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        <title>やうちさん、ニュースだよ！</title>
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        <language>ja</language>
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            <title>巴哈姆特の『ニャル子さん』レビュー記事に這いよる混沌。</title>
            <description><![CDATA[早いもので4月ももう終わろうとしています。ゴールデンウィーク？　なにそれ？　おいしいの？
<br />このところ更新頻度が異様にペースダウンしているこのブログですが、書きたいニュースが流れてきてはそのまま去っていき、浮かんでは形になる前に腐っていくような日々なのです。いや、月々なのです。さすがに月も後半になってくると「う。もう15日かあ。先月のネタはさすがに捨てちゃっていいかな」と思うようになって、頭の中身というか背中の荷物をリセットするようなことがあります。稀によくあります。昨年は12回ありました。
<br />とは言いつつも、4月期のアニメのお話はやっぱり4月のうちにしておきたいのが人情です。いや、だから、アニメのブログじゃねえって言ってんだろうがっ！
<br /><br />一部の界隈で病的に流行っているのが『這いよれ！　ニャル子さん』ですね。逢空万太が原作のライトノベルをアニメ化したもので（複雑なメディアミックスだけどそれはさておき）、今月からテレビ東京などで放送されています。この作品、ブログ「<a href="http://blog.livedoor.jp/kashikou/" target="_blank">「日中文化交流」と書いてオタ活動と読む</a>」の記事「<a href="http://blog.livedoor.jp/kashikou/archives/51876530.html" target="_blank">ニャル子さん、中国オタクに潜行する</a>」によれば、中国では動画サイト「土豆網」で配信されており、かなり好評を博しているようです。
<br />一方台湾では、というと、原作が中国よりも早くから翻訳されていることもあり（中国は2012年4月から刊行、既刊2巻。台湾と香港は2010年7月から刊行、既刊7巻）、これもまた期待が高そうです。へえ。台湾と香港は尖端出版だったんですね。中国での題名が忠実に訳そうとしているのに対し、尖端が『襲來！　美少女邪神』とアレンジしているのも面白いです。
<br /><br />ところで、台湾の人たちはあれだけのネタを理解できるんでしょうか。ちょっと不安になります。台湾での『ニャル子さん』への反応はどんなものか、23日の巴哈姆特がテンション高めのレビュー記事を書いていたのでまずはそちらを抜粋して訳。
<br />
<blockquote>
<p>月の光もない、風の強い夜、一人の男の子が道を歩いていると、突然モンスターに襲われた。そんな彼の窮地を救ったのは、なんとミステリアスな美少女、しかも邪神だった！　この春、超ハイテンションで混乱必至の爆笑作品、君はこの作品を見ながらお茶を噴く準備ができているか？
<br />『這いよれ！　ニャル子さん』は、小説家・逢空万太の書いた『夢見るままに待ちいたり』を改題し、イラストレーター・狐印との合作で生まれたライトノベルだ。クトゥルフ神話の逸話を元ネタにし、異常な日常生活を描いた爆笑ストーリーだ。
<br />ある晩、ごくごく普通の男子高校生・八坂真尋（CV：喜多村英梨）が怪物の襲撃を受け、「ニャルラトホテプ（CV：阿澄佳奈）」と名乗るミステリアスな美少女に助けられる―――。</p>
<p>（略）<b>『這いよれ！　ニャル子さん』の中では、大量のアニメに関するネタ、そして様々な生活のネタがふんだんに盛り込まれている。例えば、始まってからほどなく流れた「ぎゃぷらんっ！？」の叫び声は、『機動戦士Zガンダム』に登場する可変モビルスーツの名前であったりするなどだ。作品の中では、台詞や登場人物たちのポーズにもたびたび仮面ライダーシリーズに由来するネタが出てくる。第1回の放送だけでも、少なく見積もっても10回以上はリスペクトした場面があった。</b></p>
<p>この作品の設定や方向性は、ここ最近の中では決して珍しいものではない。ニャル子のような女性キャラが、男性向け美少女ゲームの重度な愛好者という設定も、稀少とは言えない。過去に人気となった『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』や『僕は友達が少ない』などにも似たような設定の女性キャラクターはいる。しかし、『這いよれ！　ニャル子さん』は、地球にやってきた異星人という設定だが、オタの度合いは大きな差などない。
<br />（略）<b>アニメの本編はとてもテンポがよく、キャラクターの表情や動きも極めて豊かだ。全体的になんの違和感もない。アニメそのものの表現は、おそらく原作の読者を失望させることはないだろう。また、毎回潜んでいる数多くのネタの存在も、この作品を観たいと思わせる最大の原動力だと言うことができよう。</b>
</p>
<p class="cite"><a href="http://gnn.gamer.com.tw/6/64856.html" target="_blank">【レビュー】『這いよれ！　ニャル子さん』　超ハイテンション爆笑アニメが登場</a>　（巴哈姆特／強調は引用者）</p>
</blockquote>
なるほど。やはり台湾でも、ネタの濃さがかえってコアな層の関心を集めている、という見方のようです。ときにこの記事、実は掲載からわずか12時間で300件ものコメントがついているのです。すげえ！　どんだけリアクションがついているんですか！
<br />というわけでコメント欄の一部を抜粋して訳。
<br />
<blockquote>
<p>
1 名前：名状しがたい名無しのようなもの＠台湾 投稿日：04-23 14:56:56
<br />　　(」・ω・)」うー！(／・ω・)／にゃー！</p>
<p>
2 名前：名状しがたい名無しのようなもの＠台湾 投稿日：04-23 14:58:39
<br />　　(」・ω・)」うー！(／・ω・)／にゃー！</p>
<p>
3 名前：名状しがたい名無しのようなもの＠台湾 投稿日：04-23 14:59:39
<br />　　(」・ω・)」うー！(／・ω・)／にゃー！</p>
<p>
4 名前：名状しがたい名無しのようなもの＠台湾 投稿日：04-23 15:00:39
<br />　　(」・ω・)」うー！(／・ω・)／にゃー！</p>
<p>
5 名前：名状しがたい名無しのようなもの＠台湾 投稿日：04-23 15:00:57
<br />　　(」・ω・)」うー！(／・ω・)／にゃー！</p>
<p>
6 名前：名状しがたい名無しのようなもの＠台湾 投稿日：04-23 15:09:08
<br />　　(」・ω・)」うー！(／・ω・)／にゃー！</p>
<p>
7 名前：名状しがたい名無しのようなもの＠台湾 投稿日：04-23 15:09:34
<br />　　(」・ω・)」うー！(／・ω・)／にゃー！</p>
<p>
8 名前：名状しがたい名無しのようなもの＠台湾 投稿日：04-23 15:10:50
<br />　　(」・ω・)」うー！(／・ω・)／にゃー！</p>
<p>
9 名前：名状しがたい名無しのようなもの＠台湾 投稿日：04-23 15:11:13
<br />　　(」・ω・)」うー！(／・ω・)／にゃー！</p>
<p>
10 名前：名状しがたい名無しのようなもの＠台湾 投稿日：04-23 15:12:01
<br />　　(」・ω・)」うー！(／・ω・)／にゃー！</p>
<p class="cite"><a href="http://gnn.gamer.com.tw/6/64856.html" target="_blank">【レビュー】『這いよれ！　ニャル子さん』　超ハイテンション爆笑アニメが登場</a>　（巴哈姆特）</p>
</blockquote>
これがやりたかっただけだろ？　はい。
<br />なお、信じてくれない方も多そうなので記念にキャプ。なんというカオス。
<br /><br /><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a href="http://www.yauchi.net/assets_c/2012/04/yaguyagu165-471.html" onclick="window.open('http://www.yauchi.net/assets_c/2012/04/yaguyagu165-471.html','popup','width=1680,height=1050,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://www.yauchi.net/assets_c/2012/04/yaguyagu165-thumb-120x75-471.jpg" alt="yaguyagu165.jpg" class="mt-image-none" style="" height="75" width="120" /></a></span>]]></description>
            <link>http://www.yauchi.net/2012/04/000331.html</link>
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            <pubDate>Sat, 28 Apr 2012 01:15:24 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>ひかりのどけき春の日に。</title>
            <description><![CDATA[桜前線の歩みが遅いのをこれ幸いに、シーズンが終わらないうちにもう一度、桜の話題です。えっ。前回の「<a href="http://www.yauchi.net/2012/04/000329.html" target="_blank">サイタ、サイタ、サイタマ、サイタ。</a>」は桜の話じゃないだろうって？
<br /><br />えーと......、何も無かったかのように始めちゃいましょう。先々週の14日、台南で桜の植樹式がありました。まずは15日の西日本新聞から引用。
<br />
<blockquote>
<p>【台南（台湾南部）佐伯浩之】
<br />昨年の東日本大震災に対する台湾の支援に感謝しようと、日本人約380人が14日、日本統治時に大規模なかんがい用水を建設した八田與一（よいち）氏（1886―1942）の記念公園（台湾南部・台南市）に、桜の苗木約250本を植樹した＝写真。
<br />現地は熱帯地方で一般的な品種が育たない可能性があるため、日本の河津桜に台湾の寒緋（かんひ）桜を接ぎ木して、台湾で育つ品種を台南市が用意した。</p>
<p>植樹式には八田氏の故郷・石川県出身の森喜朗元首相や、式典への参加を呼び掛けた日本のスポーツ団体関係者、台湾の対日窓口・亜東関係協会の関係者らが出席。森氏が「桜の植樹を通じて、日本と台湾の絆がこれまで以上に強くなることを希望している」とあいさつ。参加者で「絆の桜」と名付けた桜を植えて、今後の交流を誓った。
<br />台湾は同震災で支援金200億円強と救援物資を日本に送った。</p>
<p class="cite"><a href="http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/297227" target="_blank">震災支援に感謝の桜　台湾・台南市で植樹</a>　（西日本新聞）</p>
</blockquote>
なるほど、気候的な理由もあるけれど、接ぎ木というのがかえって関係の深さを表しているような気がします。
<br /><br />はい。桜の話はここでおしまい。←
<br />実は取り上げたかったのは、この前々日に行われた記者会見なんです。その前に、およそ約1ヶ月前に北京で行われた胡錦濤・呉伯雄会談まで時計を巻き戻しましょう。3月22日、北京を訪れた中国国民党の呉伯雄・栄誉主席は、中国共産党の胡錦濤・総書記と会談します。両者の立場をどう扱うかが難しいのですが、ひとまずこの書き方でお茶を濁します。ここで飛び出した呉伯雄の発言が問題となったのですが、3月23日の聯合報から抜粋で訳。
<br />
<blockquote>
<p><b>国民党の呉伯雄・栄誉主席は22日、北京で中共の胡錦濤・総書記と面会し、初めて直接「一国二地区」（台湾地区と大陸地区）という概念を示した。</b>また、これは台湾が両岸関係を解決するにあたって根底となる基礎であり、両岸は国と国との関係ではなく、特殊な関係でもないと述べた。
<br />胡錦濤は、呉伯雄の提示した「一国二地区」の概念に直接の反応は示さなかったが、現在の両岸政治の実情について触れた際、「両岸はなお統一されていないが、しかし中国の領土と主権は分裂していない。大陸と台湾が、ともに一つの中国に属しているという事実は変えることができない。この事実を認め、両岸の現行規定に一致させること、それは両方できるはずだ」と述べた。（以下略）</p>
<p class="cite"><a href="http://www.udn.com/2012/3/23/NEWS/NATIONAL/NATS2/6980849.shtml" target="_blank">呉伯雄が胡錦濤と会談　「一国二地区」の概念を提示</a>　（聯合報／強調は引用者）</p>
</blockquote>
もっとも、省略した部分で呉伯雄も強調しているのですが、中華民国憲法が大中華主義的なエリアの取り方をしている以上、この論理はあながち間違ってはいない、というか今までと変わらない主張とも言えます。ただ心情的にどうなのかと言えば、少なくとも「そうは言っても『一つの中国』の『中国』は俺たちだ」みたく大陸反攻を意気込んでぶつけたようには見えないので、なんというかひどく滑稽に思えます。はい。
<br />この辺については、永山英樹さんがブログ「台湾は日本の生命線！」の「<a href="http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-1811.html" target="_blank">胡錦濤の前で「一国二地区」を求めてしまった国民党／「売国」行為に台湾国内では猛反発の声</a>」で語っていますので、参考までに。
<br /><br />このニュース、日本ではそれほど話題にならなかったように思います。まあ、東亜+には立っていましたし、いつもの調子で国民党を批判するレスが多かったのですが。
<br />　【台湾】総統府「一国、両地区」は中華民国憲法に符合[03/24]
<br />　<a href="http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1332686483/l50" target="_blank">http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1332686483/</a>
<br />　【台湾】台湾与党・国民党の名誉主席が明言「中台は1つの中国」「台湾人も中国人」―香港メディア[03/26]
<br />　<a href="http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1332762242/l50" target="_blank">http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1332762242/</a>
<br /><br />で、何がびっくりしたかって、上に書いた12日の記者会見で森・元首相にこのネタを振った記者がいたようです。13日の聯合報から抜粋して訳。
<br />
<blockquote>
<p>12日、「絆の桜」植樹活動の記者会見に出席した<b>森喜朗・元首相は、「一国二地区」について問われ、「最も重要なのは、台湾の人々が賛成できるかどうかなのではないか？」と直言した。</b></p>
<p>森喜朗は自分の挨拶が終わった後、主催者側の定型的なアナウンスを遮り、「公の記者会見ではないのだから、直接尋ねれば良い！」と呼び掛け、メディアからの質問に存分に受け答えし、その時間はおよそ50分間に及んだ。
<br /><b>唯一質問した台湾メディアは、一国二地区の概念について「日本は、あるいは森喜朗個人としては、どのような考えを持っているか？」と訊ねた。</b>森喜朗は最初ぽかんとした表情を浮かべた。中国語の「一國兩區」を日本語の漢字にどのように翻訳すればよいかわからず、袖のスタッフが説明するのに1分ほど要した。
<br />森喜朗は最初、中国と香港との「一国二制度（訳註：中国語繁体字では「一国两制」）」が成功することを日本は期待していると述べたうえで、<b>「もし『一国二地区』モデルが成功できるのなら、それも悪くはないと私は思っている」と述べた。</b>
<br /><b>しかし森氏は、鍵は両岸の人々の考え方だとも話し、特に台湾の人々が受け入れられるかどうかがだ、とも述べている。「もしこの一モデルが成功したならば、それは人々が選んだ道筋だと言うことができる」と話す。森氏はさらに、日本側は両岸が平和的な手段によって問題が解決されることを望み続けていると語っている。</b>（以下略）</p>
<p class="cite"><a href="http://www.udn.com/2012/3/23/NEWS/NATIONAL/NATS2/6980849.shtml" target="_blank">森・元首相、一国二地区について語る　鍵は台湾にあり</a>　（聯合報／強調は引用者）</p>
</blockquote>
以下略部分でもいろいろ喋っていますがそれは置いておきます。それにしても、肝心の問いに答えているような答えていないような、上手いと言えば上手い答え方だなあと。
<br />まず、日本としてのスタンスは最後の部分で書かれているとおりで一貫しています。では個人の意見としてはどうか。一国二地区を100％肯定することも全否定することも、好ましいものではありません。台湾の政界に対しても中台関係に対してもね。第三者たる日本の要人が、何も燃料を投下する必要はないからです。そういえば、折しもこの前の週には別の元首相がイランを訪問していましたっけ。さて、その上で肯定しうる条件として、両者の、特に台湾側の世論の同意を持ってきたところはなるほどと思います。いや、中国に同じ条件を付したって意味がなさそうなんですけど。
<br />台湾側がそのハードルをクリアして円満に歩めるのなら、そもそも日本が正面から反対する理由を失います（それはそれとして、日本の国益のためには行動すべし、なんて意見もあるでしょうけど）。言ってみればエクスキューズなわけですが、なるほどそれは確かに正論ではあるわけで。同時に、それだけセンシティブな問題であれば一枚噛ませるべきだと、台湾にはそれだけの土壌があるだろうという釘を一本刺したようにも見えるのですね。仮に強行し混乱が生じれば、どうなるか、と。考えすぎかな。
<br /><br />おいらは最初にこの記事をさらっと読んだ時、「もし成功できるなら、そのモデルも悪くないとも思う」が強く印象に残っていて、実は「うわぁ、森さん踏み込んだなあ」と思ってました。でも、聯合報の記事の題名にもあるとおり、鍵は台湾の島内にあるという部分を踏まえれば、ふむふむと少し考えを改めてみたり。そうしてみると、あまり横から口を出すのもどうかなあ、と我ながら反省する部分が多いですね。
<br /><br />それにしても謎なのがこの記者会見の話。ネット版しか見ていませんが、台湾の主要三紙のうちこれを取り上げたのは聯合報だけ。しかも記事では日本の記者さんもいるはずなんだけど、日本のメディアでも見たことがないです。なんかどうにもすっきりしないなあ。穏やかな四月に慌しく飛び交うのは、桜の花びらだけだといいのですが。]]></description>
            <link>http://www.yauchi.net/2012/04/000330.html</link>
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            <pubDate>Thu, 26 Apr 2012 01:26:39 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>サイタ、サイタ、サイタマ、サイタ。</title>
            <description><![CDATA[<s> 多くの人はお忘れのことと思いますが </s> ご存じのとおり、このブログはへっぽこ翻訳をメインコンテンツとするブログ......のはずです。
<br />ですので、「東北観光博」公式サイト外国語版の大量誤訳騒動についてもいろいろ思うところはあるのですが、自分自身が誤訳を大量生産しているような立場なので、どちらかと言えば明日は我が身という感じでグサグサ刺さっています。当たり前のことですが、諸外国の人に何かを伝えるというのは、それ自体がたいへんなことです。なので、Webサイトだろうと紙の文書だろうと、手間もお金もケチっちゃいけないということでしょうね。一歩間違えれば、PRするどころか恥の大量拡散になってしまうわけなので。
<br /><br />さて、今回の東北観光博とは別の話ですが、先月の末、埼玉県庁の観光課や県物産観光協会が運営する観光サイトが「埼玉県国際観光PRアニメ」というコンテンツを公開しました。まずは当該ページにある説明文から。
<br />
<blockquote>
<p><b>●　埼玉県国際観光PRアニメとは？</b></p>
<p>　「らき☆すた」、「あの花（※）」、「クレヨンしんちゃん」など、アニメやマンガの舞台モデル地に恵まれた本県では、 アニメによる観光情報発信を行っています。
<br />　平成２２年度製作のアニメ「観光大戦SAITAMA～サクヤの戦い～」では、４話で構成されたストーリーの中に、５０以上の観光資源が登場します。</p>
<p>　平成２３年度製作の本アニメ「The Four Seasons」は"国際観光PRアニメ"と銘打ち、日本人・外国人を問わず多くの皆様に楽しんでいただけるよう、季節感あふれる４つのストーリーの中に本件の観光資源を散りばめました。
<br />　また、日本語を含め、５か国語６言語で提供し、広く海外の皆様にも本県の観光をPRします。</p>
<p>※「あの花」...「あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。」の略称
</p>
<p class="cite"><a href="http://www.sainokuni-kanko.jp/?page_id=999" target="_blank">The Four Seasons</a>　（埼玉県公式観光サイト　ちょこたび埼玉）</p>
</blockquote>
ええっ。22年度からやっていたんですか。
<br /><br />このPRアニメ、台湾のACGポータルサイト、巴哈姆特がさっそくチェックして5日に記事にしています。気になるのはアニメとしてのクオリティもさることながら、「外国人向けのPRアニメ」としての評価です。「字幕おかしいだろwww」みたいな反応があったらどうしよう。ということで、さっそく記事のコメント欄から抜粋して訳―――っと思ったら、最初から戸惑う展開が。
<br />
<blockquote>
<p>
1 名前：SAIの国の名無しさん＠台湾
<br />　　これはすごい。</p>
<p>
2 名前：SAIの国の名無しさん＠台湾
<br />　　<b>一瞬、世以子かと思った......。</b></p>
<p class="cite"><a href="http://gnn.gamer.com.tw/2/64182.html" target="_blank">埼玉県国際観光イメージアニメが公開　四季ごとに名勝を楽しむ</a>　（巴哈姆特）</p>
</blockquote>
えっと？　それはいったい何のネットスラング？
<br />さんざん悩んだのですが、どうやら記事の冒頭にあった画像（今回の観光PRアニメのうち、春の『桜のおもいで』編に登場する橘祥子）が、ゲーム『コープスパーティー』に登場する篠原世以子と似ている、ということみたいです。っつか、のっけから展開がマニアックすぎんだろ！！１
<br /><br /><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a href="http://www.yauchi.net/assets_c/2012/04/yaguyagu164-468.html" onclick="window.open('http://www.yauchi.net/assets_c/2012/04/yaguyagu164-468.html','popup','width=340,height=200,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://www.yauchi.net/assets_c/2012/04/yaguyagu164-thumb-120x70-468.jpg" alt="yaguyagu164.jpg" class="mt-image-none" style="" width="120" height="70" /></a></span>
<br /><br />それでは気を取り直してコメント欄の続き。
<br />
<blockquote>
<p>
4 名前：SAIの国の名無しさん＠台湾
<br />　　これって本当に埼玉県に住んでいる人たちがアフレコしたの？
<br />　　ちっともそんな風に思わなかった。</p>
<p>
5 名前：SAIの国の名無しさん＠台湾
<br />　　4作とも短編だったけど、とっても良かった。
<br />　　声優もみんな素敵だった。</p>
<p>
6 名前：SAIの国の名無しさん＠台湾
<br />　　個人的には2つ目の4つ目がいいな。</p>
<p>
7 名前：SAIの国の名無しさん＠台湾
<br />　　最初のやつがいいね。</p>
<p>
8 名前：SAIの国の名無しさん＠台湾
<br />　　地方自治体が短編アニメを自作したことも、レベルが高い表現も、本当にすごいや。</p>
<p>
10 名前：SAIの国の名無しさん＠台湾
<br />　　1つ目と4つ目は感動した。2つ目はツッコミが面白い。3つ目は可愛かったよ～～～。</p>
<p>
12 名前：SAIの国の名無しさん＠台湾
<br />　　レベルが違うな。力の入れ方に差がありすぎる。台湾の観光業は頑張ろうぜ......。</p>
<p>
16 名前：SAIの国の名無しさん＠台湾
<br />　　私は『らき☆すた』のアニメで埼玉県のことを覚えたよ。</p>
<p>
18 名前：SAIの国の名無しさん＠台湾
<br />　　ほとんど実在の場所を描いてアニメにしたのか......。楽しんで観た後は日本に行きたくなるね。
<br />　　......単なる希望にすぎないんだけど。</p>
<p>
25 名前：SAIの国の名無しさん＠台湾
<br />　　いいね！　これが日本の頑張りだよ！
<br />　　えっ！　台湾？　えー......どれも芸能人を起用してるからなあ。</p>
<p>
29 名前：SAIの国の名無しさん＠台湾
<br />　　さすがアニメ大国は伊達じゃなかったぜ......。</p>
<p>
33 名前：SAIの国の名無しさん＠台湾
<br />　　おお......感動だ。日本はやっぱりすごいな。
<br />　　何も力を入れず値上げするどこかの小島とは違うな......。</p>
<p>
34 名前：SAIの国の名無しさん＠台湾
<br />　　こんなカッコいいプロモーション動画を見ると、
<br />　　台湾の観光局はもっと勉強して勉強して勉強するべきだと思うな！！</p>
<p>
37 名前：SAIの国の名無しさん＠台湾
<br />　　台湾は学ぶ必要があるよ。
<br />　　政治家による観光スポット紹介なんて、誰も観たいと思わないんだよ！</p>
<p>
39 名前：SAIの国の名無しさん＠台湾
<br />　　4つともスタイルが違うけど、かえっていろんな人を引き付けやすいね。
<br />　　いちばん最初のは、定番だけど観光地を紹介するやり方としては良いと思う。</p>
<p class="cite"><a href="http://gnn.gamer.com.tw/2/64182.html" target="_blank">埼玉県国際観光イメージアニメが公開　四季ごとに名勝を楽しむ</a>　（巴哈姆特）</p>
</blockquote>
......ってあれ？　なんかすごい好評だった。うーん、ちょっと古いけどF4のやっていたCMは割と好きでしたし、観光局の日本語サイトはかなり充実していると思うんだけどね。
<br />巴哈姆特のコメント欄なので、日本のアニメには割と好意的な評価が多いだろうなあとは思っていたんですが、「地方公共団体が地域PRのためにアニメを制作した」という点も、動画を観たうえでの感想も、それぞれ高評価だったのは驚きです。中文字幕に関するツッコミが無かったところをみると、大丈夫だったのかなあ（ちなみにおいらは4本とも観ていません←）。
<br />もちろん、巴哈姆特というサイトの特性は割り引かないといけませんし、これが外国人観光客の増加につながるかというと別の検証が必要だと思います。ただ少なくとも、コメント欄にあったように、伝えたい人たちにメッセージを届けるためにはそれ相応の手間をかけないとダメ（蛇足ながら、それ相応の手間にはそれ相応の対価を）、という点では、例のサイトの正反対の事例を見たような気がしてなりません。まあ、巴哈姆特の人たちだと字幕が無くたって伝わっちゃいそうな気がするんですけどね。
<br /><br />ただ、ちょこたび埼玉さん、輪を掛けて蛇足で申し訳ないのですが、『あの日見た花の名前を僕<b>たち</b>はまだ知らない。』ではなくて、『あの日見た花の名前を僕<b>達</b>はまだ知らない。』です。（どや顔で]]></description>
            <link>http://www.yauchi.net/2012/04/000329.html</link>
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            <pubDate>Wed, 18 Apr 2012 01:53:21 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>三月の夜の底から。</title>
            <description><![CDATA[前回の「<a href="http://www.yauchi.net/2012/03/000327.html" target="_blank">出た！　剣持氏が台湾で中国語版「VOCALOID 3 Editor」などに答える。</a>」でも少し触れたけど、在外被爆者訴訟の話でも。
<br /><br />もう2年くらい前のことになりますが、このブログでも「<a href="http://www.yauchi.net/2010/03/000236.html" target="_blank">希望も絶望も逃げ道だと言うのなら。</a>」「<a href="http://www.yauchi.net/2010/03/000237.html" target="_blank">運命は絶望、それとも希望。</a>」「<a href="http://www.yauchi.net/2010/03/000238.html" target="_blank">そして最後には幸せな結末を。</a>」と3回にわたって、無駄に長く書いたアレです。
<br />その時にも書いたことですが、広島と長崎での原爆被爆者に対する補償は、本来であれば国籍に関わらず認められ、また受給権取得後に国外に居住地を移しても受給権が失われるものではありません（旧原爆二法にそのような定めが無い）。しかし、昭和49年のいわゆる「402号通達」により、受給権者であっても国外から出た時点で権利を失うという運用を行ってきました。これとは別に、そもそも在外被爆者の「受給権取得」にも高いハードルがあったのですが、それをクリアしても国外に出た瞬間に補償が受けられない「ルール」が存在していました。
<br />平成19年11月1日の最高裁第一小法廷判決はこの「ルール」が誤った法律解釈に基づくものだとして、その作成、発出、継続を行った国に対し、生じた損害を国賠法に基づき補償する義務があると示しました。判決では、
<br />
<blockquote>
<p>前記事実関係等によれば，<b>原告ら</b>（引用者註：被爆者ら）<b>は，</b>被爆により，他の戦争被害とは異なる特異な健康被害を被り，被爆者健康手帳の交付や健康管理手当の支給認定の申請をしていれば，その申請は認められるべき状態にあったにもかかわらず，<b>上告人の発出した違法な402号通達が存在したため，経済面でも健康面でも負担の大きい来日をしてまで被爆者健康手帳の交付や健康管理手当の支給認定を受けようとはしなかったものであり，</b>これによって，402号通達の失権取扱いの定めが廃止されるまで<b>長期間にわたり原爆三法に基づく援護措置の対象外に置かれ，被爆による特異な健康被害に苦しみつつ，健康面や経済面に不安を抱えながら生活を続けることを余儀なくされ，様々な精神的苦痛を被ったというのである。</b>これらの事情に加えて，<b>そもそも健康管理手当が「被爆者」の精神的安定を図ることをも目的として支給されるものであることも考慮すると，</b>上告人（引用者註：国、具体的には旧厚生省）の担当者の原爆三法の解釈を誤った違法な402号通達の作成，発出及びこれに従った失権取扱いの継続によって，<b>原告らが財産上の損害を被ったものとまですることはできないことを前提として，原告らは法的保護に値する内心の静穏な感情を侵害され精神的損害を被ったものとして各原告につき100万円の慰謝料を認めた原審の判断は，是認できないではない。</b></p>
<p class="cite">平成19年11月1日最高裁第一小法廷判決（強調は引用者）</p>
</blockquote>
と、過去の補償の遡及までは認められないが、「補償を受けようと思っても（日本国外に出た時点で失権するんじゃ手続きを）しなかった」ことに起因する精神的損害について、慰謝料を認めています。
<br /><br />2年前の3月に遡りますが、台湾に住む被爆者の王文其、陳新賜、そして2007年に亡くなった施景星の遺族が在外被爆者の集団訴訟に加わりました。「日本人以外による原爆に関する国賠請求」「精神的苦痛」「間に市民団体や弁護士」という、気になる枕詞がいくつか付いているので、当時のスレを見てもあまり良い反応はありません。どうしても「被爆したことよる精神的苦痛について、日本政府に損害賠償を請求」という方向に理解されちゃうのは仕方ないのかな。
<br /><br />それから3年、15日のCNA日本語版に記事があるので、まずは全文を引用。
<br />
<blockquote>
<p>（嘉義 15日 中央社）
<br />第二次世界大戦中の日本で原子爆弾の被害を受けた台湾人被爆者3人に対し、日本政府が和解金を支払うことが決まった。
<br />和解の対象となったのは、嘉義市出身の王文其さん（93）、旧高雄県出身の陳新賜さん（97）の2人と、すでに他界した施景星さんの遺族。王さんは昨年初め頃、日本の原爆被害者団体「全国被爆二世団体連絡協議会」から連絡を受け、同年5月に日本政府を相手取り、賠償を求める集団訴訟を起こした。
<br />同件は今月12日に和解が成立し、日本政府が原告1人につき約150万円（利息を含む）を支払うことで合意した。</p>
<p>知らせを受けた王さんは、「戦争は恐ろしいもので、後世の子孫がその教訓を心に留め、二度と戦争を起こすことのないよう希望する」と述べた。
<br />王さんは1945年8月、長崎の爆心地から約700メートル離れたところで被爆、その後嘉義に戻り診療所を開き暮らしていた。
</p><p class="cite"><a href="http://japan.cna.com.tw/Detail.aspx?Type=Classify&NewsID=201203150014" target="_blank">台湾の原爆被害者3人、日本政府と和解</a>　（中央通訊社日本語版）</p>
</blockquote>
いやもう、お二人が存命のうちに終わって良かった。というのが正直な感想です。日本語版では王文其のコメントを簡潔に書いていますが、CNAの原文では、
<br />
<blockquote>
<p>（略）王文其は、日本政府が賠償するという知らせを聞いて、喜怒哀楽の感情を全く見せずただ淡々と「戦争は恐ろしいものだ。後世の者が教訓として受け止め、再び戦争を起こさないよう願うばかりだ」と述べた。（略）
</p><p class="cite"><a href="http://www.cna.com.tw/News/aALL/201203150209.aspx" target="_blank">原爆の被害を受けた台湾人、日本政府が賠償へ</a>　（中央通訊社）</p>
</blockquote>
と表現しており、カッコ書きの前の描写に、なんともいたたまれない気持ちになるのです。はいそこ、93歳なんだからそう軽快に表情を動かせないとか無粋なことを言わない。
<br />ちなみに、この「原告1人につき約150万円（利息を含む）」ですが、台湾での報道によると、賠償金（ただし実際の名目は不明）として1人あたり110万円、そして遅延損害金として平成15年3月1日以降年利5％の法定金利がかかって約40万円ということのようです。少し釈然としませんが、まあ起算日はそこになるんだろうなあ。
<br /><br />これについてスレは......というと、
<br />　【日台】台湾の原爆被害者3人、日本政府と和解[03/15]
<br />　<a href="http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1331892288/l50" target="_blank">http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1331892288/</a>
<br />......いや、......めんどいからもういいや。
<br /><br />最後に、今も台湾に住んでいる二人についてスポットを当てた報道がいくつかあるので、CNA、自由時報、中国時報から抜粋して終わりにしたいと思います。簡易更新でごめんなさい。
<br />
<blockquote>
<p>「私が生存できたことは、皆さんから奇跡と呼ばれている！」
<br />95歳（訳註：満年齢だと前述のとおり93歳）になる王文其は、長崎の原子爆弾から生還した者の一人だ。彼の身体に、放射線による後遺症は無いが、国外に出ようと税関を通過する際には、検測器が「ビービー」と鳴るほどだ。</p>
<p>（略）第二次世界大戦の末期、日本に留学していた王文其は既に卒業して長崎医科大学付属病院（訳註：現在の長崎大学病院）で医学研修生を受け持った。1945年8月9日午前11時ころ、彼は病院の3階で診察中、突然、目を刺す光に撃たれ、その瞬間に感覚を失った。
<br />（略）重傷を負った王文其は、なんとか外に這い出てた後、道ゆく中で荒れ果てた街並みや溢れかえる犠牲者を目にしたが、最後は体力が尽きて気絶してしまった。幸いにも、3人の日本人女性が通りかかり、彼を揺り起して避難を手伝ってくれた。ついには同じ台湾人の後輩である林子雄と落ち合い、力を合わせて彼を診療所へ運んで応急手当てを施した。
<br />後に王文其は、原爆の爆発地点と病院の距離がわずか700mしか無かったことを知る。</p>
<p>（略）2ヶ月後、王文其は長崎から50km離れた場所に移され、楊瑤璘や林雲卿といった台湾人の先輩たちが彼を治療した。半年後にようやく健康を取り戻した王は、妻子とともに台湾へ船で帰った。
<br />故郷に戻った後、王文其は感謝の気持ちから嘉義市内に「中英診療所」を開き、患者の治療を始めた。また5男2女を育てたが、放射線による後遺症の影響を受けることなく、みな健康に成長し、事業を成して、人々は彼を羨んだ。</p>
<p>王文其は、原爆から奇跡とも言える生還を遂げたが、悲しいことに、爆心地から15km離れた場所に住んでいた、後輩の林中鳳、戴懐徳、蘇百齡などは、まったく外傷がなかったにも関わらず、半年後に相次いで放射線の影響によって亡くなっている。
<br />台湾に戻った後、妻子たちは、放射線によってガンになったり深刻な後遺症が生じたりするのではないかと父親を心配した。そのため父のために毎年健康診断を行ったが、どの項目の結果もすこぶる正常なものだった。</p>
<p>（略）王文其によると、台湾光復後に発生した二二八事件の際、けがをした外省籍の銀行経営者を助けるために、危うく命を落とすところだったという。幸いにも捕まって嘉義市中山堂での裁判を受けた時に、偶然にも裁判官が嘉義高中の学友だったのだ。数名の学友たちがこっそりと彼を逃がし、王は難を逃れることができた。（略）
</p><p class="cite"><a href="http://www.cna.com.tw/News/aALL/201203150073.aspx" target="_blank">原爆からの生還者　95歳の奇跡</a>　（中央通訊社）</p>
</blockquote>
<blockquote>
<p>（略）高齢でなお聡い王文其は、九死に一生を得た体験を昨日の事のように語る。王は、戦争はとても恐ろしいものであって、後世の人々が教訓とすることを願っていると話す。王はまた、日本が経験した東日本大震災と原子力事故も気にかけている。ゆるぎない反核の立場に変わりはなかった。</p>
<p>陳新賜は15日、息子の陳家玉を通して心情を伝えた。「金額は決して多くないが、これは台湾人にようやく訪れた正義だ！」
<br />昨年5月、日本の弁護士、向山知などが積極的に在台湾被爆者を支援し、第1陣として10人が和解に至った。そのうち2名が台湾の医学界の代表的な人物、嘉義市の王文其、そして99歳の高齢で美濃鎮の医師、陳新賜だった。彼らは日本政府から日本円で110万円の賠償を受け、かつ日本の厚生労働省が「被爆者援護法」を改正した2003年3月1日を起算日として、年利5％の利息の支払いも受ける。今年5月にも予定されている賠償金は、一人が受け取る金額として日本円でおよそ150万円、台湾元にして約53万元となる。この他8人が訴訟を継続中だ。
<br />今年3月12日、向山知は被害者を代表し、日本政府と和解した。向山知と長崎被爆2世団体連絡協議会会長の平野伸人は台湾を訪れ、15日に王文其の自宅を訪ね、直接和解の決定書を差し出した。『原爆余生　台湾医学生、陳新賜と王文其の長崎での体験』を出版する予定の台湾報道文学作家、李展平も同席した。
<br />王文其の息子で歯科医の王柏東は、国を超えての訴訟提起について、「公正な道理を求めたいと思っただけだろう」と話す。王は既に老齢で、日本政府からの賠償も、これ以上は意味がないと話す。被爆者が受け取っている月々9,000元の「原爆被害者手当」も、父は受け取り続けているという。
</p><p class="cite"><a href="http://www.libertytimes.com.tw/2012/new/mar/16/today-so5.htm" target="_blank">原爆から幸運にも生き残った台湾人、日本政府が53万元を賠償</a>　（自由時報）</p>
</blockquote>
<blockquote>
<p>（略）車いすに座ったまま、王文其は和解書を受け取った。かなり喜んでいることが見てとれる。そして、丁寧に気持ちを込めて三度呟いた。「平和、平和、平和だ」。王は、街角の見渡す限りに死体が横たわっていた、原爆の瞬間のあの恐ろしい光景を今でも忘れられないと話す。そして、目の前の幸せを大切にしなければならないと世の人に説いている。
<br />（略）王はとりたてて補償を手に入れようとしてきたわけではない。4年前になって、日本は「原爆被爆者援護法」を可決し（訳註：原文まま）、日本は人を台湾に送って王文其に「被爆者健康手帳」を発給した。この手帳の所有者は、原爆に関係する疾病にかかった場合に、その医療費を日本政府が負担することになる。当時はわずかに2通しか発給されておらず、王が手にしたのはその「第一号」であって特に意味があった。
</p><p class="cite"><a href="http://news.chinatimes.com/society/11050301/112012031600131.html" target="_blank">原爆から67年後、日本政府が台湾の老人に39万元を賠償</a>　（中国時報）</p>
</blockquote>
<br />
<iframe src="http://ext.nicovideo.jp/thumb/sm14635459" style="border:solid 1px #CCC;" frameborder="0" height="176" scrolling="no" width="312"><a href="http://www.nicovideo.jp/watch/sm14635459">【ニコニコ動画】【古川本舗 ・ 花近】　三月は夜の底</a></iframe>]]></description>
            <link>http://www.yauchi.net/2012/03/000328.html</link>
            <guid>http://www.yauchi.net/2012/03/000328.html</guid>
            
            
            <pubDate>Tue, 27 Mar 2012 02:27:50 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>出た！　剣持氏が台湾で中国語版「VOCALOID 3 Editor」などに答える。</title>
            <description><![CDATA[危ない危ない。前回の「<a href="http://www.yauchi.net/2012/02/000326.html" target="_blank">カメラよ、多桑の背を撮るべし。</a>」から危うく1ヶ月が経ってしまうところでした。その間にいったい何をやっていたのか、謎の奇病にかかって隔離されていたのか、はたまたようやく真っ当な職に就けたのか。巷では憶測が飛び交わなかったり飛び交わなかったり、要するに誰からも心配されませんでした。そりゃそうですね、Twitterや2ch上では何の変化もありませんでしたから。
<br />さて、タイミングをことごとく外すことに定評のあるおいらですが、さすがに台湾の2月28日も日本の3月11日も今から取り上げるには重たすぎるきらいがあります。日本ではほとんど記事にならなかった在外被爆者訴訟の件について書こうかと思っていたのですが、20日の巴哈姆特に面白そうな記事があったのでそちらを先に訳。
<br /><br />あからさまに「<a href="http://vocaloid.blog120.fc2.com/" target="_blank">初音ミクみく</a>」さんを <s> パクった </s> 意識したタイトルのとおり、またしても初音ミク関連のお話です。うん、「また」なんだ。済まない。
<br />この記事、今月16日にYAMAHAの「VOCALOIDの父」こと剣持秀紀さんが台湾を訪れた際に行われたものです。先月28日の「<a href="http://www9.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3166_1.html" target="_blank">クローズアップ現代</a>」でも登場していた方ですね。なお、確かめる相手となる日本語ソースが見当たらないので、誤訳があったらごめんなさい。まずは記事の冒頭を抜粋して訳。
<br />
<blockquote>
<p>「VOCALOID 3 Editor」の中国語版ソフトウェアが、台湾アニメイト（安利美特）各支店において正式に独占販売が始まろうとしている。今回、台湾で発売される「VOCALOID 3 Editor」は、繁体字のパッケージで発売され、中の説明書やパッケージケースの文字も全て中国語で書かれている。しかし、ディスクの中身は日本で発売されている商品と同じものだ。販売元では、今年の夏にも繁体字中国語を含んだディスクのバージョンをリリースする予定だという。</p>
<p>今回、このVOCALOIDシリーズをより広め、宣伝するために、ソフトウェアの開発者である剣持秀紀が特別に台湾を訪れ視察した。その中で、巴哈姆特の独占インタビューも受けてもらえたのだ。<b>剣持氏はインタビューの中で、今年の夏には中国語版のディスクと中国語の音源ソフトウェアを出せるだろうと語っている。</b>
</p>
<p class="cite"><a href="http://gnn.gamer.com.tw/8/63568.html" target="_blank">VOCALOID開発者の剣持氏に独占インタビュー　今夏にも中国語化インターフェース・音源素材を提供へ</a>　（巴哈姆特／強調は引用者）</p>
</blockquote>
はい、きたこれ。巴哈姆特GJ。 <s> おいらは使わないけどな。 </s>
<br />というわけで、引き続き記事を訳。
<br />
<blockquote>
<p>京都大学工学部を卒業した剣持秀紀は、かつて大学の交響楽団にも所属していた。「私は学校で、電気器具製品に関する勉強をしていました。YAMAHAに入った後は、もともと音響に関係する研究開発に携わっていたのですが、音声合成がどうこうといったものとは全く縁がありませんでした」と剣持は話す。その後、出向先のL&H Japanで音声合成に関連する仕事に関わったという。
<br />L&H Japanへの出向が終わって剣持はYAMAHAに戻ったが、そこで学んだ技術からどのような応用ができるかどうかという点を忘れず、いつかYAMAHAが開発する音声信号処理、音声信号合成の計画に関わろうと決めたという。「それが私個人のVOCALOID開発の原点です」という。剣持は、「専門家たちはそれまでずっと、その時はYAMAHAなどの企業も含めて、こう思っていました。もう、技術的には楽器の音をコンピュータの中で編曲することもできるものがあるし、使い方を応用し完成させた音はかなり本物に近いだろう。しかし、唯一、人の歌声だけは、完全に再現する術がない、と。歌声というのは、私たちが最もよく使う楽器と言ってもいいでしょう。しかし、多くの大学がその方向に向けて研究開発を行っても、実際に運用できるかどうかは、当時まだまだ未知数でした。そこで私たちは、この先、そうした技術のニーズはきっとあるに違いないと考えて、研究開発の着手に至ったのです」と述べた。</p>
<p>話はイメージキャラクターについても及んだ。VOCALOIDをより多くの人に知ってもらえたことについて、剣持は、まずCRYPTON FUTURE MEDIAが初音ミクの音源を出してくれたことに感謝しなければならないと述べた。そして、VOCALOIDの存在がさらに世の中に認知されるようになって、喜ぶ気持ちよりも驚きの方が大きかったと話す。
<br />今までのところ、自分の一番のお気に入りのVOCALOID曲は何か？　という問いに対し、剣持はどの一曲も素晴らしいと思いますと話し、次のように語った。「でも、私個人として言うのであれば、一番好きなのはきっと『ワールドイズマイン』ですね。けど、『一番好きな歌』というよりは、むしろその歌が私にとって『一番強く印象に残った歌』という方が正しいかもしれません。なぜそのように言えるかというと、私はあの歌の『歌詞』の力にもう一度感銘を受けたからです」</p>
<p>剣持は、どのクリエイターたちも実に心を込めて表現方法を考え、自分の考えをどのように表現するかを練って、さらに動画を制作してネットワーク上にアップしていると思っている。VOCALOIDというソフトウェアはその中のほんの一部分でしかなく、彼らの創作を完成させる手助けをしているにすぎないという考えだ。
<br />剣持はまた、現在のVOCALOIDシリーズは日本語、英語、韓国語、スペイン語のインタフェースがあり、もし世界各地の人たちが自分の母語を使って創作を進めることができれば、きっともっと便利で素晴らしいことだろうと話す。現在、既に今年の夏に中国語版のソフトウェアインターフェースを出すことが決まっており、同時に中国語の音源素材も出せるだろうと話している。
<br />今後のことについては、現在のところ具体的な計画はないそうだが、人々の意見や考えを調査の上、それらを参考にして今後どのような言語を開発するのか決めていきたいという。</p>
<p>「VOCALOID 3 Editor」について剣持は、音質がより向上したことや音声の連結もより滑らかになったことのほか、メロディーと歌詞を入れればかなり上々の出来栄えが表れると指摘している。剣持は「VOCALOID2では、メロディーと歌詞を入れたとしても、再生するといくつかのデコボコが生じて流暢とは言い難かった。その点、VOCALOID3はこの部分の処理が極めて上手い」と話す。
<br />また剣持は、クリエイターがVOCALOID2シリーズの音源を用いてVOCALOID3のエディタを使える点にも触れた。例えば、もともと初音ミクを音源として使用していた者が、新たなエディタを使って初音ミクの曲を作ることができるという。このほか、過去に多くの人が使い始めた当初に何から手を付けて良いのかわからなかったという点についても、VOCALOID3ではより便利なツールが提供されていると話している。</p>
<p>また、現在、VOCALOIDシリーズでは、わずかに日本でのみ販売されている「iVOCALOID」がある。これはiPhoneとiPadで使用できるソフトウェアで、剣持はインタビューの場で、iVOCALOIDを使って歌を作るさまを少し実演してみせた。</p>
<p><iframe src="http://www.youtube.com/embed/mMUl0N6Zxmg" allowfullscreen="" frameborder="0" height="315" width="560"></iframe></p>
<p>最後に、剣持は今後のことについて語った。現在、剣持たちは編集インタフェースとプロセスをより簡単なものにできないか、新しいクリエイターたちがより簡単に着手でき、自分の歌を作ることができるようにならないか、ということを考えているという。剣持はまた、今年の夏に中国語版インターフェースと中国語音源素材が出た後、台湾のクリエイターたちが日本の人たちに負けず、より多くのそしてより素晴らしい優れた歌を作りだしてくれることを期待していると語った。</p>
<p class="cite"><a href="http://gnn.gamer.com.tw/8/63568.html" target="_blank">VOCALOID開発者の剣持氏に独占インタビュー　今夏にも中国語化インターフェース・音源素材を提供へ</a>　（巴哈姆特）</p>
</blockquote>
おおお。恥ずかしながら、iVOCALOIDを使っているところを初めて見ました。あと、どうでもいいけど、最初の写真撮影だけならいざ知らず、最後までこのセットに座らせてインタビューっておかしいでしょ。単独のインタビューなんだから。あはは。
<br /><br />★ 関連記事。
<br />　出た！　台湾でもVOCALOIDが正式発売へ　英語版には独自のイラスト。
<br />　<a href="http://www.yauchi.net/2011/09/000305.html" target="_blank">http://www.yauchi.net/2011/09/000305.html</a>]]></description>
            <link>http://www.yauchi.net/2012/03/000327.html</link>
            <guid>http://www.yauchi.net/2012/03/000327.html</guid>
            
            
            <pubDate>Wed, 21 Mar 2012 23:32:31 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>カメラよ、多桑の背を撮るべし。</title>
            <description><![CDATA[さて、お待たせしました。<s> 忘れていた </s> 忘れかけていた「<a href="http://www.yauchi.net/2012/01/000323.html" target="_blank">日本の「治安神話」は崩壊しているのか。</a>」と、「<a href="http://www.yauchi.net/2012/01/000324.html" target="_blank">繰り返された「容疑者逮捕」の幻。</a>」に続く3回目にして最終回、台湾人留学生殺害事件の件です。既に事件が幕を下ろしてから1ヶ月以上経っていますが、自分のためにも書いておいた方が良いかなと思いますので。
<br /><br />既にかなり昔のように思えるこの事件ですが、ばっさり終わってしまった感があるのは、張志揚容疑者が任意同行中に自殺したことが大きいと思います。もちろん、加害者も被害者も日本人ではなかったから日本のメディアも淡白だった、というのもあるかもしれません。この事件の終息の仕方は、前回書いたようなヒートアップした台湾のメディアを収束させることはできませんでした。まずは翌1月10日の台湾醒報から抜粋で訳。
<br />
<blockquote>
<p>台日の社会を震撼させた台湾人女性留学生殺害事件は、9日に終わりを迎えた。しかし、事件の容疑者が移動中に自殺したことで、社会は騒然とした空気に包まれている。張志揚が死をもって償ったことに対し、元警官で、刑務所で受刑者の更生を指導する団体の責任者でもある黄明鎮は、「張志揚は自殺という形で自分の生涯を終えたが、自分の行為の責任を負うための自殺ではない。彼自身に法的な責任はもう無いけれども、家族は道徳上の責任から、各種の方法で被害者の家族に対処しなければならない」と話す。
<br />黄明鎮は「我が子を失った痛みに直面している張の父は可哀想ではあるけれども、負うべき責任は負わねばならない。2人の女性はまさに青春真っ盛りの年頃だったのに、思わぬ災厄に遭って客死する羽目になり、2つの家庭が悲しみに暮れた。彼の子は、今や法律上の責任こそないけれども、家族が被害者に対して道徳的に思いやることは必要だろう」と話す。（以下略）
</p><p class="cite"><a href="http://anntw.com/awakening/news_center/show.php?itemid=28029" target="_blank">殺人事件の容疑者自殺　専門家：家族には道義的な責任がなおあるだろう</a>　（台湾醒報）</p>
</blockquote>
まあソースがソースというのを差し引くとしても、うへえ、ってなもんです。もっとも、「被害者の家族はこのままなの？」という声が出てきたとしてもやむないかな、というのはあるんですよね。1月9日の中央通訊社と自由時報からそれぞれ抜粋で訳。
<br />
<blockquote>
<p>台湾人女性留学生殺害事件に関し、法曹界の者は次のように指摘する。「今のところの資料を見る限り、被害者の家族は民事上の請求もできない可能性がある。また、犯罪被害者保護法による補償も適用外になるので、その立場は同情するに足りる」
<br />弁護士の葉奇★（訳註：★は「森」の「木」が「金」になったもの）は、「外電の関連ニュースを見ると、殺人の疑いのあった台湾人男子学生が既に自殺しており、亡くなった者は民法上、既に「当事者能力」が無いと解され、さらに男子学生はもう満20歳を超えているため、彼の家族にはいわゆる法定代理人としての連帯責任の問題も生じない。被害者の家族は、恐らく民事上の求償を提起できないだろう」と話す。</p>
<p>（略）この他、「犯罪被害者保護法」の規定によれば、国家は犯罪で亡くなったり負傷した被害者に犯罪被害補償金を提供することができるのだが、犯罪行為は中華民国の領域か、領域外にある中華民国の船舶または航空機の内部で発生していなければならない。もしくは、外国人が中華民国の領域内で被害を受けていれば補償が適用されうる。
<br />しかし、今回の台湾人留学生事件では、加害者も被害者も中華民国籍の者ではあるものの、犯罪行為は中華民国領域内で起きたものではないため、被害者家族は犯罪被害の補償を受けることができない。
<br />葉弁護士は、「女性留学生殺害事件は、犯罪被害者保護法の穴を露呈させた。関係機関は法律の改正を検討し、国外で台湾人が台湾人に対し重罪の加害（例えば殺人や強姦など）をした場合に、補償を受けられるようにすべきだ」と指摘する。
</p><p class="cite"><a href="http://www2.cna.com.tw/News/aSOC/201201090311.aspx" target="_blank">留学生殺害事件　被害者家族には請求の道が無い虞</a>　（中央通訊社）</p>
</blockquote>
<blockquote>
<p>司法院と法務部職員は9日、女性留学生殺害事件の容疑者である張志揚が自殺したため、被害者の家族の求償する道が閉ざされた虞があるという点で一致した見解を示した。その理由として、張が既に成人しており被害者家族が彼の父母に請求することができないこと、刑事責任の部分でも、張が亡くなっているため追訴できないことがある。
<br />（略）日本の警察の落ち度によって張が自殺したことについてはどうか。犯罪被害者保護協会台北分会の主任委員で弁護士の陳淑貞も、また法務部の職員も「被害者の家族あるいは張の父であっても、日本の警察に求償することはできないだろう」と考えを述べている。当時、仮に張に手錠が掛けられ、徹底的に身体検査が行われていたとしても、張が真に死のうとしていたら舌を噛むなどして自殺したろうし、その責任を日本の警察に求めるのは難しく、張の死と日本の警察の過失との間に因果関係を立証するのは困難だというのだ。（略）
</p><p class="cite"><a href="http://www.libertytimes.com.tw/2012/new/jan/11/today-so1-6.htm" target="_blank">民事刑事とも手が無い　被害者補償金もあてなく</a>　（自由時報）</p>
</blockquote>
とはいえ、だからと言って加害者の家族が責められるのも同様に酷というもの。これについては、映画の呉念真・監督がFacebookに書いた文章が話題になったので、それについてでも。1月10日の中央通訊社から抜粋で。
<blockquote>
<p>（略）台湾人女性留学生の事件は台湾と日本を震撼させ、3人の若い命を失わせ、ぼろぼろになった3つの家族だけが残された。張志揚が事件に関与していると、日本の警察が固めた後、台湾の台湾にいる張の父はメディアの追及の対象となった。彼は落ち着いて対応したが、9日晩に息子の死を知ると、感極まるのをこらえ切れず、悲しみから涙をこぼした。
<br />大勢の取材陣が張の父親をぴったりとマークしたことに対し、ネット上では反発の声が高まった。呉念真は10日早朝、自身のFacebookで「今回の犯罪はもう30歳にもなった一人の大人がやったことで、彼の父親のしたことではない。息子を失った父親に対し、むせび泣いている父親を前にし、いったい君たちは何を訊こうというんだ？」
<br /><b>その上で呉念真はメディアに対し次のように呼びかけた。「皆さんにどうかお願いだ。明日もし君たちの仕事のために必要だと言うのなら、彼の後ろ姿だけ撮ることはできないだろうか？　きっと、彼が知っていることなんて君たちよりも少ないだろう。むしろ、知りたいという思いは、君たちよりもはるかに大きいだろう。彼の心痛は、若い君たちには......少しもわからないのかもしれないが」</b>
<br />未明のこのポストの後、午前11時までに7万7,700人が「いいね！」を押し、2,500を超えるコメントが返信された。さらに36,000回以上もシェアされ、映画監督の戴立忍（レオン・ダイ）、作家の駱以軍といった著名人たちも支持を表している。
</p><p class="cite"><a href="http://www2.cna.com.tw/News/Firstnews/201201100028.aspx" target="_blank">メディアによる父親への密着ぶり、解放するよう呉念真が求める</a>　（中央通訊社）</p>
</blockquote>
この<a href="http://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=10150570029806648&id=69744736647" target="_blank">呉念真のポスト</a>は、翌11日の中国時報によれば投稿から24時間で12万人のネットユーザから「いいね！」があり、シェア数も70,000回近くになったとか。
<br /><br />被害者や加害者本人に対する台湾メディアの追跡ぶりは見たことがありますが、親類に対するプレッシャーも日本とは段違いっぽいですね。こういう話になると毎回引っ張ってくるのが映画『誰も守ってくれない』ですが、あれは本当にぞっとします。それは、いつ自分がどちら側に回るか分からないという危ういバランスの恐怖も含めて。今回、呉念真のポストに対し12万人が「いいね！」を押下したことはある種ほっとするのですが、それすらも、気軽にジャッジメントできるという意味では、これはなかなか怖いなあと思うのです。]]></description>
            <link>http://www.yauchi.net/2012/02/000326.html</link>
            <guid>http://www.yauchi.net/2012/02/000326.html</guid>
            
            
            <pubDate>Sat, 25 Feb 2012 23:28:32 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>あれは幻影だが、併し偉大な幻影だつた。</title>
            <description><![CDATA[本来であれば、前々回の「<a href="http://www.yauchi.net/2012/01/000323.html" target="_blank">日本の「治安神話」は崩壊しているのか。</a>」、前回の「<a href="http://www.yauchi.net/2012/01/000324.html" target="_blank">繰り返された「容疑者逮捕」の幻。</a>」に続き、台湾人留学生の事件について書くはずだったのですが、ちょっとインターバルということでご容赦ください。
<br /><br />昨年の今ごろは、ちょうど『魔法少女まどか☆マギカ』で盛り上がっていた頃ですね。台湾でも現在、中国語版の『ちだまり』BDが発売中です。もっとも、台湾ではまずDVDが昨年10月から今年2月にかけて全4巻で出るのと並行して、今年1月から7月というスケジュールでBDが発売されるという、「木棉花さんの契約っぷり」が光っているのですが。昨日30日からはちょうどBD第2巻の予約が始まりました。日本のDVDやBD（各巻とも2話ずつ）と違って各巻に3話ずつ入っているのですが、台湾版DVD＆BDもパッケージは日本の第2巻と同じ。つまりどういうことかと言うと、「第4話からなのに、マミさんが素敵すぎて思い出すのが辛い」というシュールな状態になるわけです。木棉花さんマジぱねえっす。
<br />そんなタイミングを意識してか、はたまたステルスマーケティングなのか（言ってみたかっただけ）、自由時報の国際面に『ちだまり』の話が載っていたので全文を訳。いちいち言うまでもなく、書いたのは林翠儀記者です。
<br />
<blockquote>
<p>2011年、最も話題になった人気アニメは『魔法少女まどか☆マギカ』だった、と言ったとしても、何も言い過ぎではないだろう。2011年の文化庁メディア芸術祭ではアニメーション部門の大賞を獲得したほか、日本のアニメ業界では大きな意味を持つ「アニメーション神戸賞」も受賞し、2011年アニメ十大ニュースのトップとなった。<b>『魔法少女まどか☆マギカ』は、どうしてこのように大きい反響と高い評価を得たのだろうか。簡単に行ってしまうと、この作品は「伝統を覆す」ものなのだ。多くの人が「少女の読み物」と分類していたマジカル・ストーリーのイメージを打破し、さらに、大胆にも「死」をテーマに据えたのだった。</b></p>
<p>少女によるマジカル・ストーリーと言われて浮かぶのは、少女を主人公にし、平凡な少女がある種の超自然的な現象や魔力によって、呪文や魔法のステッキといった道具を駆使し、魔法少女に変身して悪魔を倒す、といった話であって、せいぜいその域を出ることはない。「華麗な変身」と「正義は必ず勝つ」というのは、こういった作品に共通する特色だと言えよう。
<br />しかし、『魔法少女まどか☆マギカ』の面白さは、こうした決まりごとの中にはない。「QB」と名乗る神秘的な生き物が、「願いごとを一つ叶える」というのを交換条件に、仲間に引き込んだ少女たちと契約を交わし、「魔女」を倒す「魔法少女」となるのだ。
<br />『魔法少女まどか☆マギカ』は、その可愛らしいタイトルと、5人の「萌え系」美少女と1匹の「かわいい」神秘的な生き物の登場から、甘ったるい夢物語のようにも見えるが、その背後には残酷な現実が控えている。<b>先の「願いごとを一つ叶える」の真の意味は、「あらゆるものを捨ててこそ願いごとが一つ叶えられる」であり、もちろん、生命も、希望をも放棄することを含んでいる。</b>
<br />文化庁メディア芸術祭の審査に参加し、アニメーション作家でもある古川タクは、第3話を見て突然「わけがわからないよ」と感じ、審査用のDVDを1枚観終わるとすぐに次の1枚を観たくて仕方なくなったと話す。</p>
<p>『魔法少女まどか☆マギカ』は日本のアニメーション制作会社、シャフトが手掛け、昨年1月から全12話で放送された。また、この作品はオリジナルのアニメ作品であって、マンガやライトノベルからアニメ化されたものではない。脚本は、『Fate/Zero』の著者で有名なゲーム脚本家でもある虚淵玄が重要な役割を果たした。監督は、『アニメの鬼才』『電波系監督』などの異名を持つ新房昭之だった。
<br />この『魔法少女まどか☆マギカ』が全編で最も破壊的なクライマックスを迎えた頃、おりしも東日本大震災が重なった。各テレビ局は、この物語があまりにセンシティブだと思ったに違いない。非難を避けるために、急遽最後の2回の放送を中止し、再び放送されるまで1ヶ月あまりを要した。しかし、そのことがかえって大きな反響を呼んでいる。昨年末には、日本で劇場版の制作開始が報じられている。</p>
<p class="cite"><a href="http://www.libertytimes.com.tw/2012/new/jan/30/today-int9.htm" target="_blank">魔法少女、「萌え」アニメの因果律に反逆す</a>　（自由時報／強調は引用者）</p>
</blockquote>
ごめんなさい、また超絶意訳の連続でっす。ちなみに、いちばん苦労したのは、どう考えても古川タク。原文直訳すると恐らく「内容はちょっとあまり合わなかったんだけど」あたりになりそうなのですが、「<a href="http://www.syu-ta.com/blog/2011/12/15/220424.shtml" target="_blank">文化庁メディア芸術祭プレス向け受賞作品説明会における、まどかマギカに対する審査員主査のコメント全文</a>」を読んでも、どこを引っこ抜いてきたのか全くわかりませんでした。というか、リンク先のこれから察するに、先生何やってんすか。
<br />さて、この作品がいわゆる「セオリーに最も近く、セオリーを最もひっくり返した作品」だというのは異論が無いのですが、どうもこの記事では（少なくともWeb版では）スペースが足りなかったような感じは否めません。とはいえ、かの林翠儀記者による『ちだまり』評というのは、なんだかものすごく貴重な気がします。
<br /><br />せっかくなので各サイトの反応を見てみましょう。まずは定番の巴哈姆特から2スレ続けて。
<br />
<blockquote>
<p>
3 名前：僕と契約して、名無し少女になってよ！＠台湾
<br />　　まさか新聞がこれを記事にするだと......
<br />　　GJだ！！</p>
<p>
4 名前：僕と契約して、名無し少女になってよ！＠台湾
<br />　　次は、<b>『魔法少女林默娘』</b>が記事になる事を期待（訳註：林默娘は、いわゆる媽祖の伝承に登場する女性のこと。ちなみに、『<a href="http://www.geocities.jp/w89109254jp/mazumi.htm" target="_blank">魔法少女林默娘</a>』は韋宗成が2007年に描いた薄い本のこと）</p>
<p class="cite"><a href="http://forum.gamer.com.tw/C.php?bsn=60076&amp;sn=998299" target="_blank">【情報】魔法少女まどか☆マギカ</a>　（巴哈姆特）</p>
</blockquote>
<blockquote>
<p>
3 名前：僕と契約して、名無し少女になってよ！＠台湾
<br />　　これ、ソースはどこ？？
<br />　　マジで物好きだな......新聞でこういうのを書いちゃ駄目だろ</p>
<p>
5 名前：僕と契約して、名無し少女になってよ！＠台湾
<br />　　ストーリーの展開は誰も予想できないだろうな
<br />　　第3話の内容は、忘れようにも忘れられないわ</p>
<p>
11 名前：僕と契約して、名無し少女になってよ！＠台湾
<br />　　あの魔女の特殊な画風があってこそ「これまでのスタイルを打破」って言えたんじゃないか
<br />　　本当に特別で、抽象的だった
<br />　　画風と全体のスタイルが成功した要素の一つだったんじゃないかな</p>

<p class="cite"><a href="http://forum.gamer.com.tw/Co.php?bsn=60037&amp;sn=545199" target="_blank">【その他】魔法少女まどか☆マギカが新聞に載ったぞ</a>　（巴哈姆特）</p>
</blockquote>
続けてpttからも。
<br />
<blockquote>
<p>
3 名前：名無しって、ほんとバカ＠台湾
<br />　　「かわいい」神秘的な生き物なんていたかよ？？？？？</p>
<p>
5 名前：名無しって、ほんとバカ＠台湾
<br />　　それ、虚淵やない　嘘淵や</p>
<p>
9 名前：名無しって、ほんとバカ＠台湾
<br />　　仲間に引き込んだ少女たちと契約を交わし -&gt; なんでQBの話が共産党と一緒なんだよwww</p>
<p>
13 名前：名無しって、ほんとバカ＠台湾
<br />　　QBのある目的も共産党も大差ないと？</p>
<p>
14 名前：名無しって、ほんとバカ＠台湾
<br />　　<b>は？　これが国際面？</b></p>
<p>
19 名前：名無しって、ほんとバカ＠台湾
<br />　　第1話の開始時点で不穏な兆候がありありだっただろ......</p>
<p>
23 名前：名無しって、ほんとバカ＠台湾
<br />　　第3話のEDが終わった後は、もう気に入らないとは言えない
<br />　　ジェットコースターは動き始めているからな</p>
<p class="cite">　（ptt）</p>
</blockquote>
ああそうか。去年の6月にニコニコ動画で無料配信した際に、繁体字字幕版も同時に流していたんだっけか。どうりで詳しく盛り上がるわけです。そして、やっぱりあっちこっちで称賛の声が上がる林翠儀は流石。これもまた、新聞の国際面に対する彼女なりの「覆し方」......というのはいささか好意的に捉えすぎでしたか。]]></description>
            <link>http://www.yauchi.net/2012/01/000325.html</link>
            <guid>http://www.yauchi.net/2012/01/000325.html</guid>
            
            
            <pubDate>Tue, 31 Jan 2012 22:41:07 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>繰り返された「容疑者逮捕」の幻。</title>
            <description><![CDATA[台湾の総統選挙＆立法委員選挙について書くと思った？　残念、書く書く詐欺に定評のあるやうちさんでした！
<br /><br />と言うのも、まず前回の「<a href="http://www.yauchi.net/2012/01/000323.html" target="_blank">日本の「治安神話」は崩壊しているのか。</a>」で、台湾人留学生殺害事件での台湾のメディアvs日本の警察の話を「また別途」なんて投げてしまった手前、そのボールは受け止めないといけません。
<br />今回の事件ですが、日本での報道以上に、実は台湾で報じられています。ご存じのように、台湾では翌週に大型国政選挙が控えていたのですが、それに次ぐ扱いで取り上げられていました。まずは7日の産経新聞から引用。
<br />
<blockquote>
<p>東京都台東区で台湾人女子留学生2人が殺害された事件は、14日に総統選、立法委員（国会議員に相当）選の投開票を控えた台湾でも、主要各紙やテレビ局が、選挙戦の話題をおさえて大きく扱い、事件への関心の高さをうかがわせている。
<br />事件発生翌日の6日は聯合報、自由時報、中国時報などがこぞって1面トップで報道。聯合報は被害女性の着物姿の写真などで、愛日家ぶりを紹介し、「日本社会の安全神話は崩壊した」などとする識者の寄稿を大きく掲載した。また自由時報は共通の知人の台湾人男性が事情を知っている可能性にまで踏み込んだ。
<br />7日は、服役中の陳水扁前総統の義母の葬儀に伴う一時出所や、総統選3候補の最後の政見放送内容などがトップニュースとなったが、これらに次いで、行方不明の知人男性に関する続報が大きく掲載された。
<br />主要テレビ各局も関連ニュースに時間を割いており、6日は被害女性のうち、林●●（＝さんずいに瑩）さんの遺族が台湾中部・台中市の実家でインタビューに応じ、「親孝行で、悪い友人を作るような子ではない」と話す様子などを繰り返し報じていた。
</p><p class="cite"><a href="http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120107/crm12010720580013-n1.htm" target="_blank">台湾2女性殺害　現地メディア、大きく報道</a>　（産経新聞）</p>
</blockquote>
この「識者の寄稿」というのは、前回のアレです。
<br />台湾のメディアもそのあたりの温度差について取り上げてました。東京特派員の陳世昌（8日東京電）がこの産経の報道にも触れながら書いた記事を9日の聯合晩報から訳。
<br />
<blockquote>
<p>台湾の女性2人が日本で殺害された事件は、7日の「張という姓の容疑者が大阪で既に身柄を確保された」という大誤報を経て、8日になって落ち着いてきている。<b>この一夜の「情熱」は、台湾と日本のメディアの間にある「温度差」を露わにした。日本の記者はみな冷静に対応しているが、台湾のメディアはあらゆるチャンネルを通じて次々と即座に報じて煽っていた。</b>
<br />産経新聞は、台湾の各メディアがこの事件を重大ニュースとして報じていると伝えたほか、8日の朝刊では、部屋に侵入した犯人がすぐさま林さんを襲い、抵抗する時間が無かったと報じている。
<br />（略）しかし、この他の日本のメディアは、この事件に関する突っ込んだ報道をしていない。日本経済新聞は小さな記事で、行方がつかめなくなっている台湾の男子学生について、被害者の女性につきまとっていたことがあり、女性が周囲の友人に「相談」するなど人間関係に悩みがあったことを伝えている。（略）
</p><p class="cite"><a href="http://www.udn.com/2012/1/8/NEWS/NATIONAL/NATS5/6832147.shtml" target="_blank">台湾2女性殺害事件の取材、台湾は過熱、日本は冷静</a>　（聯合晩報／強調は引用者）</p>
</blockquote>
と、記事の冒頭にもあるように、今回の事件で台湾のメディアは「張という姓の容疑者が大阪で捕まった」という誤報をかましています。日本では通常、警察の発表に基づいて報じるというのがセオリーなのですが、このあたりもお国柄の違いなんでしょうか。この「行き過ぎ」については8日の自由時報と聯合報からそれぞれ抜粋で訳。
<br />
<blockquote>
<p>台湾2女性の殺害事件で、重要参考人の張という男子学生が、事件の発生以降行方不明になっている。日本の警察は彼に狙いをつけて追跡を行っており、彼が大阪にいる可能性がわかっているものの、未だ捕えることができていない。日本の警察が7日午後に再び彼の住まいに「踏み込み」、証拠物件の捜索範囲を拡大した。警察の捜査の状況から、この張という男性が重要な鍵を握っており、彼の身柄を確保することが事件の全容解明につながるとみられている。</p>
<p>（訳註：この省略した間に、張容疑者のFacebookや2000年の前科など、日本のメディアに先んじて報じられているのは特筆すべきなのですが、今回は略）この張という男子学生を追跡する中で7日、一日の間に何度も驚かされ情報が錯綜した。<b>台湾メディアは7日、確認をしないまま、15時の時点で2人を殺害した容疑者が「関西で身柄を拘束され、まもなく警察によって東京に身柄を移される」と報じた。16時以降、台湾のメディアは捜査本部のある東京の蔵前警察署の前に集まり、日本の記者たちも話を耳にして続々とやってきた。けれども、最後まで日本の警察からの裏付けは得られなかった。</b>
<br />日本の報道の方法は台湾とは異なる。通常、日本の警察が容疑者を逮捕すると、「身分の確認」を行った後、記者会見が行われる。日本の警察がもし本当に関西で容疑者を逮捕していたのならば、いつもならまず現地でメディアに情報を発表し、その後、新幹線を利用して東京へ「身柄を移す」。しかし、今回はいつもと異なり遅々として動きが伝わってこなかった。長い待機時間と取材の後、日本のメディアの記者たちもこの情報の信ぴょう性を疑うようになった。
<br />19時になると、日本のメディアも次々に警察署から引き揚げるようになった。20時、台湾の駐日代表処の新聞組長である許國禎が飲み物や軽食といった差し入れを持って、警察署に詰めている台湾の記者たちの「慰問」に訪れた。再度の調べによって得られた答えは、大阪の警察は確かに1人の容疑者を捕えていたが、台湾留学生殺害事件とは無関係の、しかも張という姓の男子学生でも無かったというものだった。
</p><p class="cite"><a href="http://www.libertytimes.com.tw/2012/new/jan/8/today-so1.htm" target="_blank">日本の警察が張という男子学生の足取りを急いで追う　台湾メディア「解決」を先走り</a>　（自由時報／強調は引用者）</p>
</blockquote>
<blockquote>
<p>日本に留学している女子学生が殺害された事件で、7日の午後、台湾の張という男子学生がこの事件に関して逮捕されたと伝えられた。張のFacebookは同日、ネットユーザたちから「台湾の恥さらしが」などの非難のコメントで埋め尽くされた。しかし、夜になって誤報であったことがわかると、ネットユーザたちは急ぎコメントを削除し、一転して「台湾のメディアはデタラメばかりだ」と批判した。
<br />（略）夜になって誤報と明らかになると、ネットユーザたちはメディアに対し「裏付けの無い情報を発表したのか」「台湾のメディアはデタラメばかりだ」と批判を展開した。ある者は「台湾のメディアを100％信用してはいけない。お前ら、まずは一旦落ち着いて、日本の警察の発表を待つんだ」となだめていた。（略）
</p><p class="cite"><a href="http://www.udn.com/2012/1/8/NEWS/NATIONAL/NATS5/6831849.shtml" target="_blank">台湾メディア、日本の警察よりも早く事件解決</a>　（聯合報）</p>
</blockquote>
とまあ、決して笑いごとではないのですが、確かに台湾のメディアってアクセルの踏み方が半端ないイメージってあります。一方で、「日本の警察の発表を待て」とは言うものの、それはそれで台湾のメディアにとって歯がゆい問題があるのでした。容疑者が指名手配されたのは、この誤報の翌日、つまり8日ですが、その記者発表の場に台湾のメディアはいませんでした。成り行きを最も注目している国のメディアが、その場に居合わせることができないのですから、かような過熱した先行報道も無理からぬ......だめですね、やっぱり。以下、9日の中国時報から訳。
<br />
<blockquote>
<p>台湾人が日本で殺害された事件で、日本の警察が記者会見を行った。しかし、台湾のメディアはこれに立ち会うことができなかった。これは、極めて無茶苦茶な世界的な笑い話ではないか！
<br />日本の警視庁は8日、東京で記者会見を行い、日本に留学した女子学生が殺害された事件で、張志揚容疑者を指名手配したと正式に発表したが、台湾のメディアはすべてこの会場から締め出された。その理由は、単に警視庁の「記者クラブ」のメンバーではないからというだけであった。</p>
<p>台湾のメディアは、日本のいわゆる「記者クラブ」制度というものをよく熟知していないかもしれない。しかし、日本駐在の外国メディアは以前からその深刻な被害を受け続けてきた。そのため「外国特派員協会」を通じて、、閉鎖的で保守的なメディアのしきたりと長年にわたって争ってきたが、未だに改善されていない。外国籍の記者は、日本の各省庁から多少なりとも門前払いを受けており、その都度声を挙げているが効果が見られない。
<br />日本の各省庁には、それぞれ一つだけの記者クラブがあり、主要メディアのみがその会員となっている。会員でないメディア、たとえばスポーツ紙や週刊誌、そして外国メディアなどはほぼ全て、各省庁の記者会見に参加することができずにいる（訳註：原文まま）。
<br />台湾の日本駐在メディア記者たちも、国会の記者証や外務省の記者証などを持っているが、国会や首相官邸に入ることはできても、警視庁の記者会見には参加することができずにいる。警視庁の広報職員が言う理由は簡潔で、「警視庁記者クラブの会員でなければ、記者会見に参加できない」というものだ。
<br />しかし、日本の警視庁が取材の自由を制限することは、我が駐日代表処が国威を発揮していないという問題ではない。<b>真に批判されるべきは、日本の主要メディアが排他的な「記者クラブ」制度によって、自分たちが情報源を独占して享受できるという権益を守るというシステムだ。また、この特殊な状況下でも警視庁が特別な対応を取らず、台湾のメディアの取材の自由を無視したという問題もある。</b></p>
<p>駐日副代表の陳調和は7日、台湾のメディアに対し、警視庁の記者会見は日本の記者クラブのメンバーを対象に行われるもので、台湾の記者はメンバーではないため参加できない、警視庁はこれまで一切例外を設けていない、と説明した。代表処は交流協会を通じて警視庁に働きかけているが、警視庁は広報担当の主任をホールに派遣して台湾メディアに対して説明しただけだった。
</p><p class="cite"><a href="http://news.chinatimes.com/focus/501010320/112012010900081.html" target="_blank">日本で記者会見が行われる　警視庁は台湾メディアの取材を拒絶</a>　（中国時報／強調は引用者）</p>
</blockquote>
おっと。東京特派員の黄菁菁がかなりご立腹な様子。ところがこの中国時報の報道、思わぬ伝わり方をします。まずは、この記事をベースにして9日のサーチナ。
<br />
<blockquote>
<p>台湾メディア・中国時報は9日、日本の警視庁が台湾人留学生殺害事件の記者会見への台湾メディア出席を拒否したことに対して「荒唐無稽だ」と不満を示す記事を掲載した。</p>
<p>警視庁は8日東京で記者会見を開き、台湾人女性留学生殺人事件にかんして台湾人男性の指名手配を発表した。台湾メディアも会見用に足を運んだが「記者クラブ会員」ではないことを理由に追い出されてしまった、と記事は伝えた。
<br />記事は、日本の各省庁がそれぞれ大手国内メディアで構成される「記者クラブ」を持っていて、会員でないスポーツ紙や週刊誌はもちろん、外国メディアでさえ各省庁の記者会見に出席できないことを紹介。台湾メディアの記者は「国会記者証」や「外務省記者証」を持っていて国会や首相官邸に出入りできるにも関わらず、警視庁の記者会見に参加できないとした。
<br /><b>そして、批判すべきは「日本の大手メディアが排他的な『記者クラブ』で情報を独占しようとする体制」「警視庁が（台湾人関連の殺人事件という）特殊な状況下で緊急措置を取らず、台湾メディアによる報道の自由を無視したこと」であると断じた。</b>
<br />記事はさらに、台北駐日経済文化代表処の陳調和代表は台湾メディアに「記者クラブ」の存在について説明したこと、同処が警視庁に連絡してようやく警視庁側が説明係を1名派遣してきたことを明かした。
</p><p class="cite"><a href="http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&amp;d=0109&amp;f=national_0109_083.shtml" target="_blank">台湾メディア、台湾留学生殺人事件の警視庁会見締め出され憤慨</a>　（サーチナ／強調は引用者）</p>
</blockquote>
と、サーチナが中国時報の記事をほぼ全文訳していることがわかります。ところが、これがそのままコピペされた2chのニュース速報板のタイトルは、「<a href="http://engawa.2ch.net/test/read.cgi/news/1326089037/" target="_blank">「台湾と北朝鮮は国じゃねえから」　警視庁、留学生殺人事件の記者会見場から台湾メディア追い出す</a>」
<br /><br />いやいやいや、「台湾と北朝鮮は国じゃねえから」なんてコメント、記事にねえから！　<s> というか、タイトルを捏造するくらいだったら、オーソドックスに「<a href="http://dic.nicovideo.jp/a/%E3%81%8A%E3%82%81%E3%83%BC%E3%81%AE%E5%B8%AD%E3%81%AD%E3%81%87%E3%81%8B%E3%82%89" target="_blank">おめーの席、記者会見場にねえから！</a>」って入れるべきだろ、常識的に考えて。 </s> もしかして、サーチナが書いていないだけで、原文には「台湾と北朝鮮」なんてくだりがあったらどうしよう、とも思っていたのですが、そうでないのは前掲のとおりです。しかも、多くのいわゆる「まとめサイト」がニュース速報板のレスをさらに「まとめ」たことから、このタイトルで拡散するわするわ。台湾も台湾でなんだかなーという感じですが、日本も日本でなんだかなー。
<br /><br />この事件、容疑者が身柄を押さえられた直後に自殺、という形で終わったのですが、容疑者の家族の件についてはまた別途。あれ？　またボール投げちゃうの？]]></description>
            <link>http://www.yauchi.net/2012/01/000324.html</link>
            <guid>http://www.yauchi.net/2012/01/000324.html</guid>
            
            
            <pubDate>Sun, 15 Jan 2012 23:15:37 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>日本の「治安神話」は崩壊しているのか。</title>
            <description><![CDATA[連休前に東京で発生した2人の台湾人留学生殺害事件は、急転直下の結末を迎えてしまったようですが、この事件に関するとある投稿記事の話でも。
<br /><br />その記事というのは6日の聯合報の「民意論壇」に載った、<a href="http://iir.nccu.edu.tw/index.php?include=member_intro&mode=view&id=15" target="_blank">蔡増家</a>・政治大学国際関係研究センター第二研究所所長によるもの。この記事を<a href="http://b.hatena.ne.jp/Yauchi/20120106#bookmark-74903737" target="_blank">はてなブックマークに登録</a>し、Twitterに流したところ、予想外の反応がありました。うへえ。ブックマークするにあたって訳したのは冒頭のほんの一部分でしかないので、まずはちゃんと全部を訳してみたいと思います。
<br />
<blockquote>
<p>5日、2人の台湾女性留学生が東京で惨劇に遭ったことが報じられた。この非常に残忍な殺人事件は、日本の治安は良好だという外部の定型的なイメージを打破したばかりか、日本が失われた20年に陥った後の奇異な社会現象のベールを開けたとも言える。</p>
<p><b>日本文化を知る者たちは皆、戦後の日本が低い犯罪発生率を維持してきたことを知っている。重要なポイントは社会の制約力であり、法律による制約力ではない。社会環境による束縛の力が法律のそれよりも大きな日本では、罪を犯した事のある者が社会でまともに立脚することがたいへん難しい。また同時に、こうした観念形態は株連九族</b>（訳註：罪を犯した者の親族まで罰せられること）<b>を招き、家族までもが社会から冷たく排除されることになる。</b>
<br />2004年に台湾人女子大生が河口湖で殺害された時に、日本人の犯人の家族が隣近所からのプレッシャーに耐えきれず、すぐに引っ越したということからも明らかだろう。
<br />こうした社会の集団としての拘束力の下、日本人は不用意に犯罪に手を染めることができなくなり、またしたいとも思わなくなったのだ。同時に、この長期にわたる低犯罪率の下、日本の警察も持つべき捜査能力を次第に失っていってしまった。</p>
<p><b>戦後の日本の社会が、犯罪に対して高度な集団の制約力で応じたことは、その存在だけに拠るものではない。二つの基礎の上に立つものであり、その相互作用によって効果を生じていたのだ。</b>
<br /><b>一つ目は、高度経済成長の持続だ。</b>日本はかつて猛スピードに経済を成長させていた頃、終身雇用制度によって世に名高い低失業率を達成した。しかし、1990年に（訳註：原文まま）バブル経済が崩壊した後、派遣労働者制度がだんだんと終身雇用制度に取って代わるようになった。
<br />派遣制度の下での労働者は、健康保険を享受することができないばかりか（訳註：原文まま）、定年後の国民年金もないという（訳註：これも原文まま）、日本の福祉制度から見捨てられた一団となってしまうのだ。日本の社会学者によれば、これらの数から見て300万人近い派遣労働者たちが「下流社会」を形成しているという。「下流社会」は政府と世の中に対し強い不満を抱えており、最近の日本で発生している奇怪でショッキングな犯罪事件の多くを引き起こしている。</p>
<p><b>二つ目は、閉鎖的な社会体制にあるという点だ。</b>過去、日本は島国で排他的だったこともあり、また優越感が災いし、加えて日本の大学には独特なシステムがあったことも手伝い、日本に留学する外国人学生の数は多くなかった。
<br />しかし、2000年以降、少子化の波が到来し、日本の多くの私立大学ではだんだんと入学生が減少し、閉校の危機に直面しようとしていた。
<br />日本政府はこうした大学を救済するため、一千万人留学生計画を打ち出し（訳註：原文まま）、各地方大学に海外からの留学生を採用することを奨励した。
<br />こうして日本にやってきた大量の留学生の素質は一様ではなく、同時に、留学の名目で来日し不法就労する者も多くいた。こうした数多の外国人留学生は、日本の最近の外国人犯罪の増加スピードを加速させ、同時に多くの新たな犯罪手法を生み出してしまった。</p>
<p><b>経済の衰退が日本の社会体制における拘束力を次第に瓦解させ、大量の外国人留学生が日本の社会の高い壁を徐々に突き破り、また日本の警察制度も過去の低犯罪率という過去の夢の中に酔いしれていたようだ。</b>
<br />最近の日本では、最重要の指名手配犯が警察署に自首してきたところ、認識できなかったばかりか追い返し、3つの警察を回ってようやく自首できたという話が飛び出した。これは日本の警察の捜査能力にたいへん大きな疑問を抱かせるものだ。
<br />失われた20年に墜ち込んだ日本を見てみると、日本の社会には既に巨大な変化が生じているが、日本政府は何も変わっていないと言えそうなことに気づく。
</p><p class="cite"><a href="http://www.udn.com/2012/1/6/NEWS/OPINION/X1/6828112.shtml" target="_blank">日本の低犯罪率神話が崩壊</a>　（聯合報／強調は引用者）</p>
</blockquote>
この記事に関して、というか、はてブのポストに対して、Twitter上で意見や反論が来るわ来るわ。これにはおいらも面喰らいました。それにしても、いちいち訂正していませんが（訳註：原文まま）が多いなあ。
<br />記事に出てきた「株連九族」というのは、註釈でも入れているとおり「一人の罪は一族の罪」という考え方です。「史記」によれば秦の時代には既にあったようで、犯罪者の両親や妻子も刑罰が加えられたり財産を没収されたりしたそうです。そこまで直接ではないけれど、日本でも似たような例はありますよね。村八分に始まり、中島みゆきの「出てくならおまえの身内も住めんようにしちゃるって言われてさ」、最近では数多の人肉検索や映画『誰も守ってくれない』を思い出します。なるほど、その「社会による拘束力」はあるかもね、と、この一点だけはおいらも同意です。あれ？　ということはまだこの力は生きているんじゃ？　などと。
<br />もっとも、この蔡増家（とおいら）の意見に対する賛否や正誤は、きっと山ほどあると思います。その辺は皆さんに譲るとして（逃げた）、翌7日の聯合報の「民意論壇」、つまり同じ場所に淡江大学中国大陸研究所の楊景堯・副教授が異論を投げていますので、参考までにこちらも訳。
<br />
<blockquote>
<p>6日の本紙「日本の低犯罪率神話が崩壊」を拝読し、その内容の一部に疑問を抱いた。筆者は両岸とアジアの主要国の学生の移動を研究しているが、今学期も日本の広島大学教育学院教授であり、日本比較教育学会会長である大塚豊・教授を淡江大学の訪問研究として招いている。大塚教授との意見交換の後、今回のミスリードを明らかにすることができそうだ。</p>
<p>まず、当該記事では日本の高度な「社会の拘束力」が2つの基礎の上にあると論じている。高度経済成長がその1つであり、文中では経済の衰退が犯罪の増加を招いたと述べている。しかし大塚教授はこれに賛成できないとはっきり述べた。中国大陸の経済発展は「お金が全て」だったが、かえって犯罪は増加している。日本の経済は、道徳や責任感を低下させるようなひどい状況を作らなかった。
<br />第二に、日本と外国の交流は、アジアの他の国々を圧倒している。国際留学生の出入りはアジアで唯一の輸入超過、すなわち海外に留学する日本人より日本に来る留学生の方が多く、2010年には14万人あまりに達している。
<br />先の記事では留学生を招く際のハードルについても触れているが、大塚教授は日本語の学習の困難さが本当の原因だと考えている。日本の文部省（訳註：原文まま）が2008年に発表した「留学生30万人計画」は2020年に目標達成を目指しているが、特に各大学には英語を使っての授業を可能にして、言語の障壁を低くしてより多くの留学生を引き込もうとしている。
<br />ここ数年、日本の私立大学の入学生数は安定しており、問題はそのように深刻ではない。<b>日本全国の高等教育の規模は300万人に達しない程度であって、決して「留学生一千万人招致計画」など打ち出す可能性はない。</b>
</p><p class="cite"><a href="http://www.udn.com/2012/1/7/NEWS/OPINION/X1/6830447.shtml" target="_blank">日本の高等教育に神話は無い</a>　（聯合報／強調は引用者）</p>
</blockquote>
おおなるほど。「日本の安全神話は崩壊したのか」というより、論拠そのものを否定しているような感じでしょうか。確かにいわゆる「移民一千万人計画」とごっちゃになっている時点で、前述の投稿記事は既にアレな感じがあします。ということは、6日のブックマークやポストは、割と「ごめんなさい」な感じかも。
<br />むー、何だかタイトル詐欺っぽくなってしまいましたが、最後に「安全神話」に関して触れた8日の中国時報の記事で終わりにしましょう。こちらはおなじみ東京特派員の黄菁菁による署名記事。
<br />
<blockquote>
<p>日本が外国人に与えるイメージとして治安の良好さがある。しかし、ここ数年、外国人犯罪率が上昇する傾向にあり、日本の警察にとっても頭痛の種になっている。<b>今回の台湾女性留学生の事件では、日本の安全神話も疑われている。しかし、今回は容疑者が日本人でなかったことで、多くの日本メディアが安心しているようだ。もし容疑者が日本人であったのなら、日本のメディアはきっと大いに盛り上がったことだろう。</b></p>
<p>日本の警察庁が2011年1月に発表した統計によれば、全国の警察本部の捜査1課が「捜査本部」を設置した重大殺人事件は2011年（訳註：原文まま。2010年の誤り）の1年間で合計77件で、前年に比べて9件の減少となり、1979年に統計を取り始めて以来、最少となった。
<br />このうち容疑者が逮捕されたのは61件、解決率は79.2％だった。この数字には前年以前に捜査本部が設置された事件も含まれている。61件の解決事件のうち、31件が発生から1ヶ月以内に解決し、半数以上に達している。
<br />日本の治安は良好で解決率も高い、というのは、これまで世界的に非常に高い評価を受け続けてきた。同時に、日本人の犯罪に対する警戒心を低いままにさせた。鞄を背中に掛けても盗まれる心配をせず、電車で鞄を地面に置いたまま寝てしまい、ほとんどの家には鉄の門や窓がなく、出かける際に鍵を掛けないという光景も珍しくない。このせいで、日本人は外国に出ると、しばしば現地の悪人たちからカモと思われてきた。</p>
<p>今回の留学生の事件を担当する蔵前警察署の前で待機していた日本人記者は次のように分析する。<b>犯人がもし捕まった場合、日本の警察は安全な日本という世界的なイメージを取り戻すために、メディアと全力で協力するだろう、と。例えば、警視庁が容疑者を護送する際には、専用のパトカーをわざとゆっくり進ませて、メディアが顔をよく捉えられるようにし、日本の世界的名声を蘇らせるのだという。</b>日本の警察では今回の事件をかなり重く見ており、警視庁は初日に200人の警察官を動員し、早期解決の意気込みを示そうとした。
</p><p class="cite"><a href="http://news.chinatimes.com/focus/501010315/112012010800560.html" target="_blank">外国人犯罪率の上昇、日本の警察を悩ませる</a>　（中国時報／強調は引用者）</p>
</blockquote>
最後の方でも少し出た、台湾メディアの報道と警察の対応についてはまた別途、ということで。
<br /><br />★ 追記。（01/10 09:50）]]></description>
            <link>http://www.yauchi.net/2012/01/000323.html</link>
            <guid>http://www.yauchi.net/2012/01/000323.html</guid>
            
            
            <pubDate>Tue, 10 Jan 2012 01:44:33 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>2011年を制したのは、二次元と四次元のハイブリッド。</title>
            <description><![CDATA[2012年最初のお話は何にしようかと思ったのですが、どうせ来週になれば台湾の報道も総統選・立法委員選で慌ただしくなるでしょうし、おいらもそれを華麗にスルーするでしょうから、昨年の「<a href="http://www.yauchi.net/2011/01/000274.html" target="_blank">あれは今から36万...いや、1万4000年前...じゃなくて2010年を振り返る。</a>」に続き、台湾の巴哈姆特のまとめ記事の訳でも。
<br /><br />2011年は新年4日に記事を書いていた巴哈姆特が、今年はなんと暮れの30日に更新するやる気を見せていました。おのれ、コミケ3日目に大事件があったらどうするつもりだったんだ。というわけで、2011年にアップされた約11,000件の記事から、閲覧数にニュースの重要性を加味して選ばれたAC（アニメ・コミック）分野十大記事です。
<br />
<blockquote>
<p><b>◆第10位：<a href="http://gnn.gamer.com.tw/4/56594.html" target="_blank">【漫博11】『ハヤテのごとく！』の畑健二郎が9時間のマラソンサイン会、実写版についても語る</a>（08/15）</b></p>
<p>毎年、台湾で行われる書展（訳註：日本での通称は『台北国際ブックフェア』）と漫画博覧会は、はるばるやってくるゲストに多くの人が期待を寄せている。2011年は「絵が描かれてこそサインは完成する！」を貫き9時間のマラソンサインイベントを行った畑健二郎のほか、初音ミクの父であるKEI、声優の井上和彦、高橋広樹、小西克幸、伊藤静などが来台した。他にも、模型の巨匠である山田卓司、大陸から来た漫画家の夏達などがいた。2012年ははたしてどんな大物が来るのだろうか？
</p><p class="cite"><a href="http://gnn.gamer.com.tw/8/61208.html" target="_blank">巴哈姆特GNN2011年十大アニメ・マンガニュース</a>　（巴哈姆特）</p>
</blockquote>
2011年も10位は来台した海外の漫画家、声優などの話題。このほか、2月の書展では矢口高雄、赤松中学、的良みらん、岡野玲子などが、8月の漫博には蒼山サグ、許斐剛、木村心一、藤島康介、平野綾、平坂読、ブリキなども招かれていました。
<br /><br />台湾にやってきたのは人だけではありません。順位は大きく飛びますが、日本でも大ヒットの作品が2位に。
<br />
<blockquote>
<p><b>◆第2位：<a href="http://gnn.gamer.com.tw/3/55333.html" target="_blank">九族文化村の『ONE PIECE』の全貌を単身で直撃！　今日、正式に台湾初登場</a>（07/08）</b></p>
<p>人気作品『ONE PIECE』のテーマパークが初めて日本以外に誕生する。その場所として台湾の九族文化村が選ばれたというニュースが報じられると、多くの人から白熱した議論が展開された。巴哈姆特GNNでもオープン初日のために特別に南下、多くのファンたちがWebを通じて初めての現場ルポを見られるようにした！
<br />この件に関する楽しいニュースとして、この企画が大好評であったことから、九族文化村が企画の終了日を当初の12月から延期し、2012年4月にすることを決めたことがある。まだ体験していないファンは、急いでチャンスを掴むんだ！
</p><p class="cite"><a href="http://gnn.gamer.com.tw/8/61208.html" target="_blank">巴哈姆特GNN2011年十大アニメ・マンガニュース</a>　（巴哈姆特）</p>
</blockquote>
飛ばしてしまった話題の中で、やはり多かったのは日本のアニメに関するもの。第8・7・6位と3つ続いているので抜粋して訳。
<br />
<blockquote>
<p><b>◆第8位：<a href="http://gnn.gamer.com.tw/7/59477.html" target="_blank">『魔法少女まどか☆マギカ』のオフィシャルサイトが更新、劇場版制作が決定！</a>（11/10）</b></p>
<p>2011年1月に日本で放送が始まったオリジナルテレビアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』は、監督を新房昭之、脚本を虚淵玄、そしてキャラクタデザインを漫画家の蒼樹うめが担当した。一般人が思い浮かべる萌え系アニメを脱却し、平凡で幸福な夢のあるお話であるかのようなストーリーと、人を絶望の深淵に落とし込みそうな展開が背中合わせで進み、その捻じ曲がった面白さと幸せの猟奇的なストーリーが、視聴者たちによる熱烈な議論を各所で巻き起こした。
<br />この作品は、ブルーレイ・ディスクの販売数が何度も新記録を更新し、さらに、日本の文化庁によるメディア芸術祭アニメーション部門で大賞を受賞した。年末近くには、三部作による劇場版作品の制作が大々的に発表されるなど、まさに、今年の話題の新作だったと言っても過言ではない。</p>
<p><b>◆第7位：<a href="http://gnn.gamer.com.tw/4/56084.html" target="_blank">新たなるスタート！　マッドハウスがアニメ『HUNTER×HUNTER』を制作</a>（08/02）</b></p>
<p>毎回毎回、登場するたびに話題になり続ける漫画家、冨樫義博による書き下ろし作品『HUNTER×HUNTER』は、既に何年も前にアニメ化され、どれも多くの人から愛されてきた。今回はマッドハウスが制作の重要な部分を担うという点、前作の続編という形ではなく最初から始まるという点、そして出演する声優陣も大幅に入れ替わっている点が特筆される！
<br />しかしながら、より多くの人が関心を持っているのは、「はたして原作の漫画はいったいいつになったら終わることができるのだろうか？」という点ではないだろうか？</p>
<p><b>◆第6位：<a href="http://gnn.gamer.com.tw/4/54514.html" target="_blank">ガンダムシリーズの最新作、アニメ『機動戦士ガンダムAGE』のPVと内容が公開！</a>（06/14）</b></p>
<p>ガンダムシリーズでは初のテレビゲーム化を前提とした、メディアミックスによる企画シリーズ『機動戦士ガンダムAGE』は、有名ゲームメーカーのレベルファイブが企画制作に協力した。これまでのガンダムシリーズを見たことがない子供たちから、逆に近年のガンダムシリーズを見ていない大人までを視聴者のターゲットにしたもので、そのストーリーは「100年」、祖父から孫まで三世代にわたる戦いを中心にするものとなった。これにより、ガンダムシリーズのファンの間でもホットな話題となった。
</p><p class="cite"><a href="http://gnn.gamer.com.tw/8/61208.html" target="_blank">巴哈姆特GNN2011年十大アニメ・マンガニュース</a>　（巴哈姆特）</p>
</blockquote>
もっと上かと思ったんですが、二次元は案外下位のランクインでした。一方、日本をはじめとする外国からの作品を輸入し続けるだけではありません。9位にはこんな話題も。
<br />
<blockquote>
<p><b>◆第9位：<a href="http://gnn.gamer.com.tw/3/57103.html" target="_blank">台湾、アングレーム国際漫画祭2012のアジアのテーマ国に</a>（08/31）</b></p>
<p>2011年、台湾政府はアニメ産業の発展に力を注ぎ、立て続けに世界的に著名なイベントへの出展を果たしたほか、国内でも創作の分野で開拓を行った。<a href="http://www.goldencomic.com.tw/" target="_blank">金漫奨</a>の手続きを延長したほか、年末には<a href="http://www.comicnet.tw/" target="_blank">台湾漫画資訊網</a>もオープンさせ、新北市や高雄市などの地方政府部門も新世代のクリエイターを育成し続けようと努力している。
</p><p class="cite"><a href="http://gnn.gamer.com.tw/8/61208.html" target="_blank">巴哈姆特GNN2011年十大アニメ・マンガニュース</a>　（巴哈姆特）</p>
</blockquote>
そして、2011年を語る上で外せないのが東日本大震災です。巴哈姆特の十大ニュースでも5位に入ったのがこれ。
<br />
<blockquote>
<p><b>◆第5位：<a href="http://gnn.gamer.com.tw/6/51806.html" target="_blank">週刊少年ジャンプ×鳥山明、YouTubeに動画をアップロード　広告収益は義援金へ</a>（03/16）</b></p>
<p>2011年3月に日本の東北地方で発生した地震による被害に対し、日本の漫画家、鳥山明はすぐに週刊少年ジャンプの公式サイトで人々を応援し、激励するイラストを発表した。さらに週刊少年ジャンプはそれらをもとに公式に動画を制作、YouTubeに掲載し、全ての広告収益を義援金として送ることを発表した。
<br />この地震の影響により、日本では今年の東京国際アニメフェアおよび初開催が予定されていたアニメコンテンツエキスポの両方が中止を余儀なくされた。しかし、現在のところ両イベントとも2012年の開催日程を既に発表している。
<br />今年の震災に関連して付け加えると、台湾人が日本に対して大きな支援を行ったことに対し、日本から台湾を訪問した多くの漫画家、作家、ゲストたちが、揃って台湾に対する感謝を述べ、今後も台湾が日本とより緊密な交流、協力関係を続けられることを願っていると話していた。
</p><p class="cite"><a href="http://gnn.gamer.com.tw/8/61208.html" target="_blank">巴哈姆特GNN2011年十大アニメ・マンガニュース</a>　（巴哈姆特）</p>
</blockquote>
巴哈姆特の記事から拾うと、例えば震災後に開催された8月の漫博11では許斐剛が「震災で、私たちは台湾からとても多くの支援を受けた。私は、『台湾はきっととても人情味溢れ、温かみのある場所なんだ』と思ったんです。なので、ずっと台湾に行きたいと思っていました。実際に台湾に来てみて、その期待に対する失望はまったくありませんでした。食べ物はどれもとても美味しいし、とてもよい国ですね（抜粋のうえ意訳）」と<a href="http://gnn.gamer.com.tw/3/56593.html" target="_blank">語ってます</a>。同じく漫博11に招かれた平坂読とブリキは、<a href="http://pic.bahamut.com.tw/B/2KU/35/0000548435.JPG" target="_blank">「謝謝大家」の特大パネル</a>を返礼として持参しています。やはり、絆は互いに引き合ってこそですね。
<br />それはそれとして、ジャンプの応援メッセージですが、個人的にいちばんやられたのは、不覚にも『銀魂』の<a href="http://www.shonenjump.com/j/message/window/gintama.html" target="_blank">空知先生のメッセージ</a>でした。
<br /><br />それでは残った上位陣、第4・3・1位は、いずれも「実写化」がキーワードでした。以下、抜粋して訳。
<br />
<blockquote>
<p><b>◆第4位：<a href="http://gnn.gamer.com.tw/1/54941.html" target="_blank">実写版『るろうに剣心』が2012年ロードショー！　主演は佐藤健が決定</a>（06/28）</b></p>
<p>和月伸宏による漫画を原作とする『るろうに剣心』が、アニメ化15周年を迎えた。これを記念して新ゲーム化や新作アニメといった各種の企画が立て続けに発表されている。さらに、2012年には実写による映画の公開が予定されている。実写版では、『仮面ライダー電王』の佐藤健が主役の剣心を演じることになる！</p>
<p><b>◆第3位：<a href="http://gnn.gamer.com.tw/0/58820.html" target="_blank">実写版『らんま1/2』のキャラ衣装が大公開！　新垣結衣のショートカットが発表に</a>（10/21）</b></p>
<p>高橋留美子の人気アニメ作品『らんま1/2』が2011年、実写版TVドラマがスペシャルドラマとして放送された。人気女優の新垣結衣が主演のあかねを演じたことや、日本と台湾の放送がほぼ同時（訳註：日本で12月9日に放送されたのに対し、台湾の緯来日本台が放送したのは翌10日）に放送されたことより、多くの台湾のファンたちにとって、古典的な作品の違う見方を初めて観ることができた。
<br />トップ10に入った『らんま1/2』や『るろうに剣心』のほか、2011年は『ハヤテのごとく！（訳註：台湾の八大電視によるもの）』、『荒川アンダー ザ ブリッジ』、『忍たま乱太郎』、『進撃の巨人』などの実写化が報じられて大いに注目を集めた。まもなくやってくる2012年には、より多くの期待される作品が登場するだろう！</p>
<p><b>◆第1位：<a href="http://gnn.gamer.com.tw/3/59753.html" target="_blank">ジャン・レノがドラえもんに扮する！　山下智久がスネ夫！　実写版CM第2弾が公開</a>（11/18）</b></p>
<p>トヨタ自動車が、人を驚喜させるイマジネーションを発揮した。『ドラえもん』をテーマに撮影された一連の実写版TVCMは、人々がよく知っている『ドラえもん』の20年後の世界を舞台にしている。妻夫木聡がのび太を演じ、ジャイアン役には総合格闘家の小川直也があてられている。このほか、山下智久がスネ夫の、水川あさみがしずかの役となっている。
<br />しかし、ここまではまだ良い。最も衝撃的だった人選は、丸々っとしたドラえもんをなんと世界的な名優、ジャン・レノが演じるというところだろう。もともと日本文化を大変好んでいるというジャン・レノだけに喜んだそうだが、いったい誰がそんな想像をすることができたろうか。これによって、このシリーズCMは一気に、今年もっとも印象に残った話題となってしまった！
</p><p class="cite"><a href="http://gnn.gamer.com.tw/8/61208.html" target="_blank">巴哈姆特GNN2011年十大アニメ・マンガニュース</a>　（巴哈姆特）</p>
</blockquote>
なるほど、そう来たか！　って......言っていいのかどうなのか。いちおう当該記事のコメント欄を見ると......ああ、やっぱり1位に対する反応が大半でした。中でも気になったのがこのコメント。
<br />
<blockquote>
<p>
9 名前：名無しのくせになまいきだ＠台湾
<br />　　<b>この1位は強敵ではあるが、しかし上位はみんな三次元の記事じゃないか。......三次元がだんだんと二次元の世界を飲み込もうとしているのか。</b></p>
<p class="cite"><a href="http://gnn.gamer.com.tw/8/61208.html" target="_blank">巴哈姆特GNN2011年十大アニメ・マンガニュース</a>　（巴哈姆特）</p>
</blockquote>
2012年はいったいどうなるんでしょうか。割といまさらですが、本年もよろしくお願いします。]]></description>
            <link>http://www.yauchi.net/2012/01/000322.html</link>
            <guid>http://www.yauchi.net/2012/01/000322.html</guid>
            
            
            <pubDate>Thu, 05 Jan 2012 01:37:14 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>音は線となって人を結び、面となって世界を広げる。</title>
            <description><![CDATA[さまざまなことがあった2011年も、なんだかんだ言いながら終わろうとしています。日本時間であと3時間半、台湾でも4時間ほどですかね。
<br />今年、この拙いブログにアップされたエントリは、「<a href="http://www.yauchi.net/2011/01/000272.html" target="_blank">そういえば、正化23年になりましたね。</a>」から始まり、実は今回でちょうど50個目になります。狙ったわけじゃないですよ。そんな器用な真似はできません。月別で見ると、意外にも地震のあった3月がいちばん多くて7回更新しています。ただし、震災前のものが3回あるので、「発生後の報道を頑張って拾った」というわけではないのですが。
<br />去年の大晦日に書いた「<a href="http://www.yauchi.net/2010/12/000271.html" target="_blank">歌がつなぐは、誰が想いか。</a>」を見ると、2010年の更新回数は42回だったそうなので、あれ？　増えてるってことですか？　それもどうかなあと思ってしまったり。いずれにしても、いつも読んでくださっている方にはありがとうございます。Google先生の悪魔の誘導で辿り着いてしまった方には全身全霊でごめんなさい。
<br /><br />さて、紅白歌合戦の超絶個人的裏番組ということで、去年に続いて取り上げ損ねたニコニコ動画の歌でも。というか、今年は本当にニコニコ動画から引っ張ってきていないんですね。5月の「<a href="http://www.yauchi.net/2011/05/000288.html" target="_blank">街は過保護なくらい彼女の願いに忠実だった。</a>」で持ってきた『家出少年と迷子少女』の1曲だけだったとは。これはもしかして、おいらの中でニコニコ動画離れが進んでいるのかもしれません。いや、実際は違うんですがそれは後ほど。
<br />あえて言うなら無理にこじつける傾向が無くなった、というところなんだと思います。今年「取り上げ損ねたなあ」と思ったのは、この4曲。今年もまた4曲。

<br /><br />★ ライン（アルバム『supercell tribute ~Stowaways~』から）（supercell/ジミーサムP）
<br />
<iframe src="http://ext.nicovideo.jp/thumb/1293174484" style="border:solid 1px #CCC;" frameborder="0" height="176" scrolling="no" width="312">&amp;lt;a href="http://www.nicovideo.jp/watch/1293174484"&amp;gt;【ニコニコ動画】supercell tribute ~Stowaways~ / supercell feat.初音ミク&amp;lt;/a&amp;gt;</iframe>
<br /><br />一般流通が今年に入ってからだから、今年の曲ってことで。「supercellの曲を他の人がリミックスする」ということで、1stアルバム『supercell』と聴き比べると面白いCDでした。聴く側もわがままだから、「やっぱsupercellの曲はすごいね！」と同時に「この人がアレンジするとこうなるんだ！」という両方を楽しみたいものなのです。なので、あえて最初は誰がアレンジしたのかを見ないで聴くというのも一興かと。
<br />だから、その両方が感じ取れる曲、たとえば『嘘つきのパレード』は流石の小林オニキスさんでしたし、疾走感溢れる『初めての恋が終わる時』がバラードになるならこの人、と誰もが考える人選で期待通りにdorikoさんを持ってきたのは嬉しくなるし、「ここでハンドクラップ入ったら間違いなくKNOTSさんだなあ」と思って聴いてた『その一秒、スローモーション』で本当に聴こえてきてびっくりしたし、ichiさんの『またね』のまさかの長さに恐れ入るのです。
<br />でも、やっぱりこの曲の右に出るものはないかなあ。原曲と違って長いイントロ、ああもうこの時点でこの人しかいないよ、というジミーサムPの音。それでいて切なくも懐かしい歌詞は明らかにryoさんのそれ。好きな曲が、それと同じくらいに別の輝きを放つアレンジに出会えたという点で、トリビュートアルバムを含めて良いのなら、この『ライン』が入っているというだけで、今年いちばん良かったCDに挙げたいと思います。
<br /><br />脱線しますが、ちょうどこのアルバムを繰り返し聴いていた頃に、米澤穂信のいわゆる古典部シリーズを読んでいました。supercellの中二感がぴったりきますね。あれ、高校が舞台ですけど。『遠まわりする雛』の最後に収められている表題作を読んでいる時に、ちょうど『ライン』が流れてきて、そのままリピート再生。実際、この歌詞にハマるような場面はありそうで出てこないのだけど、あの「やきもきする感」とマッチしていたように思います。
<br />うお、なんかすごく長くなったな。以下、蕎麦もあるので足早に。
<br /><br />★ アニヴァーサリィプレイス（かごめP）
<br />
<iframe src="http://ext.nicovideo.jp/thumb/sm14092707" style="border:solid 1px #CCC;" frameborder="0" height="176" scrolling="no" width="312">&amp;lt;a href="http://www.nicovideo.jp/watch/sm14092707"&amp;gt;【ニコニコ動画】歌愛ユキ - アニヴァーサリィプレイス【☆】&amp;lt;/a&amp;gt;</iframe>
<br /><br />後述する10選から今年も漏れた歌愛ユキ。と言っても、去年は単純に絞っていく過程で『生きてます』（蜜蜂/No-H）が残らなかっただけですが、今回は伸びてしまったという理由。いや、それにしたって伸びるならもっと伸びてもいいと思うわけですよ。
<br /><br />★ 綺麗な世界（アルバム『小さな自分と大きな世界』から）（40mP）
<br />
<iframe src="http://ext.nicovideo.jp/thumb/sm14879692" style="border:solid 1px #CCC;" frameborder="0" height="176" scrolling="no" width="312">&amp;lt;a href="http://www.nicovideo.jp/watch/sm14879692"&amp;gt;【ニコニコ動画】【クロスフェード】 小さな自分と大きな世界 ／ 40mP feat. 初音ミク&amp;lt;/a&amp;gt;</iframe>
<br /><br />今年手にしたCDのうち、個人によるもので「これ！」という1枚を選ぶとしたら、40mPの『小さな自分と大きな世界』でしょう。前作の『LIFE SIZE NOTE』も持っているのですが、実はあまり印象に残ってなかったのでした（おい）。この一枚でトリノコ......虜にされたと言っても過言ではありません。でも、ごめんなさい。いちばん好きなのはニコニコ動画に上がっていない、クロスフェードの3分8秒あたりからのこの曲だったりします。
<br /><br />★ Hello, Worker（KEI）
<br />
<iframe src="http://ext.nicovideo.jp/thumb/sm15488191" style="border:solid 1px #CCC;" frameborder="0" height="176" scrolling="no" width="312">&amp;lt;a href="http://www.nicovideo.jp/watch/sm15488191"&amp;gt;【ニコニコ動画】「Hello, Worker」 - KEI feat.巡音ルカ&amp;lt;/a&amp;gt;</iframe>
<br /><br />今年もまたここで紹介せざるをえなかったKEIさんの曲。年金にしろ税金にしろ失業率にしろ、働く者、働かない者、働けない者、働きたくない者、働いてきた者、働こうとする者、「働く」という行為に対する価値観や立場がすごく際立った年だったんじゃないかなあ。KEIさんの感性は今年も光っていました。
<br /><br />ということで、一昨年と去年に続いてまたもやってしまった「VOCALOID曲10選」。記念日的な動画が2つあったので、10+2になりました。今年は特にそうだったんですが、ニコニコ動画をまとまった時間で観る機会がなくて、ぼからんも全く観ませんでした。その代わりに日刊を観ていたのですが、あれ？　トータルするとそっちの方が結果的に長くなっているような。その時に「この曲いいな」と思ったのをひょいひょい集めていったら、なぜか年末までに45曲（上に書いた+2を除いて）になってしまったので、10曲にするのに苦労しました。特に45→20くらいは簡単だったんだけど、そこから10にするのにえらく時間がかかった気がする。自分でも玉石混交だなあとは思いますが、そんな45曲と合わせて、よろしければどうぞ。
<br /><br />
<iframe src="http://ext.nicovideo.jp/thumb_mylist/29717391" style="border:solid 1px #CCC;" frameborder="0" height="176" scrolling="no" width="312">&amp;lt;a href="http://www.nicovideo.jp/mylist/29717391"&amp;gt;【ニコニコ動画】&amp;lt;/a&amp;gt;</iframe><iframe src="http://ext.nicovideo.jp/thumb_mylist/23389453" style="border:solid 1px #CCC;" frameborder="0" height="176" scrolling="no" width="312">&amp;lt;a href="http://www.nicovideo.jp/mylist/23389453"&amp;gt;【ニコニコ動画】&amp;lt;/a&amp;gt;</iframe>
<br /><br />こんなおいらですが、2011年も引き続きよろしくおながいします。
<br />来年はどんな曲に出会えるんでしょうか。じゃなかった、どんなニュースに出会えるんでしょうか。皆さまどうかよいお年を（ここまでテンプレ）。]]></description>
            <link>http://www.yauchi.net/2011/12/000321.html</link>
            <guid>http://www.yauchi.net/2011/12/000321.html</guid>
            
            
            <pubDate>Sat, 31 Dec 2011 20:28:26 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>『台大裸體藝術社』がやってきた。</title>
            <description><![CDATA[そういえば「<a href="http://www.yauchi.net/2009/12/000220.html" target="_blank">『COLORFUL DREAMS 3』がやってきた。</a>」も2年前の12月だったんですね。タイトルのとおり、先月末の「<a href="http://www.yauchi.net/2011/11/000315.html" target="_blank">馬英九・蔡英文も登場する台湾のマンガ『台大裸體藝術社』が全く自重していない。</a>」で紹介した、『台大裸體藝術社』が届きました。
<br />実は、これを買うつもりはあまりなかったのですが（おい）、まず韋宗成がPlurkの中で先のエントリに触れているのを見つけてびっくり。しかもエントリをわざわざ中文訳してくださる方までいて、だんだんと「あ、これは『ついうっかり<s> 票を入れて </s>買ってしまいそうです』じゃなくて、ちゃんと手にした方が良いかも」と思うようになった次第。発売開始直後の博客來で、まさかの品切れに直面するといったハプニングも経つつ、ようやく届いたのがこちらになります。
<br /><br /><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a href="http://www.yauchi.net/assets_c/2011/12/yaguyagu160-453.html" onclick="window.open('http://www.yauchi.net/assets_c/2011/12/yaguyagu160-453.html','popup','width=600,height=800,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://www.yauchi.net/assets_c/2011/12/yaguyagu160-thumb-120x160-453.jpg" alt="yaguyagu160.jpg" class="mt-image-none" style="" height="160" width="120" /></a></span>
<br /><br />あ。やっぱり自重していない（くどい）。
<br />この本、タイトルそのままに、架空の「國立台彎大學」を舞台にしたコメディ漫画です。『裸體藝術社』というサークルでのドタバタ劇がメインとなるわけですが、なんと主人公の卓健吉が登場2P目、実質3コマ目で素っ裸です。
<br /><br />
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a href="http://www.yauchi.net/assets_c/2011/12/yaguyagu161-456.html" onclick="window.open('http://www.yauchi.net/assets_c/2011/12/yaguyagu161-456.html','popup','width=720,height=800,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://www.yauchi.net/assets_c/2011/12/yaguyagu161-thumb-120x133-456.jpg" alt="yaguyagu161.jpg" class="mt-image-none" style="" height="133" width="120" /></a></span>
<br /><br />そして何がすごいかって、その後しばらく男性の裸体が出てこない見開きがない。イントロにあたるストーリー漫画っぽい部分が終わり、最初の4コマからしてこれ。
<br /><br /><span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a href="http://www.yauchi.net/assets_c/2011/12/yaguyagu162-459.html" onclick="window.open('http://www.yauchi.net/assets_c/2011/12/yaguyagu162-459.html','popup','width=280,height=800,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://www.yauchi.net/assets_c/2011/12/yaguyagu162-thumb-120x342-459.jpg" alt="yaguyagu162.jpg" class="mt-image-none" style="" height="342" width="120" /></a></span>
<br /><br />こうも男の裸が男の裸が、と書くと、なんとなくBL的な雰囲気を警戒しそうですが、そっち方面のネタは（おいらが見た限りでは）ありません。むしろ、大半が4コマということもあって、また作者の絵の雰囲気からも、どことなく「まんがタイムきらら」系の香りを感じます。まあ、芳文社さんには申し訳ありませんが、あまり読んだことがないので正しい表現なのか甚だ疑問なんですが（おい）。
<br />一方で、『裸體藝術社』という名前や設定からも分かるとおり、ネタのテンションは限りなく少年誌です。じゃあそれでいて4コマならば「コロコロ」や「ボンボン」かと言うとそれも違う。後述するように政治家や文化人のパロディも登場するので、むしろギリギリ「少年ジャンプ」。大学が舞台だけどそんな感じ。日本だと『東京大学物語』という作品がありましたが、同じ裸でもあれとは違います。そうだねえ、あえて言うなら『すごいよ!!　マサルさん』が「まんが4コマぱれっと」に載っているような感じです。って、それは一迅社じゃんか。
<br />そう考えると、ネタの範囲とテンションと画風と表現方法は、かなり独自の世界かもしれません。日本だと拾える雑誌が無いんじゃないかなあ。もっとも、良くも悪くもネタに応じてキャラのビジュアルが変わるので、ちょっとデフォルメが激しいとついていくのが大変でしたけど。
<br /><br />この作品が実在の人物をパロディにしているのは、前回のエントリでも触れたとおりです。ところが、実際に読んでみて「おおっ」と思ったのは、日本のサブカル文化をベースにしたパロディがことのほか多いという点です。上の4コマの画像の最後のコマで気付いた人がいるかもしれませんが、「まずは紹介しよう。これが俺のガールフレンドの愛花だ」という台詞のとおり、どう見ても「ラブプラス」です。本当にありがとうございました。
<br />初っ端からこの調子ですが、台詞にしろキャラクタにしろシチュエーションにしろ「どこかで見た事があるような」がポロポロしています。ちょろっと拾い上げてみようかと思ったのですが、『銀河鉄道999（たぶん）』『DEATH NOTE』『大改造!!　劇的ビフォーアフター』『名探偵コナン』『涼宮ハルヒの憂鬱（たぶん）』『けいおん！』『ドラゴンボール』......と、半分くらいまで読んでる間にこの程度の「どこかで見た事があるような」ネタが入っています。もしかしたらまだあるのかも。
<br />なんで半分で切ったかと言うと、第6章で裸體藝術社のメンバーが「開拓動漫『紀』」に参加するのですが、ここから先は元ネタを列挙したらそれだけで1エントリ書けそうな気がする分量です。そういう意味では、これは日本人が読んでもとても面白いと思うんですよね。だって、ここまで出版社や作家を気にせずやるのって、久米田康治でも無理なんじゃないかなあ。そういう点でも「まったく自重していない」と言えそうです。良い意味で。
<br />ちなみに、おいらがいちばんツボったのは、『魔法少女 まどか☆マギカ』でも『トリビアの泉』でもなく、マラソンが競技種目だと発表された時のコマが『LIAR GAME』だったところでしょうか。
<br /><br />さて、第7章を経て第8章からは完全に時事ネタです。それはそれは、主人公の影が薄くなるほどに。
<br /><br />
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a href="http://www.yauchi.net/assets_c/2012/01/yaguyagu163-465.html" onclick="window.open('http://www.yauchi.net/assets_c/2012/01/yaguyagu163-465.html','popup','width=800,height=600,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://www.yauchi.net/assets_c/2012/01/yaguyagu163-thumb-120x90-465.jpg" alt="yaguyagu163.jpg" class="mt-image-none" style="" height="90" width="120" /></a></span>
<br /><br />きっと当選者にはなれないお前たちに告げるっ！
<br />前回のエントリを書いた時には、蔡英文こと蔡櫻文があまりに可愛くデフォルメされていたので、「彼女が馬総統をやりこめる話なのかなあ」と勝手に思っていたのですが、そう一筋縄でもなかったです。霊能力を使ってドンパチが繰り広げられるという展開は、それまでのキャンパスコメディの空気をひっくり返しそうになるのですが、キャンパスの構造と、何より李学長がいい味を出しています。こういう設定は割と好きですねえ。
<br />これは個人的な感想ですが、馬も蔡も都合よくドラマティックに描かれているものの、善悪両面のあるキャラクタになっていたのが上手いなあと思いました。まあ、馬総統が心霊空間で「すまなかった！　良い政治が全然できてなくて」と懺悔したのに対し「いや、そんなことみんな知ってるから」とツッコまれる場面があったり、繰り返しになるけど蔡櫻文のキャラクタデザインを考えれば、若干の凸凹は感じますがね。
<br />それにしても、オチがそのパロディか......。
<br /><br />いろいろ書いてしまいましたが、感想を一言で表せば面白かったと思います（月並みだなあ）。おいらの中国語力がイマイチなのと、何より繁体字を読むのが苦手なので、狙ったものを全て受け止められているのか自信は無いんですけどね。ただ、絵の安定感とコマあたりの情報量を考えると、4コマじゃない方が良いような......なんて。
<br /><br />ところで、この本には未來數位へ感想を送れる受取人払の葉書が入っていたんですが、これって日本から送ってもタダなの？←<div><br /></div>]]></description>
            <link>http://www.yauchi.net/2011/12/000320.html</link>
            <guid>http://www.yauchi.net/2011/12/000320.html</guid>
            
            
            <pubDate>Sat, 24 Dec 2011 23:15:33 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>じゃま......じゃま......。</title>
            <description><![CDATA[前々回の「<a href="http://www.yauchi.net/2011/12/000317.html" target="_blank">立法委員のノートPCが盗難された......って、ええー。</a>」でも少し触れたとおり、台湾では年明けに立法委員選挙が行われます。その候補者番号などが21日に決まったので、ゲン担ぎをはじめとする数字にまつわる小ネタを拾って......と思っていたら、22日の聯合報に載っていた記事にびっくりしたのでそちらの話を。
<br /><br />自身を国旗に見立てた力技を披露しながら台湾各地を巡っているバックパッカーがいるそうです。阿飄男、こと廖宏淋さんがその人です。この説明だとよくわからないと思うので、<a href="http://www.facebook.com/floatman.tw" target="_blank">本人のFacebook</a>を見てもらうのがいちばんかもしれません。おいらとしては、今回の本題よりもこっちの写真で目を疑います。
<br />さて、その阿飄男が先週、電車の中で「その光景を目にして、本当に茫然とした！」という体験がこれ。22日の聯合報から抜粋して訳。
<br />
<blockquote>
<p>（略）彼によると、先週、基隆市の七堵駅から区間車（訳註：普通列車）に乗って台北に向かっていたところ、隣の車両から騒ぎ声が聞こえてきたという。その後、<b>大陸の発音で喋る一団の乗客が、列車内で平然と賭け事をやっていたことがわかった。</b>その場にはトランプが並べられていたばかりか、銅板（訳註：硬貨のことかも）を賭け金の代わりにしていた。「通路の上に座り込む者もいれば、シートに座って賭けに興じる者もいた。箱（訳註：トランクの意もあるけど、記事の写真を見る限り何かの段ボール箱）を卓代わりに使い、上に新聞紙を広げ、そのようにして遊んでいた」という。
<br /><b>賭け事による声は極めて騒がしく、車掌もこれを制止したが、大陸客たちは意に介せず賭け事を続けた。車掌も最終的にはやむなくその場を離れざるをえなくなったが、その際にも「こんな常識外れは見た事がない」と不満を漏らした。</b></p>
<span class="mt-enclosure mt-enclosure-image" style="display: inline;"><a href="http://www.yauchi.net/assets_c/2011/12/yaguyagu159-450.html" onclick="window.open('http://www.yauchi.net/assets_c/2011/12/yaguyagu159-450.html','popup','width=329,height=219,scrollbars=no,resizable=no,toolbar=no,directories=no,location=no,menubar=no,status=no,left=0,top=0'); return false"><img src="http://www.yauchi.net/assets_c/2011/12/yaguyagu159-thumb-120x79-450.jpg" alt="yaguyagu159.jpg" class="mt-image-none" style="" height="79" width="120" /></a></span>
<p><br />（略）大陸からの旅行団体を受け入れる国盛旅行社のベテラン専門員の楊さんは、旅行者の手配する団体ツアーの場合、多くは高鉄や観光バスをメインの移動手段とするため、区間車に乗ることは稀だと話す。そのため、この者たちは個人旅行客か専門業務の身分で台湾に来た一般人ではないかと推測する。
<br />楊さんはさらに、「大陸観光客たちは、文化や生活が異なるため、行動や振る舞いが傍若無人な傾向にあり、これまで最も顕著に表れたのは室内でのタバコでした」と話す。賭け事の問題については楊さんも「よくある」と認めた上で、<b>「結局、中国人は賭け事を最も愛しており、仮にカードゲームや賭け事を禁止した場合、乗客たちが2,3時間の車中でどのように時間を過ごせばよいかわからなくなる」ので、もっぱら「見て見ぬふりをしている」という。</b>
</p><p class="cite"><a href="http://www.udn.com/2011/12/22/NEWS/MAINLAND/MAI2/6797126.shtml" target="_blank">台湾に来た大陸の観光客、列車内で「賭け事」　バックパッカーも呆気にとられる</a>　（聯合報／強調は引用者）</p>
</blockquote>
いやいやいや。郷に入っては郷に従え、なんていうレベルじゃないっす。中高生でも注意されたら多少は大人しくなるものだけど、写真を見る限りこれはひどい。
<br />日本でもギャンブルの依存症の人っていますが、2,3時間の移動中に我慢できないっていうのもすごい。せっかく海を越えて来ておいて、これは「何しに来たんだろう」と思ってしまいます。]]></description>
            <link>http://www.yauchi.net/2011/12/000319.html</link>
            <guid>http://www.yauchi.net/2011/12/000319.html</guid>
            
            
            <pubDate>Sat, 24 Dec 2011 01:45:40 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>散文の世界への扉がそこに。</title>
            <description><![CDATA[北朝鮮の年の瀬に金正日・総書記が亡くなり、きっと東亜+はたいへんな事になっているんでしょう（超絶他人事）。北朝鮮と国境を接する中国・ロシア・韓国、そして六ヶ国協議のメンバーである日本やアメリカにとっては、今後の情勢が注目されます。とまあ、その辺の紋切り型なイントロはさておき。
<br /><br />では台湾にとっては「ちょっと離れた国のトップが亡くなっただけ」かというと、そういうわけにはいきません。火急の対応として、現地に住む台湾人のケアのため駐韓代表処がてんやわんやになりましたし、北朝鮮国内の展開によっては東アジア情勢全体が不安定になりかねません。そうなれば政治的にも経済的にも余波は必至、と、こういうわけです。
<br />お昼の電撃ニュースから数時間後、馬英九・総統は臨時に記者会見を開きます。以下、その内容を総統府のサイトから抜粋して訳。
<br />
<blockquote>
<p>北朝鮮は今日の午前、国家指導者の金正日が亡くなったと発表しました。私は先月25日の時点で既に、朝鮮半島に変化が生じる可能性があるとして、関係機関に「ポスト金正日時代」について注意を密にするよう指示し、併せて予め備えておくよう求めていたところです。
<br />今日、北朝鮮がニュースを流した後、私はすぐに国家安全会議（国安会）の胡・秘書長（訳註：胡為真）に対し、関係部会を召集し「国家安全首長会議」を開くよう指示しました。国防部、外交部、行政院大陸委員会のほか、財政部、経済部、金融関係部会および行政院新聞局が政府のすべきことを協議し、さきほど、胡・秘書長から結論の報告がありました。以下、国際関係、両岸情勢、経済への影響という三つの観点から説明を行います。</p>
<p>１．国際関係
<br />現在、韓国、日本、アメリカ、ロシア、そして中共は、既に北朝鮮情勢への関心を強めています。アメリカによる北朝鮮との核兵器に関する協議においては近頃進展が見られ、北朝鮮が諸外国との経済貿易関係を改善する方向に注力し、それにより国内の食糧不足やエネルギー不足といった諸問題を解決しようとしていたと考えられ、各国はこの問題での過度な反応をせずにいました。各国とも、東アジアの地域情勢に波紋を呼ぶことは望んでいないため、我が政府も関係各国と緊密な関係を維持しています。</p>
<p>２．両岸情勢
<br />現在、両岸情勢は安定しており、人々の往来も滞りなく行われています。情勢の変化を細やかに注視していますが、戦争の準備なレベルには至っていません。</p>
<p>３．経済への影響
<br />我が国の経済は基本的に良好な状態にあり、東アジア諸国と比べても落ち着いています。中央銀行と経済財政各部会も国内外の情勢の展開を注視しています。</p>
<p>北朝鮮および東アジア情勢の推移に関し、地域の安定と安全を維持し続けるよう我々はアジア太平洋諸国に呼びかけねばなりません。今後の北朝鮮の政局の変化とその影響、および朝鮮半島情勢の展開に対し、政府は24時間体制で注意を払い、国安会と行政院各部会は逐次、私に短信を寄せています。政府には、各種情勢の動向を掴み、随時、臨機応変に良好な準備を行えるという絶対の自信があります。皆さんは通常の生活のリズムを続けることができるので、恐怖や心配をする必要はありません。
</p><p class="cite"><a href="http://www.president.gov.tw/Default.aspx?tabid=131&amp;itemid=26139" target="_blank">馬英九・総統、北朝鮮情勢の変化に関し記者会見を開く</a>　（総統府）</p>
</blockquote>
なるほど。
<br /><br />せっかくなので、20日の台湾主要紙の社説関係でも。
<br />自由時報は触れていなかったので残り3紙のうち、同時期に逝去したチェコのハヴェル元大統領を引いてきた聯合報の黒白集を抜粋して訳。
<br />
<blockquote>
<p>チェコの元"作家"大統領であったハヴェル元大統領が亡くなった翌日、北朝鮮の指導者、金正日が地方巡視の道中で病没したというニュースが舞い込んだ。<b>しかし実際のところ、2人の亡くなった順番はまったく逆であった。金正日は17日に世を去り、ハヴェルがこの世に別れを告げたのは18日のことだった。ニュースの伝わり方の対比は、2人のスタイルと両国の民主的で開放的な度合いの差を如実に表している。</b>
<br />2人の訃報に対する全世界の反応もまた、全く異なるものとなった。チェコの共産体制を駆逐した「ビロード革命」を率いたハヴェルには、多くの人が追想と追憶で満たされ、各地で追悼の動きが沸き起こった。これに対し、古い共産主義の鉄のカーテンを頑なに守った金正日に向けては、人々もようやく一息つくことができた、といったところか。現在の地球上で、最も閉鎖的で頑迷で謎に包まれた独裁者が、ついにその鉄拳を緩めたのだった。</p>
<p>（略）世界に目を向ければ、北朝鮮とキューバは最も強固な共産政権であった。北朝鮮の閉鎖性と強圧性はキューバのそれと同じかそれ以上のものだった。<b>東アジア全体が豊かな成長に向かっていた時も、北朝鮮はあたかも時代の列車に乗り遅れた乗客のように、暗く空っぽな車両の中に独り座っているようだった。</b>国民の飢えもいとわず核武装を進め、偽りの強さを充足させた。
<br />金日成と金正日という親子二代にわたる63年間の統治は、国民を盲目的な個人崇拝に向かわせ、人々が安心して生活することができない国へと導いた。<b>今や四面楚歌となった三代目の金正恩は、よもやいつの日か権力の地位を我が子に渡す日が再び来るとは思っていまい。</b>
</p><p class="cite"><a href="http://www.udn.com/2011/12/20/NEWS/OPINION/OPI1/6792563.shtml" target="_blank">時代という列車に乗り損ねた北朝鮮</a>　（聯合報／強調は引用者）</p>
</blockquote>
反共産主義的なスタンスも「らしい」と言えばらしいのですが、それを接点にこの2人を対比させたのは、不謹慎ながらも「おお」と思いました。もっとも、政治体制の差こそあれ、「あれ？」と指を指されるんじゃないのかしらん。とも悩んでみたり。]]></description>
            <link>http://www.yauchi.net/2011/12/000318.html</link>
            <guid>http://www.yauchi.net/2011/12/000318.html</guid>
            
            
            <pubDate>Wed, 21 Dec 2011 01:55:37 +0900</pubDate>
        </item>
        
        <item>
            <title>立法委員のノートPCが盗難された......って、ええー。</title>
            <description><![CDATA[今年の10月、衆議院のサーバがウイルスに感染するという騒ぎがありましたが、特に国会議員のIDとパスワードが盗まれたというのは怖いお話です。
<br />さて、海を渡った台湾では日本の国会議員に相当する人たちとして立法委員がいて、報道なんかでは専ら略して立委なんて呼ばれています。そんな台湾で、立委のノートPCが盗まれるという事件が発生してしまいました。以下、14日の自由時報から抜粋して訳。
<br />
<blockquote>
<p>（略）立法委員選挙が白熱している中、苗栗県で「立委」のノート型PCが盗難される事件が発生した。警察は監視モニタの映像を調べ、7日後にはこそ泥を逮捕、パソコンも無事に戻ってきた。ところが、被害者は本当の立法委員ではなく、国立聯合大学電子工学学部4年生の男子学生だった。彼の名前は「張立委」。</p>
<p>民国78年（訳註：1989年）生まれの張立委は（略）この特殊な名前は、両親が占い師に頼んで占ってもらったものだといい、彼自身、覚えられやすく仲良くなりやすいため、この名前をとても気に入っている。（略）この名前によって、彼はキャンパスの「有名人」にもなっている。同級生や教授も、しばしば冗談めかして言う。「彼はどこの選挙区だっけ？」と。また、教授たちによく覚えられているため、彼は授業をサボることができないという。</p>
<p>張立委によると、ネットカフェに入り浸っていた中学生時代に警察のチェックが入り、警官に名前を問われた彼はこう答えたという「張立委です」と。すると、警官たちはすぐに顔を曇らせ、からかうように返した。<b>「なんだって？　お前が『立委』なら、俺は『総統』だ！」。</b>彼が学生証を後から出すと、警官たちも笑いをこらえ切れなかったという。
<br />同じような状況が数日前にも発生した。彼は苗栗市のスーパーで買い物を済ませる間に、バイクのペダルに置いていた約3万元のノート型パソコンを持ち去られてしまったのだ。彼はすぐに苗栗警察分局南苗派出所に届け出た。警察官は彼の名前を聞くとたちまちに「コイツが言っていることは本当か？」という表情になった。彼が身分証を提示すると、警官は笑い声を上げた。「『立委』の事件を対応したのは、これが初めてだ！」
</p><p class="cite"><a href="http://www.libertytimes.com.tw/2011/new/dec/14/today-so11.htm" target="_blank">その名は「立委」　大学生はサボる事もできず</a>　（自由時報／強調は引用者）</p>
</blockquote>
「はいはい。あんたがFBIなら俺は大統領だよ」というのはアメリカだけで飛び交うジョークだとばかり思っていたのですが、まさかこんな近くでもあったとは。]]></description>
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            <pubDate>Sat, 17 Dec 2011 12:49:01 +0900</pubDate>
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