ところで、君は「はやぶさ」を見たか?
今日14日の深夜、ワールドカップの日本対カメルーンがあるわけなんですが、どちらかの日程が丸一日ずれていたら、おいらはどちらの結果により多くの期待と望みをかけただろうね。と、いじわるしてみたり。もっとも、「はやぶさ」にしてもサッカーにしても、こうした物事に必要なのは経過と結果の積み重ねであって、外部の人間の干渉と感傷は野暮というもの。
さて、いつも以上に駆け足な導入ですが、香港と台湾の報道から「はやぶさ」関係の記事でも。大気圏再突入が13日深夜の話なので、もしかするとカプセルが回収されてから15日以降に詳報が出るかもしれません。っていうか、中国語圏だと「隼號」だったり「隼鳥號」だったりするので探すのがめんどいでっす。まずはカラーの図入りで思いのほか詳細に伝えた香港の明報から。ロイター・AFP電でっす。
日本の宇宙探査機「はやぶさ」が7年、50億キロ(太陽から冥王星までの距離に相当する)という旅路の宇宙飛行を終え、13日夜、地球に戻ってきた。オーストラリア南部の砂漠地帯に着陸し、月以外の天体に到達した後地球に再び戻ってきた初の宇宙船となった。科学者らは、「はやぶさ」が地球から3億キロ離れた小惑星「イトカワ」(小惑星番号:25143)から微小の塵を採取することに成功して、太陽系形成の謎を解き明かす手助けになることを期待している。
「はやぶさ」の探査機本体と帰還カプセルは香港時間の13日18時頃に分離し、地球の大気圏に再突入する準備を行った。帰還カプセルは、鍋のような形をした密封容器で、約3cmの炭素繊維強化プラスチックで覆われており、これによって再び地球に帰ってきた際の大気圏での摩擦によって発生した熱に耐え、「はやぶさ」が採取した可能性のある「イトカワ」の岩石あるいは微小な塵を上手に地球に持って帰ることを確かなものにしている。帰還カプセルが大気圏に突入した際、その速度は毎秒12kmに達し、シャトルの毎秒8kmをも上回っていた。帰還カプセルが急激に圧縮した空気の温度は摂氏1万度を超え、太陽の表面温度の5,500度のほぼ倍近くにまでなり、帰還カプセルの表面温度も3,000度に達した。帰還カプセルは落下してくる途中でプラスチックの表面が溶け、断熱カバーは約10km上空で剥がれ落ちた。帰還カプセルは落下傘を開いて減速し、最終的に香港時間の13日22時に南オーストラリアのウーメラの砂漠地帯に降下した。
日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)は60人の回収隊を派遣し、4つの地点から帰還カプセルの出す電磁波を探査し、降下位置の分析を行うと共に、ヘリコプターを出動させて帰還カプセルの回収を行った。オーストラリア軍も捜索に協力している。帰還カプセルが着陸したウーメラは、オーストラリアの4万年以上の歴史を有する重要な原住民の遺跡であることから、帰還カプセルが落下する際にこれらの遺跡を破壊しないように原住民らも捜索を行った。同じように大気圏に突入していた探査機本体は、完全燃焼してしまっている。アメリカ航空宇宙局はこの「人工隕石」の光度を「地球にもっとも接近した金星の数倍の明るさがあった」と形容した。科学者らは帰還カプセルを捜索をし、ウーメラの軍事立ち入り禁止区域で初歩的な検査を行った後、帰還カプセルを日本に空輸、小惑星の欠片が入っていたかどうか実験室の中で開けて検査することにしている。仮に任務が成功していれば、人類の歴史上、月以外の天体から採集して持ち帰った初の宇宙の星屑ということになる。「はやぶさ」は2005年に2度、「イトカワ」で岩石標本の採集を試みたが、技術的な故障により成功することができなかった。しかし科学者たちは、小惑星の中心が引き寄せる力が極めて小さいことから、「はやぶさ」が2回の降下を果たした際に微小な塵が巻き上がって採集容器に吸い込まれ、容器内には数グラムにも満たない微小な塵が含まれているかもしれないと信じている。彼らは、これらの塵は取るに足りない量ではあるけれども、詳細な分析を行うことにより 小惑星の研究を飛躍的に進歩させ、太陽系形成の謎を解き明かすこともできるのではないかと考えている。このほか、「はやぶさ」の技術は、将来より先進的な宇宙船を設計する助けになり、未来の有人小惑星探索への道筋を示すことになることが期待されている。
続いて、「はやぶさ」を「宇宙の不死鳥」と形容した台湾の自由時報。
日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ」(HAYABUSA)が、7年という長期間、総距離は約50億kmという宇宙の旅を経て、13日夜に返ってきた。「はやぶさ」の本体は地球の大気圏を通過する際に、高温の中で火球となった。「はやぶさ」は厳しい困難に打ち克ち、貴重な小惑星の物質標本を持ち帰り、最後は「壮絶な最期」という悲壮な結末を迎え、日本に大きな反響を巻き起こした。
日本の国民は「はやぶさ」に対し、「人々に勇気を与えた」「日本人が失って久しい美徳を再現した」と大いに称えられている。ネットユーザたちはネット上で、様々な「はやぶさ」を擬人化した自作動画を発表している。また各地では「はやぶさ」の帰還のために祝賀行事が行われた。この「史上もっとも日本人に敬愛された宇宙探査機」と呼ばれる「はやぶさ」は、日本人にとってあたかも単なる「機械」を越えたキャラクターであったと言え、人格を持った特別な個体になっていっている。
JAXAは東京にある情報センターやネットの「はやぶさ」専用サイトにおいて、国民からの感謝と祝福のメッセージを毎日受け取っている。その中には、「みんなが君のことを待っています。カプセルに何も入っていなくても、戻ってきてくれただけで金メダル100個です」というものもある。また、以前JAXAの研究員が「はやぶさ」のために制作した擬人化動画「はやぶさ君の冒険日誌」もJAXAのサイト上で公開されている。この動画では、「はやぶさ」が打ち上げられてから直面した各種の困難と挑戦を詳細に記録している。例えば、4基のエンジンのうち3基が故障したことや、3基の姿勢制御装置(リアクションホイール)のうち2台が故障したこと、このほか一度は7週間にわたって交信が絶たれ、日本の科学者たちがほぼ絶望しかけた時に奇跡のように姿を現したことなどが挙げられている。この動画がアップされると大きな人気を呼び、今回の「はやぶさ」ブームを間接的に加速させた。現在、日本の動画共有サイトには「はやぶさ」のエピソードを描いた擬人化自作動画が数え切れないほど存在し、さらには「はやぶさ」ファンが楽曲を作るために、自分で演奏したり自分で歌ったり、あるいは集団で合唱するなどして、「はやぶさ」に対する熱愛と崇敬を表現した。
「はやぶさ」の7年間の旅路を記録したデジタル記録フィルム「HAYABUSA BACK TO THE EARTH」は、日本の全国16ヶ所の天文台で上映されているところで、DVDも11日に発売されて以来既に2,000枚以上が売れている。このほか、福井県福井市の老舗酒造メーカーでが「はやぶさ迎え酒」を発売してこれも評判を呼んでいる。この業者は、「はやぶさ」は日本の科学技術立国の精神を体現していると話しており、特に40,50代の男性の共感を呼んでいるという。
京都大学の木下冨雄・教授は、「日本人は工場の生産ラインの機械にあだ名をつけて仲間意識を抱くという独特の民族性を持つ。それ加え、度重なる苦労を乗り越え最後は燃え尽きる『はやぶさ』の姿が、不景気の中でも努力して前に進もうとする日本人の琴線に触れたのではないか」と分析している。宇宙の不死鳥、日本を風靡す (自由時報)
っておい、これ12日の産経新聞「迷子-満身創痍-最後は燃え尽き... けなげ「はやぶさ君」に共感広がる」のほぼ全訳じゃないですか! なんか一言書いておいてくださいよ。なんで日本語→中国語→日本語というエキサイト翻訳遊びみたいなことやってんすか。しかし最後の木下教授のコメントで気がついたおいらは時すでにお寿司という罠。
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