由時報)
この前書いたエントリーそのまんまの内容だね。
★ 陳水扁「国民党が過半数を取れば、中国がこっそり笑う」。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/8/today-p5.htm (自由時報)
その理由として、「国民党の最終的な目標は中台統一であり、それは中国の勝利であるからだ」というのは、やや使い古された煽り方だなあって思うけど。
★ 一方、国民党も引き締めに必死。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/8/today-p3.htm (自由時報)
選挙戦終盤、何事もなければいいのですが。
★ 聯合報は「社論」で早くも「選挙後」を見越した阿扁叩き。
http://www.udn.com/2008/1/8/NEWS/OPINION/OPI1/4171069.shtml (聯合報)
「民進党若選輸,党主席陳水扁要不要下台?(民進党がもし敗北したら、党主席でもある陳水扁は退陣するの?)」
という出だしで始まるいつも通りの聯合報。これだけスタンスが揺るがないのもすごいね。しょっぱなから「過半数を割り込めば敗戦とみなされる」と勝手に高いハードルをつきつけてるし。まだ投票まで数日あるのに、事前に追い込むあたりこれはさすが。
★ 女子大生の20%、「痩せすぎ」と診断。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/jan/8/today-education2.htm (自由時報)
それはいくない。
★ 緑島の北側海域で1ヶ月にわたって原因不明の魚の死骸が打ち上げられる。
http://www.udn.com/2008/1/8/NEWS/DOMESTIC/DOM7/4170672.shtml (聯合報)
不法な手段による漁法が原因なのか、はたまた地殻変動等によって海中にガスが発生したのか、毒物を含む廃棄物の影響なのか、詳しいことはまだわかってないみたいです。
さあいよいよ12日に迫った台湾の立法委員選挙。
日本のメディアは「立法院選挙」って伝えることが多いけれど、ここではあくまでも正式名称のとおり立法委員選挙で。たぶん衆議院議員総選挙→衆議院選挙の要領で省略しているんだろうね。
さて、とかく日本のメディアは中国国民党の優勢を伝えています。東亜+でも中日新聞をソースにして、
【台湾】野党・国民党が大きくリード、与党・民進党を引き離す…台湾立法院選始まる[1/2]
というのが立っているけど、はたしてそこまで国民党が「大きくリード」しているのか甚だ疑問。
ここで台湾の立法委員(日本でいう国会議員。日本と違って一院制(立法院)なのです)選挙の制度についてちょっとおさらい。おいらもそこまで詳しくないので、あくまでさらっとね。国民大会とか以前の仕組みまで知りたい方は別途ぐぐるなり文献を読むなりで。
2005年に公布された修正憲法により、次期(つまり今回改選される分)から立法委員の定数が225から113に半減されました。で、その内訳はというと、定数の2/3弱を占める73議席が各県市ごとに設けられている小選挙区制の選挙区で選ばれる。このほか平地原住民と山地原住民という大選挙区から各3人で計6人。そして議席の約3割にあたる34議席が比例代表ということになる。ちなみに、比例での得票が5%に満たない政党は議席を得ることができなくなってます。ますます二大政党制が進むね、これは。
さて、ずばりここで今回の選挙は、総統選挙と同じくらい重要な選挙だということを強く言っておく必要があると思う。 とかく誤解されがちなのは、3月に控えている総統選挙が妙にクローズアップされていて、こちらはあまり台湾の政治に影響しないと思われていること。中には、「バランス感覚が働くから立法委員選挙は国民党が勝ってもいい」という声すらあって(1レスだけだけど)びっくりしたくらい。そりゃ総統選挙は日本ではあまりなじみのない直接選挙だから、きっとどっかの大統領みたく立法院と比べ物にならないくらい力があると思ってるのかな。
だけど、ご存知のように陳水扁の8年間は議会に苦労した8年間と言っても過言ではないのです。2000年に陳水扁が総統に就任したとき、立法院は中国国民党が過半数をゆうに超える議席を保っていた。その後、2001年・2004年と選挙を重ねるごとに泛緑陣営は徐々に盛り返し、緑:藍:その他が4:5:1程度にまでなったのだけど、ここでお分かりのとおり、陳水扁政権というのは最初から最後まで少数与党で運営されてきたんです。そりゃ8年間で7人も行政院長が交代するわ。
さて、そうした中で今回民進党が掲げる勝敗ラインは、なんと議席の4割に若干足りない45議席(陳水扁は50議席取れるって言ってるけどね)。ところがこれでも前述のとおり現状維持なんです。さて、一方景気のいい書かれ方をしている中国国民党だけど、親民党と合わせた現有議席が110議席なので、単純に考えて55議席プラスアルファ(小選挙区制なので、得票率が少しでも高いほうに議席数は大きく傾くので)は想定の範囲のはず。与党の議席が4割にとどまっても一概に「敗北」と言えないのは明らかだと思うんだけど、どうも日本のメディアは「与党が過半数を取った事がない」というのは信じられないみたい。むしろ国民党が仮に60議席取って民進党が45議席をキープするなんていうことは(台聯の分、負けといえば負けだけど)充分ありうると思うんだけどなあ。
単純に考えればね。
ところが、単純にことが進まないのが選挙。たぶん民進党は45~50くらい、国民党は50~55くらい(いずれも小政党や無所属の動向によってはプラスアルファ)だと思うよ。
ここで大きな不安定要素は、定数の半減&選挙制度の変更というハードの面と、国民党の地方組織というソフトの面。簡単に考えて、定数が半分になるということは、今の立法委員の2人に1人は当選できないということになる。おまけに小選挙区制の導入ということは、今まで同じ地盤で2人仲良く当選していた2人は、絶対にどちらかを蹴落とす必要があるってこと。ここで厄介になってくるのは国民党の地方組織、閥が強すぎるという点。普通に考えて、せめてコスタリカでも検討すればいいのに、地元のプライドとプライドがぶつかって、泛藍陣営が同じ選挙区に2人出ていたりするから恐ろしい。すごいなあ。緑:藍が4:6でも、藍が半々に割れたら4:3:3になるってのに。党公認という中央の威光が圧倒的な力を持つ(最近そうでもないみたいだけど)日本のそれと中国国民党が異なっていることを忘れて、単にその地域の支持傾向だけ見ていると議席は読めないと思うよ。一方逆に民進党は単騎の決戦でのまとまりはヤバいです。総統選挙の予備選であれだけばらけたのに、しっかりと候補者を立ててるし支援者も党としてまとまっている。この違いは小選挙区制では大きいでしょ。
北海道新聞が「台湾立法院選まで1週間 野党・国民党が優勢 経済に関心」という記事で
> 台湾TVBSテレビの世論調査では、国民党が支持率65%を集めているのに対し、民進党は29%にとどまっている。
なんて書いてるけど、これはまさに数字だけを見てる予感。おまけに、ソースがTVBSというのも笑っちゃう。台湾のメディア、とりわけ大陸系のメディアが伝えるこの類の数字がまったくあてにならないのは、2006年の北高市長選挙の際の例を挙げるまでもなく周知の事実。だと思ったんだけど。大丈夫かな、日本の在台湾記者さんは。
さて、話を戻して今回の立法委員選挙は総統選挙にも重要、とりわけ総統選挙後の政局運営にとって重要という話に。日本のメディアは、単に緑と藍の数字の大小しか比べていないのだけど、この感覚がちょっと怖い。 前掲の中日新聞では、
> 国民党陣営は「60議席は固い。できれば70議席以上を取りたい」と強気。
って書いてるし、北海道新聞も上に引用したように、国民党の支持率が65%と圧倒的なことを伝えている。
ここで思い出すのは、郵政解散と呼ばれた2005年の第44回衆議院銀総選挙。自民党が圧勝したのは記憶に新しいけれど、あの時自民党は小選挙区で47.77%の得票で73%の議席を占めたんです。仮に国民党の支持率が65%なんていうオバケみたいな数字なら、南北の傾向があるとはいえ大圧勝になるのは目に見える。そこをなんで伝えないで「優勢」「優位」なんていう単語にするのかな。やっぱりTVBSの数字を信用してないのかな。
中日も解せないのは、(かなり非現実的とはいえ)数字として70オーバーというのを提示するのであれば、76議席というボーダーラインを見せてもいいんじゃないのかな。76議席、つまり立法委員の定数の2/3を取るとどうなるか。日本では過去に1例だけある議員の除名というのがあるけれど、台湾では総統と副総統の罷免の手続きが進むんです。
【台湾】陳水扁・総統の罷免案、野党の賛成票が3分の2に達せず否決される[06/27]
中華民国の憲法では、総統を罷免するための手続きとして、(1)立法委員総数の1/4以上の提議→(2)立法委員総数の2/3以上の同意→(3)有権者の1/2以上が投票した国民投票で1/2以上の同意...というのを経れば罷免が成立するんです。で、2006年はこの(2)の手続きで蹴られているんだけど、仮に今回の選挙で泛藍陣営が2/3を取れば、これをクリアしてしまうんです。これはかなり大きなことなんだけど、中日にしろ道新にしろこの可能性に言及しないのは、さすがにありえない数字だと思ったのかなあ。ちなみに、こうなっても実際に発動しないでしょ、と思った人がいるかもしれないけど、国民党だったら平気でこれやるよ。2006年も平気で
【台湾】陳水扁・総統の罷免案、賛成票が3分の2に達せず再度否決される[10/13]
【台湾】3度目の総統罷免案否決~野党「ダブル市長選で不信任示されるはず」与党「4度目は馬英九の痛手になる」[11/24]
って3回も出したからね。北海道新聞がのほほんと
> 党内には「四十議席にも届かない」との悲観論が広がり、立法院選をあきらめ、総統選での謝長廷・元行政院長(首相)当選に全力を注ぐべきだとの声もある。
なんて書いてるけど、そんなわけないじゃん。総統選挙後を見据えるのであれば、諦めるなんて微塵にも思ってちゃダメだし、そんなこと考えてるわけないじゃん。おいらも偉そうなこといえる立場じゃないですが、民進党の議席数以上に日本のメディアの伝え方が心配でなりません。
日本のメディアは「立法院選挙」って伝えることが多いけれど、ここではあくまでも正式名称のとおり立法委員選挙で。たぶん衆議院議員総選挙→衆議院選挙の要領で省略しているんだろうね。
さて、とかく日本のメディアは中国国民党の優勢を伝えています。東亜+でも中日新聞をソースにして、
【台湾】野党・国民党が大きくリード、与党・民進党を引き離す…台湾立法院選始まる[1/2]
というのが立っているけど、はたしてそこまで国民党が「大きくリード」しているのか甚だ疑問。
ここで台湾の立法委員(日本でいう国会議員。日本と違って一院制(立法院)なのです)選挙の制度についてちょっとおさらい。おいらもそこまで詳しくないので、あくまでさらっとね。国民大会とか以前の仕組みまで知りたい方は別途ぐぐるなり文献を読むなりで。
2005年に公布された修正憲法により、次期(つまり今回改選される分)から立法委員の定数が225から113に半減されました。で、その内訳はというと、定数の2/3弱を占める73議席が各県市ごとに設けられている小選挙区制の選挙区で選ばれる。このほか平地原住民と山地原住民という大選挙区から各3人で計6人。そして議席の約3割にあたる34議席が比例代表ということになる。ちなみに、比例での得票が5%に満たない政党は議席を得ることができなくなってます。ますます二大政党制が進むね、これは。
さて、ずばりここで今回の選挙は、総統選挙と同じくらい重要な選挙だということを強く言っておく必要があると思う。 とかく誤解されがちなのは、3月に控えている総統選挙が妙にクローズアップされていて、こちらはあまり台湾の政治に影響しないと思われていること。中には、「バランス感覚が働くから立法委員選挙は国民党が勝ってもいい」という声すらあって(1レスだけだけど)びっくりしたくらい。そりゃ総統選挙は日本ではあまりなじみのない直接選挙だから、きっとどっかの大統領みたく立法院と比べ物にならないくらい力があると思ってるのかな。
だけど、ご存知のように陳水扁の8年間は議会に苦労した8年間と言っても過言ではないのです。2000年に陳水扁が総統に就任したとき、立法院は中国国民党が過半数をゆうに超える議席を保っていた。その後、2001年・2004年と選挙を重ねるごとに泛緑陣営は徐々に盛り返し、緑:藍:その他が4:5:1程度にまでなったのだけど、ここでお分かりのとおり、陳水扁政権というのは最初から最後まで少数与党で運営されてきたんです。そりゃ8年間で7人も行政院長が交代するわ。
さて、そうした中で今回民進党が掲げる勝敗ラインは、なんと議席の4割に若干足りない45議席(陳水扁は50議席取れるって言ってるけどね)。ところがこれでも前述のとおり現状維持なんです。さて、一方景気のいい書かれ方をしている中国国民党だけど、親民党と合わせた現有議席が110議席なので、単純に考えて55議席プラスアルファ(小選挙区制なので、得票率が少しでも高いほうに議席数は大きく傾くので)は想定の範囲のはず。与党の議席が4割にとどまっても一概に「敗北」と言えないのは明らかだと思うんだけど、どうも日本のメディアは「与党が過半数を取った事がない」というのは信じられないみたい。むしろ国民党が仮に60議席取って民進党が45議席をキープするなんていうことは(台聯の分、負けといえば負けだけど)充分ありうると思うんだけどなあ。
単純に考えればね。
ところが、単純にことが進まないのが選挙。たぶん民進党は45~50くらい、国民党は50~55くらい(いずれも小政党や無所属の動向によってはプラスアルファ)だと思うよ。
ここで大きな不安定要素は、定数の半減&選挙制度の変更というハードの面と、国民党の地方組織というソフトの面。簡単に考えて、定数が半分になるということは、今の立法委員の2人に1人は当選できないということになる。おまけに小選挙区制の導入ということは、今まで同じ地盤で2人仲良く当選していた2人は、絶対にどちらかを蹴落とす必要があるってこと。ここで厄介になってくるのは国民党の地方組織、閥が強すぎるという点。普通に考えて、せめてコスタリカでも検討すればいいのに、地元のプライドとプライドがぶつかって、泛藍陣営が同じ選挙区に2人出ていたりするから恐ろしい。すごいなあ。緑:藍が4:6でも、藍が半々に割れたら4:3:3になるってのに。党公認という中央の威光が圧倒的な力を持つ(最近そうでもないみたいだけど)日本のそれと中国国民党が異なっていることを忘れて、単にその地域の支持傾向だけ見ていると議席は読めないと思うよ。一方逆に民進党は単騎の決戦でのまとまりはヤバいです。総統選挙の予備選であれだけばらけたのに、しっかりと候補者を立ててるし支援者も党としてまとまっている。この違いは小選挙区制では大きいでしょ。
北海道新聞が「台湾立法院選まで1週間 野党・国民党が優勢 経済に関心」という記事で
> 台湾TVBSテレビの世論調査では、国民党が支持率65%を集めているのに対し、民進党は29%にとどまっている。
なんて書いてるけど、これはまさに数字だけを見てる予感。おまけに、ソースがTVBSというのも笑っちゃう。台湾のメディア、とりわけ大陸系のメディアが伝えるこの類の数字がまったくあてにならないのは、2006年の北高市長選挙の際の例を挙げるまでもなく周知の事実。だと思ったんだけど。大丈夫かな、日本の在台湾記者さんは。
さて、話を戻して今回の立法委員選挙は総統選挙にも重要、とりわけ総統選挙後の政局運営にとって重要という話に。日本のメディアは、単に緑と藍の数字の大小しか比べていないのだけど、この感覚がちょっと怖い。 前掲の中日新聞では、
> 国民党陣営は「60議席は固い。できれば70議席以上を取りたい」と強気。
って書いてるし、北海道新聞も上に引用したように、国民党の支持率が65%と圧倒的なことを伝えている。
ここで思い出すのは、郵政解散と呼ばれた2005年の第44回衆議院銀総選挙。自民党が圧勝したのは記憶に新しいけれど、あの時自民党は小選挙区で47.77%の得票で73%の議席を占めたんです。仮に国民党の支持率が65%なんていうオバケみたいな数字なら、南北の傾向があるとはいえ大圧勝になるのは目に見える。そこをなんで伝えないで「優勢」「優位」なんていう単語にするのかな。やっぱりTVBSの数字を信用してないのかな。
中日も解せないのは、(かなり非現実的とはいえ)数字として70オーバーというのを提示するのであれば、76議席というボーダーラインを見せてもいいんじゃないのかな。76議席、つまり立法委員の定数の2/3を取るとどうなるか。日本では過去に1例だけある議員の除名というのがあるけれど、台湾では総統と副総統の罷免の手続きが進むんです。
【台湾】陳水扁・総統の罷免案、野党の賛成票が3分の2に達せず否決される[06/27]
中華民国の憲法では、総統を罷免するための手続きとして、(1)立法委員総数の1/4以上の提議→(2)立法委員総数の2/3以上の同意→(3)有権者の1/2以上が投票した国民投票で1/2以上の同意...というのを経れば罷免が成立するんです。で、2006年はこの(2)の手続きで蹴られているんだけど、仮に今回の選挙で泛藍陣営が2/3を取れば、これをクリアしてしまうんです。これはかなり大きなことなんだけど、中日にしろ道新にしろこの可能性に言及しないのは、さすがにありえない数字だと思ったのかなあ。ちなみに、こうなっても実際に発動しないでしょ、と思った人がいるかもしれないけど、国民党だったら平気でこれやるよ。2006年も平気で
【台湾】陳水扁・総統の罷免案、賛成票が3分の2に達せず再度否決される[10/13]
【台湾】3度目の総統罷免案否決~野党「ダブル市長選で不信任示されるはず」与党「4度目は馬英九の痛手になる」[11/24]
って3回も出したからね。北海道新聞がのほほんと
> 党内には「四十議席にも届かない」との悲観論が広がり、立法院選をあきらめ、総統選での謝長廷・元行政院長(首相)当選に全力を注ぐべきだとの声もある。
なんて書いてるけど、そんなわけないじゃん。総統選挙後を見据えるのであれば、諦めるなんて微塵にも思ってちゃダメだし、そんなこと考えてるわけないじゃん。おいらも偉そうなこといえる立場じゃないですが、民進党の議席数以上に日本のメディアの伝え方が心配でなりません。

