日本でも台湾でも、VOCALOIDに光あれ。
ところが、ご当地台湾ではというと、前回の「中視の「39's Giving Day」報道について、台湾のお前らが侃々諤々。」でもごく一部を紹介したように、観客たちを揶揄するようなコメントに対して非難の声が挙がっています。中視の掲示板でも報道スタンスを問う書き込みがたくさん書かれているしね。
こうした展開に対し、「中視新聞6一下」のキャスター洪怡惠は先月24日、約3週間ぶりに自身のブログを更新し、「私のニュースで傷つけてしまい...すいませんでした!!」と謝罪のメッセージを掲載しました。おいらのこのブログでも、そのあたりをフォローしないままにしちゃダメだよね、ということで、渦中の人物のブログをざっくりと訳。例によって誤訳あったらごめん。というか勝手に訳してごめんなさい。
これまで、私は自分の手の中に剣が握られていることをはっきりとわかっていました。それは、いとも簡単になんでも切ることができ、当然、容易に人を傷つけることもできたのです! 私の仕事というのは、その剣を手にしているものなのです。この10年間、ニュースの仕事の経験を積んだことは、私のニュースを捌く速度をますます速めていきました。ニュースのペースとパッケージもどんどん熟知していきました。しかし、かえって自身のの気持ちを意識しなくなることに、だんだん慎重ではなくなっていたようです! それはあたかも労働事故がベテラン工員に最も発生しやすいように、ニュースの仕事に就く全ての人が最もしたいと思っていない「ペンの暴力」が、まさか私の掌の上で起こってしまったのでした...。
2010年5月20日、『新聞六一下』で「バーチャル歌手がライブ開催 1万人以上の"人間"が参加」というニュースを放送しました。ニュースの冒頭で、日本のとあるオタク男性がゲームのヒロインを嫁にしたことを話し、最近行われたとあるライブではバーチャル歌手がステージに立ったことを報じました。(実は、最初から最後まで、彼女がゲームのヒロインだと本当に思っていました...恥ずかしい!)そして、最後の言葉の「虚構と現実がわからなくなっている」、これが大騒動を引き起こしてしまいました。
仮に誰も反応しなかったとしても、今回のニュースの取扱いには間違いなくミスがあったと言えます。まず第一に、事前の勉強を怠り、誰かに日本語の翻訳をしてもらうこともしませんでした。強いプレッシャーの中、臨機応変に捌くことだけを考えてしまい、心の中で「名前を言わなければ、だれも気に留めないわ...」と思っていました。すると、その時の私は「どうにかなるでしょう」という気持ちで、あのニュースを読んでしまったのです。そして、あの最後の一文「区別がわからなくなっている」ですが、あれはもともと今の流行語を考えていたものでしたが、それを耳にしたファンには、きっと私がそもそも言いたかった面白さをそのように受け取ることはできなかったでしょうね。はぁ...。
日曜日(訳註:放送から3日後の23日)の深夜、Facebookのあるネット仲間からようやく今回の顛末を知りました。そもそも、私の頭の中ではもはや「とうに昔」の出来事だったので、思いもかけず多くの人を怒らせ、憤らせ、素敵な週末もネット上での集中砲火を気にかけることになってしまいました。はじめ、この「過ちを認める」ことが流行らない時代において、私の最初の反応も「私に間違いがあるの?」というのが実際のところでした。最も安全なやり方は、きっと出てくることを避けて表に出ないことでしょう。騒動が落ち着くまで......、しかし人情の点でも道理の点でも、私は良心に蓋をすることはできませんでした。
間違ってしてしまったことには、誤らねばなりません。欠けたものには埋め合わせをしなければなりません。私のミスで何人もの人を傷つけてしまいました。私が尊敬するとある先生は私に、「身体の傷は癒えていくけれども、心が受けてしまった傷が良くなるには長く長く時間がかかり、しかも、同時に大きな大きな傷痕を残すものだ。」と話してくださいました。
あぁ! どうやって話すべきかわかりませんが、強く真摯な謝罪の気持ちをお伝えできればと思います! 会社が承知する前に、オフィシャルサイトで謝罪のメッセージを投稿したところ(訳註:これ。中国語繁体字)、幸いにも主任から電話があり私のやり方に賛同してくれました。さらに外電チームがもう一度ニュースを組んでくれたことにも感謝します。バランスを取るために、公正で詳細的確に「初音ミク」とはどのようなバーチャル・シンガーなのかを紹介するものです。今回の事件によって、間違いなく「初音ミク」の影響力について、視野が大きく開けました。
本当にごめんなさい!
一日中、外の日差しはどこまでも煌いていましたが、私はずっと中視の掲示板に釘付けになり、激しい砲撃音の爆撃と凌遅を受けていました。私は試みに皆さんの立場になってみて皆さんが感じたことを推察してみました。自らが愛する人のために、命を懸けて守るべきでしょうか? 愛のために立場の対立する人を憎むべきでしょうか? 実際のところ、これらは全て私が負うべき罰であり、結局のところ、その時の私も「思い思いに」初音ミクのライブを解釈していたのでした! 神のみぞ知るところではありますが、みなさんがそれぞれ書かれた全てのメッセージは、何度も何度も読み返しました! 勇気を奮い立たせますが、まず八つ裂きの心の準備があり、ようやく今朝方謝罪の文章を投稿できました。しかし、それらのたいへん「誠実かつ率直な」意見はやはり人に傷つけられやすいものです! もう一度回答したいとは思っていませんが、私はあらゆる非難を受け入れます。結局、これは私がみなさんに押し付けてしまったことでしょう? はっきりと言い換えると、しかし言葉の刺し傷は良くなるのに長い時間を要するのです!
私が感謝していることは、皆さんのおかげで、社会におけるこうしたグループの人々を知ることができたことです。また、試みに皆さんの気持ちを理解しようとし始めました。また、もう一つ感謝していることは、皆さんのおかげで、ニュースの慎重さと責任を負うべき姿勢をもう一度取り戻すことができたことです。さらに感謝していることは、皆さんのおかげで「初音ミク」と彼女の背後にある凝縮された対価とこだわりを知ることができたことです。
過ちを犯してしまった私は、「すいませんでした」としか言えません。それが受け入れられるかどうか? また許してもらえるかどうか? については、私の力の及ぶ範囲をとうに超えてしまっています! 最後に、私は一つの願いを抱いています。今回のニュースによって「心模様」を引き裂かれた全ての人にとって、その心中の傷が速やかに癒えますように! 一日は24時間しかありません。それでも、みなさんがそれぞれ持っていた楽しみや喜びを早く取り戻せますように...。
私のニュースで傷つけてしまい...すいませんでした!! (新聞6一下.気軽にニュース散歩)
思いのほか丁寧に謝っていて、こちらが驚いたくらい。ブログの当該エントリを見ると、このエントリだけで1万人以上が閲覧しているらしく、コメントも500件近くあります。ありゃー、この前のエントリと比べると両方とも2桁くらい違うよ。コメント欄は、この文章が出てもなおキャスターを非難するものや、初音ミクに関するリンクを貼って教えるレス、謝罪を受けて擁護するレスなど三者三様といった感じ。いや、中視の掲示板とかまで見てみると、やっぱり非難の色が濃いかな。いずれにしても、日本で言う「炎上」であることは間違いないね。っていうか、なんでこのブログの2レス目でおいらの「台湾・中視が伝えた「39's Giving Day」のニュースにちょっと困惑した件。」のURLだけぽーんと貼ってあるんすか! 誰ですか!
ブログにもあるとおり、キャスターは初音ミクを知らなかったようで、例の「ゲームキャラと結婚」のくだりも、初音ミクをゲームキャラだと勘違いしていたため起きたようですね。このブログの文章をそのまんま受け取ると。もっとも、「39's Giving Day」もSEGAのProject DIVAの絡みのものだから、遠まわしで合ってるとも言えるのかな。おいらの中では、他国の出来事というのも若干割り引いて「まあ仕方ないかな」という感じがしているんですが、えーと、ダメですか。
それと、台湾ではいわゆるACG(Anime, Comic, Game)という言葉があって、まあそこがオタクの分野みたいなイメージがありますけど、厳密に言えばVOCALOIDというかDTMってこの分類じゃないよね。VOCALOIDがDTMとして、というか音楽として受け入れられるか、という点でACGと同じ扱いを受けてしまうというのは確かに危惧を抱くけれど、それって実は日本でも大して変わらなかったりするわけで。折りしも5月31日付けのオリコンCDアルバムチャートで『EXIT TUNES PRESENTS Vocalogenesis』が週間1位に輝いていますけど、日本では万人から音楽として認められているかというと「リア充? なにそれ? おいしいの?」でも書いたけど、どうかなあ。悩ましいというか難しいところですね。
だから、今回の中視の件は、下手をすると日本のアナウンサーでも同じ失敗をすると思うんだ。「はぁ? 初音ミク?」ってなる人はまだいると思うよ。だからといって今回の報道が免責されるわけじゃないけど、なかなかこの文化を一般化させるのって難しいなって感じたのと、台湾という異国の地において視聴者からこれだけの反響とそれに対するメディア側の反応があったというのは、日本ももうちょっと興味を抱いていいと思う。
さて、これを受けて、ではないと思うけれど、24日の中視は日本のオリコンチャートで上に書いた『EXIT TUNES PRESENTS Vocalogenesis』が好調であると報じています。まだ週間チャートは発表になっていない時点ですが、デイリーチャートで発売日から1位を重ねていたのでそれを踏まえたもの、と言えるかな。むしろ、どちらかと言えば洪アナウンサーのブログにもあったように、取材陣が「もう一度ニュースを組んだ」という訂正報道の色合いが濃そうだね。
いつの日か、台湾でも「そういえばVOCALOIDがメジャーになりつつあった初期の頃、こんなことがあったね」「創成期は仕方ないね」となればいいんですが。
私たちのこの番組でも以前紹介した日本のバーチャル女性シンガーについてです。彼女は今とても人気で、初音と呼ばれています。とても人気のある日本のアイドルです。
これが初音です。音楽ソフトウェアを通じて生み出されたバーチャルの女性シンガーです。
初音のキャラ設定は、年齢が16歳、身長158cmで体重は42kgです。
バーチャルのキャラクターですが、彼女の音楽での実績を軽視することはできません。日本で最も人気のある音楽ソフトウェアの一つであるだけではなく、彼女はCDも出しています。そのCDは2万枚を売り上げ、オリコンチャートで2位に入りました(訳註:原文まま。23日付オリコンアルバムデイリーチャートで2位なのでこのためか)。
初音は人間なら歌うことのできない曲も歌えてしまいます。1秒間に12音節の歌詞も息継ぎがいりません。初音の驚くべき歌声は、なんと専門のソフトウェアを通し人間の肉声を録音し、合成してできたものです。パソコンで音程と歌詞を入力さえすれば、音を出すことができます。
これによって、多くの音楽ファンが自由に作った曲を発表することができるようになりました。初音の人気が出たことにより、より多くの人が電子音楽の制作プロセスを知り、21世紀の新しい音楽タイプの可能性を切り開いたのです。初音ミク 初のオリコン入りバーチャル・シンガー (中国電視・中視新聞6一下)
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>彼女の背後にある凝縮された支払い
ってどういう意味ですか?
> 名無しさん。
支払い→対価と修正したんですが、やっぱりわかりにくいですよね…。
実は原文がそのままなので意味は推測するしかないのですが、
「初音ミクが、単なる萌え商品として消費されるのではなく、ソフトとして二次的に生産されている」
みたいなところかなあと勝手に思っています。違うかもしれませんけど…。
ああ、
>她背後所凝聚的付出與執著
これですね。
ここの「付出」は「努力」のことですよ。
つまり背後はたくさんのPが居て頑張ってるのことw