西の魔女と東亜+のソース第一主義は死んだらしい。

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ああもう。最近は映画もほとんど見に行けてなくって、どうにかなんないかな。
実写映画「西の魔女が死んだ」は来週21日から公開予定。これも見に行きたいなあ。

さて、東亜+の眉ツバな伝説として、「ソース第一主義」というのがあるそうです。何らかの根拠を持って議論をぶつける、あるいは根拠を持ってぶつかってこい!というのは、確かに聞こえがいいのだけれど、とかく自分で何もしないで「ソース」を連呼するのはどうかなあって思います。あ、一般論として。残念なことに、半島情勢のスレってほとんど見たことないので、そういう場面ってあんまりお目にかかったことがないんだよね。ホント、新参記者でごめんなさい。

今回の台湾・聯合号と日本の海保・こしきの衝突沈没事件の報道→スレの中で思ったのは、日頃こういった「ソース第一主義」を標榜している人たちって、案外ソースを確認しないっていうこと。ていうか、もっと言えば、自分たちが強気に出られるようにしか解釈を認めないし、そういう解釈ができればいいと思ってるみたいっていうことですね。日頃、自分たちの主張が危ういとマスコミの報道姿勢なんかを叩いたり疑ったりするのに、今回のようなケースでは疑いもしなかったし。「月曜日?ボコボコにしてやんよ」って言ってるのとあんまし変わらない空しさかもしんない。あ、いちおう言っておくと、台湾の一連の姿勢を肯定するとかしないとかそういうお話じゃないです。それはまたいずれ。「ソース第一主義」などと言って議論の相手方にふっかけるくらいなら、少なくとも一国の首長や政府機関の語った内容の報道は、自分でソース元くらい確認しようよっていうことなだけなので。

10日の事故後、11日に外交部が事故後2度目の発表で、主権主張をちょいと強めに出したところ、船員の帰国などといった部分は一切カットした挙句、
> しかし、今後も平和的で理性のある外交交渉の方式によって釣魚台の主権争いの問題にあたることを堅持する。
というくだりをも削ってあたかも主権主張だけをしていたかのように書いた毎日新聞。この記事と外交部の発表については、前のエントリー「なんか結局変な報道が入り混じる台湾漁船と海保巡視船の衝突事件。」でも書いたとおり。

そして、東亜のムードが一変したのが、劉兆玄行政院長が立法院での答弁を元に書いたとされる毎日新聞の記事。スレは大いに盛り上がって★9まで継続しました。まあ、どういうレスで盛り上がったのかは想像に難くないよね。
> 【台湾】「最後の手段として開戦も排除しない」 尖閣諸島問題で台湾首相★9[06/13]
> http://news24.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1213435057/

この「最後の手段として開戦も排除しない」発言、記事ではどのように取り上げられていたかというと、
> 台湾の遊漁船が日本の巡視船と接触し沈没した事故をめぐり、台湾の劉兆玄・行政院長(首相)は13日、
> 日台間の領有権争いに関する議会答弁で「最後の手段として開戦も排除しない」と発言した。

ということで、読み方によっては今回の衝突沈没事件を発端にした争いで、戦争も視野に入れるとも読める。いやいや、百歩譲って一般論と見ても、「尖閣諸島問題が戦争に発展することもありうる」っていうところかな。この毎日の記事がある意味上手いのは、「事故をめぐり」と書いておきながら「領有権争いに関する議会答弁で」と、さりげなく前提をシフトしているところ。いやまあそりゃ「事故」→「領土問題に火がつく」→「こじれる」→「戦争の可能性も」っていうのはありうるかもしれないよっていう読ませ方もあるかもしれないけど、そこはもう百歩譲っても、この毎日の元記事のタイトル「<尖閣諸島事故>「開戦も排除しない」 議会答弁で台湾首相」っていうのはありえないでしょ。あたかも事故に対して「開戦も排除しない」ように読めるし。やってくれるぜ毎日新聞。

さて、この発言、13日の午後には劉行政院長自ら発言を軌道修正。
> 【台湾】行政院長、「『最後の手段として開戦も排除せず』は、平和的道筋が断たれた場合の話」と発言修正[06/14]
> http://news24.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1213455841/

ちょうど自由時報の記事にやりとりが載っていたので訳を引用。
> 国民党の陳根徳立法委員は質問で、馬英九総統が青年時代に「一戦も辞さず」と言ったことに触れ、
> もし総統が開戦の命令を出した場合、「我々は開戦することになるのか?」と質問し、劉兆玄行政院長は、
> 「私が思うに、両国の間の争いが開戦に発展するというのは、最後の最後の段階での手段だ」と答え、
> 陳根徳は「それは、排除しないということか!?」とたたみかけ、劉兆玄行政院長は「そうだ!そうだ!」と述べた。

ということで、あくまで尖閣問題が戦争に発展する可能性を問われた時に、「可能性としては捨てきれない」と述べたにすぎないのです。そりゃそうだね。主権を主張している以上、そりゃ手段として残されるべきものだし、そうは言いながらもあくまでそれは最後の最後の手段。これは正しいと思う。戦争は外交の延長線上だとおいらは思っています。
ところが、毎日新聞はこれをみごとに部分抽出し、上のように書いたと。しかも19時台に配信された段階では、この発言は

> いわゆる開戦も排除せず、という発言に対して詳細に説明を行い、
> 「先ほどの発言を少し修正したい。私は一貫し、一戦も辞さずという言葉を使っていない」と述べ、
> 馬英九総統が青年当時に言った「一戦も辞さず」という発言の
> バックグラウンドとなる条件について解釈を述べたものだと語った。
>
> 劉兆玄行政院長は、「馬英九総統の当時のこうした発言は、平和的な道筋が全て
> 断たれた後、最後の最後になって主権を守るためには『一戦も辞さず』と述べたものだと考えている」と述べた。
と軌道修正しているんです。(しまったと思ったのは、このスレを立てたときに行政院長が発言を原文にならって「修正」って書いちゃったことですね。「説明」にしていれば、スレの中身も変わったかもしれない)いわば、火が消えた状態なのに、炎上中の記事を書いたも同然。やれやれ。ちなみに翌日8時台に配信された産経の記事では、
> 中央通信によると、日台の主権が絡む尖閣をめぐる問題で、開戦は最終手段になると発言した劉院長に対し、
> 中国国民党選出の立法委員(国会議員)が開戦の可 能性があるかと確認したところ、院長はこれを肯定した。
> その後、「対話による平和解決を前提としたものだ」と訂正したが、
> 台湾では事故をきっかけに反日的 な報道が過熱している。
と比較的正確に書いてます。ま、毎日と半日のタイムラグがあるとはいえね。

ここでおいらが残念だと思うのは、少なくとも14日の早朝の段階では産経ソースで上のような記事が出ているのに、毎日ソースでスレが継続されたということ。そんでもって、スレの中には自由時報の記事のURLまで貼って劉行政院長が修正したことを書いている人だっていたのに、スレの流れとしては大々的にスルーされたこと。少なくとも数千レスにわたって、ちょっと古い発言を元に「台湾おまえもか」とか「やれるもんならやってみな」的なレスが繰り返されたっていうことですね。普段からソース云々言っている人が、「どんな風に言ったんだろう」と思ってちょこっと調べてみればいいだけなような気がするんだけどね。日本語ソースもあるし、別に現地ソースにしてもエキサイト翻訳でだって大意はつかめる(っていうか繁体字なら使わなくてもつかめる希ガス)んだし。
しかもおいらもしくじったと思うのは、上にも書いたように行政院長が「修正」と書いたものだから今度は「チキった」とか「何を今さら」とか出てきたこと。いや、そもそも毎日の記事がおかしくて、発言の撤回とかをしたわけじゃないのにね。どうやったら>>1をちゃんと読んでくれるんだろ。

別に台湾の言うことを十把一絡げで信じろとか言うつもりはないんだけど、自分たちが国士サマ的な発言をできるようなものはさくっと信じちゃうようなのはいかがなもんだろうか。そんなワンフレーズだけの報道を目の当たりにして「ん?」って思わないのかな。ソース第一主義っていうのは、そういう意味でもあったと思っていたんだけど、どうやらおいらの勘違いか既に死語となっているようです。

あ、ちなみに、例の許世楷駐日代表の「召還」の件だけど、14日の外交部の発表では抗議としての「召還」なのか交渉経緯を確認するために呼んだのか判断しがたい、みたいなことをスレで書いたけど、15日19時(台湾時間)の外交部の記者会見で、はっきりと前者であることを言ってしまいました。あぁあ。
http://www.mofa.gov.tw/webapp/content.asp?cuItem=32078&mp=1

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このページは、◆YAUCHInowAが2008年6月16日 00:23に書いたブログ記事です。

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