王金平がちょっと乗りそこなった自民党のアリスゲーム。
先日、ちょっと台湾の人のネットラジオを聴く機会がありました。もどかしそうに言葉を選びながら日本語で喋っていた前半、聴いているこっちも頭を使いましたね。会話っていうのは、やっぱりお互いが頭と頭を使わないと成り立たないんだなあって感じました。その中で、「最近、あんまりニュースを見ない」という話になって、
日「日本のニュースはダメダメですよ」
台「でも台湾はもっとダメダメですよ」
あぁぁぁぁぁぁぁぁ。ダメダメなニュースと、もっとダメダメなニュースを扱っているのがこのブログです。
ちなみに、後半は台湾の人たち向けにいわゆる「國語」で喋っていたんですが、これがさっぱりわかんない。理解できる割合なんて、今シーズン前半の横浜の勝率より低かったんじゃないかな。今のおいらには理解できない。頑張らないと。
さて、台湾の立法院長である王金平が来日中です。っていうか、これがうpされる頃には帰っちゃってるけど。これはちょっとしたニュースになってしかるべきだと思うんですが、ご存知のようにフフンの「あなたと違うんです」総辞職の結果、自民党は総裁選挙の真っ最中、かたやその他野党も選挙に向けて慌しく手と足と口を動かしている中なので、どうもタイミングが悪い。おまけに今月に入ってから大雨やら汚染米やらリーマン・ショックやらで政財界がてんやわんやな展開もあって、どうも注目されていません(とはいえ、台湾も株価は下げ止まらないし台風13号や三鹿粉ミルクなど似たようなことになっていますが)。
もともと今回の訪日は、今日(16日)に行われた日米台の3ヶ国の安全保障の専門家たちが意見交換を行う「戦略対話・東京ラウンド」に参加するためのもの。テーマが非常にセンシティブなため、こりゃあ産経くらいしかとりあげてくれないかなあ、と思っていたら、本当に産経しか取り上げてくれなかった。orz
「日台の連絡態勢構築を」日米台戦略対話会議
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080916/plc0809161804003-n1.htm (産経新聞)
この会、意見交換の内容こそ非公開なのですが、どうも王金平は冒頭で講演(基調講演みたいなのかな)を行ったようです。台湾ソースでしか見当たらないのがちょっと残念。そして、内容はというと、やっぱり基調講演みたいなものだったためか、そこまで新たな提案というようなほどではなく、いつものように「これまでの台日友好に感謝」「これから更なる台日友好の発展を」「そして、それこそがアメリカを含めた東アジアの安定的な平和をもたらす」というようなもの。いや、少なくともおいらはそう感じました。もっとも、政治や外交というのは部屋の鍵がかかってからが本番だから、オーベルテューレの段階で判断するのは早計かもしれないけどね。
http://www.rti.org.tw/News/NewsContentHome.aspx?t=1&NewsID=126036 (RTI/一次ソースは中央通訊社)
上の産経もRTIもそうなんですが、王金平がしっかりちゃっかりツーショットで写っているのは、安倍晋三前首相。もうじき元首相になっちゃうんですね。今回の催しの主催が安倍前首相のブレーンともいうべき岡崎元駐タイ大使率いる岡崎研究所だったから、というのが理由なんですが、台湾の立法府の長と日本の行政府の前の長、これはこれで貴重な写真です。
となると、日本で今最も注目されていると言ってもいい政治家、そして台湾でも親台派として通っている麻生太郎元外相との対面は?というのが期待されたんですが、残念ながらこっちは無し。王金平は8月にも来日しているんですが(この時、さっぱり取り上げられなかったのは、「緊急訪中中止。」のとおりでごめんなさい)、その際に二人は会談しています。例によってメディアはほっとんど取り上げてくれなかったのは言うまでもありません。
特に今回は総裁選挙と完全にかぶっていたこと、王金平も19日に始まる台湾の立法院会期のため15日に来日し16日にはもう帰るというとんぼ返りの日程もあいまって、直前まで会えるかどうかわからない状態のままでした。そして来日前日の14日になって、立法院サイドから「総裁選もあって忙しいので、白紙の状態だ」というコメントが出ました。そりゃしょうがないよね。
http://www.rti.org.tw/News/NewsContentHome.aspx?t=1&NewsID=124538 (RTI)
http://www.rti.org.tw/News/NewsContentHome.aspx?t=1&NewsID=125741 (RTI/一次ソースは中央通訊社)
さて、ここで「あれ?」と思った人もいるかと思うんですが、ほぼ同じ日程で来日し、ファンタジスタ麻生と会談した人がいます。そう、御家人さんが「ビョーキではなく本当の病気。」と的確に形容した李肇星前外相です。15日から17日まで東京で開催されている「第4回東京-北京 フォーラム」というのに参加するため訪日し、16日午前に麻生元外相と会談したとか。
麻生氏が中国前外相と会談
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2008091600421 (時事通信)
【自民総裁選】麻生氏が小沢氏の国連主義批判 自民の公開討論会で
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080916/plc0809161919005-n1.htm (産経新聞)
上の記事にも書いてある通り、中国にしてみればほぼ「勝ち馬に乗る」状態で、かつて外相同士で文字通りいろいろやりあった仲をぶつけることによって、フフン政権の対中方針の継続を訴えかける狙いがあるだろうし、逆に麻生サイドとしても総裁選やその先の総選挙を見据えて、いわゆる「麻生首相が誕生すれば日中・日韓関係はまた悪くなる」というのを払拭する好機と捉えたんだろうね。
それはわかっているんだけど、ほぼ同じタイミングで東京にいながら会えなかった王金平のことを考えるとちょっとこれは不安になる。あちらは前の外相とはいえ今のポジションは全人代の外事委員会主任委員、一方で王金平の方は台湾の現役の立法院長だよ。わかりやすく言えば河野洋平。あ、ちょい待った、それはよくない例え。
この麻生・李会談は昨日(15日)時事通信が報じると、東亜でスレが立ったし台湾でも報じられました。上にも書いたように、14日の段階で「ローゼン、総裁選で忙しいからしょうがないよね」的な報道がなされていたのに、ほぼ同じスケジュールで東京に来ていた李肇星が横取りしたような形だから、なおのこと驚いたことだろうね。特に、「おおええああええおおええああええ。」でフフンの辞任の際の報道を並べた時に、やけに麻生太郎にスポットライトをあてていた中国時報の東京特派員黄菁菁は「引き続き親中路線?麻生と李肇星が会談」という記事を書いています。いやむしろ、フフンが親中路線だっていうのはやっぱり台湾でも周知の事実なのね。この記事で注目すべきは、李肇星サイドの狙いについて。時事通信も書いているんですが(というより、この中国時報の記事はほとんど時事通信の丸写しだなあ)、李肇星の目的について「首相に就任した場合に『靖国問題はどうするのか、日中関係をどうするのか』、『外相時代と変わりはあるのか』ということを確認するためのもの」と指摘しています。おっと、李肇星にそこまで任務を負わせるのか。
http://news.chinatimes.com/2007Cti/2007Cti-News/2007Cti-News-Content/0,4521,110504+112008091600323,00.html (中国時報)
【政治】麻生×李肇星「盟友」会談へ 中国政府「首相」にらみ対中重視を確認する意向[09/15]
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1221428780/
なるほど、確かにこの時期に品定めをしておきたい中共の考えもごもっとも。そして黄菁菁の微妙に悲壮感漂う見出しもごもっとも。今回の会談でどこまで確認できたのかはわからないけれど、少なくとも台湾より一歩前に出たのは確か。親台派、親台派と言って期待するだけというのは虫がよすぎるもんね。
とはいえローゼン麻生、政治的パフォーマンスも外交の一部分だとは思うんだけど、せめて王金平に少しばかり花を持たせてやることはできなかったのかと、むくむくっと不安が浮かんできます。それは、恐らく誕生するであろう麻生政権に対するちょっとした不安であるとともに、既に誕生から4ヶ月近く経過している馬英九政権が、訴えかける言葉のほどには橋頭堡を築けていないのではないか、という大いなる不安なのでした。
日「日本のニュースはダメダメですよ」
台「でも台湾はもっとダメダメですよ」
あぁぁぁぁぁぁぁぁ。ダメダメなニュースと、もっとダメダメなニュースを扱っているのがこのブログです。
ちなみに、後半は台湾の人たち向けにいわゆる「國語」で喋っていたんですが、これがさっぱりわかんない。理解できる割合なんて、今シーズン前半の横浜の勝率より低かったんじゃないかな。今のおいらには理解できない。頑張らないと。
さて、台湾の立法院長である王金平が来日中です。っていうか、これがうpされる頃には帰っちゃってるけど。これはちょっとしたニュースになってしかるべきだと思うんですが、ご存知のようにフフンの「あなたと違うんです」総辞職の結果、自民党は総裁選挙の真っ最中、かたやその他野党も選挙に向けて慌しく手と足と口を動かしている中なので、どうもタイミングが悪い。おまけに今月に入ってから大雨やら汚染米やらリーマン・ショックやらで政財界がてんやわんやな展開もあって、どうも注目されていません(とはいえ、台湾も株価は下げ止まらないし台風13号や三鹿粉ミルクなど似たようなことになっていますが)。
もともと今回の訪日は、今日(16日)に行われた日米台の3ヶ国の安全保障の専門家たちが意見交換を行う「戦略対話・東京ラウンド」に参加するためのもの。テーマが非常にセンシティブなため、こりゃあ産経くらいしかとりあげてくれないかなあ、と思っていたら、本当に産経しか取り上げてくれなかった。orz
「日台の連絡態勢構築を」日米台戦略対話会議
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080916/plc0809161804003-n1.htm (産経新聞)
この会、意見交換の内容こそ非公開なのですが、どうも王金平は冒頭で講演(基調講演みたいなのかな)を行ったようです。台湾ソースでしか見当たらないのがちょっと残念。そして、内容はというと、やっぱり基調講演みたいなものだったためか、そこまで新たな提案というようなほどではなく、いつものように「これまでの台日友好に感謝」「これから更なる台日友好の発展を」「そして、それこそがアメリカを含めた東アジアの安定的な平和をもたらす」というようなもの。いや、少なくともおいらはそう感じました。もっとも、政治や外交というのは部屋の鍵がかかってからが本番だから、オーベルテューレの段階で判断するのは早計かもしれないけどね。
http://www.rti.org.tw/News/NewsContentHome.aspx?t=1&NewsID=126036 (RTI/一次ソースは中央通訊社)
上の産経もRTIもそうなんですが、王金平がしっかりちゃっかりツーショットで写っているのは、安倍晋三前首相。もうじき元首相になっちゃうんですね。今回の催しの主催が安倍前首相のブレーンともいうべき岡崎元駐タイ大使率いる岡崎研究所だったから、というのが理由なんですが、台湾の立法府の長と日本の行政府の前の長、これはこれで貴重な写真です。
となると、日本で今最も注目されていると言ってもいい政治家、そして台湾でも親台派として通っている麻生太郎元外相との対面は?というのが期待されたんですが、残念ながらこっちは無し。王金平は8月にも来日しているんですが(この時、さっぱり取り上げられなかったのは、「緊急訪中中止。」のとおりでごめんなさい)、その際に二人は会談しています。例によってメディアはほっとんど取り上げてくれなかったのは言うまでもありません。
特に今回は総裁選挙と完全にかぶっていたこと、王金平も19日に始まる台湾の立法院会期のため15日に来日し16日にはもう帰るというとんぼ返りの日程もあいまって、直前まで会えるかどうかわからない状態のままでした。そして来日前日の14日になって、立法院サイドから「総裁選もあって忙しいので、白紙の状態だ」というコメントが出ました。そりゃしょうがないよね。
http://www.rti.org.tw/News/NewsContentHome.aspx?t=1&NewsID=124538 (RTI)
http://www.rti.org.tw/News/NewsContentHome.aspx?t=1&NewsID=125741 (RTI/一次ソースは中央通訊社)
さて、ここで「あれ?」と思った人もいるかと思うんですが、ほぼ同じ日程で来日し、ファンタジスタ麻生と会談した人がいます。そう、御家人さんが「ビョーキではなく本当の病気。」と的確に形容した李肇星前外相です。15日から17日まで東京で開催されている「第4回東京-北京 フォーラム」というのに参加するため訪日し、16日午前に麻生元外相と会談したとか。
麻生氏が中国前外相と会談
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2008091600421 (時事通信)
【自民総裁選】麻生氏が小沢氏の国連主義批判 自民の公開討論会で
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080916/plc0809161919005-n1.htm (産経新聞)
上の記事にも書いてある通り、中国にしてみればほぼ「勝ち馬に乗る」状態で、かつて外相同士で文字通りいろいろやりあった仲をぶつけることによって、フフン政権の対中方針の継続を訴えかける狙いがあるだろうし、逆に麻生サイドとしても総裁選やその先の総選挙を見据えて、いわゆる「麻生首相が誕生すれば日中・日韓関係はまた悪くなる」というのを払拭する好機と捉えたんだろうね。
それはわかっているんだけど、ほぼ同じタイミングで東京にいながら会えなかった王金平のことを考えるとちょっとこれは不安になる。あちらは前の外相とはいえ今のポジションは全人代の外事委員会主任委員、一方で王金平の方は台湾の現役の立法院長だよ。わかりやすく言えば河野洋平。あ、ちょい待った、それはよくない例え。
この麻生・李会談は昨日(15日)時事通信が報じると、東亜でスレが立ったし台湾でも報じられました。上にも書いたように、14日の段階で「ローゼン、総裁選で忙しいからしょうがないよね」的な報道がなされていたのに、ほぼ同じスケジュールで東京に来ていた李肇星が横取りしたような形だから、なおのこと驚いたことだろうね。特に、「おおええああええおおええああええ。」でフフンの辞任の際の報道を並べた時に、やけに麻生太郎にスポットライトをあてていた中国時報の東京特派員黄菁菁は「引き続き親中路線?麻生と李肇星が会談」という記事を書いています。いやむしろ、フフンが親中路線だっていうのはやっぱり台湾でも周知の事実なのね。この記事で注目すべきは、李肇星サイドの狙いについて。時事通信も書いているんですが(というより、この中国時報の記事はほとんど時事通信の丸写しだなあ)、李肇星の目的について「首相に就任した場合に『靖国問題はどうするのか、日中関係をどうするのか』、『外相時代と変わりはあるのか』ということを確認するためのもの」と指摘しています。おっと、李肇星にそこまで任務を負わせるのか。
http://news.chinatimes.com/2007Cti/2007Cti-News/2007Cti-News-Content/0,4521,110504+112008091600323,00.html (中国時報)
【政治】麻生×李肇星「盟友」会談へ 中国政府「首相」にらみ対中重視を確認する意向[09/15]
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1221428780/
なるほど、確かにこの時期に品定めをしておきたい中共の考えもごもっとも。そして黄菁菁の微妙に悲壮感漂う見出しもごもっとも。今回の会談でどこまで確認できたのかはわからないけれど、少なくとも台湾より一歩前に出たのは確か。親台派、親台派と言って期待するだけというのは虫がよすぎるもんね。
とはいえローゼン麻生、政治的パフォーマンスも外交の一部分だとは思うんだけど、せめて王金平に少しばかり花を持たせてやることはできなかったのかと、むくむくっと不安が浮かんできます。それは、恐らく誕生するであろう麻生政権に対するちょっとした不安であるとともに、既に誕生から4ヶ月近く経過している馬英九政権が、訴えかける言葉のほどには橋頭堡を築けていないのではないか、という大いなる不安なのでした。
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