台北の夜、誰が恋をする?
「すげえ――正直、言葉にならない」
「語彙が足りないのね」
感動に水を差す毒舌だった。
しかし――その程度で。
彼女の吐く毒ですら、この空の下ではその程度で。
「あれがデネブ。アルタイル。ベガ。有名な、夏の大三角――ね。そこから横にすーっと逸れて、あの辺りがへびつかい座よ。だからへび座は、あの辺りに並んでいる星になるわね」
戦場ヶ原が、夜空を指をさして、滔々と説明する。西尾維新「つばさキャット」『化物語』下,2006,p237
を、実際に七夕にやろうとしたら相手がいなかった皆さんと、相手がいなかったけど一人でやってしまった皆さん、こんばんは。
日本ではもっぱら新暦の7月7日を「七夕」と呼んでいますが、中華圏や東アジアでは農暦の7月7日に行う事が多いようです。もっとも、日本だって「七夕まつり」のようなものは8月に行う地域の方が多かったりしますけど。
行事の意味合いも各国で若干異なっていて、ことに台湾では「情人節」とも呼ばれ、日本で言うところの「バレンタインデー」みたいな日になっています。天空も地上もリア充のための日という、なんという逃げ場のなさ。
今年の農暦の七夕は8月6日。台北市大同区の大稻埕では、淡水河沿いを会場に、花火とステージイベントを中心とした「2011年臺北大稻埕煙火節」が開催されます。
が、これと時を同じくして、会場から数百メートルしか離れていない台北地下街でとんでもないイベントが行われるようです。まずは、20日の巴哈姆特の記事から抜粋して訳。
8月6日の大稻埕花火大会に合わせて、台北地下街では同日、日本っぽさ満載のイベント「第1回 夏花火浴衣まつり」を開催する。イベント当日は、地下街にたくさんの日本風のセットや販売ブースが並び、日本のお祭りのような気分を味わう事ができるだろう。
これだけ読むと、「んーと、日本の夏祭りのような感じで地下街に露店なんかが並ぶのかな?」と思うのですが、上の元記事のタイトルで既にお分かりの通り、ここからあらぬ方向に走り始めます。続けて巴哈姆特から。
第1回の浴衣まつりでは、台北市政府が主催する大稻埕花火大会と連携する。李天禄(訳註:布袋劇の名人と考えてもらえれば)の遺作である布袋劇『巧遇姻縁(訳註:仮訳として『偶然の出会い』とかかなあ)』を題材として、また国内の著名なイラストレーターである櫻野露とのコラボにより、イメージキャラクターとストーリーを創作した。アニメの特徴である「萌え要素」と結びつく事により、故事の登場人物がアニメキャラ化され、今回の『七夕の恋』という日本風イベントのテーマが生まれた。
日中文化の融合と港沿いの各国の商社による文化的な洗礼を受け、かつての大稻埕はあたかも世界への玄関口のようだった。各国の商社は文化と知識を大量に台湾へ持ち込み、その果てしない文化の背景の力は、台湾の新世代のクリエイターにとって滅多に見た事のないものだった。主催者は、李天禄の作品が、斬新なスタイルによって、日本の大正時代のそうしたロマンの背景と雰囲気に台湾が負けない事を示せると考えている。夕暮れの大稻埕を歩いていると、時折耳元に賑やかなお祭りの音楽が聞こえ、道の両側には日本式に彩られた露店が並ぶ。通りを行く観光客たちは爽やかな浴衣を身に纏い、お喋りをしている。しばらくすると、川沿いには一輪の煌めく花火が打ち上げられ、大稻埕の夜空を華やかに染めた。まるで、足を進めるにつれて、日本の風情が色濃い台北の旧時代に入り込んでしまったかのようだ。
没落した南北貨の商人の娘、潘玉枝と、新興の茶葉商人の子、蕭金俊。ハンサムな青年と魅力的な少女は、1945年の日本と当地の文化の交差点、大稻埕で知り合い、恋に落ちた。60数年の歳月がたった今日、当時の景色は既に失われてしまっていても、同じ場所ではなおもたくさんの美しいエピソードが詰まっている。伝統的なお祭りの日本式の露店(たい焼き、ヨーヨー釣り、綿菓子)のほか、一般市民が浴衣を着てイベントを盛り上げられるよう、地下街のイベント本部では浴衣の販売も行うという。当日の台北地下街では、合計で770元以上の買い物をすれば、浴衣の体験ができる催しもあり、専門のスタッフが着付けも手伝ってくれる。同時に、当日は農暦の七夕にあたることから、イベント本部では、恋人や夫婦の楽しいデートのための企画も行うという。
第1回七夕の恋「夏花火浴衣まつり」のメインイベントは8月6日の土曜日、13時から21時まで台北地下街で開催される。興味のある人は、オフィシャルサイトから最新の情報をチェック。伝統芸能と萌え系アニメが融合 第1回「夏花火浴衣まつり」の情報がオープン (巴哈姆特/強調は引用者)
つまり、どういう事かというと、
が、
になって、さらに
と、なるわけ。
ぱないの!
オフィシャルサイトはまだ全てのコンテンツが出来上がっていませんが、逆にそれによって「力の入れ方の間違い具合」が露わに。
ちなみに、キャラクタを描いた櫻野露さん、どこかで名前を見た事があるような、と思っていたら、
【海外】国産ドライパイナップルのラベルに二次元キャラ「鳳梨娘」、デパ地下に進出 台湾
http://toki.2ch.net/test/read.cgi/moeplus/1298989189/
あなたか。
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