周りに紳士淑女が多くて困ります。

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無論、悪い意味で。

唐突ですが、今日19日は現在の日米安全保障条約が締結されてから50周年にあたります。前回、10日遅れの話ででエントリを書いたと思ったらこれだもんね。本当にちゃらんぽらんだなあと我ながら思います。
さてそんな日米安保条約、単に二国間の条約という位置付けにとどまらず、東アジアおよび太平洋地域に対し大きな影響力を有していることは今さら書くほどのことじゃありません。特に台湾海峡は50年前の締結時から続く地域の火種の一つ。最近でも、2005年の2プラス2で「地域における共通の戦略目標」に数えられるなど、今なお見えない楔の役割を果たしているのです。
ということでまずは18日の中央廣播電台からざくっと全訳。

日米安全保障条約は1960年1月19日に改定され今日に至り、まもなく満50年になろうとしている。双方とも同盟関係を深化させ続けることを希望しているが、普天間基地の移設問題や鳩山内閣の中国寄りの立場もあり、はたして日米両国はこれまで通りの緊密な相互関係を維持させることができるだろうか?天主教輔仁大学日本語学部の何思慎・教授は18日、中央廣播電台の「両岸風雲会」の番組でインタビューを受けた際、日本は経済的利益のために中国大陸に歩み寄っているが、その他の面ではなおもアメリカと協力関係を強めており、これまでの立場は変わりえないと話した。
何教授は、「半世紀が経過し、日本がこれからアメリカとアジア太平洋地域の安全という面で、両国共同の安全体制を拡大し続けられるか、さらに日米同盟の精神を深めることができるか。これは我々にとって観察する価値がある。言い換えれば、鳩山内閣が誕生した後、彼らは確実に日中関係において力を注いでおり、より緊密でより良好な日中関係を築きたいと極力思っている。しかし、これは決して今後日本がアメリカから離ようとしていることを表しているとは思っていない。さらにアメリカもアジア太平洋地域において、東アジアから撤退しようとは考えていない。従って、日本と中国との関係が前進して、今後の日本が中国よりになるかどうか?という点では、日本は腹の中ではよくわかっていると思う。つまり、日中関係が日米関係に取って代わるということは間抜けな考えであり、日本の外交面や安全面における利益とは一致しないということだ」と語った。
さらに何教授は、日米中台の四者の力比べの構図における両岸関係について、鍵は北京当局にあると語る。もし中国が急成長の後に、他の国家が現に有する制度や地域の安全安定を尊重するような責任ある大国としての行動できないのならば、台湾は必然的に、同じような民主的価値を有する盟友とともに立つことを選ぶだろう、と述べた。

日米安保条約改定50周年 学者:日中関係が日米関係に代わるのは、なお難しい (中央廣播電台)


当の鳩山政権がどう考えているかはわかりませんけど、日米および両岸関係という点で、この条約の重要性は台湾においてもそれ相応に認知されているということ。実は日本から台湾に対してもこのへんはけっこう釘を刺していて、例えば今月前半に池田維・元交流協会代表が台湾を訪れた際も、

池田代表は日本とアメリカの日米安保条約について、「日米安保条約は日本の安全を保障するものではなく、東アジア地域全体の安全を守るものだ。馬総統はこのことについて充分に認識し、日米安保条約の重要性を理解しているだろう」とも語った。
日本では新政権が誕生して以来、アメリカとの関係において以前と比べいくらかの違いが生じている。現在のところ異なる点があるようではあるが、進展も見られる。池田代表はこれについて「日米の同盟関係の基本的な点では、わずかな変化もない」と話した。

池田維・元交流協会代表:台湾の新世代に日本を理解してもらうことが非常に重要だ (自由時報)


と答えています。ところが、馬英九がそのことを理解しているかどうかというと結構怪しいところで、これ幸いにと両岸関係をいろいろ進めているように見えて仕方ありません。例えば今月4日、大野功統・元防衛庁長官と会談した際には、

馬総統は、「台湾と大陸との関係が改善し、両岸の緊張状態が緩和することは、日本の安全にとってもプラスであり、また台湾とアメリカ、日本との高いレベルでの相互関係を増進するものだ」と語り、今後も日米安保条約の下で、台湾と日本の双方がより密接な協力関係を築くことを希望した。

馬英九総統、台湾に向いているロケット弾の撤去を対岸に求める (中央通訊社)


と言っているように、どうも便利な道具として見られているんじゃないかなあ、なんて勘ぐってしまったり。それもまた国としての強さなのかもしれないですけれど。そういう点では、一昨年までの陳水扁政権時とは違った釘なのかもしれません。

当然のことながら、やれ日米中台だって言ったって、日米安保条約による影響力は実態を伴わないと絵に描いた餅です。となると、ここで懸念されるのが、上の何教授の話にもちょろっと出ていた普天間基地の移設問題です。「え、日米の基地問題だから台湾関係ねーじゃん」と思った方は、えーと、うーんと、ぐぐれ。って、おい。簡単に言うと、仮に代替施設を九州の南端まで戻って作った場合、それは台湾から見ると「600km遠ざかった」ということになるんです。
一方、年末に小沢幹事長が触れた下地島移転を考えると、今度は台湾から見て「300km寄った」ということになります。下地島から台北まではおよそ350km。その接近は有事の際の第一歩の早さにつながりますが、同時に現在の緊張感に少なからず影響を与えるもの。ということで18日の自由時報から抜粋で。

日米両国は、アメリカ軍が駐留している琉球の普天間基地の移転問題で長い間議論を重ねている。古株の国家安全局の職員は、日米両国が希望する状況の下で、米軍基地を台湾により近い下地島に移す可能性がすでに大いに高まっていると指摘する。この計画がひとたび事実となれば、米軍基地が中国に向かって300km進むことになり、日米台三方の戦略的および軍事的な安全の連携において、重大な意味を持つことになる。

職員はさらに、「一旦台湾海峡情勢に事件が起これば、台湾の東西海岸部にある軍の飛行場はみな攻撃を受ける恐れがある。下地島がもし米軍の駐日基地となれば、台湾に到達する時間は最短のものになる。相当の数の軍用機が下地島に転じれば、効果的な戦力を持つことになる」と指摘する。
軍の幹部も台湾の防衛について、「下地島と台湾との距離は約400kmで、軍用機では十数分のうちに台湾の空域に入ることができる。日米同盟の防衛ラインを前に進めたに等しく、台湾にとって大きな利点となる」と語る。さらに、「下地島移転計画が固まれば、中国に対しても大きな威嚇となる。米軍の戦闘機は20分で中国南東沿岸部に到達することができることから、米中関係は「外弛内張(外側では弛緩しているが、内側では緊張している)」のままであることがわかる。双方ともなお根本的な点で戦略上の利益の衝突があり、これらの配置や米軍が重心をアジアに転じる戦略の組み合わせを見るに、過去数年の米軍が中国の軍事的成長に対応する流れにほぼ一致する」と話す。

中国に向けて300km前進 駐日米軍が下地島に移転する可能性 (自由時報)


あたかも下地島移設が決まったかのように読んでしまったおいらですが、仮の話を積み上げた記事です。しかもソースの点でもちょっと割り引かないといけないかもしれません。でも、それだけ気にされている話だということを現政権は気に留めてほしいものです。そして忘れちゃいけないのは、台湾との距離の面での押した引いたは、中国との距離でも同じだということ。引用部分の後に書いてあるんですが、基地が南西に移れば移るほど中国は警戒します。既に年末の下地島の案が出た時に反応しているしね。近づけば波紋を投げかけることになり、遠ざかれば波は届きにくくなる。
無論地元の理解やアメリカの考えも重要だと思いますが、日米だけではなく中台を含めたそのへんの微妙なバランスをどう保つのか、表に出さなくても(というか出せなくても)そういう視点を持っていただきたいところです。わあ、偉そうな締め方だ。

★ 補記予定。

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コメント(2)

雨彦 :

まりちゃん^ω^ノシ

そうだね、日米安保は単に日米だけでなく、東アジア全体の安定に関わる事だからね(-_-;

もし日米安保体制が無くなって米軍が我が国から撤退したら、韓国も台湾も存続が危うくなるよ、そうなれば我が国の存亡そのものに関わってくる(-_-;

なのに民主党の奴等は選挙の事しか考えてない…国民や地域の安全なんか全然考えていないんだ。政治家失格だよ(>_

大多数の国民が政治が分からないのは仕方無いけど、国民の無知に付け込んで口当たりの良い事を言って、国民を騙して政権を盗るヤツが出てくるから困るよ(>_

その意味からも民主主義は見直した方が良いと私は考えているよ。

寒さが厳しいから、まりちゃんも暖かくしてね(^_^)

またね~(^o^)/

◆YAUCHInowA Author Profile Page:

> 雨彦さん。
なかなか「日米安保そのもの」まで考えるに至らず、「基地問題」しか考える機会がないというのが残念なところかもしれないですね。公共の福祉の下にどれだけ毒を飲めるか、というのは、どの政治家も、いかなる国民も真剣勝負しなきゃいけないと思います。難しいすね。

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このページは、◆YAUCHInowAが2010年1月19日 23:18に書いたブログ記事です。

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