2008年10月アーカイブ

自分でmixiの画像に使ってる「春原ロビンソン」の「マリー・アントワネット」に、たまに萌えそうになるから困っちゃいます。

台湾では相変わらず映画『海角七號(海角七号)』が話題のようだけど、ネット上で感想を見ていると、台湾の人と台湾在住の日本人とでちょっと感想が違ってて面白い。概して日本人のほうが評価厳しいのかな。ざっとしか見てないけど、そんな風に見受けられた気がする。
今日の自由時報に、リアル海角七号の記事があって訳し始めてはみたものの、どうやってスレ立てしようかなあと考えた挙句にここに貼ることにしました。
それにしてもやっかいな記事です。出だしから、
> 夯遍全台灣的電影「海角七號」,
でつまづく。
この場合の「夯」って「評判の」とか「ヒットしている」という意味なんですが、おいらの手元の辞書には載っていないような新しい意味です。こういうのはすごい勉強になるんだけど、やっぱり骨が折れますね。手間を惜しんで勉強しようとしちゃいけないんだけどさ。他にも肝心の愛の言葉である「我愛你,嘸你我會死」もやたら悩んだし。ここまで悩むと、もはやそんなんで出てきた訳文なんてスレ立てには向いていません。我ながらひどい訳です。
というわけで3本をぶっ続けで貼り。しんどいので訳註は基本的に無し。っていうか訳せたものから順次うpします。文章の齟齬と誤訳については謝罪はするけど賠償はしませんのであしからず。


90歳の日本人教師 海を越えて「友子」を探し63年
---
 台湾全土でヒットしている映画『海角七号』は、日本人教師と台湾人学生の恋愛物語という
だけではなく、現実の人生の中にも存在していた。

 90歳の日本人教師島崎義行は64年前、台中市の篤行国小の前身にあたる
昭和国民小学で教壇に立っていた。そして、彼より10歳年下の当時16歳だった女性給仕の
陳明珠と互いに恋に落ちた。
 日本の敗戦後、島崎は慌しく日本に帰ってしまったため陳明珠との関係も切れてしまった。
 島崎はその後これまでに数回台湾を訪れ彼女を探したが、音信は掴めないままだった。
 しかし、たとえ60年以上の歳月が積もり積もっても、陳を恋しく思う島崎の気持ちは、
かえって日に日に増すばかりであった。

 映画『海角七号』のストーリーでは、日本人教師の書いたラブレターは最終的には
ヒロインの友子の手元に届くことになる。
 しかし、現実世界の島崎にとっては、この世の無念が晴らさせる出来事にも出会わず、
思いを伝える郵便配達員も現れなかった。

 「愛しています。あなたがいなければ死んでしまうわ」
 陳明珠が島崎に語った愛の言葉だ。
 しかし、戦乱の時代にあって島崎は陳明珠の写真すら残すことができず、
彼女の当時の住所も思い出すことができなかった。
 音信が全く掴めない中、この愛の誓いの言葉だけが
60年以上にわたって島崎の気持ちを支えることとなり、
島崎が日本に帰ってから多くの年月が経っても二人の関係を忘れさせることはなかった。

 島崎は民国33年(昭和19年)に篤行国小の前身である昭和国民小学に赴任し、
当時16歳だった給仕の陳明珠と知り合った。
 「大きな目、頭の回転が速くて垢抜けた子だった。山口百恵みたいだった」
という印象が島崎の頭に深く刻み込まれている。
 当時の島崎は26歳。陳明珠も島崎に対して好感を抱き、お互いに仲良くなった。
 ちょうど第二次世界大戦の真っ只中、日本の敗戦によって多くの日本人が帰国した。
ある日突然、陳明珠が顔を赤らめながら台湾語で一語一語島崎に話しかけた。
 「愛しています。あなたがいなければ死んでしまうわ」
 意味が伝わっているのかどうかも確かめながら島崎に尋ねた。

 現在の南投県埔里鎮で生まれた島崎は、台湾語がいくらかわかっており、
彼女の気持ちもわかっていた。
 陳明珠は慌てながら日本に帰るのかどうかを島崎に尋ねた。
さらには「先生の喋る台湾語はこんなに上手なのだから、
いっそ日本には帰らず台湾に留まったままでよいのでは」とも語った。

 二人の関係はさらに深まったが、時局は混乱を続けていた。
 次第に台湾に留まる日本人もだんだんと少なくなっていった。
 ある夜、島崎は陳明珠を誘って映画を観に行った。16歳の少女と敗戦国の日本人が
一緒に外出する姿は、人の目を集めた。
 島崎はその日の陳明珠がとても美しく大人のようだったと振り返る。
 映画が終わった後、島崎は彼女の手を引いて映画館から台中市の「樂舞台」近くにあった
彼女の家まで帰った。
島崎は、ずっと彼女の手を取って歩くことができたらどんなにいいだろうと思ったが、
自分が敗戦国の市民であることに思い至り、未来の無い人間なのだと思った。
結局、彼女に何も告げることができなかったという。

 後に島崎は慌しく日本に帰り、二人は別れの挨拶を交わすことすらなかった。
 島崎は日本の仙台で教鞭を執り、所帯を持った。
 しかし、63年の月日が過ぎ去ったが、島崎は陳明珠の姿を忘れることは一度も無かった。
 その間、数回にわたって台湾を訪問し、かつて勤めていた学校を訪ねたほか、
何度か彼女を行方を捜したが、その望みは毎回水泡に帰していた。

 島崎のかつての教え子である陳澤民は、2,3年前に陳明珠を捜す手伝いを請け負った。
 既に76歳になっている陳澤民は、「以前に学校で古い資料を探したが結果は出ず、
写真もないうえに家の住所を覚えていないこともあって、
半世紀以上を経た人探しは口で言うほどたやすくはない」と語る。
 陳澤民は、毎回島崎に報告をするたびに、島崎はいつも残念そうにすると話す。
 今年、篤行国小は90周年の記念行事を行う。島崎は記念誌の祝賀文の寄稿に応じ、
その中で陳明珠についても触れた。

 陳澤民によれば、島崎は一昨年に心臓の病気を発病したといい、
以前のような活動はできないという。
 数日前も電話で話をしたが、島崎は何度も何度も「生きているうちに陳明珠を
探しだしたい」と繰り返していたという。

★ ソースは、自由時報 [台湾] とかから訳。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/29/today-so1.htm (中国語・繁体字)


島崎の海角の夢 日本人婿が人探しを手伝う
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 台湾に居を構えて20年になる日本人、喜早天海は台湾の女性と結婚した。
 彼は映画「海角七号」が台日の恋愛を描いていると聞いて、妻とともに映画館に足を運んだ。
 彼は映画を観ると、2年前、島崎義行が自ら語ったラブレターの話をふいに思い出した。
 それはまるで海角七号のコピーとも言うべきもので、その話は人の口から口への伝わり、
本紙に人探しの協力が依頼された。

 台中市に根を下ろし、頑張っている喜早天海は、現在、台日交流聯誼会の総幹事を務めている。
 彼によれば、およそ5,6年前に島崎と知り合いになったといい、
(翻訳中)

★ ソースは、自由時報 [台湾] とかから訳。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/29/today-so1-2.htm (中国語・繁体字)


樂舞台劇場 ありし日の気持ちを懐かしむ
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(翻訳中)

★ ソースは、自由時報 [台湾] とかから訳。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/29/today-so1-3.htm (中国語・繁体字)


1本目の記事を訳している最中、何を間違えたのかスイーツ(笑)Pの『Dear』を聴きながら作業しちゃいました。最初はなんとなくスピッツの『愛のことば』を聴いてたんだけど、途中から「なんか違うなあ」って思って。



やばいっす。記事の内容と歌の内容がダブって、気持ちが流されまくりです。誰だよこの曲をBGMに選んだの、っていう感じ。
この曲の歌詞の中で、「今までありがとう」という言葉が「ずっと鳴り止まないんだ」っていう部分があるんですが、ここは何回聴いてもその秀逸な表現に涙です。「頭を離れない」とか「耳に残っている」じゃなくて「鳴り止まない」っていうのは、最初に聴いたときは本当に衝撃でした。
そんなセルフエコノミー状態で作業してたので、どうも訳文も歌に流され気味ですね。ちょっと反省。最後まで訳せるかな。

★ 追記。
やってもうた!
毎回毎回タイトルは途中で思い浮かんだものを使っているんですが、今回のタイトルは本家とネタがかぶっていた。これは気がつきませんでした。はぅぅ。
そう、映画『海角七号』でヒロイン友子を演じた田中千絵さんの中国語版ブログに、映画の撮影時のオフショットをまとめたアルバム「*墾丁日和*-もうひとつの「海角七号」-」というのがありました。
おいらはどっちかと言えば『もうひとつの「ラスト・フレンズ」』から思いついたんですが、なにやら紛らわしい題名になっちゃってごめんなさい。何か代わりでいいのが思い浮かんだら差し替えようと思います。

★ 追記その2。
この島崎さんの詳しい話は、二つ目の記事にも出ている喜早天海さんのブログ「台湾見聞録」の中で、「海角七号と島崎先生(海角七号真実版)」にも載っています。おいらはこの手の話に本当に弱いなあと読んでいて思いました。

★ 追記その3。
'09年2月24日の「誰も知らない泣ける歌」で、この話題が取り上げられたようです。詳しくは、「直線2,500キロの距離と64年の歳月に、手よ届け。」で。
とりあえず、記念真紀子。
タイトルだけだと何がなんだかわからないし、情報の伝達に齟齬が発生するかもしれないので、段落まるごと引用。

> しかも、「台湾の声」のいけないところは、日本のメディア自体のこの数年の総体的な変化を知らず、
> NHK、朝日、毎日、東京あたりをすべて「媚中サヨク」 と決め付けて、
> 甫から悪意と色眼鏡であら探しをするように見ているから、
> NHK、朝日、毎日、東京の報道がすべて「媚中的」に見えて仕方がないのだろう。
> これは、前回重症のウヨクだと指摘したyauchi.netにも見られるおかしな傾向だ。

台湾に有利な報道に言いがかりをつける「台湾の声」は中国の回し者だ
http://blog.goo.ne.jp/mujinatw/e/b692af86826203bba49c9da17fcbdcfd
(10/28 13:15)

そんな傾向があるらしいので、yauchi.netを読む人たちは要注意なのだ!
昨日の「音楽を愛でる者たちと、音楽に愛でられし者たちと。」では珍しく、
> ★ 追記。
なんて使っちゃったけど、実は記事を書いてからだいたい24時間くらいは断続的に加筆されてます。推敲なんて言えば多少すごそうなイメージを前面に出せるんだけど、ただ書き足しているだけなので駄文に輪をかけて駄文になっているっていうだけです。考えがまとまらないんです。だから、スパッとしたブログを書く人たちはマジですごいなあって思います。
なので、たまにちょっと前の記事なんかを見てみると、間違い探しみたいな感じで面白いかもしれないですね。あはは。

このところ世界的に株式市場が下がりに下がって止まりません。って、あれ?経済なんてずぶの素人なのにこんなの書いていいのかなあ。
日経平均はほぼ1ヶ月前の9月26日に11,893円16銭で引けていたんですが、この1ヶ月で4,000円以上も値下がりし、バブル後最安値、っていうか26年ぶりの水準となる7,162円90銭で今日の終値をつけました。つい10日ほど前の「総統のツケ回しの旗の下に。」で、台湾の加権指数について、
> 今日17日の加権指数は実に5年3ヶ月ぶりとなる5,000割れを記録して4,960.40で大引けに。
> 就任した5月20日の終値だった9,068.89の半値まであとちょっとというジェットコースター。
なんて書いてたんですが、日経平均は5月20日に14,160円09銭だったのでギリギリセーフで半値圏内。いやいやそんな勝負してもしょうがないですね。ちなみに今日の台湾証券交易所は世界の流れに抗えず4,366.87で取引を終え、馬英九が就任した際の数字の、半値を割ったことになります。

http://news.chinatimes.com/2007Cti/2007Cti-News/2007Cti-News-Content/0,4521,130501+132008102700574,00.html (中国時報/一次ソースは中央通訊社)

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左が台湾の加権指数、右が日本の日経平均のグラフ。Yahoo!から拝借しちゃいました。こうしてみると、台湾のほうが自然なグラフと言えなくもないような。
おりしも今日は台湾の市場で下げ幅制限が7%に戻された(先週まで2週間にわたって3.5%で抑制していた)初日。これまで強引に市場の流動性を制限していたところで、一気に堰を切ったわけだから、蓋を開けてみれば寄り付きでガクンと下がって4301.33、そしてこれが今日の安値。そうやって書くとなんだか耐えたようにも見えるんですが、なんのことはなくて取引開始早々に6%以上下がったっていうだけなんです。結局500近くの銘柄でストップ安。早くも「今週は4,000のラインをめぐる攻防」と言われてますね。

http://news.chinatimes.com/2007Cti/2007Cti-News/2007Cti-News-Content/0,4521,130501+132008102700575,00.html (中国時報/一次ソースは中廣)
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/27/today-t1.htm (自由時報)

おいらはあんまり「見えざる手」っていうのを信じていないんですが、個人個人が自分の益をMaxにしようとするプラスの動きが経済全体にとってプラスに作用するっていうんであれば、逆にマイナス局面では自分の損をMinにしようとする個人個人の動きは間違いなく雪だるま式にマイナスに傾いていくよね。
であればなおのこと、見えざる手に対して政策側が手を差し伸べるべきだと思うんだけど、今の状況を見ているとなかなかそれが上手く働いていなかったり、そもそも手が出せていないような印象を受けます。

この1ヶ月で30%以上も下がった日本と違い、台湾ではグラフのとおり断続的に下がり続けています。急激な景気悪化っていうのも泡食っちゃうけど、これほどに止まらないと気を揉むもの。もっとも実際の景況感ってどうなのっていう話なんですが、27日に行政院経済建設委員会が9月の景気対策信号を発表しました。
この景気対策信号というのは面白くって、9つの経済指標を数値化して、それぞれ経済が過熱していれば赤、過熱傾向にあれば赤っぽい黄色、安定してれば緑、悪化傾向にあれば青っぽい黄色、そして低迷してれば青という色で景気の動向を表しています。確かに信号っぽいよね。
それの過去1年間分がこれ。
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いちばん上の「総合判断」っていうのが、言ってみれば今の台湾の全体的な景気動向を数値化したもので、その上の丸の色が上に書いた色のやつです。こうしてみると、景気の波そのものは緩やかに下降傾向にはあったんですが、目に見えて悪くなったのはやっぱり5月6月以降っていうように見えちゃいますね。色使いって怖いなあ。金融部門や設備投資、サービス部門が低調だったところに、5,6月以降は製造業や輸出関連でも急激に悪化してますね。
じゃあ悪化の原因はその時期に政権の座についた馬英九のせいかっていうと、そんな簡単に言えないけれど、少なくとも総統選挙であれだけ大見得を切ったんだから、せめて少しは抗ってほしいものです。ちなみに、この12分という数字、2001年12月以来の低さだとか。

http://www.udn.com/2008/10/27/NEWS/FINANCE/FIN2/4575409.shtml (聯合報/一次ソースは中央通訊社)
http://www.cepd.gov.tw/ (行政院経済建設委員会)

どうにも止まらないこの流れ、当然この先の情勢にも影響を及ぼしちゃいます。8月には「来年の経済成長率は5.08%だ」と言っていた主計処だったけど、「グローバルインサイトから引用すると」という形ではあるもののわずか2ヶ月でこれを3.5%に下方修正。主計処の次の公式発表は11月に行われるけれど、下方修正は避けられないですね。それにしてもなんという前フリ。
さらに、クレディスイス証券によれば来年の経済成長率は2.3%という厳しい見込み(従前は4.2%と予測)。この報道では、「台湾はアイスランドのようにはならない」なんてフォローも入っているんだけど、どうも流れ的に2.3%っていう数字すら大丈夫なのかって思えてきちゃうんですが。そもそも今年の目標値の4.6%だって無理じゃないっすか?

http://news.chinatimes.com/2007Cti/2007Cti-News/2007Cti-News-Content/0,4521,130501+132008102700577,00.html (中国時報/一次ソースは中廣)
http://www.udn.com/2008/10/27/NEWS/FINANCE/FIN2/4575191.shtml (聯合報)

そういう意味では、「去る者は日々に疎し、そして疎し者は日々いろんなことを忘れ去り。」で取り上げたように、馬英九が「633」の公約を最大で8年も先延ばししたのはある意味で先見の明があったというもの。今年来年じゃ経済成長率6%なんて無理ぽ。
となると残りの2つの指標についても気になるところなんですが、例のメキシコメディアの取材に対して馬英九は、
> 現在まで失業率は大幅な上昇を抑えており、およそ3.8%を維持し、
> 数年以内に3%以下に低下させることができるだろう。
と言っていました。確かに4月の3.81%から上昇していたんですが6月までは3%台をキープし、7月こそ11ヶ月ぶりに4%になった(4.06%)ものの、それまでの年平均は3.89%と、2006年と2007年の平均を下回っていました。しかし8月に4.14%、そして23日に行政院主計処が発表した9月の数字では、ついに2005年8月(4.36%)以来となる4.27%とますます悪化。年平均は3.96%となり、年平均で見ても3年ぶりとなる4%台が見えてきました。
経済建設委員会は27日に13.8万件の雇用創造プランを公表し、2008年の年平均失業率を過去2年並みの3.91%以下に抑え、馬英九の1期目最終年度にあたる2012年には公約となっていた失業率3%以下を目指すこととしました。というよりも、この数字って政権公約からすれば最低ラインと言っても過言じゃありません。達成のために本気を出してきたという考えもできるのですが、どちらかと言えばこれが精一杯なんじゃないかっていう気さえしてきます。

http://www.udn.com/2008/10/27/NEWS/FINANCE/FIN2/4573556.shtml (聯合報/一次ソースは経済日報)
http://www.dgbas.gov.tw/ (行政院主計処)
最初に書いておくけど、おいらはどっちにも当てはまりません。えへん。
そして、今回の記事では25日に台北で行われた「1025反黒心顧台湾大デモ行進」の話題はスルーです。ええっ?「倒れた張銘清は何を掴んで帰ったか。」とか「「かなり重症のウヨク」と言われてしまったので。」を書いておいてそれかよ!って言われそうだけど、東亜+にいくつもスレが立ってるし、いいんじゃないっすか?相変わらずの流れなのがちょっと考えどころなんだけどさ。
 【台湾】台湾で50万人反中デモ、有害食品や中国要人訪台に抗議[10/25]
 http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1224931757/
 【台湾】 台湾野党、「反中」の大規模デモ 台北市内、10万人超が参加。民進党の発表によるとデモ参加者60万人 [10/26]
 http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1224950000/

なんか重複スレのURLの数字がきれいだなあ。あ、陳雲林の訪台スレが立ってたので、3日のデモのスレは帰ったら立てようかなって思います。あと、婦警の「上司は中華人民共和国」スレも。
 【台湾】中国民間トップ初訪台 来月3日 急速接近に野党反発 中国要人の訪台としては過去最高位 [10/24]
 http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1224944596/

さて近況なんですが、昨日ついに新しいiPod nanoを買っちゃいました♪亞北ネル色(イエロー)にしようかとも思ったけど、無難な色にしちゃった。前まで持っていたiPodが壊れて(壊して、とも言う)からちょっと間があいていたので、久しぶりだと嬉しいな。って思ってたらこんなスレをなぜか国際+で発見して、すごいしょぼーん。
 【イギリス】iPod世代はご用心! 100万人以上の英国人に聴覚障害の危険性![10/26]
 http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news5plus/1224949822/

手っ取り早く手近にある聴きたい曲をばばばっと入れてみたんですが、笑っちゃったのは日本人の歌っている曲がほとんど無かったことですね。1/3くらいが洋楽っていうのは前と変わっていないはず。ところが残りの半分近くをVOCALOIDが歌う曲で占めていて、さらにその半分くらいは台湾や香港や中国の歌い手さんのやつでした。あはは。日本人アーティストや日本人の歌い手さんはどこに行ったんだっていう。不思議だなあ。短期間でそんなに趣味って変わるもんなのかなあ。

そして、週末にはほんこーんが新曲。



まさかの若干P。いろいろ思い出したので若干脱線します。若干どころじゃないか。
若干Pにはちょっとトラウマがあるんです。決して若干Pが悪いわけじゃないんだけどね。(これ書いていいのかなあ)Vを観てのとおり独特な絵に定評のある方なんですが、他のところで描かれてたマンガに「4つ打ちリズム(ry」(自主規制で略)っていうのがあって、これがすごくツボにはまるくらいトラウマった。VOCALOIDの存在意義みたいな視点でも切なくなるし、使ったり聴いたりする側にとっても一人の人間として切なくなる展開です。ある意味、スイーツ(笑)Pの『 Wish 』よりも切ないでっす。ああでも、「朝を(ry」とか「レベル(ry」とかも好きなんだけどね。切ないお話好きなんです。きっと。それと同時に、音楽や絵という、形を変えてストーリーの世界を表現できるマルチな才能に畏怖の念を禁じえません。
もともと切ないお話が大好き(って書くと語弊がありそうだけど)なおいらが、「4つ打ち(ry」でさらに罪悪感すら感じるのは、かつて初音ミクを買っておきながら7週間で挫折して中の人の隣の人に譲った過去があるからでしょう。でしょう、っていうか間違いなくそうっす。以前「「letter song」を力ずくで中国語に翻訳しようとした結果がこれだよ。」で書いた、「中の人の隣の人が持ってる初音ミク」っていうのは、元々おいらのでした。間違いなく、中の人の隣の人の初音ミクの中の人(ひどい日本語)にとっては黒歴史の7週間。

センスの問題で逃げるのは卑怯なんだけど、ぶっちゃけた話、おいらには音楽とか絵画とか要するに学校の美術とか音楽とか技術家庭の授業で扱う範囲の芸術的センスが欠けてます。表現することがすごい苦手です。
そういう意味では中の人の隣の人は羨ましいですね。初音ミクの時にびびったんですが、音楽作れました(ていうか機材とか持ってたことすら知らなかった)。イラストもそこそこ上手いっす。動画もいじくれます。何がいちばん癪かって料理の腕も大したものなんです。あ、最後のは努力の問題だよね。ごめん。
しかも不思議なことにおいらの両親ともそういうのは達者なので、不器用なのが遺伝っていうことも無いね。きっとめんどくさくなったおいらが産道に置き忘れてきたんだろうから、親のせいにもできない。うーん。

なので、おいらは音楽を愛する人たちと音楽に愛されている人たちを心の底から尊敬します。別に音楽に限ったことじゃないけどね。絵もそうだし映像もそうだし、文学や写真や表現すること全てに置き換えられるかも。あはは。とことん今のネット文化に向いてないじゃん。なので基本的には苦手なとこは極力関わらないようにしてます。ってあれえ?だったらニコニコ動画なんて見なきゃよかったのにね。あはは。
きっと、ちょこちょこつまみ食いをしたがるのは、もしかするとそんな愛されている人たちへの憧れ、いやいやそれすら超えて嫉妬みたいなものがあるのかもしれないね。ん?いや、嫉妬するなんて言うには、あまりに立場が違いすぎるっていうか比べるのもおかしな話だよ。僻みだね。
でも例えば、東京ドームのあんな遠い場所までボールを飛ばすホームランバッターはすごいと思うけれど、「じゃあおいらも」なんて目指したりはしないんだよね。それなのに、芸術的センスにおいてかなり残念すぎるのに、たまに出すぎた考えを持ってしまうのはなんでなのかなってちょっと考えてみた。ああそっか。おいらがたぶんまだまだ子供で、楽しそうな彼らを見て一緒に遊びたいと思っちゃうからなんだろうな。だって、子供は自分にはとても使えないようなおもちゃほど必死に欲しがるし、分不相応にもお兄ちゃんお姉ちゃんに混ざりたがるものだもん。

★ 追記。
書き終えた後、久しぶりに「4つ打(ry」を読みました。やっぱりヘコみました。orz
そして、やっぱり感じる優れた表現者たちに対する大きな羨望の念と、ちょっとした悔しい気持ち。

今になって思えば、過去のコメントなんかを考えればいわゆる表現者の方もここを見る可能性があるわけで、もしかするとこの記事で気分を害するんじゃないかってちょっと考えちゃいました。ごめんなさい。でも仕方ないっす。そうなんだもん。仕方ないっす。書いちゃったんだもん(そっちかよ)。我ながらしょっぱいなー。
とりあえず記念真紀子。

張銘清「勝手に転倒」事件を伝える台湾と日本の報道
http://blog.goo.ne.jp/mujinatw/e/a518471f3431b193fd2f7b7f5bf264cd

なんか「海の向こうの彼らに幸多からんことを。」というタイトルで書きかけの記事があったんですが、時間を見る限り昨日酔っ払ってた時間帯ですね。内容がひどいものなので、これは封印するどころかけしからんので削除します!!Delete☆。



消した記事というのは、「ほんこーんの「嘘歌」じゃないけど、おいらも試行錯誤を重ねながら頑張るよ」みたいな内容っぽい。っぽい、っていうのは、内容が支離滅裂だし話の結論がタイトルに合ってない。これはアップしてたらすごいややこしいことになっていただろうから、下書きのままで本当によかったなあと思う。




一方、マジでややこしくなってきたのが両岸関係をめぐる台湾内部でのやりとり。今さら言うまでもないんですが、中国の海峡両岸関係協会(海協会)の張銘清・副会長が21日、訪問先の台南市で地元市民らに取り囲まれて転倒し、負傷するという事件がありました。馬英九が「今後4年間、両岸で戦争が始まることはない」というびっくりするほどユートピア発言もかき消されちゃうよ。

http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/22/today-p3.htm (自由時報)
 【台湾】「台湾は中国の一部ではない」独立派住民中国の対台湾機関首脳に暴行[10/21]
 http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1224589547/

事件の概要は上のスレで引っ張ってきている産経の記事を参照のこと。長谷川さんは最後に余計な一文を突っ込むのが好きだなあ。これについては後述するとして、まずはこの人がどんな人で何しに来たのかを考えないといけないっすね。ご丁寧にも日本のメディアはこぞって今回の事件を報じています。不思議だなあ。そんなに重要な人物なら、台湾を訪問した段階で報じればいいのにさ。
朝日は「学術団体の招きで私人として訪台した」とわざわざ私人をアピールしているし、中日新聞系も「張副会長はアモイ大学教授の肩書で」と書いています。産経や共同は海協会の副会長というごく当たり前の紹介しかしていないんですが、両岸関係の交流窓口っていう民間機関(いちおう)と併せて考えれば、「あれ?このお爺さん、学者さんの民間人?」っていう印象を持ちかねないですね。びっくりしたのは、あの共同が最後の一文で過去の経歴に触れていたこと。
> 張氏はかつて中国国務院(政府)台湾事務弁公室で報道官を務め、
> 陳水扁前政権に厳しい発言を繰り返したことでも知られる。

そうです。国台弁の報道官(発言人)だったんです。ということは、今度来る陳雲林・海協会会長とは(陳雲林は国台弁元主任)中共の対台湾政策部門でも上司部下の関係だったんですね。そりゃあ中共を代表して両岸政策を扱う部門の報道官だったから、当時の発言も過激なもの。主なものだけピックアップしてみましょう。これ、台湾の自由時報からの引用じゃなくって、国台弁のサイトに載っているオフィシャルな発言ばかりです。他にも気になる人は自由時報の記事を参照。
 ・いかなる政党、人が政権を握っても、「一つの中国」の原則に立って両岸対話を行うことを希望する
 ・「一つの中国」に挑戦するいわゆる公民投票はこれを認めない(以上2点:2003年9月、翌年の総統選に向けて)
 ・憲法改正を行い台湾の法理的独立を行おうとする陳水扁の活動を止めることが、
  現在最も重要で最も緊迫した任務だ。
 ・中国人以上に両岸の平和統一を望んでいる人はいない。わずかな希望がある限り最大の努力でこれを実現し、
  決して諦めることは無い(以上2点:2006年5月ロンドンで)
 ・このような言論は、必ずや台湾同胞を含めた中国人民13億人の断固とした反対に遭い、
  その企みは絶対に為しえることはないだろう。
 ・我々は「台湾独立」の分裂勢力がいかなる名義やいかなる方法をもって台湾を祖国から分裂させることも
  絶対に許さない。(以上2点:2007年3月、陳水扁の四要一没有発言に触れて)

http://www.gwytb.gov.cn/zyjh/zyjh2.asp (中華人民共和国国務院台湾弁公室)
http://news.ftv.com.tw/?sno=2008A21P18M1&type=Class (民視)
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/22/today-fo1-2.htm (自由時報)

ほら、畏くも国台弁の発言人だからさ、こういう発言になっちゃうのも仕方ないじゃん。当時は立場上こんなこと言ってたけど、今は海協会の副会長だしアモイ大学の教授だし、恫喝めいた発言も許してね。
あー、あるある、ねーよ。
よくよく考えたら、こんな人がのほほんと台南孔子廟を歩いていること事態がすごいよね。

いやいや、だったらなおのこと警備がなされてしかるべきじゃないの?もしかして警察側が故意に守らなかったんじゃないの?っていう話も出てきそうな(陰謀論好きな人多いしね)感じですが、実際にはそもそも孔子廟の参観がスケジュール外のものだったそうです。訪問が予定されていた場所には制服の警察官を配していたみたいだけど、急に行くことになった孔子廟には私服警察官3人が随行しただけみたい。あれ?その3人何をやってたの?っていうか超アウェイであまりに危機感ないだろその行動、っていろいろ思うんですが、警察官の行動については調査中だってさ。
むしろ、すぐに反応したのは警政署側。その日のうちに王卓鈞警政署長が内政部長に処分伺を立てるとともに台南市警察局長の陳富祥(そういやこの人、台北時代の時も赤シャツデモのとばっちり食ってたっけ)を更迭を発表しました。ただ、これには台南市の許添財市長も「比例原則の観点からどうだろう」と疑問を呈しており、内部調査の結果によってはどこまで広がるかだね。許添財の疑問はごもっともで、今回のよくわかんない拡大の仕方はまさにそこなんです。

http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/22/today-t1.htm (自由時報)
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/22/today-fo4.htm (自由時報)
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/22/today-fo4-2.htm (自由時報)
http://www.udn.com/2008/10/22/NEWS/NATIONAL/NATS9/4567011.shtml (聯合報)
http://news.chinatimes.com/2007Cti/2007Cti-News/2007Cti-News-Content/0,4521,110501+112008102200099,00.html (中国時報)

おいおい、そうは言っても一人の老人に対して集団で暴行を加えるのはあまりに民度が低すぎるだろ。っていう意見はあるよね。そりゃ産経の「独立派住民に取り囲まれ、暴行を受けた」や朝日の「民衆や野党民進党の同市議員らに突き倒された」を見ると確かにそんな印象を持っちゃうけど、動画を見るとこれけっこう微妙なんです。
「台湾は中国のものではない」と叫びながら張銘清に集団で詰め寄り、逃げようとする張銘清をさらに取り囲んでるうちに倒れるんだけど、どうも「取り囲まれ暴行」っていうのとは受ける印象が違う。なんか集団リンチみたいなイメージがあるけど、手が出ると言うよりもある意味言葉攻め。これはこれで怖いけどね。微妙だなあ。倒れた張銘清はすぐに起こされてるし。
しかも突き飛ばしたとされる民進党所属の台南市議会議員王定宇は「私は押してない、木の根に躓いて転んだのだ」と言い、張銘清は「彼だ」と食い違っています。これも確かに微妙。張銘清の倒れ方が「あまりに不意を突かれすぎてる」と言われるとそんな風に見えるんだもん。この二つが、動画を見ていて「微妙」な理由。もともと、取り囲んで圧迫して威圧し突き飛ばしたというのを「集団で暴行」と表現するのはいかがなものかって思うんですが、転ばせたというのとコケたというのもかなり違うもん。
ここまでくると「突き飛ばしたか否か」というのは比較的どうでもよくなってます。あれだけ「民進党の議員たちが取り囲んで突き倒した」って報道されたらそうなっちゃうもん。きっと、日本の多くの人たちにとって王定宇は「張銘清?ボコボコにしてやんよ」と思ってたように取られちゃってるだろうね。日本の報道がまさにそれっす。産経も「暴力行為への社会の見方は厳しく、事件は反政権デモにダメージを与えそうだ」って書いていっちょあがりです。

http://www.udn.com/2008/10/22/NEWS/NATIONAL/NATS9/4568190.shtml (聯合報)
http://news.ftv.com.tw/Read.aspx?type=Air&sno=2008A22U04M1 (民視)

ここで思い出してほしいのは、「踊らされる阿呆は単なる阿呆。」と「尻を蹴られた人と尻拭いをする人と。」で取り上げた蘇安生事件です。ほんの数ヶ月前まで国家元首たる総統だった人が尻を蹴られたっていう事件と、駐日大使がどつかれたという事件。おいらに言わせれば張銘清なんてこっちに比べれば可愛いもんですよ。
主張を示すために圧迫するのと、明確に危害を加えることを目的に襲い掛かるのを比べれば、大きな違い。ましてや日本を含むマスコミに言わせれば張銘清って「いち民間人」なんでしょ?なんだろうねって思っちゃうくらいの加熱っぷり。これを政争の具にすることこそ、中共の思う壺っていうもんです。
張銘清は「台湾は非常に民主的だったんじゃなかったのか?」と国民党中常委の謝龍介に語ったそうだけど(なんでいるんだよ)、そりゃ中国だったらこういうことにはならなかっただろうね。襲われる前に逆に王定宇たちがフルボッコだもん。っていうか蜂の巣かもしんない。「台湾は中国のものではない!」と言える時点でそうとう民主的だし、小競り合いになるまでの行動や、その後も車のガラスかち割って引きずり出されなかっただけ、っていうか車に入れただけ中国とは雲泥の差だよ。あ、ちょっと言い過ぎたかな。
目的を正当化するために暴力的な手段を取るのはおいらも好きじゃないです。とはいえ、手段をことさらに揚げ足とってあげつらうやり方っていうのはもっと好きじゃないですね。

http://news.chinatimes.com/2007Cti/2007Cti-News/2007Cti-News-Content/0,4521,110501+112008102200101,00.html (中国時報)

政争の具にするべきじゃない、って言ったけど、こうなった以上政治的な影響は避けて通れません。民進党は25日のデモを予定通り行うことを確認するとともに、非暴力で平和的な方法により声のみで表明を行うことを呼びかけました。民進党としても、今回の事件を「台湾独立派による凶行」や「民進党による襲撃」なんていう風に極端なカテゴライズをされちゃうのがいちばん困るからね。とかく報道の伝え方やそれを見た多くの人の受け取り方って一事が万事。今回の件をもって、25日のデモに逆風が吹くこと、特に中間層の足が遠のくようでは仮に人数の面で成功したとしても後が続かないもん。
一方国民党は、「今回の暴力事件を非難する」「法律に則り暴力を振るった者を扱う」「張銘清の残りの日程が安全に執り行われるよう関係機関適切なガードを求める」という3点を発表。なるほど、民進党の失点は拾わなきゃいけないし、かと言ってあまりに中共に媚びるとデモに油を注ぐだけだし、この微妙なスタンスは仕方ないかな。
あとは連戦とかがなんか言ってるけど、そっちはいっか。

http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/22/today-fo1.htm (自由時報)
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/22/today-fo4-3.htm (自由時報)
http://www.udn.com/2008/10/22/NEWS/NATIONAL/NATS9/4568163.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/10/22/NEWS/NATIONAL/NATS9/4568164.shtml (聯合報)

ところが国民党の呼びかけも虚しく、張銘清は予定を繰り上げて大陸に帰っちゃいました。ありゃりゃ。陳雲林にはなんて報告するんだろうね。先日の「総統のツケ回しの旗の下に。」で、
> なんだか総じて60年安保のアイゼンハワー来日を彷彿させるんですが、果たしてどうなることやら。
なんて書いてたんですが、なんだかいよいよ、ハガチー事件(張銘清事件)→国会議事堂前正門デモ(1025デモ?)→アイゼンハワー訪日延期(陳雲林の訪台延期?)みたいな展開になりそうで怖いね。その展開は避けてほしい。岸信介は日米安保を遺して退陣したけど、馬英九が何かを遺すとは思えないし。
そういえば、張銘清はホテルに戻った後、「これは一掴みの人の暴力行為であって台湾人民を代表するものではない。彼らの目的は両岸関係を破壊し、平和発展を阻止するものだ」って言ったとか。果たして台湾の人たちの声はどんなものなのか。25日のデモに勝手にフラグを立ててしまったわけだけど、さてこのフラグは折るや折らざるや。

http://www.udn.com/2008/10/22/NEWS/NATIONAL/NATS9/4568200.shtml (聯合報)
http://news.chinatimes.com/2007Cti/2007Cti-News/2007Cti-News-Content/0,4521,130501+132008102200788,00.html (中国時報/一次ソースは中央通訊社)
やばいっす。やばいっす。昨日の夜もマイナス思考のスイッチが入って4時近くまで眠れませんでした。前に書いた「台湾からすごいたくさんの訪問があって狼狽したけど飽きた寝る。」の電話のやり取りについて、「意外だった」って言われたんですが、ぶっちゃけブログに書いたのよりもっと慌ててます。かなりチキンです。
しかもそういう時ってところ構わずいろんなブログとかmixiに足跡残しまくる癖があるからたちが悪いんだよね。あれは不思議な習性だ。おまけにマイナス思考状態だからコメントも何も残さず(何か書き残そうとは思うんだけど、結局チキるから)立ち去るのでさらに印象が悪いという罠。っていうわけで、昨日の夜もそんな感じでうろうろ徘徊してました。ごめんなさい。

来年のことを言えば鬼が笑うとはよく言うけれど、馬英九が今度は「2010年の憲法改正と、任期中に両岸の平和協定締結を目指す」とぶち上げました。ちょ、おま。昨今の対中国感情や、陳雲林の訪台に対する状況を見てこれっていうのは、もしかして鬼じゃなくても笑うとこですか。

http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/19/today-fo3.htm (自由時報)
http://news.chinatimes.com/2007Cti/2007Cti-News/2007Cti-News-Content/0,4521,110501+112008101900018,00.html (中国時報)

これらの記事によると、馬英九はインドの季刊誌「India and Global Affairs」のインタビューを受けた際にこれらを表明したとのこと。っていうか、こういうのを外国メディアとのインタビューとかで明らかにするのはやめたほうがいいと思うんだけどな。史亞平が日本や欧米の新聞に台湾の主張を寄稿しているの(あれは従来の台湾の主張を繰り返す、一見地味だけど大切なこと)とはわけが違うよ。
これについてはりんご日報で余艾苔が同じような指摘をしていて、なんか微妙にへこんだ。

http://1-apple.com.tw/index.cfm?Fuseaction=Article&Sec_ID=1&ShowDate=20081019&IssueID=20081019&art_id=31062529&NewsType=1&SubSec=67 (蘋果日報)

さっきの記事に戻りますが、インタビューで馬英九は「任期内になるべく北京との平和協定の調印を遂げられるようにする」と言ったみたい。この発想、実は「あ、それとね?面白いおうまさん 決まってるの?陳雲林を迎えに行くって。」で書いた「世界」のインタビューの時にも両岸関係の最終形態として示しています。ただ、この時はその形に向けたステップを見せただけで具体的な時間軸は述べていなかったし、何よりこんな青写真にマジで期限をつけるとは思いもよらなかったし。
自由時報では、総統府の高官が「馬英九が強調したのは任期内の成立を希望するというこであって、正式に約束したり宣言したものではない」となんとなく火消し。おいおい、それはそれで口が滑りすぎじゃないっすか。

また、国連加盟などの公民投票がたびたび否決されたことを指摘された馬英九は、憲法の見直しのために具体的なタイムスケジュールも示してます。2008年(今年じゃん!)から憲法改正に向けた動きに取組み、台湾民主の第二段階の改革を行い、総統と立法委員が改選されてから2年後にあたる年に憲法評価チームを作って、現行憲法の優れた点と欠点および立法委員を半数に減らしたことの効果を検証するんだって。ここでいう「2年後」というのは、次回の立法委員選挙と総統選挙がある2012年から2年後ではなく、今年の選挙から2年後の2010年を指していると中国時報は伝えています。

ご存知のように、今年の1月に行われた立法委員選挙で国民党ら泛藍系で3/4以上の議席を確保していて、憲法改正のステップのうち立法院を通過することは理論上可能になっています。じゃあ、馬英九が何らかの野望を持って、かつ「これで勝つる!」と何らかの勝算を持ってこのタイムスケジュールを示したかというとちょっと疑問。というのも、「予想外......とは言い切れない民進党のハデな負けっぷり。」では、
> 今回、70%の得票で70%の議席、ならともかく、これは53%の票で得たものだから、
> ある程度は様子を見るんじゃないかなあ、とちょっと甘めの憶測。
> (中略)立法院の動き(いわゆる国会運営)は国民党が握ることは間違いないけれど、
> 国を二分するような問題については、国民党独裁下の時代に逆行するようなところまではいかないんじゃないかなあ。
なんて書いてましたが、昨今の馬英九の政策に対する支持率や国民党と馬英九の関係まで考えると、ますます電車道で進む可能性は低そうです。むしろ2010年という時期は示したもののその内容については白紙状態だけに、例によってやっぱり何も考えていないんじゃないかっていう気さえしてくるしね。

それじゃあ一体なんでこんなタイミングでサプライズを持ってくるのかっていうと、やっぱり今月下旬に予定されている陳雲林の訪台との関連性は疑われてくるっていうものです。「総統のツケ回しの旗の下に。」で書いたとおり、今回の訪台ではほとんど馬英九の名前が出てきていませんが、この訪台時に平和協定に向けた下地作りが行われるのでは?って考えるのは時期的にそんなに難しいことじゃないよね。
これについて陸委会の傅棟成副主任委員は19日、「今回の訪台で政治問題について討議されないことは確定している」と明確に否定してます。とはいえ、「世界」で示した青写真では平和協定の前に経済交流ありきだっただけに、直接はそういう話はしないにしても、今回の「任期内」発言や工程を全く意識しないで話をできるかっていうと、そりゃどうだろうね。
興味深いのは、聯合報に載っていた海基会の秘書長をかつて務めていた邱進益のコメント。邱進益が総統府副秘書長だった1992年にも似たような議論が上がったものの、当時中共の国家主席だった楊尚昆が「国と国」という形での締結に反対したため頓挫したんだって。へぇ、おいらはその着地点なら賛成だなあ。邱進益も結論としては平和協定を推進すべきという人なんですが、この記事にある彼のプランを見ると、悪くはないなあっていう感じです。やっぱりおいらは国と国にはこだわるけどね。しかも、おっと思ったのは、「胡錦涛の任期も残り4年余り(2013年まで)で、馬英九の今期の任期とほぼ重なる。任期中にまとめるべきだ」というところ。ポスト胡錦涛が誰になるかっていうのがいまいち見えてこない以上、果たして「胡錦涛のいるうちに」というのがベターなのかどうか微妙なところなんですが、なるほどそっちも意識しなきゃいけないんだなあって思った。

http://www.rti.org.tw/News/NewsContentHome.aspx?NewsID=130145&t=1 (RTI/一次ソースは中央通訊社)
http://www.udn.com/2008/10/19/NEWS/MAINLAND/MAI1/4564197.shtml (聯合報)

最後に、今回の発言を受けての藍緑の反応をちょこちょこっと。
まず藍系ですが、国民党の林郁方立法委員は「平和協定が調印されれば、台湾の国際空間がさらに広がり、台湾海峡やアジア太平洋地域、世界の平和がさらに進む」と高い評価。どういう形でどういう風に安定するかっていうのはあると思うんだけどね。
一方、民進党の管碧玲立法院党団副幹事長は「これは台湾が中国の随従者になるものだ」と非難、公民投票で民意を問うべきだと牽制しています。さらに蔡英文主席も、「今の馬英九の両岸政策に対する国民の信頼は非常に低い」と指摘し、大きな論難を招くとコメントしています。

http://www.rti.org.tw/News/NewsContentHome.aspx?NewsID=130141&t=1 (RTI/一次ソースは中央通訊社)
http://www.nownews.com/2008/10/19/301-2352237.htm (NOWnews)

相変わらず行き当たりばったり感の拭えない馬英九の燃料投入ですが、陳雲林を前にやらかした今回のこの発言、果たして2012年までを見据えた必勝リレーの初手なのか、はたまた「ピッチャーデニー」になっちゃうのか。野球は9回2死までわからないって言うけど、って、えっと、今どっちが何点勝ってんの?っていうか勝負する気、無いよね?
ちょっとずつ元気になってきた気がします。いろいろ心配かけた人たちには心からごめんなさい。
あのエントリーは、自戒の意を込めてとっておいてます。

そういえば、このあいだdorikoさんのサイトを見ていたら、夕日坂の絵を描いていたnezukiさんが夕日坂の携帯用待受を公開しているのを知り、嬉々として落としちゃいました。おいらの携帯だと画面がちっちゃいのかな。イラストに書かれている歌詞が潰れて読めないっす。orz
そして最近元気をくれるのは、スイーツ(笑)Pの「Wish」。あ、「Dear」も好きっす。きりたんPもそうだし、この前の「ゼロ・ワン」の束子Pもそうだけど、おいらの趣味はどんだけ「台所の周辺」なんだろう。



ここ1週間サボりっぱなしでしたが、今週の台湾は相変わらず毒粉ミルクありの陳水扁の国外隠し資産(日本に300億元だってさ。あはは)ありのでてんやわんやでした。15日には台塑グループの創設者であり、「台湾の経営の神様(松下幸之助に倣ってこう呼ばれているので、日本では「台湾の松下幸之助」って言ってることもあるけど、どうやら台湾ではこっちの呼び方が一般的みたい)」と呼ばれた王永慶が91歳で亡くなりました。ご冥福をお祈りします。
そして株式市場は乱高下を繰り返し、今日17日の加権指数は実に5年3ヶ月ぶりとなる5,000割れを記録して4,960.40で大引けに。就任した5月20日の終値だった9,068.89の半値まであとちょっとというジェットコースター。

そこに来て、来週の後半あたりからさらにちょっと大荒れの展開を見せそうな気配があります。中国における台湾関係の実務をつかさどる海峡両岸関係協会の陳雲林会長が今月下旬に台湾を初めて訪れるからです。前にも「あ、それとね?面白いおうまさん 決まってるの?陳雲林を迎えに行くって。」ちょろっとこの名前を出したけど、何しろこの人はもともと中国国務院の台湾事務弁公室の主任だった人。単なる民間機関の偉い人っていうわけじゃないんです。

なんでそんな話になったのかっていうと、今年の6月に海峡交流基金会の江丙坤が訪中したときに、「今度台湾来てくれるかな?」「いいともー!」っていう、かいつまんで言うとそんな感じになったからです。あぁ、こうやって書くとすごい嘘臭い。
江丙坤の考えもわからなくもないんだけど、このタイミングでの訪台はいくらなんでもリスクがでかすぎやしないかな。一歩間違えれば馬英九政権はおろか中台関係にヒビが入りかねない今回の訪台、例によって「実務は実務機関に」などと言っている馬英九をよそに、目まぐるしくいろんな余波が生じています。

まずは陸委会主任委員の賴幸媛。「賴幸媛次期陸委会主任委員のやっぱりか。」で書いたように、台聯がいつ痺れを切らすのかと思っていたんですが、13日になって中執会が「3日以内に陸委会主任委員を辞めなければ除籍する」と最後通牒を突きつけました。
もともと、党の考えとの差異はかなりあったと思うんだけど、台聯にしてみてもこれまで賴幸媛がいることで一定の存在感(って言うほど賴幸媛が何かやったかっていうとそうでもないけど)は確保できていたわけで、ここで切れれば一気に泡沫政党になってしまう恐れがある。一方で、このままでは「陳雲林を招いた時の陸委会主任委員は台聯籍」っていう事実が残っちゃうジレンマ。
そんな賴幸媛がどう出るのかと思っていたら、「3日以内に」っていう通告が出てから3時間で離党を宣言するという電撃の展開。台聯側はあくまで離党ではなく除籍という形で処分するみたいだけど、なんかあっさりしすぎていて今まで彼女のスタンスを計りあぐねていたのはなんだったんだろうっていう感じ。

http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/14/today-p4.htm (自由時報)
http://www.udn.com/2008/10/14/NEWS/NATIONAL/NAT1/4557160.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/10/14/NEWS/NATIONAL/NAT1/4557850.shtml (聯合報/一次ソースは中央通訊社)

一方、民進党はと言えば11月2日に行う予定だったデモを25日に前倒し。これは明らかに陳雲林の訪台を意識したもの。この成否いかんによっては、中台友好ムードを作り出したい(特に)中国サイドにとっては大きな時限爆弾になりそうですね。例の粉ミルク問題もそうだけど、これ以上対中不審が高まれば高まるほど導火線の炎は燃え上がるし、さりとて馬政権にとってもおおっぴらにこれを止めれば、今の逆風を考えればかえって逆効果になっちゃう恐れがあるしね。であればこそ、「だったら今の時期にあえて台湾を訪問して、『台湾では中国に対する反発がすごい』っていう状況を形にすることはないんじゃない?」って思っちゃうんです。
とは言いながら、民進党がどれだけ呼び込めるかもちょっと不透明な感じ。馬政権に対する抗議や中国への不信感を前面に出せるなら目標の50万人とまではいかないにせよ、かなりのものになると思う。陸委会の調査では、52%の人が「陳雲林の訪台の前に毒粉ミルク事件での何らかの謝罪をするべきだ」って答えているというのは大きなことだし。けど、それだけ社会的な下地がある以上、皮肉なことに藍緑の政争のカラーをどれだけ押さえ込めるかっていうのも必要なんじゃないかなあ。ちょっと空気の読めてない陳水扁が離党したはずなのに「デモ参加する」って言っているのもちょっとやっかい。一方で蔡英文や黄昆輝たちは李登輝元総統に参加を求めたりなど、どうも藍緑っていう構図は抜け出せない様子。緑色は薄めたほうがいいと思うんだけど。
なんだか総じて60年安保のアイゼンハワー来日を彷彿させるんですが、果たしてどうなることやら。

http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/14/today-p1.htm (自由時報)
http://www.udn.com/2008/10/14/NEWS/NATIONAL/NATS6/4558009.shtml (聯合報/一次ソースは中央通訊社)
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/15/today-p1.htm (自由時報)
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/16/today-fo6.htm (自由時報)
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/16/today-fo8.htm (自由時報)
http://www.udn.com/2008/10/17/NEWS/NATIONAL/NAT1/4562047.shtml (聯合報)

16日になって台聯の黄昆輝が記者会見の席上「海協会から海基会に対して『陳雲林と同じ視界に中華民国旗を入れるな』という要求があった」とぶち上げます。おお、きたこれ。あくまで中国は「一つの中国」しか認めないっていうわけですね。とはいえ、このネタは過去に聖火リレーでも台湾に要求したことがあるので、ホントっぽいと言えばホントっぽい。
ところが先日まで同じ党だった賴幸媛は、そんな要求があったことも容認したことも無いと否定。さらに17日には劉兆玄行政院長も立法院で蒋介石像や国旗を撤去することはないと回答しています。もちろんそれは、先日のインタビューで馬英九が言っていたような中華民国としての妄言には沿っているけれど、同時に垂れ流した「両岸は現実的な関係」というのにはマッチしていないような。やっぱりあれって無理があるんだよなあって改めて思った。
17日の聯合晩報は、「冷眼集」で「あれだけ中華民国やその国旗を冷たく扱ってきたのに、なんで今さらこだわるの?」と民進党のダブルスタンダードを指摘しています。なるほど、確かに民進党が中国に併呑されたくないゆえに中華民国にこだわっているように見えるのは、国民党や馬英九が大陸の扱いをあいまいにするがゆえに中華民国にあんまりこだわっていないように見えるのと同じくらい不思議で滑稽な現象だね。その不思議な現象を「現実の関係」だなんてあいまいな表現でするのが、いちばん滑稽なんだけど。

http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/17/today-fo1.htm (自由時報)
http://www.udn.com/2008/10/17/NEWS/NATIONAL/NAT1/4562052.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/10/17/NEWS/NATIONAL/NAT1/4562049.shtml (聯合報)

そんな「現実の関係」の行く先は、オーストリア=ハンガリー帝国のような二重帝国として緩くまとまるのかな。それとも民族の牢獄たる中国そのものが、オーストリア=ハンガリー帝国の末路のごとくバラバラになっちゃうのかな。いずれにしても、チャッカマンの陳雲林が台湾海峡を渡ってくるときに台湾がどういう反応を示すのかですね。訪台というカード自体は大陸が持っているけど、切るか切らざるかは台湾側の出方にかかっていると言っても過言じゃないでしょ。
どうやら今月後半から来月頭にかけて、目が離せなくなりそうです。
タイトルからよからぬ想像をした人は猛省するように。やれやれ。
おいらも内容によってはそっち方面に走ったかもしれないんですが、いかんせんニュースに登場した大人たちが馬鹿すぎたのでちょっと真面目に書いちゃいます。なので、「北一女の制服は可愛いよね」という話にはなりません。あしからず。

北一女というのは、台北市にある台北市立第一女子高級中学のこと。高級中学っていうのは日本で言う高校なので、日本風に言うと、台北市立第一女子高等学校っていう感じですね。ってほとんど変わってないじゃん。略して北一女とか北一女中とか言うんですが、後者だとなんか妙なところで区切られそうなので、おいらは北一女って略してます。あんま使わないけど。
日本でいうとどんなレベルの学校なんですか?っていうと難しいですね。とかくハイレベルで進学しても就職してもすごい子ばっかりみたいです。中国語版Wikipediaに載ってる入試の最低点とPR値には笑った。本当にこんな高いの?主な卒業生としては、えーと、日本だと金美齢さんって言ったほうが通じるかな。金美齢さんの女子高生時代ってけっこう想像するのたいへんだけど。

そんな北一女の話なんですが、先月末からニュースになっているのは制服の話、制服のスカートの話。あ、よからぬ想像をした人は猛省するように。大事なことなので二回言いました。ここで「あれ?」と思ったのは、北一女の制服って学校の公式サイトを見てもらえればわかるんですが、まず目を引くのが鮮やか緑色のシャツ。スカートってどんなんだっけ?っていうのが最初の感想ですね。

この問題、おいらもまったく気がついていなかったので慌てて遡ったんですが、おそらく最初に世に出てきたのは先月28日の聯合報に載った現役女子高生からの投書。というかこれより前にあったらごめん。
この投書、北一女では短褲(ショートパンツにあたるものかなあと思っていたら、どうやら体育の時間に使うハーフパンツみたいなやつのようです)を穿いて学校の外に出ると「上品ではない」と教師から怒られるので、歩道でスカートを脱いで下に穿いていた短褲姿になる子が多いという話に触れ、これってかえって上品ではないのだから、校則で認めてもよいのではないか?って投げかけているものです。おいらは本気で誤訳を疑ったけど、
> 於是常常在校門外看見同學在眾目睽睽的人行道上脫下裙子,露出裡面的短褲。
はどう考えてもそういう状況っす。
翌29日は北一女の先生やOGから投書があるものの、「伝統ある学校の一員として」とか、とかく品位の問題で諭すように書かれているので、これは伝わるのかなあとちょっと疑問。ところが世の中はやっぱり「最近の若者の格好はおかしいよ」的な空気があるみたいで、さらに30日には一般の方から「一流の学校に行く子はやっぱりしっかりしてもらわないと」というような(それだけじゃなくって高校生全体に向けてでもあるんだけど)後押しもあり、一度は沙汰やみに。

http://www.udn.com/2008/9/28/NEWS/OPINION/X1/4536355.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/9/29/NEWS/OPINION/X1/4537245.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/9/30/NEWS/OPINION/X1/4538811.shtml (聯合報)

ところが10月5日の聯合報が再びこの話を報じます。記事によれば、北一女の中で激しい議論が巻き起こり、7日に代表者会議を行いたいとのこと。その記事の中では2年生の楊さんのコメントとして「体育の授業が終わった後、毎回着替えるのは不便」っていうのがあったけど、それは確かにわかるんだけど、問題はそこじゃなくて登下校でしょう。と、ちょっと面白かった。さすが女子高だよね。
興味深いのは同じ日の聯合報の記事で他の有名高校の状況についても触れていて、当然北一女のように「登下校時は制服を着ること」っていうところもある一方でそういう規則を定めていないところもあり、記事では「少なからず『何を穿いているかではなく、きちんと穿いているかが重要だ』と考えている学校がある」と、ちょっと学生よりな意見も。さて、伝統の北一女のステータスやいかに。ちなみに、NOWnewsには動画があるので、スカートの子とハーフパンツの子がそれぞれ少しずつ映ってます。
時間は前後するんですが、10日の自由時報には北一女の学務主任の話が載っていて、それによると3年前までは夏場はスカート、冬場は長ズボンという制服だったのだけど、以降は学生が自由に選択できるようにしているとのこと。また、投書の話で学校側が問題にしているのは、短褲で登下校することであって、校内で短褲を穿くのは構わないが校門を出入りするときはちゃんと制服を着るように指導しているだけとのこと。あれ?これってなんかすごく真っ当っていうか、日本と比べてすごくちゃんとしているような気がするんだけど。

http://www.udn.com/2008/10/5/NEWS/NATIONAL/NAT5/4545687.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/10/5/NEWS/NATIONAL/NAT5/4545613.shtml (聯合報)
http://www.nownews.com/2008/10/05/327-2345431.htm (NOWnews)
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/10/today-life7-2.htm (自由時報)

6日には聯合報が投書を4通も載せる大盤振る舞い。中でも北一女の学生の保護者からの投書はシビれたね。例の校門で怒られた女子高生に対して「何か快適な便利さを求めるのならば、代価としてリスクを負わねばならない、というかっこうの『社会科』学習ではないか」と言ったところや、スカートに不満を言うくせに緑のシャツにこだわる北一女の学生を指摘する場所ではなくって、「馬英九総統がハーフパンツを非常に好き好んでいたとしても、公の場に出る時にはちゃんとした身なりをするだろう」という突拍子も無い比喩にシビれた。

http://www.udn.com/2008/10/6/NEWS/OPINION/X1/4546590.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/10/6/NEWS/OPINION/X1/4546592.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/10/6/NEWS/OPINION/X1/4546595.shtml (聯合報)
http://www.udn.com/2008/10/6/NEWS/OPINION/X1/4546622.shtml (聯合報)

さて、ここで中二病や高二病を回避するためには、少なくとも大人の側はやれ権利だの平等だのといったキーワードを使って話をしちゃいけない。はずなんだけど、やっちゃったのが民進党の黄淑英立法委員たち。こういう時だけ、ああそういえばリベラル政党だったなって思い出します。
9日に黄淑英立法委員や台湾性別平等教育協会(この時点で既にorz)が開いた記者会見では、「女子生徒が制服を着て、性別のせいでズボンを穿くことが禁じられているのは性別平等教育法に違反している」と指摘。その理由の部分はどこで電波を受信したのかしら。
記事では確かに、多くの高校で女生徒は制服(まあ要するにスカートなんだけど)で登下校することとなっているって書いてあるけど、それは制服であるかどうかが問題なわけで、男子生徒がズボンを穿いているのに女子生徒がズボンを穿くことを認められていないのはおかしい!っていうのは、むしろその考え方がおかしい。それはほとんど、ストライクウィッチーズの「パンツじゃないから恥ずかしくないもん!」と同じくらいおかしいっす。
ところが、これに対して教育部が議論を行うこと(もっとも、女子がズボンを穿けないことの可否じゃなくって、制服か否かということに対してとも読めるんだけど)を言明。事態はなにやら迷走を始めてしまいます。

http://www.cdnews.com.tw/cdnews_site/docDetail.jsp?coluid=121&docid=100539323 (中央日報/一次ソースは中央通訊社)
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/10/today-life7.htm (自由時報)

14日には教育部の性別平等教育委員会(平成教育委員会みたいだね)が、「当委員会は、多元的な選択を尊重するよう学校側に建議する。特定の性別にスカート、長ズボン、体操服などを強制するのではなく、学生が穿きたいと思うものについては学生を尊重するべきである。また、学生の選択に対して懲罰を行ってはならない」とコメント。うっそ。マジで?なんか性別の平等とかそういう問題じゃないと思うのはおいらだけなのかな?もうね、アボガド、バナナかと。大人がオトナの判断をしないでどうすんのさ!

http://www.cdnews.com.tw/cdnews_site/docDetail.jsp?coluid=121&docid=100543574 (中央日報/一次ソースは中央通訊社)
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/15/today-life3.htm (自由時報)
http://1-apple.com.tw/index.cfm?Fuseaction=Article&Sec_ID=4&ShowDate=20081015&IssueID=20081015&art_id=31048633&NewsType=1&SubSec=71 (蘋果日報)
http://www.udn.com/2008/10/15/NEWS/OPINION/X1/4558633.shtml (聯合報)

そんな中、15日の聯合報には渦中の北一女の張さんという学生さんがヘタレな大人たちを一刀両断する意見を書いてくれました。おいらはここまで保守的に「制服はあるべき」とは思ってないんだけどね。ONとOFFっていうか、パブリックな部分とプライベートな部分(学校内はプライベートじゃないって言われそうだけど)はキッチリさせないとね。そのために制服を見直すっていうなら、ちゃんと話をすればいいわけだし。
今回の教育部のコメントの関わらず、北一女では学生や保護者の意見を聞いたうえで対応を決定するそうですが、この意見を目にして、おいらはなんとなくほっとしました。そんな意見を最後に載っけて今日のところはお終いにします。例によって誤訳あったらごめんなさい。水遊びのところと最終段落はマジで怪しすぎます。でも謝罪はするけど賠償はしません。


スカートかズボンかは重要ではない ましてや男女平等なんて関係ない
---
 きっと私のこの考え方は少数派なんだろう!
 私は体操服や体操服のハーフパンツを穿いて校門を出ることに賛成しません。

 当時、私はこの緑の制服をどんなに着たいと願っていたか今でも覚えています。
 しかし、今や学校の服装は議論の渦中にあり、着ている制服も胸の痛みの種になっています。
 きっと私は比較的平凡な人に属しているでしょう。学生は基本的に学生らしい身なりをするべきだと思っています。
 私たちは勉強しに通っているのであって、放課後に大急ぎで遊びに行ったり時間を潰したりするためじゃない。
 街中でハーフパンツを穿くのはどうやら放課後のことのようですが、
服を下に置き裸足で着替えるさまは、まるで海辺の水遊びのようです。

 私がさらに言いたいのは、一部の記者や、ひいては教育部の性別平等教育委員会が全く事情を理解せず、
ひたすら「スカート」と「ズボン」の視点や男女平等といった観点で言葉を発していることです。
 問題のいちばん肝心なところはそんなことじゃない!北一女だってズボンは穿けるんです!
 自分自身で、長ズボンか黒のスカートを穿くことを選べるし、禁止されているのは体操服のハーフパンツを穿くことです!
 考えてみてください。
 もし北一女の学生がハーフパンツを穿いて校門から出てきたとして、建中(台北市立建国高級中学)や
成功(台北市立成功高級中学)の学生たちも路上でハーフパンツを穿いたりするでしょうか?
 それがいわゆる男女平等というものなのでしょうか?(*1)

 実際のところ、学校は何もそんなに不合理なことを求めてはいません。
 学校の中では気軽なハーフパンツの格好で行ったり来たりしているのも間違っているとされているでしょうか?
 学校の中で班服を着ているのも?しかも、制服で来ることをもって替わりのものを着ることができるよう
要求しているわけでもない。いくつかの伝統は、当然遵守されなければならない。
 なぜなら、それがその存在の意味であり価値であるのだから。
(10/15 03:11)

★ ソースは、聯合報 [台湾] とかから訳。
http://www.udn.com/2008/10/15/NEWS/OPINION/X1/4558635.shtml (中国語・繁体字)

★ 訳註。
(*1) というのも、建国高級中学と成功高級中学は男子校だからこういう例え話に。
まだギリギリ10月10日かな。たまには雑文を書きます。いつも雑文なんだけどねえ。いくら馬英九とはいえ一国の宰相ですから、ああいった内容のものを書くと、さすがにちょっと自己嫌悪みたいなものがおいらの中に残ります。ふぅ。そういった意味でちょっと筆休めみたいな感じの雑文。

今日、mixiでいろいろぐるぐる回っていたら、(主に)台湾の人たちが「今日は萌の日」だとあっちこっちで言っていたので思わず頭を抱えちゃいました。あれぇ?台北で何かイベントでもあるのかな?ゲームショウは幕張だし......と思っていたら、夜になって種明かしをしてくれたのでようやくわかった!

 十十
 日月

しまった!これは気がつかなかったなあ。同じ漢字の国であったことに、そして繁体字と字体が異なっていなかったことに感謝だね。となれば、こんな日に国慶典礼の話なんかをするのは無粋っていうもの。そっちの話は東亜+に期待しよっと。って、立ってないじゃんか。

まあそっちは後にするとしよっと。
なんか嬉しくなったので、記念まきこがてら久々に萌え+の雑談スレで上の話をしたら、いきなり記者募集が始まった。すごいなあ、きよたろさんのパワーは。ほんの一瞬だけどφ★を持っていたこともあるだけに、ますますの発展を祈念します。

そういえば、PTTでこんなのを拾った。
yaguyagu030.jpg






冷静に考えると、これってすごい画像だなあ。

夜から台湾の人たちがやってるねとらじを聴いてみたり。っていうか今も聴いてます。
おいらの中国語の能力ってもともとたかだか知れているけど、その中でもさらに、読む>書く>>(おいそれと越えられない壁)>>話す>>(永遠に越えられない壁)>>聞くなので、すっごい大変です。しかも「22時から」っていうのを台北時間の22時かと思っていたら、JSTの22時からでちょっと聞き逃した。orz

闇歌って面白いこと考えるなあ。台湾の歌い手さんってあんまり詳しくないので、誰が誰なのかってほとんどわかんないんだけど、声だけでも聴いてて面白い。上にも書いたけど、聞くことに関しては乳飲み子以下なので、むしろPTT見ながらなんとなく話の内容を追いかけてる程度。はぅぅ。やっぱりちゃんと勉強したほうがいいなあ。
それにしても、なんでこんなに日本のアニソンやVOCALOIDの歌を知っているんだろうと不思議でならないっす。昨日の今日なのでワールドイズマインが流れたときは焦ったけど、もっと驚いたのは三十路岬をちゃんと歌えている人がいたっていうこと。おいらももっと頑張らないと。あ。歌じゃなくてだよ。
物わかりよくかしずいて 手を取り合って「中華民族万歳!」って(ry
やりすぎはイクナイ!のでこのへんで。っていうか、台湾の人ごめんなさい。もう遅いかもしれないけど書いておきます。本当にごめんなさい。でもここはそういうブログなんです。

さて、日付が変わりました。
今日、10月10日は中華民国にとっての国慶節、いわゆる「双十節」っていうやつなんですが、台湾にとってみれば中華民国が出来上がった頃っていわゆる日本統治時代のこと。本来ならば「知ったこっちゃねーや」って感じなんだけどね。大陸の奥のほうでやったドンパチを今でも祝っているのがほぼ台湾だけというのは、それだけで既に大きな矛盾にしか見えません。

そんな双十節に合わせて何か大きな花火を上げるんじゃないか、具体的には陳水扁や呉淑珍の一連の疑惑をさらに一歩進めるんじゃないかっていう心配があったのですが、中国時報が最後になんか火をつけようとしていたけどどうもそちらはなさそうですね。うーんと、じゃあこのネタは今回無しで。となると双十節の見所はやはり馬英九が何にバンザイするかっていうところかな。

ところがこのお馬さん、実はバンザイやって喜んでいる場合じゃありません。先月行われた世論調査での満足度(満意度)を見ると、15~18日に行われた雑誌「遠見」で24.9%、19日に行われたTVBSで28%とそれぞれ過去最低だったんですが、例の毒ミルク事件を経た今月2日のTVBSの調査では満足が23%にまで低下、不満足も59%とそれぞれ過去最低と過去最高を更新しちゃいました。
面白いのは「遠見」の調査には信任度という項目もあるところですね。こちらは9月の調査で46.0%が信任し不信任は41.2%。「それなりに信頼はされているけど成果がサッパリ」っていう感じなんですね。日本ではとかくこの満意度を「支持率」として引っ張ってくるけど、実は「支持するかどうか」というのは信任度につながるもので、満意度にあたるのは「支持した結果がこれだよ」っていう評価なんじゃないかと思っています。

http://www.gvm.com.tw/gvsrc/200809_GVSRC_otherissue_C.pdf (遠見)
http://www.tvbs.com.tw/FILE_DB/DL_DB/rickliu/200810/rickliu-20081003215521.pdf (TVBS)

馬英九もきっとどうにかしたいと思っているはずなんですが、ここにきて中国側の対台湾窓口機関である海峡両岸関係協会の陳雲林が訪台するという、なにやら爆弾になりそうな話が上がってきています。そんなものは国民党内部のお爺さんたちに(首輪はつける必要があるけど)任せておけばいいのに、9日のロイターによれば馬英九自ら会談をするとのこと。
誰だよそんなこと言ったの、中国側がリークして既成事実を作ろうとしたんでしょ?と思ったら、台湾側の窓口機関である海峡交流基金会の高孔廉副董事長兼秘書長と董事長の江丙坤が出元みたい。あぁあ。会えばどっちに転んでも地獄なのに。もしかしたらチャーター便を直々に出迎えるくらいのことは本当にやっちゃうかもね。「轢かれr(ry」じゃなくてもいいけれど、誰か止めないかなあ。

http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-34208820081009 (ロイター通信)
http://www.rti.org.tw/News/NewsContentHome.aspx?t=1&NewsID=129033 (RTI/一次ソースは中央通訊社)
http://www.rti.org.tw/News/NewsContentHome.aspx?t=1&NewsID=129036 (RTI/一次ソースは中央通訊社)

一方で、馬英九の日本に対する話題として、8日に岩波書店から発売された月刊誌「世界」11月号に、「馬英九・台湾総統単独インタビュー 対中関係―争議を棚上げし、現実を直視する」というインタビュー記事が載りました。ここでようやくタイトルになんとなくたどり着くという強引さ。
 【台湾】馬英九総統、日本の月刊誌のインタビューに答える 「大陸も中華民国の領土」「両岸関係は現実の関
 http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1223480597/

おいらの記憶の限りでは、日本語のメディアにこれだけ多くの分量(A5版で12P)の馬英九のインタビューが掲載されたのは、総統に就任してから初めてなんじゃないかと思います。ところが「世界」なんてたいそうな名前がついているのに、雑誌の地位としてはわずかなもの。日本語の新聞メディアが総スルーしたので台湾メディアをソースにスレ立てして、原文で補う形になっちゃいました。正直、置いてる本屋探すのもたいへんだったし。
このインタビュー記事、なんか読んでておいらが「あれ?」って思う部分がいくつかあったので、今回はそこを中心に書くことにします。あくまでおいらの思ったことだから、気になった人は買って読んでね。って、やっぱり前置き長杉。

★ その一 いつもと違う論調に気が付いたこと
その前にちょっとだけ小見出しを抜き出してみます。「内容知りたきゃ買おうよ」という部分もあるんですが、大雑把にインタビューの内容を見るのはこれがいちばん適当かなって。
 (a) 尖閣問題 ― 主権問題は一時”棚上げ”を(1+1/3P)
 (b) 日台は特殊なパートナー関係(1P)
 (c) 歴史については「就事論事」の態度で(2+1/3P)
 (d) 台湾海峡両岸間の敵対状態を終結させたい(1P)
 (e) 大陸との関係はあくまで現実の関係(1P)
 (f) 大陸への開放と緩和政策はグローバル化の一環(2+1/3P)
 (g) 戦後台湾五人の総統への評価(1+2/3P)
と、大まかな流れとして、「対日関係(a)(b)(c)」~「主に日本で受けている誤解について(c)」~「両岸政策(d)(e)(f)」~「超蛇足(g)」というもの。読んでいて最初に「あれ?」と思ったのは、内容というか論調がいつもに比べてかなりソフトだということ。馬英九が政策を語るときって、ほぼ間違いなく「何言ってんだお前」という「やっちまった感」が一緒についてくるもんなんだけど、今回はそういうものがほとんどない。紙面の容量や台湾の各メディアが持つスタンスといったバイアスがほとんど無いからかな。けっこう新鮮な驚きがあるよ、これは。
主張としてはこれまで馬英九が言ってきたことの繰り返しで、あえて言うなら後述するけど「大陸も中華民国の領土」っていう部分だけかかな。もともと日本向けのインタビューだしね。馬英九の主張の粗い部分をそぎ落としてきれいにまとめた感じがして、ある意味「すごくいいインタビュー記事」になっている。「馬英九=反日」という先入観だけを持っている人が読めば、その中の3%くらいの人は「なんだ、けっこういいこと考えてるじゃん」って180度立場が変わっちゃうかもしれない。

というよりも、ことごとく滑らかに書かれているのでいちいち一つ一つに突っ込むのも面倒になるくらい。例えば蒋渭水について「私たちは彼の台湾社会文化の改造における貢献が抗日活動のそれに劣らず傑出していると評価しています」には失笑せざるを得ない。こらこら、いつ評価したってのさ。いや違うか。「いつから評価するようにしたってのさ」だね。都合のいいことを並べたその後に「ですから、物事は一概に論じるべきではないと思います」とあたかも自分が多面的に見ているかのごとく話すのはなんの自虐ネタだろう。また、アメリカからの武器購入について、総統選で掲げた「不統、不独、不武」との兼ね合いを話してほしかったのに巧みにスルーし、陳水扁の「一辺一国」が「かえって台湾と米国、および大陸の関係が同時に困難に見舞われるという局面を生み出しました」と批判。お前どんだけ足を引っ張っておいてそれを言うか。
小見出しにも「就事論事(事実についてだけを論じる)」なんて言葉がついているけど、かなりこれはクセモノな文章です。いちごの乗ったショートケーキやこだわりたまごのとろけるプリンに勝るとも劣らない、きれいなきれいな見栄えの記事ですが、無用心にお腹に入れたらこれはちょっと大変だなあ。

★ その二 ちゃんと台湾での反応まで見ること いいね?
スレ立てに使った8日の自由時報の記事が「馬英九:大陸は中華民国の領土」であったように、台湾でのとりわけ緑系の人たちにとっていちばん驚いたのは馬英九の両岸関係の見方でした。中華民国憲法を根拠として「中国大陸も私たち中華民国の領土です(P43)」と言い切り、中共とはお互いに「もう一つの国家が存在することを承認することはできません(P43)」としています。
9月頭にメキシコ紙によるインタビュー記事が載った際、「去る者は日々に疎し、そして疎し者は日々いろんなことを忘れ去り。」で、
> 積極的に解釈すれば、旧来の国民党のように「いずれは大陸もわが中華民国のものに」という
> 「終局的に一つの中国にするんだから、あいつらを国だなんて認めない」というイメージにもとれるんですが、
と皮肉を込めて書いていたんですが、マジでその通りの考えを持っていたのかよ!

これについて9日の自由時報を見ると「自由廣場」では真っ向から反駁する意見がわらわらと。「内戦という幻影から離れて、新たな独立国家として国際的な地位を得るべきだ」「もともと中華民国の領土に台湾と澎湖諸島は入っていない」などなど。後ろのやつは面白かったなあ。
馬英九が何気なく使った「中華民国の憲法には「自由地区と大陸地区」という概念が規定されています」について、確かに中華民国憲法の増修条文の第11条には「自由地区と大陸地区のと間の人民の権利義務関係およびその他の事務処理については、法律で別に定める」とあって、概念としては存在する。ところが、憲法第4条の「中華民国の領土は、その固有の領域による」の部分は制定当時からそのままなので、ここで言う「自由地区」、つまり「中華民国固有の領域マイナス大陸地区」の部分って金門・馬祖なんかの島々に限られ、固有の領土ではなかった台湾と澎湖諸島は含まれないのではないか、っていう指摘。かなり強引だけど、ちょっと面白いなと思った。

http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/9/today-o2.htm (自由時報) 
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/oct/9/today-o3.htm (自由時報)

ちょっとちょっと、緑系はともかく藍系はどう伝えているのか、っていう話なんですが、ほっとんど見かけません。せっかく総統府が全文掲載しているのにね。この全文掲載、ほとんど日本語の内容と同じです。どうやら日本語の文章を訳したわけではなく、馬英九が答えたものを載せているみたい。となればこちらのほうがより実態に近いものだけど、幸か不幸か「世界」誌の日本語訳と差異はないですね。
あ、そうだ藍系メディアの話。上の方にも書いたんですが、日本人向けの内容がほとんどで、台湾の人にとってはあまり面白みのない記事というのもあると思う。両岸関係について語っているくらいで、内政面についてはほとんど触れていないしね。むしろ藍系メディアにとってた寝た子を起こすようなことはしたくないのかも、なんて思ったり。

★ その三 一言で言えば「中身が無い」、馬英九の「関係改善」「現実の関係」「関係正常化」という三つの言葉
上にも書いたんですが、今回のインタビュー記事で馬英九はその大半を内政以外の部分に費やしています。そしてことごとく前向きな言葉を躍らせているんですが、美辞麗句を散りばめたダンスの行く手がさっぱり見えてきません。

顕著なのがやはり両岸関係ですね。「私たちが法理的に大陸を一つの国家として認めることはありえません(P43)」と、きっぱり中共が中華民国が本来有する土地の上に居座る者たちだと言っておきながら、「ですから、現段階において台湾海峡両岸のあいだで発展している大部分の関係は実際の関係です」と不可解に濁す。互いに相容れない存在でありながら、経済的な面などを考えれば全て切ることはできない、っていうのはおいらもわかります。そういう意味では今の状態が比較的都合がいいのもわかる。それで?ドンパチになりそうなテーマを棚上げして、その中華民国とやらはどこに向かうの?

馬英九は両岸関係の正常化について「まず経済貿易の面で正常化を図り、続いて台湾の国際空間(国際社会・国際組織への参与)の問題、それから平和協定調印を話し合うべきだと考えています(P46)」と主張している。何この猛烈な矛盾の嵐は。賭けてもいいけど、2ステップ目で頓挫するのは目に見えているよ。これまでの歴史を振り返れば容易に想像できることじゃん。台湾が(この際、中華民国がでもいいや)が国際空間の地位を確保しようとした時、馬英九も自ら言っているけど中共は国家としての台湾を認めないのだから、それがどれだけたいへんなことかはわかるでしょう。あるいは、チャイニーズタイペイよりもさらに矮小化した扱いを甘受するしかないよね。馬英九はむしろそっちに持っていきたいのかな?
そして、極めつけが和平協議の話。さもかっこいいことを言っているけど、それはいったいどういう立場同士で結ぶのかなあ。日本人はイメージとして国対国というものを考えちゃけど、今回の場合はお互いが「あいつらは本来俺らの土地であるはずの場所で勝手に国の真似事をやっているだけ」という考えだから、果たしてそういう形で決着するかどうか怪しいところ。というよりも、馬英九自身がその「相容れない存在」とどういう形で和平協議を行うのか着地点を見せずに「平和協定」とか言うのだから不思議な話。何しろ相手は「承認できない」存在なんだから、そんな相手との「正常化」した関係っていったいどんなものなんだろうね。普通に考えれば、両岸お互いが「お前のもの(領土)は俺のもの」の部分で折れて、それこそ国対国で締結することが「正常化」だと思うんだけど、馬英九はそうとは決して言わない。そのくせ上に書いたような響きのいい言葉を使うから困ったものです。
おいらがいちばん怖いと思うのは、2ステップ目の国際空間での地位確保にコケてしまい、結局いわば「政府と反政府勢力」みたいな構図で和平協議を行う形になってしまうこと。字面の上では馬英九の方針に近いものがあるけれど、それこそ併呑に他ならないです。そんな危うい展望が描けちゃう以上、そしてそっちに転ぶ可能性の方が高い以上、やっぱり馬英九の描く未来予想図は単なるぼやけた青写真にしか見えないし、踊る言葉もとても空虚に響くのです。

さて、あと7時間あまり(台湾時間の10日9時、JSTでは10日10時)で國慶典禮が始まります。
台湾は果たして誰のものなのか。そして、馬英九は果たして自らの持つ力の扱いを心得ているのかな。



★ 追記。
オチに春原つめあわせを使いそうになって、全力を使って回避したけど、やっぱり貼らずにはいられなくなったので貼り。
ジャイアンかっけー。ニコ君かっけー。



昨日立てたスレに
 【台湾】映画『海角七号』の売上が『ラスト、コーション』を抜く この10年で最もヒットした台湾映画に[10/04]
 http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1223135884/
というのがあるんですが、このソースの中にあった「電影公司保證「兩條絕對沒有剪掉」,拿回家可以彈。」という意味が最初はさっぱりわかりませんでした。なんで映画会社がそんなことを約束するんだろう?ってね。しょうがないので直訳して「映画会社は「その2本は絶対に切ることが無い」と家に持ち帰っても弾けることを保証している。」としたんですが、今日たまたま観た予告編でその意味がなんとなくわかる場面が映ってました。気になる人は以下のリンク先から。
ニュースにもあるとおり、過去10年で台湾映画最大のヒット作となった海角七号(海角七號)。いわゆる國語(中国語)のほか、日本語、台湾語も入っていて、海に浮かぶ島国台湾ならではの歴史的経緯や文化を象徴しているような感じです。ストーリーも、やれ日本統治時代がどうだとか日台友好がどうだとかを抜きにして面白そうだしね。二つの異なる時代やぞれぞれの時代で繰り広げられる話をどう結びつけるのか、かなり気になります。日本でいつ公開されるのかな。
ちなみに、よく見かける「海角七号ってどういう意味?」だけど、別にロケットの名前でも周星馳でも(それは違う映画)漫才コンビの名前でも(古っ)合成着色料の名前でもなくって、住所の地番のことです。「○号」っていうのが「○○番地」に相当するんです。「港町十三番地」(これまた古っ)なら、向こうでは「港町十三号」って表記するっていうわけですね。んーと、この程度ならネタバレにつながらないよなあ(観てないけど)...。



さて、一方で大陸では同じ七号でも9月25日に打ち上げた「神舟七号」がそれなりに話題になったみたい。もっとも、東亜+では船外活動の映像でいろいろ言っているみたいですね。素人が台湾の政治やら経済やらを取り上げて好き勝手に言っているこのブログですが、科学技術とか映像技術とかってもっとよくわかっていないので、おいらからはノーコメントで。不得手な分野を得意げに語るほどおいらは度胸がないので。
なので、あえて打ち上げの時の動画を貼ってみたりして。

 

ほぼ同時期に台湾海峡の両側で話題になったそれぞれの「七号」、かたや過去から現在に至る道を照らし、かたや科学技術の粋を集め未来に向かうものなのは面白いよね。しかも、それを意図しているかどうかは別として、それぞれの国のアイデンティティにつながるものだからなおのこと。
と、ここで「あれ?」と思った人もいるかと思います。台湾の自由時報が29日に(イギリスのガーディアン紙の記事をほぼ丸写しなんだけどさ)伝えたこの記事のように、中国の「七号」が当局の意図しているように国威の発揚や国民の希望につながるものとは必ずしも言えそうにありません。
 【中国】「神舟七号」の成功に国民の反応は? 宇宙に投じられる大金より日々の生活に関心[09/29]
 http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1222657895/

この二つの「七号」は、比べてみるとけっこう面白いのでいろいろ書いてみようかなって思ったら、上の元ソースである29日の自由時報(「自由談」っていうコーナー)に「海角與神舟」というちゃんとした記事があったので、それを訳すことにします。「ニュースかどうか」っていう点で東亜+には立てられないしね。うーん、またしても台湾の人に先を越されちゃった。あはは。
この内容、さすが自由時報と言うべきか、内容はかなりの中共バッシングになっています。海角と神舟を比べるというところからここまで持っていくのは、読んでいて若干引き気味になるくらい。やりすぎて「台湾のやっかみじゃないか?」って言われそうなくらいだもん。とはいえ、本質的にはおおむね同意かな。
確かに科学技術の向上が国民に夢を与えるっていうのは、いくら1980年代生まれのおいらにだってわかります。けれど、中共の言うその「誇るべき偉業」が、誰が誰に対して誇るべきものなのかと言うと、おそらく13億の中国国民の大多数の人がその主語に「我们(あるいは我们中国人)」という言葉を心の底からは使わないと思う。「多くの人が見た」という点でも共通なこの二つの「七号」、果たしてCCTVで観た人と映画館に足を運んだ人のどちらの生活と心を豊かにするだろうって考えると、(海角七号をまだ観てないのに偉そうだけど)やっぱりなんだか複雑な気分になります。

前置きが長くなったけど、上に書いた29日の自由時報、「自由談」の記事を訳したものを貼ります。
例によって誤訳あったらマジでごめん。でも謝罪はするけど賠償はしませんのであしからず。
そして、なにより早く日本でも公開されることを願っています!

海角と神舟
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 台湾には「海角七号」があり、中国には「神舟七号」がある。
 両者はどちらも「七号」ではあるけれど、海角は人々の生活の中にあり、神舟は天空の彼方にある。

 我々の海角七号は、無名の人物が日々の暮らし、思ったこと、仕事について綴った郷土の詩だ。
 一方、彼らの神舟七号は、毒粉ミルクや悪意に満ちた商品、政治的権力の網が広がり、
一面の災禍に覆われた中国の大地が苦心して作り上げたあまりに漠然とした天に昇る神話だ。

 海角の大ブームはごうごうと騒がしいが、人々の心の声であり叫びだ。
 しかし、神舟が大空へ飛び立っても、それは統治者の飛龍在天、唯我独尊を意思を示したにすぎず、
人々はただ天を仰いで大きなため息をつくだけだ。

 民主はあたかも混乱のようであるが、混乱の中にも秩序はある。
 人々の生活は普遍的な世の中の価値によって作られた制度の中にあり、
生き生きとした一人の人間を育んでいる。
 専制政治はあたかも安定しているようであるが、崩壊の危機はその中に潜む。
 長い年月エネルギーを溜め込んだ火山に座っているかのように、
いつでも溶岩が噴き出して大地を壊滅することがありうるのだ。

 民主は神話を求めていないし、壮大な象徴も求めていない。主役は生きたままの一般市民だからだ。
 少数の権力者がたとえ一時権力を掌握しようとも、歴史の舞台の上では端役にすぎない。
 専制体制では、統治者の地位は神に等しい。
 雲の中に座り、献上品の机を置いて、人々が願い跪くさまを見受けるのだ。
 そして見渡す限りの大地を支配し、人々は取るに足らない存在であるかのようだ。

 中国の改革開放の初期、映画の題材には多くの一般市民の話が
取り上げられ、一種の「しっかり生きよう」という意思が表われていた。
 一般市民は強固で打ち破ることのできない独裁政権の対照として描かれ、
道端で人に踏まれるような雑草のように低い立場のようだが、
かえって比類なき強靭な生命力をあらわにしていた。
 こうした映画は小作品であったが人の心に触れるものであり、現在の中国映画のようではなかった。
 雄大な自然、千軍万馬、宮殿、豪華な衣装を取り除いたら、いったい何が残るというのだろうか?

 台湾は海角にあり、中国は空の果てにある。
 我々は他の人々と同じに立ち、彼らは神と同等でありたいと願う。
 この二つの国家をどのように見ても、同じ国だとはとうてい言えない。

★ ソースは、自由時報 [台湾] とかから訳。
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/sep/29/today-f1.htm (中国語・繁体字)
いつの間にか10月です。秋だなあ。なんか7~9月と3ヶ月連続して10本以上書いていたみたいで、もしかしておいら暇人なのかなあとちょっと心配しています。

そんな10月1日、国会に目を移すと衆議院でいわゆる代表質問が行われました。民主党の小沢代表が20分かけて質問した内容を4分で切り返すファンタジスタ麻生よりも、6分間の勧進帳や「あー素晴らしい提案でございますねー(棒)」で再び脚光を浴びた感じのある細田博之幹事長が光ってました。

 

 

この麻生総理の「解散につきましては、私が決めさせていただきます。」というスパっとした切り返しで思い出したのは、同じいわゆる代表質問での当時の塩川正十郎財務大臣が突いた「どうぞ、十分気つけておやりなさいませ。」ですね。
「あなたは疑惑のデパートと言われているけれども、疑惑の総合商社ですよ。」と辻元清美衆院議員が予算委員会で言い放ったのは2002年3月11日のことだけど、それより約2ヶ月前の1月22日、第154回国会のいわゆる代表質問でも登壇しています。その際、冒頭で「私は、小泉総理の政治手法の特徴はええかっこしいだと思っています。」と述べたところ、その後の塩川財務大臣から、
> 質問にお答えする前に、辻元さんは、再三再四、小泉総理をええかっこしいとおっしゃいましたが、
> 最近、若い人 は、ああいうのを、パフォーマンスがいいと言うんですよ、パフォーマンスがいいと。
> その意味で、あなたもなかなかええかっこしいのところがありまっせ。ど うぞ、十分気つけておやりなさいませ。

と切り返し。
その後、辻元議員が「どうしてうそつくんですか。」と予算委員会で鈴木宗男衆院議員を攻めてから約2週間後に衆議院議員を辞職した理由が、奇しくもその代表質問でも取り上げていた(さすがに秘書給与問題じゃなかったけど)秘書問題だったのは、さすが塩爺マジックと言ったところでしょうか。

前置き長くなっちゃったよ。
そんな10月1日に発売された少年サンデー44号から渡瀬悠宇が連載開始。最初見たときは「マジで?」って本当にびっくりした。週刊誌のペース大丈夫かな。それにしても「ふしぎ遊戯」とかなつかしす。おいらが最初に触れた中国語は、もしかするとあれだったのかもしれないね。

ごめん、ここから本題。
そんな10月1日にもうひとつ驚いたのは、このブログのカウンタが5,000を超えました。
っていうか昨日知ったんだけどね。しかも5,000ぴったりを踏んだのが中の人の隣の人という中途半端すぎるオチまでついてるし。やれやれでっす。
本当は10,000とかキリのいい数字で何かしようかなって考えてたんですが、あとから書くけど5,000までもすごい時間がかかってて10,000なんていつになるかわかんないので、ありがち企画でとりあえず振り返ってみます。本当はさ、「歌ってみた」はNGでも「描いてみた」くらいはいけると思ったんだけど、中の人の隣の人がペンタブ貸してくれないのでやめた。

このブログ、去年の冬にMovable Typeのバージョンアップをおいらが勝手にやろうとして大失敗し、それまでの記事を全部吹っ飛ばしています。でもカウンタはMovable Typeと別だったのでその前からの数字を引き継いでいるっていうわけですね。
で、その前っていったいいつからあったのかというと、これがさっぱり覚えていません。中の人の隣の人に確認してもらったら、「最初が2006年5月8日」だって。ってええええええええええ。ここって2年以上前からあったの?何を書いたかさっぱり思い出せない。たぶんその頃って今みたく駄文をがががががって書くようなスタイルじゃなくって、スレ立てに至らなかったニュースをつまみ食い方式で書くようなやり方(このブログの最初の頃にも少しあるけど、あんな感じ)だったんだと思う。

せっかくなのでカウンタの数字の推移のグラフを作ってもらいました(結局人まかせ)。こんな感じになりました。
yaguyagu029.png






こうしてみると、やっぱりこまめに記事を書いていった頃からグラフが伸びてるんだね。特に顕著なのは6月の聯合号事件。ちょこちょことブログで紹介してもらったり、なぜかニコニコ動画の作者コメント欄にも登場したりと、いろいろありがとうございました。その後もペテンオリンピックやニコニコ動画関係の記事とかいろいろあったなあ。って五輪はこのブログで1回しか取り上げてないじゃんか。

せっかくなので、アーカイブのページを見ながらいろいろ振り返ってみたいと思います。全部書いてるとたいへんなことになるからピックアップしながらで。気になってた記事がスルーされてたらごめんなさいっていうことで。

★ No.12 「親日」という危険なモノサシ。(07.12.25)
現存する記事の中でいちばん昔の記事がこれ。っていうか、No.1~11ってどこに行っちゃったの?さすがにテスト投稿で11も使わなくないっすか?ああでも、おいらならありうるかも。
これを書いた直接の理由は、本文にもあるように馬英九と謝長廷の来日に対するレスの内容からです。日ごろから思っていたことではあったんだけどね。おいらが当時危惧していたのは、やっぱり翌年(2008年)の総統選挙で馬英九が勝った場合に、対日対中政策がどの程度変わるか、そしてそれを見た2ちゃんねらの反応がどれだけの振れ幅で変わるかっていうところ。
けど、仮に当選したとしても具体的な政策であらわになるのは五輪前後から双十節くらいの間かと思っていたら、6月の聯合号事件で一気に噴き上がったのは予想外でした。おいらもまさか就任から1ヶ月も経たないうちに、しかもいろんな要因が重なってあんなふうに最悪の展開を迎えるとは、この頃はさっぱり思っていませんでした。

★ No.17 「北京オリンピック前は台湾独立の最大のチャンス」というトンデモ理論。(08.01.11)
これまた当時「この誤解は解いておかないと、無駄に途方もない期待をしている分だけ跳ね返りが怖い」と思っていたもの。幸か不幸か5月の総統選挙で馬英九が勝ったことによって立ち消えになってしまったけど、謝長廷が勝っていた場合でも絶対に無理だったはずだから、そのことを考えるとちょっと怖い。
意外なことに、「このブログで最初に訪れたページ」を記事別に見た場合、この記事(インデックスは除いて)が2位です。それだけ多くの人が青写真を描いていたってことなのかな。少しは台湾地位未定論とかにも興味を持ってもらえてたら嬉しいんですけど。

★ No.18 予想外......とは言い切れない民進党のハデな負けっぷり。(08.01.13)
★ No.21 順風満帆......とは言い切れない馬英九の微妙な勝ちっぷり。(08.03.23)
2008年に台湾で行われた重要な二つの選挙に関する記事がこれ。今になって読んでみると、両方とも選挙の結果を分析するっていうよりも、どっちかと言えば事前の予想がちょっと外れてたことに対する言い訳っぽい感じがするね。やっぱり緑系に傾倒しがちな感じがいつもあるので、そこは反省しないとダメだね。
誤ったことを書くことがどうこうっていうよりも、正しく捉えようとするレンズが曇ってしまえば、唾棄すべき人たちと同じになっちゃうからね。
ところがこんな記事がページ別ランキングで5位と4位にランクイン。ええええ。

★ No.27 涼宮ハルヒのなんとか。(08.04.22)
えーと、あれからはこういうのはやってません。そうそう、
> え、それともこれってやっぱ読んだほうがいいの?
って書いてたけど、夏休みの宿題みたいな感覚で既刊は全部読みました。ふいぃ。驚愕まだー(棒)。

★ No.35 ほんこーん。(08.05.27)
このブログにニコニコ動画のタグが貼れるのを知って、どちらかと言えばテスト感覚で書いてしまったのがこれ。それまで台湾のニュース中心だったので、こういう記事はどうかなと思ったんですが(今でもその頃と変わらずカオスだけどさ)、コメントまでもらってちょっと嬉しかった。結果的にこれはこれでよかったのかなあ。
ちなみに、ページ別入口ランキングで1位がこれです。あはは。「ほんこーん」でぐぐって来る人が多いのかな。そういう意味では本当にごめんなさい。

★ No.36 なんか結局変な報道が入り混じる台湾漁船と海保巡視船の衝突事件。(08.06.12)
このブログへのアクセスが一気に増え、現在もページ別入口ランキングで3位にあるのがこの記事。
もともと東亜+での火のつき方からもわかるように、それまでの台湾のニュースと違い国内メディアの関心も非常に高い事件でした。これまでもたびたびあった漁船侵入ケースと同じように終わればよかったんだけど、記事にも書いたとおりあちこちから余計な燃料を投じた人たちが続出。「あ、これまずいなあ」という感じで書いたのがこれでした。大海に石を投げるような気持ちと、備忘録として書いておこうっていう思いがあったはずです。
φ★である以上、するべきはニュースを拾ってきて板に立てることだし、ここで書くよりもスレに書くべきなんじゃないか。そんな風にいろんなことを考えたニュースだったなあ、と今では思ってます。

★ No.38 西の魔女と東亜+のソース第一主義は死んだらしい。(08.06.16)
★ No.41 踊らされる阿呆は単なる阿呆。(08.06.19)

このへん見ると、自分でも己の無力さにかなりカリカリきてる感じがしますね。ネットの世界っていうのはやっぱり深くて広いっす。むしろ、それを踏まえた上で自分の力量にあった行動をしないといけないんだよなあ。むずかしす。

★ No.46 「九龍皇帝」のスレの敗因について本気出して考えてみた。(08.07.06)
なんかこのへんからタイトルに遊び心を加えたい衝動が抑えられなくなってきている予感。

★ No.50 Break the Record Successor馬英九は何処へ行ったの?(08.07.13)
ニコニコ動画の音楽とニュースの内容を絡めようとしたのはこれが最初だったのか。

★ No.58 ベルトもサスペンダーも忘れる人ですが。(08.07.30)
★ No.59 海の向こうの言の葉を聴け。(08.08.04)

台湾をはじめとする中国語圏のニュースを訳して立てるということについて、もしかしたらφ★になってから初めてちゃんと考えたかもしれないですね。「海の向こうの言の葉を聴け」というのは、決してmixiやブログに限った話ではなく、普段のニュースについても同じこと。マイナスの視点で言えば「わかったふりして情報に踊らされるのは恥ずかしいこと」っていう話だし、プラスの視点で言えば「そういう人や媒体の言葉を拾わずに満足していいの?」っていうことだと思います。
そして、φ★である以上「それはなんのためのφ★なのか」ということを厳かに考えないといけないんだろうね。そのことは、この後の
★ No.63 チャイ語ソースからスレを立てるやり方。(08.08.12)
につながります。

★ No.65 UN加盟の応援を彼は必要としないのか?(08.08.18)
その後の台湾の外交面における連戦連敗を見ていると笑うに笑えないんですが、タイトルが比較的きれいに収まって、しかも話の最後でもう一回元のタイトルに戻ったので、個人的にちょっと嬉しくなった記憶のある記事でした。

★ No.72 なぜかコピペができない。(08.09.05)
おいらが気になった映画の話から、最近の台湾映画の話、NHKにほんこーんが出ること、台湾の外交問題、馬英九のヘタレっぷりとごちゃ混ぜの話題が(おいらの中では)無理なくつながって、最後に「それは漏れにもわからないー♪」とタイトルネタで締めることができたと思います。このスタイルで書いた記事の中ではいちばん満足したものかもしれないね。
ただ、やっぱりアクセスの多い記事を見ているとこういうごった煮のものはやめたほうがよさそうだね。まさに政音分離ってやつ。台湾政界や日台関係、両岸関係を扱うならそれに絞って書くほうが、ニコニコ動画の話はニコニコ動画の話に限ったほうがいいのかな。
でも、やっぱり遊んじゃうんだよね。

★ No.73 ほんこーん小夜曲。(08.09.06)
で、いちばん遊んでいるのがきっとこれ。記事のタイトルについて、
> お疲れ様でした。の想いを込めてポッと浮かんできたこのタイトル。
> いつものようにタイトルだけ先に考えてから中身を書いてます。さーせん。
> セレナーデの本来の意味でいけばほんこーんに贈る小夜曲を奏でるべきなんだけど、おいらには無理っす。
> こんな詰め込みすぎの不協和音が限界です。
って書いてますが、この後に由来で書いている「機動警察パトレイバー」の「香港小夜曲」やグレン・ミラーの「ムーンライト・セレナーデ」以外にも小夜曲(セレナーデ)が5曲紛れ込んでいます。誰からもコメントが無かったけど、気がついている人はどのくらいいたのかな。それにしても、5曲も入れたらそりゃ不協和音にもなっちゃうよね。ごめんなさい。
本当はこういうのをすると、あたかも言葉遊びが先行しているような印象を与えちゃうからやめるべきなんだよね。でも、確かに借りてきた言葉はあるけども、書きたいことに偽りがないことが伝わればいいなあ。あー、だから無駄に長くなるのかおいらのブログって。

★ No.78 名門を崩すことなかれ。(08.09.24)
ブログの性格上、なかなか取り上げない日本の政界の話だけど、なんとかして取り上げたいと思ってるんですよね。特においらの場合、東亜+では向こうの国でのニュースや日本のメディアが書いた向こうのニュース、あるいは日本のメディアが書いた日本と向こうの国のニュースくらいで手一杯になっちゃうから、「向こうの国が日本をどう見ているのか」っていうところまで手が追いつきません。
「いやいや、日本がアジアの中心だから」なんて考えている人はそれでもいいんだろうけど、実際はそうもいかないしね。韓国メディアは日本語版が充実していて、「韓国メディアが日本をどう見ているか」っていうのがすごくよく入ってくるんだけど、中国語圏はなかなかそこまでいっていないのが歯がゆいなあ。え?中国国民党の日本語版サイトのニュースがあるじゃないかって?またまたご冗談を。

★ No.80 「letter song」を力ずくで中国語に翻訳しようとした結果がこれだよ。(08.09.26)
★ No.81 台湾からすごいたくさんの訪問があって狼狽したけど飽きた寝る。(08.09.27)

「なんか中国語に訳そうとしたら、先にもっといいものができちゃってましたー。あはは」程度で書いたんだけどね。まさかその夜にとんでもないことになるとは思ってませんでした。ごめんなさい、けっこうチキンです。
しかも、その後日談に対しても台湾の方からわざわざメッセージをもらっちゃったりして、なんか本当に恵まれてるなあって思います。二晩続けて嬉しい出来事だったな。きっと、そういうのの積み重ねの5,000ヒットなんだろうね。
ちなみに「なんで亞北ネルなんですか」っていうと、中国語版wikipediaにも記述があったりしてネタとして通じるかなあっていうのと、何よりおいらが「好きなVOCALOIDは?」って聞かれたら「防火ロイドまで含めたら亞北ネル。」って答えるくらい好きだから。その設定とかもろもろに限りなくシンパシー。

★ No.82 紡ぎきれなかった言葉の世界は、誰に記してもらえばいいんだろう。(08.10.01)
今のところの最新の記事。この時さんざん愚痴ったニュースですが、翌日強引に訳して立てました。どこがどう強引だったか、っていうのは気がついた人だけ胸にしまっておいてください。
この記事も束子Pの歌に近づけた部分があって、そういう意味では「この文章は本当に言いたいことなのか、歌詞とリンクさせたいだけじゃないか」って言われちゃいそうなんだよね。本人がこんなこと言ってもあんまり説得力がないけど、書いてることはマジです。でもレトリックとして力を借りている部分があります。っていう感じです。
言葉遊びに引っ張られるわけにはいかないから、いつか使いたいなあって思っていても長らくお蔵入りになってる曲もけっこうあるんですよね。とりあえず、「ウッーウッー馬うm(ry」は永遠に使わないと思う。

【台湾】「中国批判を控えるように」など政府が国営ラジオ局・中央廣播電台に介入 理事らが抗議の集団辞任[10/01]
http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1222876485/

新しくなって1年にも満たないはずなのに、なんかいろいろ振り返ってみたら長くなっちゃいました。ごめんなさい。長すぎて要点よくわかんなくって、何より語学力も知識もイマイチなブログですが、これからもよろしくお願いします。そして何よりこれまで訪問してくださったのべ5,000人の方のご厚意に感謝でっす。
台湾の記事をぺらあっと読んでいて「あ、これはやばい」って思うニュースが時たまあります。例えその記事が藍緑の駆け引きによる飛ばし記事や作為的な誤報であったとしても、個人的にはそのアラートは大切にしたいなあ。
でも、そういう記事ってだいたい訳すのが難しかったり、それまで報じられてこなかったために前提がおいら自身に備わっていなくてやっかいな場合が大半なんですよね。でも、そこで「これは続報を待とうかな」と少しでも躊躇したら、次の日の記事では前日の記事から説明しないといけなくなってることが多い。そういう意味でもやっかい。

今日、9月30日の自由時報電子版のトップニュースは、「馬政府が中国批判を控えめにするよう要求、中央廣播電台の理事が不満」というもの。このブログでも時々ソースに使うし、何より藍緑バイアスが比較的緩く、記事の長さも手ごろなので東亜+のソースとしても重宝していたRTIこと中央廣播電台に、馬英九政権が口出しをしてきたというもの。
ご存知のようにRTIは中華民国の国家放送局でありながら、役員の任期が保障されていたりするなど政情に振り回されにくい存在でした。しかしそこに馬政権が人事的に、そして放送の内容にも介入を始めたとなれば、これは一大事です。国家の放送局という大義名分こそあれ、アジア最大出力で13言語を飛ばす電波を手にするわけですから。
ここで注意しなければならないのは、これが本当かどうかというところ。もちろん、こういう火付けともいうべき報道があったのは事実だし、それをもって東亜にスレ立てすることはできるよね。ただ、新聞局の林清修副局長が「事実無根だと述べている(そりゃ事実であったとしても「そうです」とは言わないけどさ)のもあって、ちょっと躊躇しちゃうのもある。

http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/sep/30/today-t1.htm (自由時報)
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/sep/30/today-fo2.htm (自由時報)
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/sep/30/today-fo2-2.htm (自由時報)
http://www.libertytimes.com.tw/2008/new/sep/30/today-fo2-3.htm (自由時報)

ここで「困ったなあ」なのは、確かに記事の大意は読み取れるんだけど、それを東亜にスレ立てするとなると訳しきれないんですよね。肝心なところでつっかかってにっちもさっちもいきませんでした。こういう時、手段としては「そこを中略して訳す」か「一か八かでごまかして訳す」というのが考えつく。ごめん、実はこれまでもけっこうやってます。
ところが今回の場合、そこをすっ飛ばすとどうしようもないっていう部分で足踏みしてしまったし、こともあろうにそういう場所がぽつぽつあって飛んだ先でもまたコケてしまうありさま。それにこれまでの経験上、「なんとなくごまかしてこんな感じかな」って訳したところって、必ずと言っていいほど誰かに違和感を指摘されるんだよね。それも妙味なのかもしれなけど、ぽつぽつあるとそれもやりたくないんです。

違う言語の文章を訳す場合、必ずしも1:1になんかなりっこないです。っていうか、同じ文章でも今おいらが翻訳したものと、明日になってからおいらが翻訳した文章とでは(クセとかは別にしてさ)絶対同じにならないし。ところが、1:1ではない幾千幾万もの組み合わせがあっても>>1に書かれるのは1つでしかない以上、見かけ上は原文の1に対して日本語訳の1という1:1を作らなきゃいけないんです。それが面白いんだけど、だからこそ気をつけなきゃいけないことも山ほどあるんだけどね。

おいらがそこで絶望するのは、そういう言葉の重なり合いを考えていったときに最終的に「これっ」っていうのが出せないときですね。言葉と言葉をつなぐ節が無数に破綻すれば、関節という関節が折れた人体模型のように、もはや立ってはいられません。
それはおいらの語学能力の未熟さゆえのことなんだけど、ぼんやりと掴んだと思った世界が砂のように指の間からこぼれるのは、悲しいっていうか悔しい気分になります。+系の板では>>1を作れなければ意味が無いもん。0か1か。1:0.5なんて無いから、>>1としての1が出来上がらなければその0.5は0と一緒。

今日おいらが描ききれなかったものが、既存のどのメディアでもいいから、どうか色褪せる前に取り上げてくれないかなあ。明日になったらちょっと違ったひらめきによって、おいら自身で訳せるきっかけを掴められればいいんですが、と淡くはかなく夢みながら今日のところはおやすみなさい。


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