おいらが密かに期待を寄せているアニメ『化物語』が、いよいよ今日の深夜から始まります。既にMXで放送開始しているらしいけど知ったこっちゃないっす。神奈川県民は座してTVKの放送日を待つのです。何しろ、原作:西尾維新×キャラクター原案:VOFAN、テーマソングがryo×nagi(ガゼル)と来たら、見ない理由がわかんない。あえて心配するとすれば、日曜26:30からという翌日の社会的影響を全く考えないタイムスケジュールにチキったおいらが、録画して置き去りにする可能性大っていうことだね。サイトを見て「微妙にVOFANさんっぽくないな」と思ったのと同じくらい気がかりだったりします。

それはそれとして、ちょっと触れておかなきゃいけないのが、2日に東京新聞が報じた「陸自が与那国島に部隊配備を検討か」というあれ。
 【国防】防衛省、陸上自衛隊の部隊を与那国島に配備することを検討、中国など反発の恐れ(東京新聞)[07/02]
 http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1246531940/

今日の産経によれば、島内に演習のための充分な土地がないことや周辺国への配慮から数十人規模の沿岸監視隊になるみたい。また、沖縄タイムスによれば、町が提出した自衛隊配置の要望署名に了承無く書かれたものがあったり、町長たちの東京出張が隠密行動のような形だったりなど(よく考えたら瑣末な話なんだけど、よく調べたなあ)、地元の姿勢によっては変わってくるかもしれません。
 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090705/plc0907050128000-n1.htm (産経新聞)
 http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/090705/plc0907050128000-n2.htm (産経新聞)
 http://www.okinawatimes.co.jp/news/2009-07-05-M_1-002-1_002.html (沖縄タイムス)

もともと与那国島は台湾に近い国境の島ということもあって、国防の話もさることながら台湾との積極的な交流を行ってきた町でもあります。国防は大事だけど、単に東京の論理だけで言い切るのは難しいよなあとおいらも正直複雑な気持ち。
 【日台】沖縄・与那国町が「国境特区」を申請 台湾とのビザ免除・直行船便の開設など[07/08]
 http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1120825707/
 【日台】沖縄・与那国島が「独立」? 揺れる国境の島の心を台湾紙が報じる[01/08]
 http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1136697487/
 【沖縄】「与那国が『台湾の力』をもって自立する姿を、国に示したい」 花蓮市に事務所開設、田里代表に聞く[09/03]
 http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1188836213/

さて、東京新聞の記事では、
年末に決定する新「防衛計画の大綱」に反映させたい考えだが、周辺には中国が領有権を主張する尖閣諸島があり、中国の反発も予想される。

与那国に陸自配備検討 防衛省 中国など反発の恐れ (東京新聞)

と、なぜかご丁寧に中国だけ名前を出してくれていますが、そもそも上に書いたように交流があり目と鼻の先にある台湾の反応も見ないとダメだよね。向こうの新聞社のサイトの掲示板はすごいことになっていたので、とりあえずこの記事を報じた各紙の反応を抜粋。
日本が、花蓮県のすぐ傍にある与那国島に軍を駐在しようと計画していることについて、外交部スポークスマンの陳銘政は3日、『外交部は地域の平和に関心を持っているが、今回の件は日本の内部の事柄であって、外交部としては論評する必要がないし論評しない。しかし注視はしているところだ』とコメントした。
(中略)外交部スタッフは、『日本の動きは主に中国大陸との東シナ海の争いに向けたものだ。台湾と日本の関係はこれまで友好的であり、花蓮市と与那国島も姉妹都市になっている。外交部としては動向を密接に見ていきたい』と語った。

日本が与那国島に軍隊を駐在か 外交部:論評せず (中央通訊社)

というのが中央通訊社。自由時報も東京特派員の張茂森が同じように書いた後、なぜか
与那国島に影響力をもつ人物の話によれば、これより以前にも沖縄・普天間基地に駐留している米軍のアパッチ型ヘリコプター部隊を一部与那国島に移転し、与那国島を「フィリピンへの中継基地」にする計画があったという。

台湾まで111km 日米が与那国島への軍駐留を計画か (自由時報)

というのも付け加えています。同じ3日の中央通訊社は花蓮市と与那国町との関係についても伝えてますね。
花蓮市の蔡啓塔市長は3日、『花蓮とわずか110kmしか離れていない与那国町は単なる漁業の島ではなく、台湾東部の県市とも交流関係が密接な町だ。近年では与那国町も積極的に観光開発を推進し、花蓮市との交流や協力を続けており、お互いの協力関係を信じている。今回のことで変化が現れることはないだろう』と話した。

花蓮市と与那国町、直航便などの観光を推進 (中央通訊社)

また、今日の産経の報道についても触れていますが、(そこが中央社っぽいんだけど)産経の報道の域を出ず、尖閣諸島問題にしろ東シナ海ガス田問題にしろ、対中国という報道内容をそのまんま伝えています。
産経によれば、与那国島は台湾との距離が110kmにも満たない国境の島であり、台湾海峡でもし緊急事態が発生すれば影響を受けるかもしれないという。また、釣魚台群島との距離も約120kmあり、釣魚台の領土主権問題や東シナ海ガス田開発における中国の行動によって与那国島民に不安が生じている。

日本メディア:中国に対抗するため与那国島への軍駐在を内定 (中央通訊社)

ちょっと変わったところでは4日の自由時報「自由廣場」に載った台湾智庫の執行委員である賴怡忠の寄稿。与那国島そのものは、台湾によって遮られ直接中国に面しているわけではなく、またフィリピンとも距離がある。じゃああえて与那国に配置する理由は何かということで以下抜粋。
第一に、日米は台湾海峡で衝突の起きる可能性が非常に高いと考えている。開戦後、中国が台湾東海岸に進む可能性は非常に高い。そのため、花蓮の東側に位置する与那国への配備を強化する必要があるのだ。これは、両岸の緊張レベルが低下し台湾海峡情勢は既に安定したという馬政権の主張にも関係する。日米は決してこれを認めていない。そのため、花蓮の外海に積極的に兵を配置して万一に備えているのだ。
第二に、日米は馬政府下の台湾に根本的な戦略転換があったとみなしている。日米は、将来中国と衝突した際に台湾が中国と同じ側に立つかもしれないと考え、予め準備しなくてはならないと考えている。実際、昨年に馬政府が釣魚台問題で日本との戦争を開始することも考慮に入れると発言したり、国民党の「連中制日」という声を容認しようとしたり、国安会が制空権や制海権の放棄などの消極的防衛を主張したり、また、最近では日本の代表への念入りな拒否活動など、馬政府の戦略転換を日本に疑わせるだけではなく、アメリカの戦略部門でも台湾のフィンランド化を疑い始めている。これらの考えの下では、「日米同盟」は台湾を盟友だとはみなさなくなるだろう。台湾がライバルと協力をするかもしれない以上、花蓮がこれまで担った壁の役割が消え去り与那国が衝突の最前線となるばかりではなく、台湾を監視せねばなくなるのだ。

日米共同で台湾「から」守る? (自由時報)

と、モロに馬政権の動向監視だと指摘しています。ずいぶんと踏み込んだものです。
まあ、当然普通に考えれば国境の島に部隊を置くというのは理由があってのことだから、あえてこの時期に踏み込んだ理由は、総統府の中の人がいちばんおわかりなんじゃないでしょうか。って、今はなんか中米にいますけど。ただ、外交部のリアクションを見る限りやはり事前のネゴ自体はあったって見るべきなんだろね。

これと対照的なのが聯合報に乗った各種記事。あ、普通に東京新聞の内容を伝えたものや、台湾海峡緊張時に「中国のミサイルは平気で50kmとかずれるというから不安だ」と語ったという与那国島民の声を伝えたものもありましたよ。
気になったのは淡江大学の国際事務・戦略研究所の王高成所長によるこの寄稿。
外電の報道によれば、日本の防衛省は東シナ海の釣魚台に近い与那国島に部隊の配置を考えているという。もしこれが実際に具体化すれば、日本の軍隊は現在の位置よりも一歩南に進むことになる。日本が行おうとしているこの計画は主権を安全を守るためのものだが、同時に周辺国家の重大な関心も招くものになる。
釣魚台は現在日本の管轄下にあるが、中国と台湾も自らの領土だと主張している。日本が部隊を釣魚台により近い与那国島に一歩進めれば、実質的に軍事的に大きな影響は無いけれども、陸上自衛隊の部隊が配置されることにより、重要な象徴的意味を持ち、具体的な行動として領土保全の整えたことを明示することになる。
日本政府の積極的な行動は、中国の台頭および両岸関係の急速な関係改善と関係している。中国の国力が絶えず増強されている中、日本は既にプレッシャーを受けている。両国はもともと東アジアの争う大国であったが、現在も東シナ海ガス田問題や釣魚台群島の領土紛争、中国の潜水艦が釣魚台周辺の海域を往来していることや、与那国島も中共のロケット弾や空軍の攻撃圏内にあることなどから、日本は必然的に当該海域の軍事力を高めて中国の軍事的圧力に対抗せざるを得ず、また協議時のアドバンテージを持とうとしているのだ。
(中略)両岸関係の改善は、日本政府にあらゆる可能性を利用する機会を失わせている。反対に、両岸政府が『中国の領土としての釣魚台』を堅持すれば、日本政府に大きな圧力を与えることになり、将来的に島の主権を共同で守る可能性も排除しない。
日本政府は自衛隊を南進させることで南端の領土主権と国家の安全を守ろうと考えている。今回の動きは戦略を示すための行動だ。
相対的に見て、中国も地域における軍事的成長や軍事的活動を止めることはないだろう。日中両国は今後、やはり対話によって紛争を解決するだろうが、台湾は両者のやり取りの中で、自らの安全と自らの経済に最も有利な結果を得なければならない。

両岸関係の改善で日本が圧力を感じている (聯合報)

と、こちらは釣魚台こと尖閣諸島に対する影響力という点で与那国配備を捉えているのが特徴的。もっと言っちゃえば、自由時報の賴怡忠は目線を与那国から台湾、そして台湾海峡へと西へ西へ進めるという東西のラインで見ているのに対して、聯合報の王高成は与那国から尖閣そして中国へという南東から北西に向かっての視点ですね。
賴怡忠の考えを当事者意識と取るか考えすぎと捉えるかは人それぞれだと思うけど、「日中がぶつかったときに、より台湾にとって利益となる方につけ」的な王高成もまた、面白いというか計算高いというかなんというか。
2月に北海道に行ったとき、向こうの子に「北海道は21世紀になっても『試される大地』なんだよ。誰に試されてるんだろうね?」とさらっと言われました。あまりに自然な会話の中で言われてしまったので、逆にびっくりして心に残ってます。

というわけで、北海道にちなんでとりあえずなっち台湾訪問のニュースでも書こうと思ったら、いきなり途中で筆が止まったよ。とほほ。
今回の台湾訪問、結局いつものようにファンクラブのツアーだったんですが、不景気だとか新型インフルエンザだとかっていう時期を考えれば、これはこれで両国にとって割と有益なパッケージツアーかもしれないですね。あんまり地元にお金が落ちないけどさ。よくわかんない展開になっちゃったけど、なっちありがとう( ● ´ ー ` ● )。
 http://www.libertytimes.com.tw/2009/new/jun/27/today-show8.htm (自由時報)
 http://www.udn.com/2009/6/27/NEWS/ENTERTAINMENT/ENT5/4986122.shtml (聯合報)

尻切れトンボで終わらせるのも勿体ないので、相も変わらず台湾地位未定論と齋藤代表のお話です。前々回の「一方、台湾は齋藤代表を取っ掛かりにした。」で取りこぼしたお話をちょろっと。

6月27日、自由時報などが「馬英九政権による『齋藤外し』に対し、日本が意趣返しで馮寄台が冷遇されており、両国関係は袋小路に陥ろうとしている」と報じました。例によって日本のメディアはドスルーなんですが(仕方ないね)、台湾でも終息に向かいつつあります。ていうか終息しました。

29日、馮寄台・駐日代表は台湾紙の在京記者を集めてインタビューを行いました。ある意味当事者である馮寄台の声が載ってますね。この内容は中央通訊社のほか中国時報が伝えてます。
その中で、「齋藤代表がさきの台湾地位未定論のせいで馬英九政権から締め出されている」ということも「それによって馮寄台代表もまた冷淡に扱われている」ということも否定。要するに、台日関係はこれまでと何ら変わっていないとコメントしています。
波風を立てないようにやんわり終わりにしようとしているインタビューなんですが、唯一ひっかかるのは、馮寄台代表が齋藤発言の扱いについて
日本政府は『齋藤の発言は個人的なものであって政府を代表する発言ではない』と言っている。まさに外交部スポークスマンが言ったように『ここまでにしておこう』ということだ。駐日代表の身として、台日関係にとってプラスにならない今回の事件が拡大することを望んでいない。

馮寄台と日本の関係に齋藤発言事件の影響は見受けられない (中央通訊社)

と言っていること。
齋藤代表や日本政府が「あれは個人的なものであって、政府を代表するものではない」と言っていたとしても、日本政府のスタンスは以前と変わらず『既に主権を放棄したのだから、独自の認定を行う立場にはない』というもの。地位未定論そのものずばりではないものの、少なくとも馬英九のアホ解釈を肯定するものではないということは認識しておいてもらいたいものでっす。

より過激に馬英九政権をフォローしようとしたのは28日の聯合晩報の社論。今回の一連の「冷遇」報道について、「多くの憶測を招いており、軽々しくこのテーマを扱ってはならない」と釘を刺しました。
その上で記事は、
馬英九は、李登輝や陳水扁に比べて日本政府から格別の注意を払われている。馬英九総統の両岸政策とかつて保釣活動に関わった経歴から、日本政府との関係構築の難しさが増している。(中略)台日間の摩擦点は多く、漁船衝突事件から外交員の失言問題まで、国家の尊厳と国民の利益を保つかという間で、いかにバランスをもって処理するかというのは易しいことではない。

台日関係には慎重な対応を (聯合晩報)

と、この問題がいかにセンシティブであるかを語っています。悪い言い方をすれば、「お前ら微妙な問題なんだから余計なことして足を引っ張るな」と、こういうとこでしょか。
びっくりするのは、発端となった台湾地位未定論の論争について、一方的に「外交官の失言(外交人員的失言)」と断じているところ。他紙ではだいたい「発言」なんだけどね。この前の段落ではより突っ込んで、「事の発端は、齋藤正樹駐日代表の『台湾地位未定論』だ。この説は歴史的な問題の争いがあり、外交官が口にするのは極めて不適当だ」と、その前にあるべき「馬英九の『台湾の主権は日華平和条約によって中華民国に移った』発言」が全力でスルーされてます。齋藤代表と蒸し返したメディアを悪者にしてさっさと幕引きにしたいのかな。

逆にこの件で馬英九を追い込みたいのが緑系。ただちょっと苦しいんだよね。
27日には民進党の立法委員や学者が合同で記者会見を開き、「馬英九総統が誕生してから台日の信頼関係が壊され続けている」と批判しています。さすがにこのへんが限度かな。
この会見で例えば民進党の蔡煌琅・立法委員は、
台湾と日本との間には正式な外交関係こそないものの、日本は台湾にとって最も重要な盟友である。もし馬政権が中国に誠意を示す手段として台日関係を使い続け、日本を絶えず挑発し、苦悩させるのであれば、台湾はさらに孤立するだろう。

緑系委員、台湾をさらに孤立させていると馬総統を非難 (自由時報)

と語ってます。
 http://www.libertytimes.com.tw/2009/new/jun/28/today-f2.htm (自由時報)
 http://www.libertytimes.com.tw/2009/new/jun/29/today-s1.htm (自由時報)

これだけ多大な評価を受けるのは、日本人の一人としてすごく光栄なことだなあとは思いますね。ただ、こういうのってお互いが自らを磨いていかないといつかは疎遠になってしまうというもの。一部の人は、ことのほか「日本のことを好きでいてくれる台湾」という像を大切にするけれど、それは「それに足るだけの日本」である必要があるんです。
今回の一件にしたって、「台日関係は重要だ。これ以上日本との関係を悪化させるな」というのがそれこそ政権批判につながるのは、日本に対する高い評価の裏付けであることは間違いないでっす。だけど、仮に「いやー、別にもう日本との関係ってそこまで大事にしなくてもよくね?」「大陸との関係を加速させればマイナスを補えるプラスが出てこね?」ってなった時、日本人ははたして台湾の人たちを「裏切りだ」なんて非難できるかな。
台湾が両岸関係促進を選んだことを批判するんじゃなくて、日本人がそれだけのステータスを保てるかどうかっていうことのほうが大事だと思う。過去の「アジアの『一等国』」というのも大切だけど、今の日本にそれだけの魅力があるのか。台湾の行う選択だけじゃなくて、日本の価値もまた試されているのれす。当の日本人がそれを忘れちゃいけません。

(★ たぶん補記。)
Web上でいろんな会員サービスを提供している老舗の「はてな」ですが、いつの間にかいろんなサービスができてたんですね。おいらは「アンテナ」「ブックマーク」「ダイアリー」くらいしか知らなかったよ。

いろいろ見てみて、けっこう面白そうなので「アンテナ」「ブックマーク」などなど使ってみる。あ、「ブックマーク」はブログ書くときにいちいちたくさんタブ開きっぱなしにしなくていいから便利かも。でも、初日にして「ハイク」なんかは「あー、これ性に合わないなあ」って思っちゃった。なんで手軽なサービスほど使いこなせないんだ、おいらは。

じゃあブログもはてなに移動しよっか、とはなりませんでした。だってほら、自前のドメインのほうがカッコいいじゃん!ああ中二病、中二病。でも、いろんな人のブログを読んでるけど、はてなを使ってる人のって面白いというか考えさせられるものが多くて勉強になります。おいらの勝手なイメージだけど。
さらに独断と偏見で書けば、玉石混交なのがgooブログで、どうしょうもないのがyahooブログですね。そして芸能人がame(ry

さらに手を広げて、このブログに「はてなブックマークでブックマークしたユーザ数」と「はてなスターの個数」を表示できるようにしました。例によっておいらが設置したわけじゃないんだけどね、えへん。何しろ間違えて自分に「スター」貼ってしまったりしたくらいですから。
問題は、おいらの知り合いにはてなユーザって一人もいないっていうことだね。こりゃあしばらく意味のない機能になりそうです。あはは。
NASAが大真面目に「ロシアは鉛筆を使った」について解説記事を書いていた(厳密にはこのコピペに対応する話ではないけれど)というのを知ったときは、びっくりしたものです。

土曜日は中国語検定の勉強して、軽く金曲奨のニュースでスレでも立てて早めに寝ないとね、なんて考えてたら
 【日台】馬政権による「齋藤・交流協会代表外し」で馮寄台・駐日代表が報復に遭う? 日台関係に行き詰まりの様相[06/27]
 http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1246078738/
これだよ。前触れもなく自由時報があんな記事を出すとは思わなかったのでびっくりしたのです。

途中でどっかはしょったら訳がわからなくなるなと思って全文訳したら、(途中の誤訳もいくつかあって文章の日本語がおかしいのも悪いんだけど)余計に読んでもらえなくなったというよくあるパターン。
> 22 :<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2009/06/27(土) 14:49:43
>  読んでて意味がわからなかったが
>  最後で分かった
>  
>  日本としてはかなりの親台湾発言であり、これに言及するのもかなりの勇気がいる問題だが、
>  台湾にしてみればそうではないことなんだな。
>  現政権が中国の顔色伺ってるって話しではないってことかな
あうー。なんか違うんですけど、どうやって説明すればいいのかなあ。

既に「詭弁踊りはまたの機会に。」や「どいつもこいつも御都合主義者だ。」で書いているとおり、今年の4月28日に行われた日華平和条約調印57周年記念行事で、馬英九が「台湾の主権は57年前に日本から中華民国に移った」と、台湾地位未定論(リンク先はWikipedia)を否定しました。一方、同条約のもう一方の締結国である日本ではそのような解釈はしていません。5月1日、いわゆる駐台大使に相当する日本交流協会台北事務所の齋藤代表は講演で台湾地位未定論を展開、馬英九の論理を明確に退けました。後日、齋藤代表は「個人的な見解だ」と一歩後退したものの、日本政府の「台湾に対するすべての権利等々を放棄いたしております。したがって、台湾の法的地位に関して、日本として独自の認定を行う立場にはない(H19.04.11麻生太郎外相)」という立場は変わっていません。
 【台湾】馬英九総統、「台湾の主権は57年前に日本から中華民国に移った」と台湾地位未定論を否定[04/28]
 http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1240933722/
 【日本・台湾】台湾外交部、日本代表発言に厳重抗議[05/02]
 http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1241258817/

問題はこの後の台湾側、つまり馬政権の齋藤代表に対する処遇についてです。27日の自由時報は、
 (1) 齋藤代表が台湾側の政府と面会しようとしても会えない状態が続いている
 (2) すると今度は、台湾の駐日代表である馮寄台も日本で冷淡な対応を受けるようになった
 (3) 台湾側は齋藤代表の更迭を求めているが実現しそうにない
 (4) 元々国交が無いという不安定な状況を考えれば、二国間関係は袋小路に入るだろう
と、伝えています。
もっとも、(1)については1ヶ月ほど前の時点で既に報じられていたのですが、27日の中央通訊社によれば、先日馬英九総統が國光生技公司を訪れた際に齋藤代表もその場にいて、短いながらもやりとりがあったとか。
 http://www.udn.com/2009/5/19/NEWS/NATIONAL/NAT1/4914028.shtml (聯合晩報)
 http://www.naruhodo.com.tw/news/search.php?page_num=0&no=8668 (な~るほど・ザ・台湾)
 http://www.cna.com.tw/SearchNews/doDetail.aspx?id=200906270066 (中央通訊社)

また、(2)についても自由時報の記事で外交部・馮寄台とも否定しています。まあ、仮にされたとしても自分のことを棚に上げて言うはずないしね。(3)については齋藤代表に政府見解を大きく逸脱したというような失点も無く、記事にもあるように任期を繰り上げるには早すぎる時期だし、何より日本がそこまで譲歩する理由もメリットも無いのだからありえません。これも発言後一貫されています。ま、友愛の精神とやらであればそれはひっくり返すものなのかもしれないけどさ。
となると、単に(2)だけ(しかも当人は否定している)をもってこれだけの記事を取り上げる、しかもけっこうな分量で、というのは何か狙ってるのかなあと思わざるを得ません。

台湾地位未定論ということであれば、同じ自由時報の21日「星期専論」に載った「齋藤代表の『地位未定論』は、失言でもなんでもない」という記事にもちょっと触れておきましょ。これが前フリって考えてもいいのかな。実に簡潔明瞭なタイトルのとおりなので内容はあえて書くまでもないんですが、いちおうこんなことを言ってます。
「今回の騒動は馬英九政権が引き起こしたものだ。国史館館長の林満紅が日華平和条約を曲解したものを馬英九が大勢の前で喋ってしまったのだ。」
「サンフランシスコ平和条約と日華平和条約の交渉過程や文言は非常に明瞭で、国民党政府が勝手に解釈することも誤りを正すようなこともできない。」
「外交部の夏立言次長は齋藤代表への『抗議』の理由として、齋藤代表の発言内容が不正確だったのではなく『我が国の政府の立場に反している』と言った。それでは馬英九の条約解釈もまた日本政府の立場に反しているではないか。」

と、まあ「馬英九、逆ギレかよ」という至極真っ当なツッコミをしているんですが、肝心なのは単なる「馬英九やっちまったな」というではなく、
「国民党政府にしてみれば、自ずと台湾の法的地位が未定であることは知っていても、これを台湾の国民には知られたくないのだ。なぜなら、台湾の法的地位が未定であれば、蒋介石・蒋経国による台湾統治に合法性を失うからだ」と地位未定論のいちばんのネックである現政権の正当性についてもチクッとやって、
「まさに、中国は自らが台湾の主権を主張する法的根拠を持っていないことをしっているから、2つの計略を立てて台湾併呑という目的を達成しようとしている。その1つは「一つの中国」の原則を浸透させること、もう1つは台湾問題の「国内問題化」だ」と、馬英九政権が落ち込んでいる「一中各表」という落とし穴に「中華民国に主権移譲済み」というアホ解釈を足せば、まさに中国の思う壺だと指摘しています。
その上で、「台湾の主権独立を保障するため、最も明快で普遍的な3つの原則がある。『サンフランシスコ平和条約で台湾の主権帰属が定められていないこと』『国際紛争は平和的に解決すべきであること』『国民には自決の権利があること』だ」と示し、「最初の2つは日米英や各主要国家が堅持し、台湾にも有利なもの、そして中国の併呑を拒絶するものだ。しかし、各国が今の時点で台湾が自決を行うことには支持しなくとも、勝負時になれば国民自決の権利は最後の解決手段となる」と、台湾地位未定論の最大の問題である「じゃあどうすりゃいいんだよ」に対する(中国による武力的併呑を除いた)教科書的とも言うべき答えを導いています。うん、それは正論だとは思うんだ。っていうか、なんで台湾地位未定論のイントロとして申し分ないこの記事を訳さなかったんだ、先週のおいらは。
 http://www.libertytimes.com.tw/2009/new/jun/21/today-p2.htm (自由時報)

さて、27日の自由時報に戻りましょ。「おや?」と思うのは一連の記事の中で「取材によれば、5月1日に齋藤代表が台湾地位未定論を展開した際、馬英九が激しく立腹し、日本側に公に齋藤代表の更迭を要求しようと一度は考えたが、周囲と緊急の相談を行い急ブレーキを踏んだという」と伝えながら「しかし総統府職員は、これは『デマ』であって、我が方はこれまで日本に齋藤代表の更迭を求めることに触れたことはない」というコメントも併記して報じています。なんだか危ない橋の渡り方をする記事だなあ。ほぼ同じ内容を中国時報も実名入りで(しかもなぜかノリノリな論調で)伝えているんですが、どうも怪しいと思うのはおいらだけかな。
またこの自由時報の記事では、日本側が齋藤発言を「個人的な見解」にダウンさせたことについて「関係者によると、『日本の政権党も内部で選挙問題を抱えており、台湾にも藍緑の対立がある。したがって齋藤代表については、台日関係と双方の利益を考えて、しばらくは最も平穏な処置を取ることにした』という」「しかし、政府の立場は『適切に』伝えられなければならないため、国会議員による立場表明が割合妥当だと考え、5月4日の召還を求める決議という形になった」とのこと。あ、これも中国時報の記事で同じ内容が載ってます。
国民党が揃いも揃って恥の上塗りをしているというのはわかるんですが、いささか裏づけが弱すぎやしませんか。ちなみに、総統府から立法院に対してそのような働きかけがあったかどうかについて、王金平立法院長は「聞いたことがないな」と否定しています。
 http://www.libertytimes.com.tw/2009/new/jun/27/today-fo1-2.htm (自由時報)
 http://news.chinatimes.com/2007Cti/2007Cti-News/2007Cti-News-Content/0,4521,50201066+112009062700192,00.html (中国時報)
 http://www.cna.com.tw/SearchNews/doDetail.aspx?id=200906270099 (中央通訊社)

肝心なのは彭顕鈞による特稿記事。おいらもすっかり忘れていたんですが、今年は「台日特別パートナーシップ促進年」でした。馬英九が勝手に決めたことなんですが、よく考えたら今年も折り返し地点なんですね。新型インフルエンザとか大不況の影響もあるけど、まったく促進されてないですね。
 【日台】馬英九政権、2009年を「台日特別友好関係促進年」とし、台日関係の強化を推進へ[01/19]
 http://gimpo.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1232370432/

記事ではこれに絡めて「馬政権がこの問題を放置し続ければ、台日関係および台湾の利益を逸するものであり、賢明な策とは言いがたい」と指摘。さらに、「両国はともに民主的な政治体制を行い、自由で開放的な社会を維持し、強固な経済貿易の相互利益の基礎があるだけではなく、日米安保体制下の言葉で説明できない集団的安全構造を有してきた」「アメリカを除けば、全世界で最も台湾と台湾海峡情勢に関心を注いでいる国が日本だ。馬政権下で台湾と中国の交流は加速し、日米ともに『両岸の発展は速すぎないか』と懸念を抱いている。『親中』台湾が台湾海峡の現状を改変し、西太平洋の既存の安全体制を脅かすのではないかと心配しているのだ」と、対中傾倒の馬英九に対する皮肉も込めて、改めて太平洋を跨いだ三角形の関係を示してます。
さらに、「もし、齋藤の発言に馬政府の立場をテストする意味が含まれているのだとしたら、馬政府の激しい反応と、加えて中国政府が珍しい立場で齋藤と日本政府に疑問を呈したことを見れば、もしかすると既に日本側に対して馬政権について『親中反日』という解釈を与えてしまったかもしれない。さらに言えば、台日関係に構造的な負の影響を出現させてしまったかもしれないのだ。もし日本と緊密な友好的交流を維持することができないのなら、馬政権は一方的に中国との関係改善を考えているしかなく、その立ち位置はかなりマイナスのものとなる」と懸念。うん、でも日本の一部の人たちはそれより前から『親中反日』という解釈をしているからある意味傷は浅いと思うんだ。
いや、そんな冗談はともかくも、ひたすらに西や北に向いている馬の視線は、どうにかして広げていかないといけないよね。交流促進年はどうせあと半年なんだけど、もっと長い目で見たときの関係においても、関係改善に残された時間は多くないと思うんだけどな。
 http://www.libertytimes.com.tw/2009/new/jun/27/today-fo1-3.htm (自由時報)

そういう意味では、台日関係の「魚の骨」とも言うべきこの話、ネックになっているのは「馬英九のメンツ」と「台湾地位未定論を認めちゃった場合の政府の正当性」なわけだけど、前者についてはアホを晒した自業自得だし、後者は地雷を踏んだ自業自得。中国時報の記事では政府高官が「我が方には『齋藤外し』を解除する形跡など少しも無い。今後は日本が前向きな説明をするかどうかを注視する必要がある」とか言ってるみたいですが、それじゃ無理だろうなあ。
立法委員のコメントとして「馬英九の対応は正しかった(蒋孝厳)」「でも、そろそろ手打ちにしてやってもいい時期なんじゃないか(李嘉進)」というのがあるけど、これって単に齋藤代表の処遇をどうこうして終わりにする問題じゃないと思うんすけど。ちなみに、李嘉進は「日本の国会は9月までに選挙を行うことになる。なので台湾も9月を一つのタイミングに設定することができ、そのときに台日関係は適切な処理を行うべきだ」とも言っているんですが、え、友愛の精神をお待ちなんでしょうか。
 http://www.bcc.com.tw/news/newsview.asp?cde=931800 (中廣)

前回の「1Q84と18Q5と83Q1。」と無理矢理絡める必要はないんですが、奇しくも同じ4月に端を発した両国の「ちょっと前の出来事の解釈」の問題、どちらも気になるところではあるよね。日本の国内問題の色が濃いNHK訴訟の方は台湾でも軽く取り上げてくれたけど、齋藤代表の話に触れてくれる日本のメディアはあるのかな。
(★ ねむいので補記予定。)
村上春樹の新刊『1Q84』を読みたいんですが、読むどころか買ってもいません!
図書館でを予約しようとしたら「27人待ち」って言われたよ。全員が2週間の貸し出し期間をフルに使ったら27*2週間=54週間で軽く1年を超えちゃうじゃんか。待ってる間に余裕で文庫が出ている予感。でも夏休みに読もうと思います。この歳になると夏休みもへったくれもないんですけど。

同じく「いつか観よう」と思ってほったらかしなのが「けいおん!」。まだ第1話もまともに観ていません。って、在京だと昨日が最終回じゃないっすか。ほそけぇこたぁいいんだよ!!ということでこれも夏休みに先送り。「けいおん!」もさることながらノッツさんの「たくろく!」も評価されるべき。
 http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=4446760 (pixiv・要pixivアカウント)
 http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=4742424 (pixiv・要pixivアカウント)

で、これまた「いつか観よう」と思っていたらハードディスクから消えていたのが、例のNHK「シリーズ JPANデビュー」『第1回 アジアの"一等国"』。まったく取り上げていなかったのは全力でスルーしていたからじゃなくって、観ていなかっただけっす。観てもいないのに何か書くほどの能力はないし、さりとて「恣意的な編集がある」って糾弾している人が編集したまとめ動画を観るっていうのもなんだかねー。激しく乙だとは思うんですけど。
びっくりしたのは、これがついに集団訴訟に至ったということ。聞いてはいたけど本当にするとは思っていなかったよ。
 【国内】台湾統治で偏向報道、8300人を超える視聴者らがNHKを相手に25日集団訴訟 「虚偽の事実捏造。極めて悪質」★2[06/24]
 http://takeshima.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1245851709/

上に書いたように見ていないので、そこから「果たして偏向報道だったのか」を考えたり集団訴訟の是非についてあれこれ言ったりという野暮なことはしませんが、せっかくなのでもう一方の当事国・台湾での反応でも。

まずは、中央通訊社が楊明珠記者の東京電として「『日本李登輝友の会』の柚原正敬事務局長が24日、中央通訊社に語ったところによると」という形でダイレクトに情報を拾っています。訴訟の内容についても「NHKが放送した『アジアの"一等国" 日本最初の植民地―台湾」という番組の内容が事実に反し、極めて悪質であることから、放送法および受信契約に違反するとして、8391人が精神的な損害を受けたとして東京地裁に集団訴訟を提起する予定だという」とそのまんま報じており、このへんはさすがCNA。
また記事では、集団訴訟の人数としては過去最高であることや台湾の「友愛会」の抗議、産経新聞での一面意見広告、自民党議員らによる議員連盟、NHKによるWebサイトでの説明など経緯を説明しています。
 http://www.cna.com.tw/SearchNews/doDetail.aspx?id=200906240210 (中央通訊社)

これを転載する形で報じているのがRTIや中国時報など。後述するけど、面白いのはWebを見る限りだと自由時報や民視では取り上げられていないことですね。
 http://news.rti.org.tw/index_newsContent.aspx?nid=203269 (中央廣播電台)
 http://news.chinatimes.com/2007Cti/2007Cti-Rtn/2007Cti-Rtn-Content/0,4526,110104+112009062401308,00.html (中国時報)

独自に記事を立てたのが25日の聯合報。中央社の報道をかいつまんで伝える記事のほか、「当時の日本の誤りを検討...NHKが地雷を踏む」と題した記事では、櫻井よしこや週刊新潮、金美齢といったソースが飛び出し、よくまとまってます。けっこう原告側の主張を汲むような感じになってますね。
ただ、記事の末尾には東京に住むある日本人女性のコメントとして「番組の内容は『とんでもないもの』だった。あたかも日本が台湾人を奴隷として扱ったかのように非難していた。このような番組内容では、台湾人が実はものすごく反日である、とたやすく思わせるもので、親台の気持ちを打ち砕くものだ」というのがあって、若干げんなり。
おいらは「「親日」という危険なモノサシ。」とかで書いているように、親日か否かというモノサシで相手の国やその国の人たちを判断しようとする人をヘビやサソリ以上に嫌悪します。そんなんで砕ける気持ちなら、さっさと砕けてしまえばいいのに。でも、そういう人に限って砕けると同時に親台→反台に180度転換してしまうことが多いという不思議。
 http://www.udn.com/2009/6/25/NEWS/WORLD/WOR3/4981831.shtml (聯合報)
 http://www.udn.com/2009/6/25/NEWS/WORLD/WOR3/4981832.shtml (聯合報)

ちょろっと趣が異なったのが香港のラジオ局、商業電台。大陸や香港はまったく関係ないのでスルーしようと思ったのに、タイトルでいきなり「NHK播放日侵華歴史惹國民訴訟(NHKが放送した日本の中国侵略の歴史が訴訟を引き起こす)」と、釣るわ釣るわの大爆釣。
冒頭で「近年、日本の教科書における中国侵略戦争の記載問題が、国際的な関心を集め続けている。さらに、最近では日本のNHKが放送した(以下略)」とまったく関係ないリード文で入ったはいいけど、そこから先は大した電波も発信せず肩透かしに終わりました。
 http://www.881903.com/Page/ZH-TW/newsdetail.aspx?ItemId=133721 (商業電台)

さて、25日に正式に提訴し記者会見も開いた原告団。あ、原告団の人数は8,389人になったみたいだけど、タイトルはそのまんま。だって1と8と9が揃っているんだもん。それを受けて台湾での報道やいかに、っていう感じなんですが、基本的にイケイケドンドンではないです。普通に淡々と報じてます。もし日本の原告団の人たちが台湾でも盛り上がっているんじゃないかと期待していたらごめんなさいだね。ってなんで謝るんだ。
どれぐらい普通かっていうとこんな感じ。もっとも淡々と報道する中央通訊社がもっとも淡々と報道して終わりでした。

8,300人を超える日本人がNHKを提訴 台湾植民の放送が事実と異なるとして賠償請求
---
 日本の歴史研究者や視聴者など8,300人を超える人々が、
NHKが4月に放送した日本統治時代の台湾史に関する特別番組に不満を抱き、
内容に事実捏造の違法性がある指摘し、25日、東京地裁に集団訴訟を提起し賠償を請求した。

 原告団は元拓殖大学総長の小田村四郎を代表とし、昭和史の専門家中村粲など8,389人。
 NHKが4月5日に放送した特別番組の内容に、事実と合わないものがあると非難し、
極めて悪質であるとし、25日、東京地裁に集団訴訟を訴え、1人あたり1万円、
総額で8,389万円(およそ2,870TWD)を賠償するよう求めた。

 NHKの放送した「アジアの"一等国" 日本最初の植民地―台湾」と題する特別番組では、
日本が世界の「一等国」になるために、台湾の反抗勢力を武力で鎮圧するとともに、
台湾の原住民を博覧会に連れて行って「展示」し、統治の成功をひけらかしたという。

 原告団は25日の記者会見の席上、NHKの放送内容と事実は異なっており放送法に違反すると指摘。
 また、台湾の人々もNHKの事実と異なる放送に対して訂正を求める抗議を行ったが
受け入れられてないため、このように裁判所に訴えたという。

 NHKはこの訴えに対して、まだ訴状が届いていないためコメントできないとしているが、
同時に、放送内容には問題がなかったと認識していると述べている。

★ ソースは、中央通訊社 [台湾] とかから訳。
http://www.cna.com.tw/SearchNews/doDetail.aspx?id=200906250279 (中国語・繁体字)

「こうであったかもしれない」過去が、その暗い鏡に浮かび上がらせるのは、「そうではなかったかもしれない」現在の姿だ。
というのは「1Q84」の紹介文だけど、これはまさにその通りなわけで。
ただ今回の一件では、「『こうであったかもしれない』過去を作った」という主張よりも、「メディアは『暗い鏡』なのか」という疑念の方に深い根がありそう。もっとも、単にNHKを叩くことが根っこになってしまうと、意味も意義も持って行かれてしまいそうなのだけど。(←追記:あれ?もともとそれが目的なんだっけ?)
他方心配なのは、「こうであることが望ましい」現在を定義してしまうと、それもまた「そうであっただろうと望む」過去の姿を投影してしまいかねない、っていうことなんだけどね。彼らの18Q5やいかに。

★ 追記。(06/26 22:10)
やっちゃった。
タソガレさんの「中南海ノ黄昏」で既にこの話がされてたんですね。おいらがはしょった中央通訊社や聯合報の記事もしっかり紹介されてます。びっくりしたのは、件の番組を見ていないところまでダダ被りという罠。
今回の訴訟って、「NHKに一泡吹かせよう」的な祭りのノリに「使われている」んじゃないのかな、っていう釈然としない部分があったのですが、うーん、なるほど。こう読むと確かに今回NHKで火を噴いたのは必定とも言えるかも。こちらもぜひご一読ください。敬意を込めてTB。
 史上最大の集団訴訟@NHK台湾問題
 http://ihasa.seesaa.net/article/122241275.html (中南海ノ黄昏)

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